広島(☆3対2★)巨人 =リーグ戦7回戦(2019.05.04)・マツダスタジアム=
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巨人
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広島
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勝利投手:レグナルト(1勝0敗0S)
敗戦投手:野上 亮磨(0勝1敗1S)

本塁打
【広島】バティスタ(6号・1回裏ソロ)

  DAZN
◆広島がサヨナラ勝利。広島は1点ビハインドで迎えた7回裏、代打・會澤の適時打で同点とする。そのまま迎えた延長10回、2死二塁からバティスタが適時打を放ち、試合を決めた。5番手・レグナルトが今季初勝利。敗れた巨人は終盤の好機であと1本が出なかった。

◆広島サビエル・バティスタ外野手(27)が先制の6号ソロを放った。 緒方監督が退場した直後の1回2死走者なし。巨人先発今村の1ボールからの2球目のストレートを右翼スタンドに運んだ。ここ7戦で5発目。「ストライクゾーンに来た球を積極的に打ちにいきました。一振りで仕留めることができてよかったです」と話した。

◆巨人原辰徳監督(60)が"働き方改革"を遂行した。前夜3日のナイターから一夜明けた4日、午後2時開始のデーゲームの試合前全体練習を限定廃止した。通常のフリー打撃、ノック、走塁練習など全てを取りやめ、選手個々にコンディション管理を委ねた。 グラウンドには打撃ケージは用意されず、各自のランニング、キャッチボールなどで体をほぐした。丸、坂本勇、阿部らは軽めのティー打撃のみで調整。球場入り時間も通常よりも1時間以上遅らせて休養を優先した。試合直前のシートノックも行わず試合に備えた。 この日は10連戦の8試合目。デーゲームとナイトゲームが不規則に続き、かつ長距離移動も伴う。原監督は就任後、常々「コンディション管理の重視」を強調していた。日本球界では日本ハムが福岡からの移動ゲームとなった4月13日ロッテ戦(札幌ドーム)で試合前の練習を取りやめたが、巨人では初の試み。日本球界でも珍しい事象といえる。

◆巨人坂本勇人内野手(30)が、5回の第3打席で四球を選び、開幕から続けてる連続試合出塁を30試合に伸ばした。 この日は「1番遊撃」で先発。2番に山本、3番に丸が入る新打線を組む中で、頼れるリードオフマンとして打線をけん引。2死一塁から丸の左翼フェンス直撃の二塁打で三塁に進んだが、2死二、三塁から4番岡本が空振り三振に倒れ、得点を奪うことはできなかった。

◆広島緒方孝市監督(50)が今季始めて退場となった。 1回1死走者なしで菊池涼の遊撃への当たりで一塁送球が高く浮き、一塁中島がジャンプして捕球する間に菊池涼が一塁に到達。オーバーランした菊池涼はすぐに手から帰塁したが、その前に中島がタッチし「アウト」とコールされた。これに対し、緒方監督がリクエスト。菊池涼は二塁を狙って3フィートラインの内側に入ったわけではないという趣旨と思われる。リプレー検証の結果、判定通りアウトとなったが、これに対し緒方監督がベンチを飛び出して抗議した。福家球審は退場を宣告し「リクエストによる判定に異議を申したことにより退場としました」と説明した。

◆広島会沢翼捕手(31)が同点打を放った。1点を追う7回2死二塁の場面で、代打で登場。巨人2番手の畠のスライダーを右方向にはじき返し、二塁走者を生還させた。 「必死に食らいついていきました。同点に追いつくヒットになってよかったです」と話した。

◆広島は1回1死からの菊池涼の走塁死に関し、緒方監督がリプレー検証後に抗議して退場。直後にバティスタのソロで先制した。 広島先発ジョンソンは走者を背負う投球が続いたが6回を無失点。巨人は先発今村が5回1失点で降板。6回から継投に入った。 巨人は7回1死一、二塁から丸の2点二塁打で逆転した。広島はその裏、代打会沢の二塁打で同点。2-2で延長戦に突入した。 広島は延長10回、2死二塁からバティスタがサヨナラ適時打を放った。レグナルトが来日初勝利。巨人は野上が踏ん張れなかった。

◆巨人丸佳浩が20試合ぶりの適時打を放った。 1点を追う7回1死一、二塁、広島一岡の外角低め直球を中越え2点適時打。一時は逆転とした一打を「難しく考えずに狙った球を打ちにいけた」と振り返った。チームは延長でサヨナラ負けを喫し「接戦をものにしたいところだった。明日も1打席目から(安打を)出せるように頑張ります」と切り替えた。

◆真ん中に入った135キロのスライダーを左翼フェンス際まで運ばれた。今季初の延長戦の10回2死二塁、5番手で登板した野上が、広島の3番バティスタにサヨナラ打を浴びた。「勝負です。カウントを悪くしてしまった...」と言葉をしぼり出した。 2死二塁となった場面で、原辰徳監督は自らマウンドに向かった。直接鼓舞するのは3月29日の広島との開幕戦以来。一塁は空き、次打者は4番鈴木。「意思確認ですね。勝負? そういうことですね」と言った。邪念を捨てて打者に向かったが、課題の救援陣が今季6敗目(2勝)。「もう少し点を取ればということがあるしね。(投手陣が)もうひと踏ん張りというところもある。課題は多いですよ」と受け止めた 10連戦の8試合目。前日のナイターからデーゲームに替わるタイミングで、試合前の打撃練習とシートノックを行わなかった。「チームの中での最善策」と異例の取り組みで選手のコンディショニングを最優先させた。7回には丸の2点適時二塁打で逆転したが、粘り切れず。17年途中から延長戦では12試合連続白星がない。今季チーム2番目の長さとなる3時間46分の総力戦に敗れ、2位ヤクルトに0・5ゲーム差に迫られた。【前田祐輔】

◆▽巨人宮本和知投手総合コーチ(1点リードの7回に追い付かれ)「畠が踏ん張れなかったところが、今の投手陣の弱さ。(サヨナラは)あそこは野上しかいないという判断。選択は間違ってなかったと思います」 ▽巨人今村(先発して5回1失点)「もっと長いイニングを投げたかったです」 ▽巨人中川(今季初の2イニング登板も開幕から12試合連続無失点を継続)「(9回は)点を取られると負けてしまう場面。1人1人大事にいきました」

◆監督退場に燃えた! 広島サビエル・バティスタ外野手(27)が延長10回、豪快なサヨナラ打をかっ飛ばした。緒方孝市監督(50)が1回、菊池涼の走塁死に関するリプレー検証を巡り、開始15分で退場。令和では、両リーグ通じて初の監督退場。高ヘッドコーチが代理で指揮をとる中、直後に6号先制ソロを放ち、最後は3連勝をもぎ取った。ここ7試合で5発、7戦連続打点の助っ人が、鯉を引っ張っていく。低空飛行の弾丸ライナーが、左翼手の頭上を越えていく。一塁ベースを回ったバティスタが、右手を高々と掲げた。延長10回2死二塁。緊急事態のチームを救う、値千金のサヨナラ打だ。「うれしいです。監督が退場して、勝たないといけなかった」。顔中に汗を浮かべて振り返った。 1回に緒方監督が退場した。開始わずか15分。1死走者なしで菊池涼が遊撃へゴロを放ち、巨人一塁中島がジャンプして捕球する間に一塁到達。オーバーランし、反射的に手から帰塁した際にタッチされ「アウト」とコールされた。これに対し、緒方監督が抗議。リプレー検証となり、判定通りアウトとなったが、再びベンチを飛びだした緒方監督に退場が宣告された。福家球審は「リクエストによる判定に異議を申したことにより退場としました」と場内にアナウンスした。 高ヘッドコーチが代理で指揮を執る緊急事態。バティスタは燃えた。直後の打席で右翼席へ先制の6号ソロをたたき込んだ。6回先頭では中前打でチャンスメークし、延長10回のサヨナラ打につなげた。 試合前の円陣。常連の上本に代わり声出し役を務めた。声を合わせる呼吸が合わず、ナインがずっこける場面もあったが、最後は全員で気合を入れた。「何も話してない。みんなに応援されてただけ」と明かしたが、ムードメーカーとしての役割も大きい。ここ7戦で5発目で、7戦連続打点。打ってよし、いじられてよしの最強助っ人だ。 高ヘッドは「バティが最後よく決めてくれた。みんな期するものがあったと思う」と話した。ベンチ裏で見守った緒方監督は「退場処分になってチームに迷惑をかけたこと、冷静になれなかったことをものすごく反省している。よく勝ってくれた」と話した。緊急事態を乗り越え、鯉が上昇気流をつかんだ。【村野森】

◆広島が今季3度目のサヨナラ勝ちで3連勝を飾った。2-2の延長10回2死二塁からバティスタの左越え適時打で勝負を決めた。10回を抑えたレグナルトが来日初勝利。巨人は終盤の好機を生かせず、6カードぶりに連戦で負け越した。

◆広島レグナルト投手が来日初勝利を挙げた。2-2の延長10回に5番手で登板。二塁に走者を背負ったが、最後の打者ビヤヌエバを左飛に抑えてピンチを脱し、その裏のサヨナラ勝ちを呼び込んだ。 今季13試合に登板し、防御率0・00をキープしている。「自分に白星がついたことより、チームが勝ったことがうれしい。積極的に攻めるつもりで投げている」と話した。

◆広島は4日、緒方監督の退場を巡り、セ・リーグに意見書を提出した。鈴木球団本部長は「疑問に思うことをメールした。ルールの確認もさせてもらえなかった。その経緯も含めて検証してほしい」と話した。 菊池涼は、一塁をオーバーラン後、すぐに帰塁した際にタッチされてアウトと判定されたが、公認野球規則5・09b(4)の「例外」には「打者走者が一塁に走るときは、ただちに帰ることを条件としてならば、オーバーランまたはオーバースライドして一塁を離れているとき触球されても、アウトにはならない」とある。緒方監督は1度目にベンチを出た際にこの点を指摘。審判団に協議を求めたが、福家球審にリプレー検証を提案され受け入れた。しかし、リプレー検証はアウトセーフの判断に限る。2度目にベンチを出た際に説明を求めたが、抗議と判断され退場となった。 橘高一塁塁審は菊池涼の走塁について「二塁へ向かう意思を見せたと私は判断した」と説明。「リプレー検証の後は抗議できない。抗議をやめなかったので退場にした」と話した。▽広島緒方監督「一方的な言い分で審判の方には申し訳ないけど、リクエストするためにベンチを出たわけじゃない。抗議のために出た。菊池は二塁進塁しようという意思を見せていないのに、アウトセーフの判定をされること自体がおかしい。集まって協議すればいいと言ったら福家球審に『リクエストしたらどうですか』といわれてその通りにした。(2度目にベンチを出たのは)抗議ではなく説明を求めた。審判の方の見解もあるだろうから、意見書の返事を待ちたい」 ▽菊池涼「誰がどう見ても二塁には行こうとしていないでしょう。監督がしっかり見てくれている」

◆広島緒方孝市監督(50)が1回、菊池涼の走塁死を巡って審判団に抗議し、リプレー検証後も質問を続けて退場を宣告された。 問題のプレーは、遊撃へゴロを放った菊池涼が、一塁手がジャンプして送球を捕球する間に一塁到達。オーバーランして帰塁する際にタッチされ「アウト」と判定されたもの。緒方監督が退場となるのは、17年4月19日、DeNA戦以来、2年ぶり2度目。ベンチ裏で試合を見守り、試合後に口を開いた。緒方監督 初めに、退場処分になってチームに迷惑をかけたこと、冷静になれない自分がいたことをものすごく反省している。よく勝ってくれた。 -1度目にベンチを出た経緯は 緒方監督 一方的な言い分で審判の方には申し訳ないけど、あそこで橘高塁審が、アウトセーフのコールをすること自体、おかしいと思った。菊池は接触プレーを避けて、走路が内側になった。足を滑らせてベースに戻ろうとしただけの行為。二塁進塁しようというそぶりも見せていない。リクエストではなく、抗議のためにベンチを出た。それを塁審に言った。審判団が集まってちゃんと話し合いをすれば、絶対、判定は覆ると思った。でもそのタイミングで福家球審が「リクエストしたらいいじゃないですか」と。リクエストしたら、プレー自体を検証してくれるものだと思った。認識不足もあったかもしれないが、自分の本意としては、リクエストするためにベンチを出たわけじゃない。プレーに対してのジャッジがおかしいから抗議しにいった。 -2度目にベンチを出た経緯は 緒方監督 リクエストを採用したら抗議は受け付けないと。抗議があれば退場処分になることは、わかっていた。「説明」とこっちがいっても「抗議」ととれられる。それに対しての退場処分に関してはしようがない。自分の中でも覚悟はあった。冷静になれなかった自分もいる。 -今後は 緒方監督 意見書は出している。審判の方の見解もあるだろうから、しっかり返事を待って、説明を受けたい。

◆巨人は今季初の延長戦で黒星。巨人の延長戦は昨季9試合で4敗5分け。 17年9月12日阪神戦(甲子園)から通算すると△△△●●●△●△△△●と12試合続けて白星がない。

◆広島・緒方孝市監督(50)が4日、リクエスト判定に異議を申し立ててため、通算2度目の退場処分を受けた。抗議による退場処分は新元号「令和」になって初めてとなった。  問題のシーンは一回1死。菊池涼の遊ゴロを捕球した遊撃・坂本勇の一塁送球は高く浮き、悪送球に。一塁・中島ががジャンプ捕球した際にベースを離れて、橘高一塁塁審は一度セーフの判定をしたが...。  直後に菊池涼は一塁・中島と衝突を避けようとしてフェアゾーンを駆け抜ける。中島が飛び出した菊池涼をタッチをして判定はアウトに変更になった。。  緒方監督は菊池涼に二塁進塁の意志がなかったとして一塁ベンチを飛び出して猛抗議。すぐにリクエスト権を行使したものの、リプレー検証の結果でも判定は覆らずアウトのまま。納得のいかない指揮官は再び一塁ベンチを飛び出し、山田内野守備走塁コーチの制止を振りきって激高。福家球審はリクエスト判定の異議は認めていないため、退場を宣告した。  緒方監督の退場は2017年4月19日のDeNA戦(マツダ)以来2年ぶり。現役時代を含めて2度しかない。高ヘッドコーチが代理監督を務めた。

◆広島・緒方孝市監督(50)が、4日の巨人7回戦(マツダ)でリクエスト判定に異議を申し立ててため、通算2度目の退場処分を受けた。抗議による退場処分は新元号「令和」になって初めてとなった。緒方監督が退場処分を受けるのは2017年4月19日のDeNA戦(マツダ)以来2年ぶり。代って、高ヘッドコーチが監督を務めた。  広島は三回、二死一、二塁で巨人・岡本の遊ゴロが一塁セーフと判定されると、早くもこの試合2度目のリクエストを要求。審判団による映像判定の結果、判定が覆り、アウトになってリクエストに成功した。

◆巨人・坂本勇人内野手(30)が4日、広島7回戦(マツダ)で、開幕から続く自己最長の連続試合出塁を「30」に伸ばした。  「1番・遊撃」で先発した主将は0-1とビハインドの五回1死での第3打席。カウント3-1から左腕ジョンソンの高めの直球を見極め、四球を選び、出塁を記録した。  その後、この日は3番に入った丸の左翼フェンス直撃の二塁打で2死二、三塁としたが、4番・岡本が空振り三振に倒れ、得点にはつながらなかった。

◆広島からフリーエージェント(FA)で加入した巨人・丸佳浩外野手(30)が4日、広島7回戦(マツダ)の七回1死一、二塁で中堅フェンス直撃の逆転2点二塁打を放った。  0-1とビハインドの七回、ジョンソンのあとを受けてマウンドに上がった一岡から、ビヤヌエバ、坂本勇が連続安打で好機を作り、この日は3番に入った丸が、外角低めへの直球を捉えた。  五回の第3打席にも左翼フェンス直撃の二塁打を放った。

◆緒方孝市監督(50)が今季初めて退場となった広島が3-2で巨人にサヨナラ勝ちを収め、3連勝とした。  広島は一回1死、菊池涼の遊ゴロを捕球した遊撃・坂本勇の一塁送球は高く浮き、悪送球に。一塁・中島ががジャンプ捕球した際にベースを離れて、橘高一塁塁審は一度セーフの判定をしたが...。  直後に菊池涼は一塁・中島と衝突を避けようとしてフェアゾーンを駆け抜ける。中島が飛び出した菊池涼をタッチをして判定はアウトに変更になった。  緒方監督は菊池涼に二塁進塁の意志がなかったとして一塁ベンチを飛び出して猛抗議。すぐにリクエスト権を行使したものの、リプレー検証の結果でも判定は覆らずアウトのまま。納得のいかない指揮官は再び一塁ベンチを飛び出し、山田内野守備走塁コーチの制止を振りきって激高。福家球審はリクエスト判定の異議は認めていないため、退場を宣告した。審判のアナウンスに場内は大ブーイング。代理監督は高ヘッドコーチとなった。抗議による退場処分は新元号「令和」になって初。  退場直後の2死走者なしで打席に立ったバティスタが、巨人・今村の2球目をとらえて右翼席へ先制の6号ソロ。  先発のジョンソンは6回4安打無失点と好投したが、7回から登板の2番手・一岡が1死一、二塁から元同僚の丸にセンターフェンス直撃の2点二塁打を浴び、逆転を許した。  七回2死から田中が右翼線二塁打を放つと、代打・会沢が同点の右中間へ適時二塁打。延長十回、1死から右前打で出た野間を菊池涼が犠打で送ると、この日先制打のバティスタが左越えにサヨナラの適時打を放った。

◆巨人の中川皓太投手(25)が、敗戦の中で光った。  2-2の同点で迎えた八回から4番手で登板。150キロ近い直球で押し、2死から4番・鈴木に中前打を許したものの、後続の西川を左飛に仕留めた。今季初の回またぎで九回も三者凡退に斬り、2回1安打無失点に封じた。「点を与えたら負けてしまう場面だと強く意識して、一人一人大事に投げました」と話した。  現在は中継ぎ陣の柱として起用されている4年目左腕は、これで今季12試合、計13回を投げていまだ防御率0・00。課題とされるリリーフ陣で存在感を増している。

◆巨人は救援陣がつかまり、今季初のサヨナラ負けを喫した。2-1と逆転した七回に畠が会沢に同点の適時二塁打を許した。延長十回に登板した野上は、原監督が直々にマウンドに行って言葉をかけた直後に、バティスタにストライクを取りにいった変化球をサヨナラ打された。  失点はともに2死から。宮本投手総合コーチは「踏ん張れなかったというのが、巨人の投手陣の弱さかな」とため息だった。

◆広島のレグナルトが来日初勝利を挙げた。延長十回に5番手で登板し、先頭打者の代打大城に左前打を許したが、140キロ台後半の速球にチェンジアップを織り交ぜて後続を断ち、その裏のサヨナラ劇を呼んだ。  13試合で無失点と安定感抜群の左腕。「非常にうれしい。こういう形でチームが勝ったことが大きい」と笑みがはじけた。

◆延長十回2死二塁で決めたのはバティスタ。チームを今季3度目のサヨナラ勝利に貢献し、ドミニカンは新通訳のフェリシアーノ氏と一緒にお立ち台に上がると「良い感触だった。良いコースに打てました」と笑顔を弾けさせた。一回に6号ソロ、六回に中前打も放ち、今季2度目の猛打賞。自身が「相棒」と呼ぶクレート通訳は"育休"で母国へ一時帰国したが、元気な姿をみせている。

◆4月14日のヤクルト戦(東京ドーム)以来の3番に入った丸は、七回に一時逆転の中越え2点二塁打を放つなど3安打で今季3度目の猛打賞。適時打は同9日の中日戦(ナゴヤ)以来、3安打以上も同5日のDeNA戦(横浜)以来だった。古巣相手に連敗を喫したが「狙った球を打ちにいけた。終わってしまったことはしようがない」と前を向いた。

◆サヨナラ負けが決まる打球が、左翼・亀井の頭を越えていった。2-2の延長十回、2死二塁で5番手・野上の変化球が甘く入った。バティスタの一振りで万事休す。巨人は2連敗で、原監督が首を振った。  「もう少し点を取ればというところもあるし、(投手陣が)もう一踏ん張り、というところもある。課題は多いですよ」  黄金週間10連戦の8試合目。ナイター翌日のデーゲーム開催という疲労も考慮し、試合前の全体練習、シートノックを取りやめた。球場入りも約1時間遅く設定。日本では異例だが、メジャー流を見習った"働き方改革"で、原監督がコンディショニングを重視した。選手からも「体が楽」と好意的な声が多かったが、実らなかった。  延長戦で勝ちきれない。2017年9月5日の中日戦(松本)での白星を最後に、これで12試合連続勝ちなし。今季初の延長戦となったこの日は、十回で力尽きた。  不振のビヤヌエバを先発から外し、1番から坂本勇、山本、丸の新打順を組んだ指揮官は「全体的に沈滞しているという中で今回はそうなった」と打線に奮起を促す。広島に勢いを与え、2位・ヤクルトも0・5ゲーム差まで迫ってきた。 (伊藤昇) 今季初めて「4番・三塁」で先発し5打数1安打の巨人・岡本 「チャンスで打てていないので頑張ります」 八回から2回1安打無失点で今季12試合、計13回を投げて防御率0・00の巨人・中川 「点を与えたら負けてしまう場面だと強く意識して、一人一人大事に投げました」 5番手で登板し今季初黒星の巨人・野上 「(サヨナラ打された球は)もう少し低めにいけばよかった」

◆顔を真っ赤にしてほえた。まるで赤鬼だった。広島・緒方監督が2度にわたる猛抗議の末、開始16分で退場処分。リクエスト後の判定に納得がいかず、山田内野守備走塁コーチの制止を振りきって、福家球審に歩み寄った。  「(菊池涼は)セカンドに向かう意思はなかったんじゃないか。説明してほしい」  "事件"は0-0の一回1死だった。菊池涼の遊ゴロを処理した坂本勇の一塁送球が高く浮き悪送球...。一塁・中島がジャンプ捕球をした際にべースを離れたため、橘高一塁塁審はセーフと判定した。菊池涼は一塁・中島との衝突を回避しようとフェアゾーンへ。すぐに一塁へ戻るもタッチされてアウトに変わった。  緒方監督は菊池涼に二塁進塁の意思がなかったとして猛抗議した。福家球審の助言に従ってリクエスト権を行使したが、リプレー検証の結果、判定は覆らず。審判団から「走塁死」に関する説明がなく2度目の抗議を行った際、リクエスト後の異議とみなされて2017年4月19日のDeNA戦(マツダ)以来2年ぶりの退場を宣告された。  指揮官の闘志が乗り移った赤ヘル軍団は一回2死でバティスタが右越えに6号ソロ。1-2の逆転を許した直後の七回には会沢の右中間二塁打で追いつくと、延長十回にはバティスタが左越えにサヨナラ打を放った。  「チームに迷惑をかけてしまって申し訳ない。反省している。よく勝ってくれた」と指揮官。球団は試合中にセ・リーグ連盟に意見書を提出する騒ぎになったが、3連勝でカード勝ち越し。借金は1。怒りを力に変えて、リーグ4連覇を目指す。 (柏村翔) 一回1死、オーバーランで走塁死と判定をされた広島・菊池涼 「どこからどう見てもおかしい。(一塁・中島さんを)避けてそのままフェアグラウンドにいたのでとられるかもしれないと思って戻った。監督がしっかり見てくれていた」 菊池涼の走塁死について広島・鈴木球団本部長 「(菊池涼は)衝突を避けようとしていた。本能的に(一塁へ)戻ろうとしただけ。どう見ても進塁しようとはしていない。試合中にセ・リーグ連盟に(意見書を)出した」 一塁塁審の橘高審判員 「(菊池涼が)起き上がったときにそういう風に(二塁進塁の意思があったと)判断した。最終判定後は抗議できない決まり。警告後に抗議が続いたので(退場を宣告した)」 ★野球規則5・09の(b)走者アウトについて  次の場合、走者はアウトとなる。  (4)ボールインプレイで走者が塁を離れているときに触球された場合。  【例外】打者走者が一塁に走るときは、ただちに帰ることを条件としてならば、オーバーランまたはオーバースライドして一塁を離れているとき触球されても、アウトにはならない。 ★リクエスト制度  2018年に1チーム1試合2度まで本塁打や本塁クロスプレーの判定以外にも映像によるリプレー検証が可能となった(リクエスト成功ならばノーカウント)。ストライクゾーンや走塁妨害、守備妨害などは対象外。今回の菊池涼のような二塁進塁の意思については審判の判断で、リクエスト判定後に異議を唱えた場合は退場となる。

◆巨人には、深刻な悩みが続出しているね。  まず、エモトが前日3日に指摘したスタメンの機能不全。原監督は山本2番、丸3番、中島6番と、さっそく大幅に代えた。そこまでしなくても...と思う一方、とにかく何かを変えないと...という姿勢は理解できる。  ならば、だ。打線と並んで、投手起用も、何かを変えるべし。先発が好投し、降板後、2番手以降が計ったように打たれるんだから。この日も畠。七回2死二塁で会沢に同点二塁打。六回から痛烈な当たりを浴びていた。あのピンチはさすがに交代機だった。十回も2死二塁で野上を続投させ、バティスタにサヨナラ打とはね。  ベンチからすれば、誰を投げさせても、失点は覚悟。うまくいけば、もうけもの? 開き直りもあるんだろうけど、リリーフ形態にも再考の余地あり。いわゆる"一人一殺"。イニングまたぎとか、あと1人とか計算せず、勝負どころで、目くらましの細切れ継投に出るのも手だよ。  点は取れない。1点は守れない。これでは、負けを待っているようなものじゃないか。  もう1人、気になるのは岡本。ずっと不振で、九回には、真ん中の141キロのホームランボールをヒットにするのが精いっぱい。4番の立て直しも、急務だね。 (サンケイスポーツ専属評論家)

◆元巨人監督の堀内恒夫氏(71)がブログで、広島・緒方孝市監督(50)の退場について見解を述べた。  0-0の一回1死だった。菊池涼の遊ゴロを処理した坂本勇の一塁送球が高く浮き悪送球。一塁・中島がジャンプ捕球をした際にべースを離れたため、橘高一塁塁審はセーフと判定した。菊池涼は一塁・中島との衝突を回避しようとフェアゾーンへ。すぐに一塁へ戻るもタッチされてアウトに変わった。  緒方監督は菊池涼に二塁進塁の意思がなかったとして猛抗議した。福家球審の助言に従ってリクエスト権を行使したが、リプレー検証の結果、判定は覆らず。審判団から「走塁死」に関する説明がなく2度目の抗議を行った際、リクエスト後の異議とみなされて退場を宣告された。  堀内氏は「結論から言うと審判の『アウト』判定は問題ないと思う」と指摘。「緒方監督は菊池くんがベースに戻った時の手が速いのか 中島のタッチが速いのかをリクエストしたんじゃなくて 菊池くんがフェアグラウンドに駆け抜けたのはまっすぐ行ったら中島にぶつかるから 決して故意じゃなく避けたつもりでそうなった、ということを申し出たんじゃないかな」と推測していた。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
18120 0.600
(↓0.021)
-
(-)
113147
(+2)
111
(+3)
40
(-)
15
(-)
0.263
(-)
3.470
(↑0.02)
2
(-)
ヤクルト
18131 0.581
(↑0.014)
0.5
(↓1)
111162
(+8)
138
(+4)
40
(-)
13
(+1)
0.253
(↑0.001)
4.050
(-)
3
(-)
阪神
16151 0.516
(↑0.016)
2.5
(↑1)
111122
(+5)
134
(+1)
23
(-)
20
(+2)
0.239
(-)
3.560
(↑0.09)
4
(-)
広島
15160 0.484
(↑0.017)
3.5
(↑1)
112106
(+3)
131
(+2)
28
(+1)
13
(+1)
0.235
(↑0.002
3.400
(↑0.06)
5
(-)
中日
13170 0.433
(↓0.015)
5
(-)
113108
(+4)
114
(+8)
22
(+1)
17
(-)
0.265
(↓0.001)
3.740
(↓0.15)
6
(-)
DeNA
12190 0.387
(↓0.013)
6.5
(-)
112114
(+1)
131
(+5)
35
(-)
5
(-)
0.231
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