ソフトバンク(☆3対0★)オリックス =リーグ戦6回戦(2019.04.25)・福岡ヤフオクドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 12345678910
ORIX
00000000000700
ソフトバンク
0000000003X3401
勝利投手:森 唯斗(1勝1敗7S)
敗戦投手:山﨑 福也(1勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】明石 健志(1号・10回裏3ラン)

  DAZN
◆ソフトバンクがサヨナラ勝利。ソフトバンクは0-0のまま迎えた延長10回裏、無死二三塁の好機から明石が3ランを放ち、試合を決めた。投げては、3番手・森が今季初勝利。敗れたオリックスは、先発・山本が8回無失点の力投を見せるも、打線が終盤の好機を生かせなかった。

◆ソフトバンク大竹耕太郎投手(23)は今季3試合先発して防御率1・23だが、まだ白星がない。 大竹登板時のソフトバンクは合計24イニング攻撃し援護点が4月10日、今宮の本塁打による2点だけ。 今日は打線の援護があるか。

◆オリックス山本由伸投手(20)が8回1安打無失点の好投も、打線の援護なく今季2勝目はお預けとなった。 初回からエンジン全開。2死で迎えた今宮への3球目に自己最速を1キロ更新する156キロをマーク。カットボールも150キロ前後を計測するなどキレ味抜群で、10三振を奪った。打たれた安打は3回無死一塁から甲斐に浴びた右前打のみ。8回にも直球が153キロを計測するなど、球威は衰えなかった。2番手の近藤が9回を3人で抑え、試合は0-0のまま延長戦に突入した。 山本は「4回までは制球が安定せず、四球を3つ出してしまいましたが、後半はしっかりと修正することができました。ランナーを出してからも、粘り強く投げることを心掛けていたことが、今日の投球につながったと思います」とコメントした。 山本は先発再デビュー戦となった3日の同カードで9回1安打無失点の快投をみせるも、勝ち星を挙げることはできなかった。

◆ソフトバンク大竹耕太郎投手が好投もまた今季初勝利を逃した。9回途中を無失点に抑えながら、味方打線もオリックス山本の前に沈黙して援護点をもらえなかった。 「自分のリズムで投球することができました。スライダーで三振を取ることもできたし、クイックを使ってバッターを惑わすこともできたのではないかと思います。ただ、イニングの途中で代わることになってしまい、中継ぎ投手に申し訳ない。甲斐野に感謝です」と降板したあと9回1死一、二塁のピンチをしのいだ後輩に感謝した。 今季はここまで8回途中無失点、7回2失点で2試合勝ち負け付かず。そして8回1失点完投負けと、好投を続けながら勝ち星に恵まれていなかった。この日の投球で防御率も0・89となった。

◆ソフトバンクは絶好の先制機をつぶした。3回無死一、二塁から9番周東が送りバント失敗。後続も倒れた。両軍3回まで無得点。 オリックスは5回、2安打で1死一、二塁としたが無得点。ソフトバンクも4回の得点機も逸した。両軍無得点のまま終盤7回へ。 オリックスは8、9回にも得点圏に走者を進めたがあと1本が出ない。両チーム無得点のまま延長戦に突入した。 ソフトバンクは延長10回無死二、三塁から明石の1号3ランでサヨナラ勝ちした。森が1勝目。オリックス山崎福が1敗目。

◆オリックスはまたも山本由伸投手を援護することができなかった。延長10回に山崎福が明石に3ランを浴び、今季4度目のサヨナラ負けを喫した。 得点圏にランナーを進めるチャンスを5度も作りながら、無得点に終わった。今季6度目の延長戦はこれで3敗3引き分けと、いまだに勝ち星なし。西村監督は厳しい表情で「点に結びつけられないのは自分の責任。投手の継投もあの形になってしまったのは全部自分の責任です」と語気を強めた。

◆緊迫ゲームの中でソフトバンクのドラフト1位甲斐野央投手が開幕からのルーキー連続試合無失点の新記録(ドラフト制後)となる11試合連続無失点を達成した。0-0の9回1死一、二塁。好投を続けた先発大竹に代わってマウンドに上がった。 「記録のことは意識はしていたけど、メネセスを抑えることだけを考えてマウンドに上がった」。ブルペンで大きく深呼吸をしてマウンドに向かうと集中力を高めてマウンドで助っ人と対峙(たいじ)した。初球は変化球でストライク。2球目に154キロの速球を投げ込んで追い込んだ。最後はカウント2-2から140キロのフォークボールで空振り三振に仕留めた。続く後藤も1球で三飛に仕留め6球でピンチを切り抜けた。「今までで一番、プレッシャーがあった。大竹さんもいい投球をされていたし、気持ちも乗っていました」。開幕から快投を続ける新人右腕に頼もしさが漂ってきた。 ▼ソフトバンク甲斐野がデビューから11試合連続無失点。新人の連続試合無失点は12年高木京(巨人)がシーズン途中から29試合をマークしているが、ドラフト制後のデビューから11試合は92年河本(ロッテ)02年飯島(ダイエー)17年森原、菅原(ともに楽天)有吉(ロッテ)の各10試合を上回る最長となった。

◆ソフトバンクが平成最後のヤフオクドームを劇的勝利で締めた。ヒーローは2月に腰の手術を受け、復帰2戦目だった明石健志内野手(33)。延長10回無死二、三塁で右翼ポール直撃のサヨナラ3ラン。西武時代の秋山幸二氏が1986年(昭61)日本シリーズで披露した昭和の名場面のような、側転からのバック宙で鮮やかにホームインした。03年ドラフト入団の最後のダイエー戦士が歴史を彩った。平成の野球史に残るような名場面が生まれた。9回まで0-0の投手戦にけりをつけたのは、生え抜き最後のダイエー戦士、明石だった。10回無死二、三塁。右翼ポールに直撃する1号サヨナラ3ラン。派手なガッツポーズで喜ぶと、側転からのバック宙で鮮やかにホームインした。「プロに入る前から、秋山さんのバック宙に憧れていたので。まさか平成最後にできるとは」。前ソフトバンク監督、秋山幸二氏の現役時代の代名詞だったバック宙を再現。平成最後のヤフオクドームを劇的勝利で彩った。 明石はここ数年、腰痛に悩まされ続けてきた。今年2月に手術を決断。「局部麻酔なのでずっと手術は見ていた。この神経を焼いたら下半身が動かなくなる、とか考えながら見ていた」。想定より早く、今月2日に実戦復帰。前日24日に1軍昇格したばかりだった。「去年1年の腰の状態より、手術して2カ月の今の方が全然いい。腰が抜けるような感じがあって、抜けたら動けなかった。でも今年はそれが全然ない」。まだ2軍戦10試合、1軍では2試合目。実戦感覚に不安はあったが、体は充実していた。「プレーできるなら早めに上でやりたかった」。本職ではない外野も守れるよう準備し、プロ16年目で初のサヨナラ本塁打。故障者続出のチームにとって救世主となった。 西武、ダイエーで秋山氏の同僚で、この日の明石と両者のバック宙を目の当たりにした工藤監督も、平成最後の本拠地勝利にこだわった。両チーム無得点の9回途中で、好投を続けていた大竹を諦め継投。10回無死一塁では内川にエンドランを指示した。作戦が的中し、サヨナラ劇につながった。「こういう勝ち方はチームに勢いが付く。次のゲームにつながる。(バック宙は)明石くんの方がバネがあったね(笑い)」。首位楽天とは0・5ゲーム差に迫った。令和最初の王者へ向け、勢いをもたらす1勝になった。【山本大地】

◆オリックスはまたも山本由伸投手を援護することができなかった。延長10回に山崎福が明石に3ランを浴び、今季4度目のサヨナラ負けを喫した。得点圏にランナーを進めるチャンスを5度も作りながら、無得点に終わった。西村徳文監督のコメント。 「点に結びつけられないのは自分の責任。投手の継投もあの形になってしまったのは全部自分の責任です」

◆ソフトバンクが平成最後のヤフオクドームを劇的勝利で締めた。ヒーローは2月に腰の手術を受け、復帰2戦目だった明石健志内野手(33)。延長10回無死二、三塁で右翼ポール直撃のサヨナラ3ラン。西武時代の秋山幸二氏が1986年(昭61)日本シリーズで披露した昭和の名場面のような、側転からのバック宙で鮮やかにホームインした。03年ドラフト入団の最後のダイエー戦士が歴史を彩った。西武、ダイエーで秋山氏の同僚だった工藤公康監督のコメント。 「こういう勝ち方はチームに勢いが付く。次のゲームにつながる。(バック宙は)明石くんの方がバネがあったね(笑い)」

◆息詰まる投手戦に劇的サヨナラ弾で工藤ホークスはケリをつけた。ソフトバンク大竹、オリックス山本の快投で両軍とも0行進が続く。3日の同カード(京セラドーム大阪)の再現のような緊迫ゲームで延長戦に突入した。もちろん、両先発投手の投球はすばらしかったが、野球は点取りゲーム。何とかホームベースにこぎ着けた方が勝利をつかむのである。 文字通り「白星」を取り合いは、10回表裏の守備にあったように思う。オリックスは2死一、二塁から1番福田の打球は二遊間を抜けそうなゴロだった。今宮が飛び込んでキャッチすると、そのまま右ひざを軸に回転するように空中スローで二塁封殺した。リプレー検証までなったこのファインプレーで今宮はチームを救った。 直後の10回裏。明石のサヨナラ弾の伏線となった先頭打者デスパイネの打球。二塁ベース寄りに深く守っていた福田の右へ転がった。懸命にスライディングキャッチを試みた福田だが、打球をこぼし内野安打としてしまった。福田もギリギリのプレーだったと思う。「1度はグラブに入ったんですけどボールが出てしまいました」。試合後、福田はまっすぐ前を向いて言った。自らの打球は好捕され、自らはボールをがっちり握ることができなかった。ほんの少しの「球際の強さ」が両チームの明暗を分けたように感じた。平成最後のホークス本拠地試合。ド派手な打ち合いゲームでは感じられない妙味ではあった。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆オリックスのドラフト7位ルーキー中川が2試合連続安打を放った。0-0の五回1死一塁で、大竹の高めに浮いた変化球をたたき、中前へ。さらに八回先頭で初球をたたき、左翼線へ二塁打をマークした。「一日一日、対戦相手に食らいついている」と充実感を漂わせた。  プロ初先発だった24日は九回に同点の三塁打を放って勝ち越しのホームを踏むなど活躍し、再び先発出場を勝ち取った。「甘い球を積極的に打つ」との意識を胸に2軍で着実に結果を残し、1軍入りした新人がこの日も快音を響かせた。

◆オリックスの山本は8回を投げて1安打しか許さなかったが援護なく、勝敗は付かず。最速156キロの速球で押し、カットボールやフォークボールで凡打を誘った。それでも4四球を反省し「チームが勝つように自分がちゃんとしないと」と表情は晴れなかった。  ソフトバンク戦は3日に9回1安打無失点に抑えていた。それでも「また新しい気持ちで」と気を引き締めていた20歳のホープ。西村監督は「点を取ってあげないと」と攻撃陣に奮起を求めた。

◆ソフトバンクは3投手による無失点リレーで延長サヨナラ勝ちを呼び込んだ。  先発の大竹は制球力が光り、自己最長となる8回1/3を投げ5安打に封じる。九回1死一、二塁で救援したルーキー甲斐野は4番メネセスを空振り三振、続く後藤も三飛で火消しに成功。「きょうが一番プレッシャーがあった」と言ったが、デビュー戦からの連続試合無失点を11に伸ばした。  延長十回から登板した森は今宮の好守もあってピンチを切り抜け、今季初勝利。24日のセーブ失敗を引きずらず「チームが勝てたことが良かった」と力強く話した。

◆16年目で初のサヨナラ打は劇的弾。ソフトバンク・明石健志願内野手が25日のオリックス戦(ヤフオクドーム)の延長十回にサヨナラ3ラン。側転にひねりを加えたロンダート、バック宙の連続技でナインの輪に飛び込んだ。  「秋山さんに憧れて、ずっとやってみたかった。16年間、温めていました。平成の最後に(できて)よかったです」  0-0の延長十回無死一、三塁で山崎福のスライダーを弾き返し、右翼ポールに直撃。前監督で西武時代の秋山幸二氏ばりの曲芸は「小学生のときに体操が好きで、練習していた」という。  近年は腰痛に悩み、2月20日にヘルニア摘出の手術を受けた。全治3カ月の診断も、奇跡的な回復で前日24日に昇格。福岡移転31シーズン目、平成とともに歩んだ「福岡のホークス」の野手最古参33歳が、時代の節目をかっこよく締めた。

◆D1位・甲斐野(東洋大)が、デビュー戦からの連続試合無失点を11に伸ばし、1966年のドラフト制導入後の新人記録を更新した。九回1死一、二塁でマウンドに上がり、4番・メネセスを空振り三振、続く後藤も三飛で火消しに成功。「(登板前は記録を)意識したけど、場面が場面だったので忘れました。絶対に走者をかえしたくなくて」と息をついた。

◆ソフトバンクは25日、オリックス6回戦(ヤフオクドーム)に延長十回、3-0でサヨナラ勝ちした。明石健志内野手(33)が十回に、今季初安打となる3ランを放ち、勝負を決めた。サヨナラ本塁打はプロ16年目にして自身初。持病の腰痛が悪化し、2月中旬にヘルニアの手術を受けていたが、驚異的な回復力を見せて前日24日に1軍復帰を果たしたばかりだった。  平成の本拠地フィナーレを鮮烈に飾った。0-0で迎えた延長十回無死二、三塁。明石が振り抜いた打球が右翼ポールを直撃。今季初安打が劇的な自身初のサヨナラ弾となった。  本塁付近で待ち構えるチームメートを前にヘルメットを脱ぎ捨てたプロ16年目の33歳が勢いよく飛んだ。側転にひねりを加えたロンダートとバック宙の連続技を披露し、驚く仲間の前で着地も決めた。  「秋山さんに憧れて、ずっとやってみたかった。16年間、温めていました。平成の最後に(できて)よかったです」  内野ならば、どこでもこなすユーティリティープレーヤーは北海道・旭川市で育った少年時代から秋山幸二氏(前監督)の華やかなプレーが大好きだった。頭に残っていたのは1990年の日本シリーズで決めたバック宙の大技。「小学生のときに体操が好きで、練習していた」という。この日の出来映えは、「まあまあ。あれでベースの上に着地できていたらいいんですけど」とちゃめっ気たっぷりに笑った。  順風満帆なシーズンではなかった。持病の腰痛が悪化し、2月20日にヘルニア摘出の手術を受けた。全治3カ月の診断も、奇跡的な回復で前日24日に昇格したばかりだった。  「去年の腰の状態よりも、今の状態のほうが全然いい」と明石。故障者続出のチームをベテランが救った。平成最後のヤフオクドーム。ソフトバンク一筋の33歳が、時代の節目を華麗な曲芸で締めた。 (安藤理)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1381 0.619
(↓0.031)
-
(-)
121106
(+5)
88
(+6)
22
(+1)
9
(+1)
0.242
(-)
3.700
(↓0.01)
2
(-)
ソフトバンク
1392 0.591
(↑0.02)
0.5
(↓1)
11996
(+3)
69
(-)
30
(+1)
17
(+1)
0.249
(↓0.004)
2.520
(↑0.12)
3
(-)
日本ハム
11102 0.524
(↑0.024)
2
(↑1)
12083
(+6)
95
(+5)
12
(+3)
8
(+2)
0.240
(↑0.001)
3.880
(-)
4
(-)
西武
10111 0.476
(↑0.026)
3
(↑1)
121123
(+9)
116
(+8)
25
(+2)
24
(+1)
0.254
(↑0.003)
4.470
(↓0.14)
5
(-)
ORIX
8123 0.400
(↓0.021)
4.5
(-)
12074
(-)
90
(+3)
20
(-)
24
(-)
0.223
(↓0.001)
3.580
(↑0.02)
6
(-)
ロッテ
8131 0.381
(↓0.019)
5
(-)
12182
(+8)
106
(+9)
27
(+3)
17
(-)
0.232
(↑0.006)
4.250
(↓0.21)