ソフトバンク(☆1対0★)楽天 =リーグ戦5回戦(2019.05.02)・福岡ヤフオクドーム=
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楽天
0000000000500
ソフトバンク
10000000X1500
勝利投手:大竹 耕太郎(1勝1敗0S)
(セーブ:森 唯斗(1勝1敗9S))
敗戦投手:古川 侑利(0勝1敗0S)
  DAZN
◆ソフトバンクが接戦を制した。ソフトバンクは1回裏、今宮の適時二塁打で1点を先制する。投げては、先発・大竹が7回無失点の好投。その後は甲斐野、森の継投で完封リレーを飾り、初回の1点を守り抜いた。敗れた楽天は、終盤の好機であと1本が出なかった。

◆楽天古川侑利投手(23)が6回4安打1失点も今季初勝利はならなかった。 1回1死からソフトバンクの2番周東、3番今宮の連打で先制を許したが、その後は最速147キロの直球にチェンジアップをふんだんに織り交ぜて粘投。5回は安打と2つの四球で2死満塁のピンチを背負いながら、松田宣を捕邪飛に仕留めて切り抜けた。今季チーム先発陣最多となる111球の力投だった。 昨季4試合の登板で3敗を喫した相手から7三振を奪うなど堂々と立ち向かったものの、リードを許しての降板となり「ボール自体は強かったですし、コーナーも突けましたけど、全体的に高かったですね。それに、ランナーを背負うことが多く、いいリズムを作れませんでした。初回、簡単に1点を与えてしまったのが悔いが残りますね」と唇をかんだ。

◆ソフトバンク大竹耕太郎投手が今季5戦目でようやく今季1勝を挙げた。 試合前まで4試合で防御率0・89と好投していたが、なかなか白星には届かなかった。 この日は味方が1回に1点を先制。7回まで4安打無失点と好投した。8回は甲斐野、9回は守護神森が1点を守り抜いた。 大竹は「今日は制球に少し苦しんだが、何とか粘ることができた」と喜んだ。

◆ソフトバンクは初回1死一塁から今宮の適時二塁打で先制。楽天は3回に1死一、三塁としたが後続が倒れ無得点。 今季0勝のソフトバンク先発大竹は6回まで散発4安打無失点。打線は5回に2死満塁も追加点ならず。最少点差で終盤に入った。 ソフトバンクが甲斐野、森とつないで1点を守り切った。先発大竹は今季5試合目の登板で初勝利を挙げた。森が9セーブ目。楽天古川が初黒星。

◆今季初めてベンチ入りを外れた楽天オコエ瑠偉外野手(21)は試合中に福岡市内の病院で検査を受け、左膝の打撲と診断された。 11試合連続のスタメンとなった1日の試合では2安打3打点をマークしたが、2回の走塁で三塁に滑り込んだ際に左膝を強打していた。当初はこの日もスタメン予定だったが、試合前の練習を行わずに1度球場を離れてMRI検査を受けたという。 石井GMは「靱帯(じんたい)や筋肉に損傷は見られなかった。明日の練習を見て(出場の可否を)判断します」と説明。再び球場に戻ったオコエも「(明日の練習で問題なければ)いきます」と話した。

◆楽天田中和基外野手(24)が苦しんでいる。オコエが左膝を痛めたことで「2番中堅」で2試合ぶりにスタメンに名を連ねたが、4打数無安打。 ソフトバンク大竹の前に3打席凡退した右打席は開幕から21打数無安打と沈黙が続く。 1点を追う8回無死一塁で左打席に入った第4打席では、送りバントを2度失敗。投ゴロを相手がはじいて何とか走者を進める形とはなったが、打率2割1分9厘ともがいている。 「この結果は実力なので仕方ない」と受け止めた昨季新人王に対し、平石監督は「体と心を整理して、次どうするか。去年打ったからといって、今年もそうそうスムーズにいけるとは思っていない。ここでどう(定位置を)つかみ取るか。弱気になってはいけない」。絶対的な存在になってほしいと期待を込めるからこそ、奮起を願った。

◆6試合連続2ケタ安打を放っていた楽天打線が、初対戦のソフトバンク大竹に単打4本に封じられ今季3度目の完封負けを喫した。 7回2死一塁では、今季代打で7打数4安打だった藤田を起用。左投手を苦にしないベテランに左対左の勝負を託したが、二ゴロに倒れた。平石監督は「走者なしでもクイックの頻度が多いのは想定内。抜き球を使った緩急が、イメージより難しかった」と話した。

◆ソフトバンク内川聖一内野手(36)が左太もも違和感のため2日の楽天5回戦を欠場した。8回には代打で準備をしていたが、出番は回ってこなかった。 スタメン落ちも欠場も今季初。試合後内川は「僕は出ると言ったが長期離脱は困ると言われた。違和感はあるが試合には出られる」と話した。工藤監督は「疲労もたまっている。足の張りもあるので、無理はさせない」と説明した。3日楽天戦の出場は当日の様子を見て決める。

◆楽天の古川侑利投手が6回4安打1失点の粘投も今季初黒星を喫した。1回に連打で先制されるも、最速147キロの直球とチェンジアップを駆使して7奪三振。 今季チーム先発陣最多111球を投げ「まだまだな部分もあるけど、いい時の真っすぐに戻りつつある」と言った。今季初登板だった4月25日の日本ハム戦も6回1失点ながら勝ち星を逃している右腕について、伊藤1軍投手チーフコーチは「次回もローテーションで回ってもらう」と明言した。

◆楽天嶋基宏捕手の秒速での紳士的対応がネット上で反響を呼んでいる。5回2死満塁、ソフトバンク松田の捕手後方への飛球を処理する際に、牧田球審と接触しながら捕球。その後素早く、押される形となり転倒した牧田球審を抱きかかえた。 「怪我はないようです。楽天嶋選手の素早いフォロー」のコメントとともに、公式ツイートでこの動画をアップしたパ公式「パ・リーグ.com」によると、捕球からフォローまでに要した時間は0・96秒。 あまりに素早い嶋の対応に「流石嶋w」「秒速!!」「嶋王子が牧田姫を抱えた」などのリツイートが見られた。

◆楽天嶋基宏捕手の秒速での紳士的対応がネット上で反響を呼んでいる。5回2死満塁、ソフトバンク松田の捕手後方への飛球を処理する際に、牧田球審と接触しながらも捕球。その後すぐに、押される形となり転倒した牧田球審を抱きかかえた。 「怪我はないようです。楽天嶋選手の素早いフォロー」のコメントとともに、公式ツイートでこの動画をアップしたパ公式「パ・リーグ.com」によると、捕球からフォローまでに要した時間は0・96秒。 あまりに素早い嶋の対応に「流石嶋w」「秒速!!」「嶋王子が牧田姫を抱えた」などのリツイートが見られた。

◆ソフトバンクのルーキー甲斐野央投手が、自ら持つドラフト制後のデビューからの連続無失点記録を13試合に伸ばした。 1点リードの8回。自らゴロの処理をミスするなどして1死一、三塁のピンチを作ったが併殺で乗り切った。「いい当たりでビクッとしたが飛んだところが良かった」と胸をなで下ろした。「自分で脱出するしかないと思ったし、冷静にもなれた。とにかく目の前の試合を0で終えられるように集中するだけです」。最大のピンチを切り抜け、さらに成長した姿を見せた。

◆ソフトバンク大竹耕太郎投手(23)が、今季5試合目でようやく初白星をつかんだ。 楽天打線を相手に7回を4安打無失点。ここまで4試合で防御率0・89だったが、味方の援護がなく0勝1敗だった。この日は打線が初回に奪った1点を大竹、甲斐野、森のリレーで守り切った。チームは貯金5で、2位楽天との差を1・5ゲームとした。涙を抑えきれなかった。お立ち台に立った大竹の目は、質問を受ける前から潤んでいた。「そうですね...。本当に...。今宮さんに打ってもらってうれしいです」。これまで4試合での援護点は4月10日日本ハム戦の2点だけ。今宮からは「次は打つから」と一番声をかけてもらっていた。 この日は1回に今宮の適時二塁打で1点を先制してもらった。今季初めてリードした展開に「余裕がありました」と大胆に投げられた。7回、1死後嶋に10球粘られたが「ストライクを投げ続けられた」と根負けせず最後はカーブで三ゴロに仕留めた。 エース千賀からヒントをもらっていた。4月3日、今季初登板で7回0/3もチームは延長12回0-0引き分け。その翌日、京セラドーム大阪から2人で帰るタクシーの中だった。「ダメな時どうしようもなくなる。そういう時どうしたらいいですか」。千賀からは自分の状態を客観視するように教えられた。元来、研究熱心な大竹は球団支給のiPad(アイパッド)で映像を比較し、自分の感覚と照らし合わせた。体が突っ込んだ場合、球が浮いた場合、どうフォームを修正すればいいかを考え続けた。 大竹は積極的に質問するタイプではない。「千賀さんが普段から会話してくれて、(聞ける)雰囲気をつくってもらった」と感謝。昨年10月は西武とのCSファイナルで、「自分の投げたい投げ方ができなかった」とベンチで悔し涙を流したが、この日のうれし涙は成長の証でもあった。 防御率0点台でも開幕ローテーション6人でただひとり勝ち星がなく「球場の駐車場の位置を変えようかなとも思ったが変えなかった。打たれてないので」と自分を信じた。工藤監督もようやくの白星に「よかった」と笑った。これで防御率は0・72。尊敬する早大の先輩日本ハム有原は0・51とさらに上をいく。「3つ上の偉大な先輩に離されないように」と大竹に笑顔が戻った。【石橋隆雄】

◆ソフトバンク大竹耕太郎投手が今季5試合目の登板で初勝利。大竹登板時のチームはなかなか得点を挙げられず、合計39イニング攻撃して援護点は3点。3点の内訳は4月10日今宮2ランと、この日の今宮適時打で、援護しているのは今宮だけだ。 大竹の1試合平均援護点は0・69点で、両リーグ合わせて2番目に少ない。ちなみにこの日は援護点の少ない4投手が先発したが、勝ったのは大竹だけだった。

◆孤独なマウンドで「奮投」する後輩左腕に、かける言葉は見つからなかった。でも、ソフトバンク今宮はすっとマウンドに駆け寄ると大竹に言った。 「何も言うことはない。頑張れ、とも言えないけど...」。ただそう言うと遊撃の守備に戻った。 先頭銀次を四球で歩かせた7回無死一塁の場面だった。初回にもらった1点を必死に守る大竹を何とか鼓舞したかった。「大竹もスイッチが入ってしっかり抑えてくれました」。ブラッシュを空振り三振、二進させたが代打藤田を二ゴロに仕留めピンチを乗り切った。 この日まで大竹が先発した4試合は打線が援護できなかった。今宮は大竹以上に悔しさを胸にため込んでいた。初回1死一塁。初球の直球を迷いなく振り抜いた。一塁走者の周東がスタートを切っていたこともあり、右中間を割った打球で周東は長躯ホームイン。今宮のバットで先制点を挙げた。「まっすぐが来る確率が高いから。打った瞬間抜けると思った。でも、今日は大竹。大竹さまさまです」。殊勲の一打より、好投を続け、ようやく白星を手にしたサウスポーを持ち上げた。 昨年痛めた左太もも裏の痛みは令和を迎えても癒えていない。4月28日の日本ハム戦(札幌ドーム)は大事を取って欠場。残る100試合以上も、状態を確認しながらプレーすることになる。故障禍のチームにあって「離脱」は避けなければならない。心身両面でチームリーダーとしての成長を誓うだけに、体調には敏感になる。打撃好調もあって4月中旬からは3番に座っている。「いい経験をさせてもらっています。(故障の選手が)戻ってきても3番を打てる選手でありたい」。自らの話は早々に切り上げると「今日は大竹!」。そう言って背番号「6」は会見場を後にした。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆楽天は好機であと一本が出ず零敗を喫した。三回は1死一、三塁、六回も2死一、二塁と攻めたが初対戦となった大竹を打ちあぐねた。6試合連続2桁安打と好調だった打線は5安打。一回に1点を先制されると、反撃できなかった。  首位ソフトバンクとは再び1・5ゲーム差に広がった。1点差での敗戦に平石監督は「あともう一歩のところだったけど。難しかった」と悔しさをにじませた。

◆ソフトバンクの今宮が初回1死一塁から右中間に適時二塁打を放ち、この試合唯一の得点を挙げた。一塁走者の周東がスタートを切ったのを冷静に把握して初球をたたき「周東が必ず走ると思った。1点が勝利につながったので良かった」とうなずいた。  好投を続けながら勝ち星に恵まれていなかった先発の大竹には、毎試合後「次は自分が打つから」と声をかけ続けてきたという。有言実行を果たし「今日は大竹さまさまですね」と、初勝利の左腕をねぎらった。

◆森が午後4時8分に12球団で令和最初のセーブを挙げた。「それは必ず誰かがするもの。最近よくなかったし、きょうは3人で帰りたかった」と7試合ぶりに三者凡退で締めての9セーブ目を喜んだ。八回に登板したD1位・甲斐野(東洋大)は1死一、三塁を二ゴロ併殺打で切り抜け、自身がプロ野球記録を更新中の"新人のデビューから連続無失点"を13試合に伸ばした。

◆先発の古川は7三振を奪い、6回4安打1失点ながら今季初黒星。一回、今宮に右中間へ適時二塁打を許し、「簡単に1点を与えてしまった」と悔やんだ。4四球と制球に苦しみ、「ランナーを背負うことが多く、野手をリズムに乗せられなかった」。平石監督は先発の仕事を果たした右腕を「あわてなかったし、落ち着いていた」とねぎらった。

◆祈るように手を握って最後のアウトを見守り、お立ち台で泣いた。ソフトバンク・大竹が待望の今季初白星。好投が5度目でようやく報われた。  「周りにみせないようにしていたけど、僕だけ勝っていないという焦りは正直あって」  一回は三者凡退。直後の1点で今季初めてリードをもらった。登板した5試合すべてで好投し、リーグ2位の防御率0・72も、援護は計3点。我慢の男は7回4安打無失点で虎の子の1点を守った。終盤は制球に苦戦しても粘り、七回は先頭の銀次への四球の後に投球を修正した。  「下半身が使えていないなと。自分を客観視できるようになった。昨季はだめなときは歯止めが利かなかったけど」  成長の裏に千賀の助言もあった。「一球一球をその場で分析できると、焦らなくなる」。タクシーの中での会話がヒント。冷静な自己分析で崩れることなく、"無援"にも耐え続けた。  「(援護がなくても)打者に向かって、最少失点で抑えられた1カ月は大きい。あの1カ月、頑張って良かったと思える年にしたい。時代が変われば、何か変わるかなと少し期待していました」  先発陣唯一の未勝利で新元号を迎えた背番号「10」。首位をキープした鷹の令和初の勝利投手だ。(安藤理) 決勝打を放ち、お立ち台で大竹をねぎらったソフトバンク・今宮 「本当に大竹様々です。いいテンポで毎試合投げてくれて、勝たせてあげたかった」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
16112 0.593
(↑0.016)
-
(-)
114111
(+1)
89
(-)
32
(-)
23
(+1)
0.249
(↓0.002)
2.680
(↑0.1)
2
(-)
楽天
14121 0.538
(↓0.022)
1.5
(↓1)
116130
(-)
109
(+1)
28
(-)
9
(-)
0.250
(↓0.003)
3.810
(↑0.09)
3
(1↑)
西武
13131 0.500
(↑0.02)
2.5
(-)
116148
(+5)
140
(+3)
32
(+3)
33
(+2)
0.257
(-)
4.510
(↑0.06)
3
(-)
日本ハム
13132 0.500
(↓0.02)
2.5
(↓1)
115104
(+3)
116
(+5)
16
(+2)
9
(-)
0.240
(↓0.001)
3.950
(↓0.06)
5
(1↓)
ロッテ
12141 0.462
(↓0.018)
3.5
(↓1)
116107
(+1)
123
(+2)
32
(+1)
22
(+1)
0.236
(↓0.001)
4.040
(↑0.09)
6
(-)
ORIX
10153 0.400
(↑0.025)
5
(-)
11590
(+2)
113
(+1)
22
(-)
30
(+1)
0.225
(↓0.003)
3.710
(↑0.11)