中日(★2対3☆)広島 =リーグ戦2回戦(2019.04.03)・ナゴヤドーム=
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広島
00000030031011
中日
1000000012500
勝利投手:野村 祐輔(1勝0敗0S)
(セーブ:中﨑 翔太(0勝1敗1S))
敗戦投手:祖父江 大輔(1勝1敗0S)

本塁打
【広島】鈴木 誠也(2号・7回表3ラン)

  DAZN
◆広島が連敗を3で止めた。広島は1点ビハインドの7回表、2死一二塁から4番・鈴木の3ランが飛び出し、逆転に成功する。投げては、先発・野村が7回3安打1失点の好投で今季初勝利。敗れた中日は、最終回に一打同点の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆広島鈴木誠也外野手が7回2死一、二塁からセンターバックスクリーンへ2号逆転3ランを放った。 3打席凡退で迎えた7回の4打席目は、2日の8回の好機で空振り三振に抑えられた祖父江との再戦となった。1ボールからの2球目、外角真っすぐを振り抜いた打球は中堅方向へ。そのままバックスクリーンに突き刺さり、試合をひっくり返した。「何とかしたいというところで、しっかりとらえることが出来ました。逆転につながって良かったです」。

◆中日大島洋平外野手が初回に先制打を放った。 1死三塁から野村の3球目、シュートを強振。右中間まで運ぶ先制三塁打となった。「捕られるかと思ったが、いい所に飛んでくれた。先制点を取れて良かった」。 ベンチ入り野手最年長の33歳の今季目標は打撃タイトルの獲得。今季初タイムリーに白い歯を見せた。

◆広島中崎翔太投手がヒヤヒヤの今季初セーブをマークした。 2点リードの9回に登板。先頭から連続単長打で1点差に迫られ、さらに1死三塁のピンチを招いた。続く高橋の強い打球は遊直。三塁走者が飛び出していたため、三塁へ送って試合終了。「勝って終われて良かった」と言いながら、自身のセーブには「意識していない」と淡々と話した。

◆2試合ぶりスタメン復帰の広島安部友裕内野手が今季初の猛打賞を記録した。 中日先発吉見から3打席連続安打を放ち「しっかり後ろにつなげられてよかった。得点に結びつかなかったが、ああいう積み重ねが大事」と振り返った。左腕大野雄が先発した前日2日はベンチスタートとなっただけに、レギュラー定着に大きなアピールとなった。

◆中日1036日ぶりの貯金は遠かった。 7回に広島鈴木の3ランで1-3と逆転されたが、9回にビシエドの適時打で1点差に肉薄。1死三塁の好機に盛り上がった。しかし、高橋の遊直で走者亀沢が飛び出し併殺に。与田剛監督も「ああいうミスが出てしまうと、一気にチャンスはなくなる。基本のことが分かっていれば...」と語気を強めた。本拠地での広島戦連勝も5でストップした。

◆4番が連敗を3で止めた。1点を追う7回2死一、二塁。広島鈴木誠也外野手(24)が中日祖父江の外角直球をしばいた。打球はセンターバックスクリーンへ一直線。前日は好機で空振り三振を喫した右腕にリベンジの2号逆転3ランで、単独最下位の脱出に成功した。 丸が抜けた今季、4番として打線を引っ張る覚悟を決めた。だが、今季1号の3月30日巨人戦も、1試合2打点の31日巨人戦も、チームは敗戦。前日2日は4打数無安打。チームの3連敗、単独最下位の責任を感じていた。この日も6回まで3打席凡退。1回の守りでは中堅野間との連係不足から適時三塁打を許した。ふがいなさに怒りすら感じていた。決勝弾は「集中していたので覚えていない」。研ぎ澄まされた集中力で失投を捉えた。ベース1周は下を向いたまま。一塁、三塁両コーチとのハイタッチにも怒りが感じられた。 一昨年まではベンチで悔しさや怒りをあらわにしていた。だが4番を任され、負の感情は胸にしまった。広島の先代の4番新井氏から「子どもたちが見ている」と指摘され、OB黒田氏からも「若手の手本となれ」と激励された。丸という相棒がいなくなった今季、24歳の4番は選手としてさらなる成長が求められている。 8打席ぶりの安打が今季初の勝利打点となった。緒方監督が「さすが4番打者」とたたえた。だが、鈴木は表情を引き締める。「連敗が続いていたので阻止できたのは良かった。シーズンはまだ始まったばかり。1戦1戦やっていく」。再びチームを頂点に導き、真の4番となる。【前原淳】

◆魂の77球だ! 広島野村祐輔投手(29)が、中日打線を7回3安打1失点に抑え、今季初勝利を挙げた。 初回に1点を失ったが、相手の早打ちを誘う絶妙の制球で追加点を阻止。鈴木の逆転V3ランを呼び込み、今季初勝利をマークした。連敗は3でストップし、単独最下位も1日で脱出。昨年3勝9敗と鬼門だったナゴヤドームから、王者が逆襲を始める。握りしめた右拳を、野村は感情のおもむくまま振り下ろした。表情を変えないはずの男が、我を忘れた。1点ビハインドの6回裏2死三塁。打たれれば敗色濃厚。4番ビシエドを申告敬遠で歩かせ、一、三塁で5番アルモンテに魂の内角直球勝負だ。滞空時間の長い二飛に仕留め、ピンチを脱した。 7回先頭の打席に送り出され、鈴木の3ランで逆転した後のその裏のマウンドも託された。前日チームが同点に追いつかれた魔のイニング。高橋、堂上、加藤を難なく3者連続内野ゴロに仕留めた。7回77球、3安打1失点の初勝利を「コントロールがよかった。ストライク先行で球数を少なく投げられた」と振り返った。 「投壊」を救った。救援陣が乱れていた。3月31日巨人戦は守護神中崎が9回に勝ち越されて敗れた。前日2日の中日戦は7回に島内が乱れ、セットアッパーのフランスアが敗戦投手になった。悪い流れを止めたかった。初回に1失点したが、2回以降は1安打。チーム事情は分かっていた。 昨年は初の開幕投手に抜てきされながら、7勝に終わった。制球力を上げるため、投球フォームを見直した。重心が一塁側に傾いていることに気づいた。ここを直せばここが狂うという繊細な調整を、根気よく続けた。この日はキャンプ、オープン戦を通してつかんだフォームの感覚を「初回はしっくりこなかった」と修正する柔軟さもあった。かつての頼もしい姿を完全に取り戻した。 緒方監督は「立ち直ってしっかりと、一番のピッチングしてくれた。よかったよ。引っ張りたかったけど、最初の登板だから。8回も9回もどうかという投球をしてくれた」と褒めちぎった。チームの連敗を3で止めた野村が、逆襲のキーマンになる。【村野森】

◆中日の大島が一回、先制の三塁打を放った。平田の二塁打、京田の二ゴロで1死三塁。広島・野村の外角直球を右中間にはじき返し「捕られるかと思ったが、いい所に飛んでくれた。まずは先制点を取れて良かった」と安堵した。九回もこの日2本目となる安打を放つなど、今季初めて複数安打を放った。  開幕戦から先発出場を続けながら、前の試合まで打率1割3分3厘と低迷していた主力が復調の兆しを見せた。

◆広島の野村が制球良く打たせて取る投球で、7回を77球で3安打の最少失点に抑え、今季初登板で白星を手にした。一回に2長打を浴び、わずか5球で先制されながらも併殺を奪って立ち直った。二回からは積極的に振ってくる中日打線の打ち気をそらし、内野ゴロを量産。「ストライク先行で相手も早打ちし、球数も少なく投げられた」と納得顔だった。  開幕投手を務めながら7勝止まりだった昨季から再起を誓う右投手の快投に、緒方監督は「初回は重そうにしていたけど、立ち直って一番の投球をしてくれた」と最大限の賛辞を贈った。 安部(3安打) しっかり後ろにつなげられて良かった」 中崎(九回に1失点も今季初セーブ) 「ちょっと甘めに入った。勝って終われて良かった」

◆今季初の逆転負けを喫し、2016年以来の貯金「1」をまた逃した。1-3の九回に1点を返す粘りも及ばず、与田監督は「初回に点を取って、追加点という良い流れができればよかった」と悔やんだ。先発の吉見は5回2/3を無失点と踏ん張ったが、七回から登板した祖父江が打たれた。名古屋市内に学校がある東邦高が選抜大会を制し「いいものを持って帰ってきてくれたね」と喜んでいた指揮官だが、リーグ3連覇チームの底力を見せつけられた。 5回2/3を無失点も勝利につながらなかった中日・吉見 「粘り強く投げられたが、勝たないと意味がない」

◆丸がいなくても"大丈夫弾"。広島・鈴木誠也外野手(24)が0-1の七回2死一、三塁から起死回生の2号逆転3ランを放ち、チームを勝利に導いた。  「(先発の野村)祐輔さんが頑張ってくれていたので。甘い球をしっかり打つことができた」  祖父江の145キロの外角直球をフルスイングすると、会心の当たりは中越えに一直線。2016年を最後に安打を打てていなかった中日の右投手に雪辱し、一塁を蹴って大きくほえた。  鬱憤を晴らした。吉見の緩急を使った投球に3打席無安打で「ずっとイライラしていた」という。昨季はリーグ3連覇を果たしたが対中日は6連敗中、ナゴヤドームでは5連敗中。"鬼門"を突破し、主砲は「とりあえず(連敗を)阻止できてよかった」と息をついた。  チームは前日の試合で逆転負けを喫し、15年6月24日以来のリーグ単独最下位に転落していた。巨人にフリーエージェント(FA)で移籍した丸の穴は大きいが、今季から生え抜きの主力を象徴する背番号1をつける24歳が、意地を見せた。  「甘い球を捉えられていなかったら、ああいう結果になっていなかった。連敗していたので、阻止できてよかった」と拳を握った鈴木に、緒方監督も「さすが4番バッター」と興奮冷めやらぬ表情だった。(三木建次)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
410 0.800
(↑0.05)
-
(-)
138
(-1)
26
(+6)
16
(+3)
5
(+2)
2.000
(↑2)
0.000
(-)
2
(-)
ヤクルト
320 0.600
(↑0.1)
1
(-)
138
(-1)
13
(+5)
10
(+4)
2
(+1)
0.000
(-)
0.000
(-)
3
(3↑)
広島
230 0.400
(↑0.15)
2
(-)
138
(-1)
17
(+3)
20
(+2)
6
(+1)
2.000
(↑1
0.000
(-)
3
(1↓)
DeNA
230 0.400
(↓0.1)
2
(↓1)
138
(-1)
18
(+4)
22
(+5)
2
(+1)
0.000
(-)
0.000
(-)
3
(1↓)
中日
230 0.400
(↓0.1)
2
(↓1)
138
(-1)
21
(+2)
19
(+3)
1
(-)
2.000
(-)
0.000
(-)
3
(1↓)
阪神
230 0.400
(↓0.1)
2
(↓1)
138
(-1)
10
(+3)
18
(+6)
1
(-)
2.000
(-)
0.000
(-)