楽天(★2対4☆)ロッテ =リーグ戦6回戦(2019.04.29)・楽天生命パーク宮城=
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ロッテ
0300100004801
楽天
00020000021000
勝利投手:種市 篤暉(1勝0敗0S)
(セーブ:益田 直也(2勝1敗7S))
敗戦投手:近藤 弘樹(0勝2敗0S)

本塁打
【ロッテ】田村 龍弘(1号・2回表3ラン)

  DAZN
◆ロッテが同一カード3連勝。ロッテは2回表、田村の3ランで先制する。1点差に迫られた直後の5回には、角中の適時打でリードを広げた。投げては、先発・種市が5回2失点。その後は3投手の継投で逃げ切り、種市はプロ初勝利を挙げた。敗れた楽天は、打線が好機を生かしきれなかった。

◆「NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2」に出場する楽天代表の「-閃華裂光-」が球場見学を行った。 まぎえーす、ろんつ、バズ、ひいらぎの4選手が楽天のユニホーム姿でグラウンドに降り、熱心に試合前練習を見つめた。まぎえーすは「楽天に指名されてから野球に興味が湧いてきて、今では浅村選手のファン。フルスイングする姿が格好いい。長距離砲なので、自分の使用するブキのバレルスピナーと似ている。浪漫がありますよね」と目を輝かせた。 また岩手出身のろんつは「小さい頃から楽天のファン。銀次選手とか応援しています」と憧れのユニホームを着る喜びを実感。5月18、19日に行われる本大会(ビッグサイトTFTホール)に向けて「パ・リーグは強いチームが多いので絶対に勝ち抜きたい。(スプラトゥーン甲子園で敗れて)もう1度チャンスをもらった。オフラインでもできるところを見せて、日本一を目指したい」と意気込んだ。

◆3年目右腕のロッテ種市篤暉投手(20)がプロ初勝利の権利を持ってマウンドを降りた。 初回から140キロ後半の直球を軸に腕を振った。3回2死に楽天茂木に右前打を打たれるまで無安打投球。4回に4連打で2点を奪われたが、無死一、二塁のピンチで後続を断った。 5回1死一、三塁では楽天4番島内の併殺崩れの間に追加点を与えたかに思えたが、井口監督のリクエストが成功し併殺が完成。5回88球を投げ6安打2失点、3者連続を含む4奪三振でバトンをつないだ。今季はこれまで全て中継ぎで8試合に登板し、防御率1・38。勝ちパターンで6回を任されていた。 打線では女房役の田村が2回に1号3ランを放つなど種市を援護。4-2で終盤戦に入った。

◆ロッテは2回に田村1号3ランで先制。投げては先発種市が3回まで1安打無失点4奪三振の好投を見せ、主導権を握る。 楽天は4回に4連打で2得点し、1点差に迫る。ロッテは5回に角中の適時打で2点差に広げる。先発種市は5回2失点で降板。 両チーム継投に入った終盤は投手戦となった。ロッテが逃げ切り3連勝、種市はプロ初勝利を挙げた。益田が7セーブ目。楽天は5連敗。近藤が2敗目。

◆試合終了後、歌手のファンキー加藤(40)がミニライブを行った。 球場全体を使ったパフォーマンス、ベースランニングで本塁に滑り込むなど躍動した。13年の日本シリーズ第7戦の9回に田中将大投手(現ヤンキース)が雨の中が抑えで登場し、球場全体が大合唱した「あとひとつ」も熱唱。 「平成最後のあとひとつです! これは東北のみなさんの歌です!」と絶叫しながら、球場に残ったファンとともに楽天ファンに愛される名曲を歌った。

◆平成ラストゲームを勝利で飾ることはできなかった。 楽天がロッテに2-4で敗れて今季ワーストの5連敗。同一カード3連敗も今季初と失速気味で4月を終えた。プロ初勝利を目指した17年ドラフト1位の近藤弘樹投手(23)が1回を無安打で滑り出すも、2回に伏兵田村に手痛い3ランを浴びた。打線は青森・三沢市出身の3年目種市に5回まで2点に封じられ、プロ初勝利を献上。八戸学院光星出身の田村、八戸工大一出身の種市の八戸コンビにしてやられた。 打線は5試合連続2桁安打と状態は悪くないが、先発が序盤に失点するパターンが悪循環になっている。この日もリリーフ陣は5人で5回1安打と安定した働きを見せている。平石監督は特に若手に奮起を促す。前日の安楽、この日の近藤と初回に好スタートも、2回に1発を浴びリズムを崩した。「若い投手がなるべく長いイニングを投げようとか、先のことを考えていてはダメ。目の前の1人を全力でどうやって抑えるか。(田中)将大(現ヤンキース)もノリ(則本)も若い時は試合を作ろうなんて思っていなかった」と期待を込めて苦言を呈した。 それでも4月を終え13勝11敗の貯金2。戦前の下馬評が低く、加えて則本、岸の2枚看板が不在の中、平成を2位で終えた。平石監督は「5連敗に目がいってしまうけど、勝ち越している。下を向いてもしょうがない。前を向いて頑張りたい」と令和からの巻き返しを誓った。【野上伸悟】

◆平成10年生まれの3年目右腕、ロッテ種市篤暉投手(20)が、チーム平成最後の試合でプロ初勝利を挙げた。今季はこれまで全て中継ぎ。勝ちパターンを任されていたが、今週から試合数が増えることに伴い、先発のチャンスをつかんだ。5回を6安打2失点にまとめ、念願の白星。師と仰ぐソフトバンク千賀の背中を追って、令和の球界を代表する投手を目指す。9回2死一塁、1発が出れば同点の場面。種市は何度もまばたきをしながら、ベンチの最前列で声援を送った。守護神益田が空振り三振を奪うと喜びを爆発させた。「鳥肌が立ちました。よかったです。ほっとしました。9回は試合(で投げている時)より緊張しました」と本音が漏れた。 意地でも足を離さなかった。5回1死一、三塁。楽天の4番島内の一ゴロで一塁ベースカバーに走った。一-遊とつなぎ2死。遊撃手からの転送を倒れながら捕った。きわどいタイミングも判定はセーフ。併殺崩れの間に追加点を与えたかに思われたが、リクエストで判定が覆り、併殺が完成した。「自分の中ではセーフかなと思ってスクリーンを見たら『アウトだな』と。リクエストしてもらえてよかったです」。勝ち投手の権利を持って、5回88球、6安打2失点でバトンをつないだ。 オフには「千賀さんのようになりたい」とソフトバンク千賀も参加する鴻江寿治氏が行う自主トレ合宿の門をたたいた。「体の使い方を教えてもらいたいなと思っていた。自分でも1年間投げられるフォームだと思っていなかったので」と動作解析を元にフォームの修正に臨んだ。千賀とは同じそり腰という共通点もあり「自主トレで言われたことを意識して一から見直してます。難しいですが、いろいろと勉強中です」。苦戦しながらも、憧れる男のフォーム再現に励んだ。 師匠と同じ道を歩んでいる。プロ入り後まずは先発を務め、その後中継ぎ。そして再び先発マウンドへ。速球で押すスタイルも同じで、初回1死では試合前に「打ちとっているイメージがない」と話していた楽天田中に対し、全て150キロ超えの直球で勝負。最後はこの日最速の151キロで空を切らせ、3球三振に仕留めた。 青森出身の20歳は「平成で勝てて良かった」とうなずき、力強く誓った。「球界を代表する選手になりたい」。平成で挙げた1勝を土台とし、令和で白星を積み重ねる。【久永壮真】

◆青森バッテリーの女房役が攻守で勝利を呼び込んだ。高校3年間を青森・光星学院で過ごしたロッテ田村龍弘捕手が2回1死一、二塁から、左翼席へ決勝の1号3ラン。 「しっかり振り抜けました。昨日も2本(安打が)打てて、今日が大事と思っていた。しっかり今日も打ててよかった」と、まずは会心のアーチで種市を援護した。 リードでも巧みに引っ張った。「真っすぐが一番いい球なんで、相手の調子と特徴は関係なく、どんどん勝負して行こうと思った」。初回は19球中13球が直球。球数が50球を超え、疲れが見えてきた4回には「球威も5、6キロ落ちてきていたので。スライダーとフォークを交えながら」と21球中10球が変化球のリードに変え、楽天打線をかわした。「たね(種市)が勝てたことが一番よかった。あいつ中継ぎで頑張ってたんで、何とかしてあげたかった」と後輩の勝利を喜んだ。

◆平成10年生まれの3年目右腕、ロッテ種市篤暉投手(20)が、チーム平成最後の試合でプロ初勝利を挙げた。 ▼3年目の種市がプロ初勝利。これで「平成」の時代に勝利を挙げた投手は、89年4月8日ヤクルト戦の桑田(巨人)から始まり、種市で通算1288人目となった。ちなみに平成最多勝は214勝を挙げた山本昌(中日)。

◆楽天は10安打を放ちながら2点しか奪えず5連敗となった。悔やまれるのが3点を追う四回。種市を攻めて2点を返し、なおも無死一、二塁と好機が続いたが3者連続で凡退した。球団記録に並んでいた連続試合本塁打も10で止まった。  チームにとって平成最後の試合で連敗を止めることはできなかった。令和で迎える5月1日からは1・5ゲーム差で追う首位ソフトバンクとの3連戦が控えている。平石監督は「前を向いてしっかりやりたい」と意気込んだ。 近藤(五回途中4失点で2敗目) 「球全体が高く、内容が良くなかった。ストライク、ボールがはっきりしていた」

◆ロッテの田村が二回1死一、二塁で2ボールから近藤の直球を狙い澄ましたように捉え、左翼席に先制の1号3ランを放った。  大阪府出身だが青森・光星学院高(現八戸学院光星高)で3年間を過ごした。この日は青森・八戸工大一高出身の種市と「八戸バッテリー」を組んでいた。「真っすぐが一番いいので、どんどん勝負していこうと考えていた。タネが勝ったことが良かった」と後輩のプロ初勝利を何より喜んだ。 井口監督(同一カード3連戦3連勝に) 「種市はしっかりと五回まで投げてくれた。チーム全体で勝てた試合だった」 益田(3連投で7セーブ目) 「仙台は相性が悪い中で、すごく気持ちの入った3日間だった。種市のプロ初勝利もあったので良かった」 角中(五回に適時打) 「点を取られた後だったので、すぐに取り返すことができて良かった」

◆投打がかみ合わずに今季初の5連敗を喫した。先発の近藤は二回に3ランを浴びるなど、五回途中7安打4失点で降板し「しっかり決めきれなかった」と悔やんだ。貯金2の2位で4月を終えた平石監督は「4月は勝ち越している。前を向いてしっかりやりたい」と気持ちを切り替えた。

◆パ・リーグは29日、平成最後となる3試合が行われ、ロッテは今季2度目の3連勝で平成を締めた。先発した3年目の種市篤暉(あつき)投手(20)が、5回6安打2失点でプロ初勝利。楽天は拙攻が響き5連敗を喫した。  平成10(1998)年に生まれた20歳の若武者が、ロッテにとって平成最後となった試合で輝きを放った。種市が今季初先発で5回を6安打2失点と好投し、3年目で待望のプロ初勝利。「平成で勝ててよかったです。人生最高の日になった」と実感を込めた。  四回に4連打で2点を失い、4-2の五回には1死一、三塁のピンチを招いた。ゴロをさばいた井上が二塁へ送球。懸命に一塁カバーに入って遊撃手からの転送を捕ったが判定はセーフ。リクエストによるリプレー検証で判定が覆り、併殺を完成させ「最後はばてていた。アウトで良かった」と息をついた。  青森・八戸工大一高から2017年にドラフト6位で入団。契約会見では、13年に放送された東北を舞台にしたNHK連続ドラマ「あまちゃん」で俳優、福士蒼汰が演じた「種市先輩」を引用し「顔も負けていない」と猛アピールを誓った。  2年目の昨季に1軍デビューを果たし、7試合に先発して0勝4敗。今季は初めて開幕1軍入りし、中継ぎで8試合に投げて防御率1・38と好結果を残して、この日のチャンスをつかんだ。「ピンチで粘れるようになった。昨年よりは成長した」と胸を張るように、敵地の大観衆の前でも動じなかった。  開幕前はソフトバンク・千賀に弟子入りを志願し、練習をともにした。貪欲に成長を求めるホープは「球界を代表する投手になりたい」と令和の時代での飛躍を誓った。 3連戦3連勝にロッテ・井口監督 「種市はしっかりと五回まで投げてくれた。チーム全体で勝てた試合だった」 ★田村が攻守でアシスト  田村が攻守で種市の初勝利をアシストした。大阪出身だが青森・光星学院高(現八戸学院光星高)で3年間を過ごした24歳捕手は、二回1死一、二塁で左越えに先制の1号3ラン。八戸工大一高出身の20歳右腕との「八戸バッテリー」で楽天打線を封じ込んだ。「真っすぐが一番いいので、どんどん勝負していこうと考えていた。タネが勝ったことが良かった」と4学年後輩の活躍を何よりも喜んだ。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
15102 0.600
(↑0.017)
-
(-)
116110
(+9)
80
(+6)
32
(+1)
22
(+3)
0.253
(↑0.006)
2.590
(↓0.09)
2
(-)
楽天
13111 0.542
(↓0.023)
1.5
(↓1)
118121
(+2)
108
(+4)
28
(-)
9
(-)
0.249
(↑0.001
4.050
(↑0.01)
3
(-)
西武
12121 0.500
(↓0.022)
2.5
(↓1)
118141
(+3)
130
(+5)
27
(+1)
30
(-)
0.259
(-)
4.510
(↓0.04)
3
(-)
日本ハム
12122 0.500
(↓0.022)
2.5
(↓1)
11794
(+6)
109
(+9)
14
(+1)
9
(+1)
0.240
(↑0.002)
3.970
(↓0.2)
5
(-)
ロッテ
11131 0.458
(↑0.023)
3.5
(-)
118102
(+4)
121
(+2)
31
(+1)
21
(+3)
0.237
(-)
4.300
(↑0.1)
6
(-)
ORIX
9143 0.391
(↑0.027)
5
(-)
11788
(+5)
108
(+3)
22
(+1)
29
(+1)
0.228
(-)
3.850
(↑0.04)