西武(★5対7☆)楽天 =リーグ戦2回戦(2019.04.10)・メットライフドーム=
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楽天
0010600007900
西武
0020000215921
勝利投手:福井 優也(1勝0敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(0勝0敗4S))
敗戦投手:武隈 祥太(1勝1敗0S)

本塁打
【西武】メヒア(2号・9回裏ソロ)

  DAZN
◆楽天は3回表、2死一二塁からウィーラーに適時打が飛び出し、1点を先制する。直後に逆転を許すも、5回に打者一巡の猛攻で一挙6点を奪い、逆転に成功した。投げては、先発・福井が6回2失点の好投で移籍後初勝利。敗れた西武は、打線が終盤に追い上げを見せるも、及ばなかった。

◆楽天の浅村栄斗内野手(28)は今季2本塁打だが、同選手が1発を放った試合は2戦2勝と負けなし。西武時代の昨季も本塁打を打てば22勝6敗と大きく勝ち越しており、7月31日ソフトバンク戦から現在まで12連勝中。今日も打ってチームの勝利に貢献できるか。

◆先発した西武武隈祥太投手が5回に大きく崩れた。1点リードで迎えたが、先頭から3者連続四球で満塁のピンチを招くと、4番島内に2点適時打を浴びて逆転を許した。 試合開始前時点で気温2・6度と真冬並みの寒さの中、4回まで1失点に抑えるも自滅。開幕2連勝とはならず「今日のようなストライクが入らない投球では話になりません。今日は打者と勝負することすらできませんでした」と悔しさをにじませた。

◆楽天福井優也投手(31)が714日ぶりの復活勝利を果たした。3回まで3四球を与えるなど制球が定まらずに2失点。それでも大崩れせず、中盤4回から6回までを無失点と踏ん張った。6回1死からは西武森のバットをへし折って二ゴロに抑えるなど、球威は衰えなかった。100球を投げて、6回5安打2失点。広島時代の17年4月26日の巨人戦以来の白星をつかんだ。「調子はまあまあでした。途中から相手に向かって投げられましたし、よく粘れたと思います。それに、逆転してもらったあと、しっかりリードを守れたのが良かったですね。自分の仕事はできたと思います」と振り返った。 福井は試合前の時点でプロ通算29勝36敗。広島時代のプロ1年目に8勝、15年には9勝を挙げたが、昨季は自己最少の3試合登板で0勝3敗、防御率8・40と5年ぶりの未勝利に終わっていた。今オフにトレードで広島から楽天に加入。3日の日本ハム戦では5回4安打無失点で勝ち負けつかずだった。 ◆福井優也(ふくい・ゆうや)1988年(昭63)2月8日、岡山県生まれ。済美のエースとして甲子園で2年春優勝、同夏は準優勝。05年高校生ドラフトで巨人に4巡目指名を受けたが拒否。1浪の末、早大入学。リーグ戦通算11勝を挙げ、10年ドラフトでは早大から斎藤佑樹(日本ハム)大石達也(西武)とともに1位で指名された。11年4月17日巨人戦で初登板初先発初勝利。178センチ、85キロ。右投げ右打ち。

◆西武が、節目となる球団通算9000本塁打を達成した。9回無死、先頭の代打メヒアが楽天松井裕樹から右翼席へ運んだ。 ▼メヒアの今季2号が西武通算9000本目の本塁打となった。チーム1号は西鉄時代の50年3月16日の対東急1回戦(大須)で長谷川善三が米川から記録。9000本に到達したのは巨人に次ぎ2チーム目。2リーグ制後に発足したチームでは初めてになり、パ・リーグ球団でも初めて。

◆西武メヒアが球団通算9000号本塁打を放った。3点を追う9回。先頭で代打に入り、フルカウントから、高めの直球を右翼スタンドへ運んだ。勝ち越しはかなわなかったが、記念すべき節目を本拠地でマークし「記念のホームランを打てたことは、光栄だし名誉あること。歴史ある球団で多くの先輩方と名前を残せてうれしい」と、70年の歴史を振り返った。 王手をかけて迎えた。50年3月16日、長谷川善三から始まったアーチの本数は、昭和をまたにかけ、平成の幕が下りる目前に9000本に到達。前身の西鉄に先がけ、36年に発足した阪神、中日を追い抜き巨人に次ぐ2番目の早さ。山賊打線として名をはせた昭和から、パ・リーグ5連覇を果たした黄金期を経て、量産したアーチが積み重なった。来日6年目のメヒアは「ここでプレーできていることは自分の人生の中でも、もっとも大切な経験の1つ」と感謝の思いを内に秘め、令和時代へと引き継いでいく。

◆楽天福井優也投手(31)が714日ぶりの復活勝利を挙げた。序盤は制球が定まらず2点を失うも、大崩れせず。山賊打線を相手に6回を5安打2失点にまとめ、広島時代の17年4月26日巨人戦以来の白星をつかんだ。昨年11月にトレードで広島から楽天に加入。新天地での新たな1歩が、チームを単独首位に導いた。714日ぶりの勝利の味をゆっくりとかみしめた。福井は「うれしいです。本当に久しぶりなので。勝つのは難しいと分かっていましたし」と言葉を紡いだ。 気温2度。4月とは思えない寒さの中、懸命に右腕を振った。3回まで3四球。荒れ球を抑え込もうとはしなかった。2点を奪われて、なおも2死一、二塁。フルカウントから森に投じたのは134キロの外角低めのフォーク。四球を恐れない攻めの投球で中飛に抑えた。「1点を取ってくれた後に2点でしのげたのは大きかった」とリズムに乗ると、中盤4回から6回まで無失点。山賊打線を6回2失点に封じた。 心の変化がマウンドでの変化に表れた。今オフに広島から楽天に加入。「トレードで来て、楽しく野球ができてます。目標ができて、チームに貢献したい。ゲームを壊さないようにとやりがいをもってできている」と笑う。広島時代は知らず知らずのうちに、ドラフト1位の重圧を背負っていたことに気づいた。 だからこそ、開き直ることができた。この日は6回までに4四球。それでも「自分の感覚がない四球はなかった。栗山さんの四球以外はそんなに悪くなかった」と四球を恐れなくなった。「移籍して1年目なので新人の気持ちです。相手バッターも僕のことを分かっていないし、僕も怖いイメージがない」と話す。セ・リーグからパ・リーグに移ったことで、のびのびと腕を振る喜びを見いだした。 チームも17年8月14日以来、604日ぶりの単独首位に浮上。平石監督は「まだ11試合でしょ。全然気にしていない。目の前の試合に全力で行くだけ。でも福井が強気な投球をして勢いの乗れた」と右腕の力投をたたえた。目指すは全試合終了時点での頂点。今年の楽天は強い。【島根純】

◆平成最後の頂点は渡さない。楽天が西武に連勝。松坂世代初の指揮官、平石洋介監督(38)は就任後初めて単独首位に立った。 「平成の怪物」松坂としのぎを削った高校時代を原点に、選手の個性を把握。固定観念にとらわれず「つなぎの4番」島内など選手の個性を見極めた采配で快進撃を続ける。30代の監督が首位浮上するのは38年ぶりで、平成では初めて。「令和」最初の王者に向け、勝利を積み重ねる。闘将のように一喝した。604日ぶりの単独首位浮上。平石監督はニヤリと笑うと「まだ11試合でしょ! そんなの言ったら笑われるわ!」と一息で言った。浮かれず、騒がず。それでも「福井が強気な投球をして勢いに乗れた」と好投の右腕をねぎらった。 昨年の王者を完全に食った。逆転された直後の5回に打者一巡の攻撃で一挙6得点。無死から3四球で満塁の好機を得ると、つなぎの4番島内が逆転の2点適時打を放つなど采配がズバリ的中。9回に守護神松井が1発を浴びるも、逃げ切り「去年は好き放題やられた。終盤に3、4点差あっても逆転されたからね」と今季初の西武2連戦で連勝し、違いを示した。 平成で学んだ教えが息づいている。怪物・松坂(現中日)と甲子園でしのぎを削ったPL学園時代の日々が原点にある。 平石監督 PLは全体練習が1番緊張する。先輩も練習したいから本数がもらえない。ノックが1本、2本で終わる。そこでしっかりとしたプレーをしないと試合には出られない。ダメだったことを1日で反省して、次の日は少しでも良くなっているようにやる。毎日の積み重ねだった。そういうことが自信になるし、真剣にやることで「こいつを使ってやりたい」と思わせる選手になると思う。 だからこそ、結果やアピールという言葉を嫌う。目立った選手を褒めるのでなく、向上していく姿をしっかりと焼き付けていく。島内が「拷問」とこぼす4番起用も「もっと言わせますよ」と能力を信じるからこそ。「1軍だから勝つことは大事。結局は積み重ねていかないと」と日々の成長が地力につながっている。 13年は星野監督の下、日本一を経験。「たくさんのことを教わった」と厳しくも温かいまなざしは今も忘れない。昭和、平成と受け継がれた思いをつなぐ38歳の指揮官。「目の前の試合を全力で行くだけ」と「令和」の頂点に向けて、突っ走る。【島根純】

◆楽天が西武に連勝。松坂世代初の指揮官、平石洋介監督(38)は就任後初めて単独首位に立った。30代の監督が首位浮上するのは38年ぶりで、平成では初めて。「令和」最初の王者に向け、勝利を積み重ねる。 ▼楽天が開幕10試合以上経過後では17年8月14日以来の首位。昨年6月17日から監督代行になり、今季から監督に就任した平石監督は初めて首位に立った。平石監督は38歳。30代監督(代理、代行を除く)の首位は81年4月5日の武上四郎監督(ヤクルト=当時39)以来。パでは76年優勝の上田利治監督(阪急=当時39)以来43年ぶり。

◆西武メヒアが球団通算9000号本塁打を放った。3点を追う9回。先頭で代打に入り、フルカウントから、高めの直球を右翼スタンドへ運んだ。 ▼メヒアの今季2号が西武通算9000本目の本塁打となった。チーム1号は西鉄時代の50年3月16日の対東急1回戦(大須)で長谷川善三が米川から記録。9000本に到達したのは巨人に次ぎ2チーム目。2リーグ制後に発足したチームでは初めてになり、パ・リーグ球団でも初めて。

◆楽天のゼラス・ウィーラー内野手(32)が10日、西武2回戦(メットライフ)に「5番・三塁」で先発出場。両チーム無得点の三回2死一、二塁から、先制の左前適時打を放った。  真ん中低めのカーブをとらえ、打球はライナーで三塁の水口を強襲。打球が左前へ転がる間に、二塁から茂木が生還した。「さっき(1打席目の2死一、二塁で左飛)と同じ状況だったからね。この打席はしっかりランナーを返せてよかったよ」と、雪辱打に胸を張った。

◆楽天の島内宏明外野手(29)が10日、西武2回戦(メットライフ)に「4番・左翼」で先発出場。1点を追う五回、無死から3連続四球で作った満塁のチャンスから、右翼線へ逆転の2点二塁打を放った。  「打ったのはストレート。みんながつないでチャンスを作ってくれましたからね。いいところで1本が打ててよかったです。『寒いの飛んでけ!』打法です」  この日のメットライフは気温2度。選手の吐く息が真っ白な"極寒"ゲームで、4番打者がホットな一打を放った。

◆西武・武隈祥太投手(29)が10日、楽天2回戦(メットライフ)に先発した。  1点リードの五回に先頭から3連続四球を与えると、島内に逆転の2点打を浴び、五回途中4安打5失点で降板。3月に配置転換となった左腕は「きょうのようなストライクが入らない投球では話になりません。打者と勝負することすらできませんでした」と悔しさをにじませた。

◆西武のメヒアが九回に代打で球団通算9000号となる2号ソロを放った。松井の速球を右翼席へ運び「感触はすごく良かった。球団の歴史に名前を残せたのは光栄で、うれしい」と喜んだ。  今季は先発出場が1試合にとどまっており「今はとにかく我慢強く、最高の結果を残すことを意識している」と話した。9000号到達は巨人に次いで史上2球団目。球団によると初本塁打は1950年3月16日の東急戦で長谷川善三が記録した。 辻監督(武隈に) 「0点で抑えようと一生懸命になり過ぎている。もっと楽な気持ちで、打線を信じて投げてほしい」

◆西武の武隈は五回途中まで5失点と振るわず、初黒星を喫した。6四球と乱れ、四回までは1失点でしのいだが、五回に3者連続で四球を与えた後に島内に2点二塁打を浴びた。「打者と勝負できていない。技術不足」と自らを責めた。  4月とは思えない寒さの中での投球だったが、影響は「全くない」と否定。制球の乱れに「ここ毎回、試合でカウントを悪くする投球をしている。今できることをしっかりやるしかない」と力なく話した。

◆楽天の島内が1-2の五回に逆転の2点二塁打を放った。3四球で得た無死満塁の好機で右翼線へ運び「みんながつないでチャンスをつくってくれた。いいところでいい一本が打てて良かった」と喜んだ。  開幕から全試合で4番に座り、3月31日のロッテ戦から9試合連続安打と好調を維持している。平石監督は「よく仕留めてくれた」とたたえた。 オコエ(五回に適時打) 「状態は悪くないので、この一本をきっかけにしたい」

◆先発の武隈は五回途中まで5失点と振るわず、初黒星を喫した。五回に3者連続で四球を与えた後に島内に2点二塁打を浴び、「打者と勝負できていない。技術不足」と反省。6四球の内容に「ここ毎回、カウントを悪くする投球をしている。今できることをしっかりやるしかない」と悔しさをにじませた。

◆西武は楽天に敗れて借金1。しかし九回、代打で登場したエルネスト・メヒア内野手(33)が右翼席へ2号ソロを放ち、球団の通算本塁打が9000本に達した。  「記念のホームランを打てて光栄。歴史ある球団で多くの先輩方と名前を残せてうれしい」  松井の141キロの直球をたたいた。巨人に次いで史上2球団目の記録を刻んだ怪力助っ人は、素直に喜びを表した。  2014年に途中加入で本塁打王を獲得したメヒア。16年オフには3年15億円の大型契約を結んだが、17年途中から台頭した山川が、球界屈指のスラッガーへと成長。出場機会はここ2年で激減していた。  昨年11月に左手首のクリーニング手術を受け、開幕は2軍スタート。2日のロッテ戦から合流し、先発出場は1試合にとどまっているが「チャンスはいつ来るか分からない。いい準備をしている」と腕をぶしていた。強力打線にもう一枚の看板が隠れていることを、久々に誇示した。 (花里雄太)

◆楽天は10日、西武2回戦(メットライフ)に7-5で勝利。昨季王者に2連勝を飾り、2017年8月14日以来、604日ぶりの単独首位に浮上した。昨年11月にトレードで広島から加入した福井優也投手(31)が、6回5安打2失点で今季初勝利。2017年4月26日の巨人戦(マツダ)以来、2年ぶりの白星を挙げた。  吐く息が白い、気温2度のメットライフドーム。桜の季節とは思えない寒さの中、福井が移籍後初勝利で"桜"を咲かせた。  「久しぶりなので素直にうれしい。チームの勝ちが大事。試合を作れてよかった」  先発で今季初登板した3日の日本ハム戦(楽天生命パーク)は5回4安打無失点も勝利はならず。中6日のマウンドで、昨季のリーグ覇者の前に立ちはだかった。  三回には不運な当たりもあり2失点したが、「無駄な四球と点を取られた後の1点に注意した」とシュートやフォークボールを丁寧に投げ分け、6回5安打2失点。新戦力の奮投でチームは2017年8月14日以来、604日ぶりの単独首位に浮上した。  11年に早大からドラフト1位で広島入りし、7年間で29勝。だが昨季はリーグ3連覇のチームの中で、未勝利と屈辱にまみれた。11月にトレードで杜の都へ。「1年目は何もわからないし新人のつもり。相手も(自分を)わからないし、怖いイメージはない。今は楽しくやれている」と新天地で目を輝かせる。  飛躍への"足かせ"でもあった制球面も、伊藤投手コーチは「カープでは四球で怒られたかもしれないが、今はいいと言っている」という。平石監督も「四球も含めて(それが福井の)魅力」と期待をかける。思い切り腕を振れる環境にやりがいを感じている。  2年ぶりの単独首位浮上に指揮官は「まだ何試合ですか」と笑ったが、福井は「次もチームの優勝のためにしっかり投げたい」と言い切った。「お世話になった人にあげたい」と勝利球を手に笑顔をみせた背番号31。今度こそ、自分の力でチームを頂点に導く。 (井上幸治)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
楽天
731 0.700
(↑0.033)
-
(↓0.5)
132
(-1)
59
(+7)
38
(+5)
10
(-)
3.000
(↑1
0.000
(-)
2
(1↓)
ソフトバンク
632 0.667
(↓0.083)
0.5
(↑0.5)
132
(-1)
50
(+2)
35
(+3)
20
(+1)
9.000
(↑2)
0.000
(-)
3
(-)
西武
560 0.455
(↓0.045)
2.5
(↓0.5)
132
(-1)
67
(+5)
51
(+7)
12
(+1)
15.000
(↑4
0.000
(-)
4
(1↑)
日本ハム
452 0.444
(↑0.069)
2.5
(↑0.5)
132
(-1)
35
(+3)
52
(+2)
6
(+1)
2.000
(-)
0.000
(-)
5
(1↓)
ロッテ
460 0.400
(-)
3
(-)
133
(-)
45
(-)
67
(-)
20
(-)
9.000
(-)
0.000
(-)
6
(-)
ORIX
253 0.286
(-)
3.5
(-)
133
(-)
26
(-)
39
(-)
4
(-)
14.000
(-)
0.000
(-)