オリックス(★5対7☆)西武 =リーグ戦7回戦(2019.05.17)・大阪ドーム=
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西武
001220000271102
ORIX
00030020005802
勝利投手:増田 達至(3勝0敗6S)
(セーブ:ヒース(0勝1敗2S))
敗戦投手:小林 慶祐(0勝1敗0S)

本塁打
【西武】山川 穂高(19号・5回表2ラン),中村 剛也(8号・10回表ソロ)
【オリックス】吉田 正尚(9号・4回裏2ラン),マレーロ(1号・7回裏2ラン)

  DAZN
◆西武は3-3で迎えた5回表、山川の2ランで勝ち越しに成功する。その後同点とされて迎えた延長10回、森の犠飛と中村のソロで再びリードを奪った。投げては、3番手・増田が今季3勝目。敗れたオリックスは、打線が再三の追い上げを見せるも及ばなかった。

◆今季の開幕投手を務めたオリックス山岡泰輔投手(23)はここまで4勝0敗。 過去にオリックスの開幕投手で無傷の5連勝を記録したのは78年山田、89年佐藤義、17年金子の3人だけ。山岡が球団4人目の快記録を目指す。

◆オリックス吉田正尚外野手(25)が一時同点に追いつく9号2ランを放った。 3点を追う4回、1死走者なしから主将の福田が左翼線を破る二塁打でチャンスメーク。続く好調大城が14試合連続安打となる右中間への適時二塁打で1点を返した直後の打席。1死二塁から多和田が投じた高めのカーブをとらえ、右翼スタンドに放り込んだ。 吉田正は「浮いて甘く入ってきたボールを、しっかりと自分のスイングで打つことが出来ました」とコメントした。直後の5回2死一塁から西武山川に19号2ランを打たれ、再びリードを許した。

◆西武山川穂高内野手(27)が、ホームランダービーを独走する19号本塁打を放った。 同点の5回2死一塁、オリックス先発山岡の3球目、外角低め116キロチェンジアップを完璧に捉えた。左翼越えの勝ち越し2ランに「(先発)多和田の援護になるホームランが打ててよかったです」と喜んだ。

◆オリックスのクリス・マレーロ外野手(30)が今季1号2ランを放ち、同点に追いついた。 2点を追う7回2死一塁で多和田が投じた外角の直球を逆方向にはじき返し、打球は右中間スタンドに一直線に飛び込んだ。 マレーロは「しっかりと外のストレートを打つことが出来たね。打った瞬間スタンドまで届いてくれると思ったよ。なんとかしたいと思っていたし、追いつくことができて良かった」とコメント。打線が奮起し、この日5失点と苦しんだ先発山岡を援護した。

◆オリックス山岡と西武多和田の投げ合い。西武は3回、外崎の中犠飛で1点を先制。オリックスは3回まで無安打無得点。 オリックスは4回、大城の適時二塁打、吉田正の2ランで一時同点。西武は5回に山川の左翼へ19号2ランで再び勝ち越した。 オリックスは7回、マレーロが右中間への1号2ランを放ち、同点に追いついた。試合はそのまま5-5で延長戦に突入した。 延長10回、西武は森の犠飛などで勝ち越した。増田が3勝目、ヒースが2セーブ目。オリックス小林が今季初黒星。

◆西武の山賊打線が、敵地でオリックスのエース山岡攻略に挑んだ。前日3番で無安打だった秋山を1番に戻し、前回対戦で山岡から本塁打を放っている外崎を今季初めて2番に起用。16日まで得点圏打率3割4分3厘を誇る源田を3番に据えた。ここ最近の打順は目まぐるしく変わっているが「4番山川」だけは不動だった。 山川は、12日の母の日に日本人最速ペースで通算100号本塁打を放つなど、直近5試合で21打数9安打の打率4割2分9厘で5本塁打と絶好調。8日の前橋から大宮、札幌、北九州、福岡、大阪と続く遠征にも疲れを見せず、打線をけん引してきた。この日の1回2死一塁の第1打席は見逃し三振に倒れたが、豪快な空振りにスタンドからどよめきが起こるなど、見えないプレッシャーをかけた。 すると同点の5回、主砲のバットがついに火を噴いた。2死一塁で打席に入ると、初球をドームの天井に当てる大ファウル。1発の予感が漂う中、3球目の外角低め116キロチェンジアップを完璧に捉えた。左越えの勝ち越し19号2ランに「多和田の援護になるホームランが打ててよかったです」。麻衣子夫人の誕生日から1日遅れの祝砲は、立ち直りかけた相手エースにダメージを与え、先発多和田を援護する効果的な一撃となった。 打順は細かく変わっても「4番」という大黒柱はどっしりと動かない。山賊打線の頭領が、この日も大きな獲物を仕留めてみせた。【鈴木正章】

◆西武山川穂高内野手がホームランダービーを独走する19号2ランを放った。同点の5回2死一塁、オリックス山岡の外角低めチェンジアップを完璧に捉えた。 ここ5試合で6発の量産態勢にも「たまたまです」。10回無死三塁で空振り三振に倒れたことに「最後に打てなかったのが。明日やり返すだけです」と言葉少なだった。

◆オリックス打線が粘りを見せたが、延長戦で力尽きた。先発山岡が5失点と苦しんだ中、吉田正、マレーロの2ランなどで猛追。 5-5で迎えた延長10回、4番手小林が2点を奪われ、3度目の追い上げはなかった。この日は天敵多和田に3回まで完全に封じ込められ、4回表が終了直後に指揮官が円陣でハッパを掛け、打線が奮起した。西村監督は「よーいドンから戦う姿勢を出さないといけない」と指摘。今季延長戦は8度目で1勝4敗3分けと苦戦を強いられている。

◆西武の大阪桐蔭コンビが試合を決めた。同点の延長10回1死三塁、5番森友哉捕手が、オリックス小林の低めフォークボールを右翼にはじき返した。距離十分の飛球に、三塁走者源田が悠々と勝ち越しのホームイン。4日楽天戦以来、久々の打点が勝利打点となり「よかったです。だいぶ崩されましたが、当てれば何かあると思っていたので」と喜んだ。 続く6番中村剛也内野手が右翼ポール直撃の8号ソロで追加点。「(森)友哉がかえしてくれたので、本当に楽な気持ちで打席に入れました」と後輩をたたえた。名門出身の左右の強打者が、慣れ親しんだ大阪で勝負強さを発揮し、辻監督も「友哉はさすが。状況に応じた打撃ができるね。中村のホームランもうれしくてしかたなかったよ」。延長で粘り強さを見せて最大4あった借金を1つまで減らし、満足げな表情だった。

◆西武中村剛也内野手が延長10回に今季8号。小林からは初アーチとなり、これで中村が本塁打を打った投手は合計226人。本塁打を打った投手が多いのはローズ(オリックス)と阿部(巨人)の228人で、中村の226人は金本(阪神)に並び3位タイ。 ローズと阿部の最多記録へあと2人に迫った。

◆西武の多和田は7回5失点でリードを守れなかった。5-3の七回2死一塁でマレーロに2ランを浴び「点の取られ方が悪い。申し訳ない」と猛省した。  ただ、失点した四回と七回以外は全て三者凡退に抑え、昨季、最多勝を獲得した実力はのぞかせた。今季はまだ1勝にとどまるが「序盤はリズム良く自分の投球ができた」と手応えを口にした。

◆オリックスは四回と七回に追い付く粘りを発揮したが、勝ち越し点を奪えなかった。5-5の八回1死満塁から後藤は遊ゴロ、マレーロは空振り三振。九回2死二塁のサヨナラ機では福田が空振り三振に倒れた。  今季、延長戦で勝ったのは2日のロッテ戦だけで、1勝4敗3分けとなった。終盤の好機を生かせず、西村監督は「しっかり点を取っていかないと。先に先に、主導権を握っていかないと」と打線に奮起を促した。

◆オリックスの山岡は7回8安打5失点と踏ん張れなかった。打線が3点差を追い付いた直後の五回に2死から山川に2ランを浴びた。今季初黒星は逃れたが「リズムの悪い投球になってしまった。粘りたかった」と反省した。  前回10日の楽天戦でも4勝目は挙げたものの5回8安打3失点とぴりっとしなかった。西村監督は「ちょっと良くなかったね」と渋い顔だった。

◆"いてまえ打線"の追い上げも勝利にはつながらなかった。特別企画により1999年の近鉄復刻ユニホームで戦ったが、敗戦。0-3の四回の攻撃前に西村監督自ら円陣でカツを入れ、直後に大城の適時二塁打、吉田正の9号2ランで同点。指揮官は「もっと戦う姿勢を見せてくれ」と内容を明かしたが、「その姿勢をプレーボールから見せないと」と求めた。これで延長戦は今季8度目で1勝4敗3分けとなった。

◆西武は2度リードしながら追い付かれ、延長戦に持ち込まれたが、十回に2点を勝ち越した。  1死三塁で森友哉捕手(23)が勝ち越しの犠飛。見逃せばボールかという落ちる球を右手一本ですくって右翼へ打ち上げ、「かなり崩されたが、その前にフォークボールを見ていたので対応できた。前半こちらがいい流れで、それが相手に傾いた試合を勝てたのは大きい」と胸を張った。続く中村剛也内野手(35)が右翼ポール際に8号ソロを放ち、突き放した。  これで5連敗後の5試合を4勝1敗。あと1勝で勝率5割に復帰するところまで盛り返し、「こういう苦しい戦いを取っていくことが大事」と辻監督。「よく粘ったよ。5失点までオーケーが合言葉だから」と投打の踏ん張りをたたえた。 2戦連続の8号ソロに西武・中村 「(森)友哉が犠飛で勝ち越してくれたので、適当にというか、本当に楽な気持ちで打席に入れた」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
22172 0.564
(-)
-
(-)
102178
(-)
153
(-)
53
(-)
40
(-)
0.258
(-)
3.270
(-)
2
(-)
日本ハム
20182 0.526
(-)
1.5
(-)
103166
(-)
151
(-)
25
(-)
14
(-)
0.254
(-)
3.540
(-)
2
(1↑)
ロッテ
20181 0.526
(↑0.012)
1.5
(↑0.5)
104167
(+6)
155
(+1)
44
(+2)
32
(-)
0.244
(-)
3.570
(↑0.07)
4
(1↑)
西武
19201 0.487
(↑0.013)
3
(↑0.5)
103206
(+7)
220
(+5)
50
(+2)
48
(+2)
0.251
(↑0.001
4.820
(↑0.01)
4
(-)
楽天
19201 0.487
(↓0.013)
3
(↓0.5)
103195
(+1)
194
(+6)
48
(-)
14
(+2)
0.258
(↓0.001)
4.590
(↓0.05)
6
(-)
ORIX
15223 0.405
(↓0.012)
6
(↓0.5)
103132
(+5)
171
(+7)
32
(+2)
35
(-)
0.225
(-)
3.890
(↓0.07)