1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
巨人 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 | 6 | 9 | 1 | 1 |
広島 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | 10 | 3 | 0 |
勝利投手:中川 皓太(1勝0敗0S) (セーブ:クック(0勝0敗2S)) 敗戦投手:中﨑 翔太(0勝1敗0S) 本塁打 |
◆巨人は2-2で迎えた5回表、丸が移籍後初安打となる適時打を放ち、リードを奪う。その後は同点を許すも、9回に吉川尚と坂本勇の連続適時打で3点を挙げ、再び勝ち越しに成功した。投げては、5番手・中川が今季初勝利。敗れた広島は、守備の乱れが響き連敗を喫した。
◆1勝1敗で迎えた開幕第3戦は巨人が3-3の9回に吉川尚の2点適時二塁打で勝ち越し。そのまま逃げ切って開幕カード勝ち越しを決めた。2戦無安打だった丸は12打席目に、また7回に広島初打席を迎えた長野がそれぞれ移籍後初安打をマークした。
◆広島菊池涼介内野手(29)が1回、好守で巨人丸の初安打を阻止した。 1回2死走者なしから、丸の打球は二遊間に転がった。二塁菊池涼はスライディングで捕球すると、一塁へジャンピングスロー。ワンバウンドでアウトにした。開幕前のテレビ収録で「丸の打球は全部捕りたいと思っています」とコメントした通りのビッグプレー。初安打のチャンスをもぎ取られた巨人丸も思わず苦笑いを浮かべていた。
◆巨人アレックス・ゲレーロ外野手(32)が1号2ランを放った。 1点を追う2回1死一塁。カウント1-1からの2球目、広島九里の真ん中やや外めの速球を高々と打ち上げた。滞空時間の長い打球は右翼席へ飛び込んだ。「打ったのはシュートかな。ストレート系のボールだね。練習から外側のボールを逆方向に打ち返す練習をしていた。その練習通り、逆らわずに打ち返すことができたよ。先制点を取られた後、すぐに取り返せてよかったよ」と喜んだ。 30日の広島戦でも4打数3安打4打点と活躍。連日の快音を響かせた。
◆巨人丸佳浩外野手(29)が移籍後初安打&初適時打をマークした。 同点の5回2死二塁、広島の先発久里の直球を右越え適時二塁打を放った。開幕から12打席目で待望の一打に二塁ベースで右拳をにぎった。「打ったのはインコース真っすぐです。詰まりましたけど風に乗って飛んでくれました。まだまだ、足を引っ張ってばかりなので、これからもっと、もっと頑張ります」と振り返った。 1回2死の1打席目は広島菊池涼介内野手の好守に阻まれた。フルカウントから変化球を中堅方向にはじき返すも、二塁手菊池涼がベース後方付近の深い位置で捕球し、一塁へ完璧な送球でアウト。2打席目は1死一塁で一ゴロ併殺に倒れ、開幕から11打席連続安打なしとなっていた。 初安打後に迎えた8回無死の4打席目はツーナッシングから粘って四球を選んでチャンスメークした。
◆広島長野久義外野手(34)が7回の守備から左翼に就き、移籍後初出場した。その裏の初打席。 打席へ向かう背番号5には広島ファンだけでなく、巨人ファンからも温かい拍手が送られた。大きな注目を集めた初打席は、巨人3番手吉川光の外角球をたたいて中堅前にはじき返す移籍後初安打。割れんばかりの歓声が沸いた。
◆巨人が苦手のマツダスタジアムで広島に2勝1敗と勝ち越し。同球場の2連戦または3連戦で勝ち越したのは17年7月4~6日(○○●)以来、2年ぶり。 この日は0-1からの逆転勝ち。マツダスタジアムで広島にリードを許した試合は17年8月12日から1分けを挟み14連敗中で、同球場での逆転勝ちも17年8月11日(0-2→9-2)以来、2年ぶりになる。これで巨人は第2次原政権の13年から開幕カードに7年連続で勝ち越しとなった。
◆広島は3-6で巨人に敗れ、開幕カードを1勝2敗と負け越した。緒方孝市監督(50)の一問一答は次の通り。 -ミス連発で失点 緒方監督 ミスは出るからね。ミスのない143試合はありえない。こういう勝負どころで良い形で追いついたからね。あそこを勝ちきろうと思ったら、ああいう終盤のところは守り切らなきゃいけないし、ミスが出ればこうやって負けにつながる。でも前半から素晴らしい守備で、バックがもり立てて、しっかり守ってくれたわけだから。 -野間の打撃 緒方監督 いいね。やっと振れてきた感じ -野間3番抜てき 緒方監督 打順は今からグルグルかえていく。固定してやることなんか、はなから考えていない。いろんんな人をそこの位置にあてはめて、いろんな経験しながら打者も成長していかなきゃいけないし。 -長野は守備から出場 緒方監督 うちはこういう使い方。スタメンのときもあれば、途中で代打もあれば、守備からもある。基本的に守備からリズムが入るほうが俺はいいと思うけどね。 -9回、飛球を追った長野の守備は 緒方監督 難しい、難しい。誰でも捕れてない。前進守備させている。こっちはそういう指示を出してやっているわけだから。誰でも捕れてないでしょう。 -小園が抹消 緒方監督 まだまだ、たくさんたくさん覚えることがある。まだ下で、打つこと、守ること、チームプレー、いろんなことをしっかり覚えて、経験して。これで今年が終わるわけじゃない。彼もどこかで、また(1軍に)上げて、そういう経験をさせていける選手。今の段階でもさせていける選手だと思う。今の時点では使いどころがないから。 -2日からナゴヤドーム 緒方監督 1戦1戦やるだけ。まだまだ始まったばかりだし、勝ち越せなかったのは非常に残念ですし、これだけ応援もらって、勝ってファンといっしょに喜びたかったけど。
◆広島3年目坂倉将吾捕手がプロ初スタメンも3打数無安打に終わった。 本職の捕手ではなく左翼で先発。1度の守備機会を難なくこなすも、持ち味とする打撃では巨人先発畠に2三振など結果を残せなかった。「悔しい思いしかしていないので、(今後)何とか取り返したい」。巻き返しを誓った。
◆昨季2勝9敗(1分け)と苦しんだ鬼門のマツダスタジアムで勝ち越した巨人原辰徳監督は「スタートしたばかりです。いいごあいさつができたというところでいいんじゃないでしょうか」と引き締めた。 開幕カードを2勝1敗として、2日からの阪神戦に向かう。「いい形で東京ドームに戻れる。本拠地開催を迎えることができる」と言った。
◆巨人3年目左腕の中川皓太投手が好救援で今季初白星を挙げた。1点リードの8回無死一、三塁のピンチで登板。併殺打の間の1点にしのぎ、直後の勝ち越し打を呼び込んだ。 2戦連続で8回を抑え「自分ではどうすることもできない状況だったので、いい意味で開き直れた」と胸をなで下ろした。原監督も「向こうに勢いがいってる時に、止めたというのは大きい」と絶賛した。
◆巨人桜井俊貴投手が原監督から苦言を呈された。1点リードの8回から3番手で登板。鈴木、バティスタに連打を浴びると、暴投も絡み、一、三塁とピンチを招いて7球で降板。勝利の方程式の一員としての役目を果たせなかった。 15年ドラフト1位の4年目右腕に原監督は「口の中が乾いているように見えるね。心技体という言葉であるならば、どうなのかというのは自問自答してほしい」と話した。
◆新天地で再出発。広島長野久義外野手(34)が移籍後初出場し、初打席初安打を記録した。 7回から左翼守備に就き、その裏に巨人吉川光から丸が守る中前へ。一方、同点の9回は極端な前進守備が災いし、吉川尚に左越えの勝ち越し打を許した。チームは13年以来の開幕カード負け越しも、長野にとっては上々の第1歩となったに違いない。 背番号5が、満員のマツダスタジアムで大きな歓声と悲鳴を一身に浴びた。長野は7回の左翼守備から移籍後初出場。その裏の初打席では、巨人3番手吉川光の外角カーブに腕を伸ばしてFA移籍した丸のいる中前にはじき返した。12球団から安打達成となる一打に、広島、巨人の両ファンから大歓声が注がれた。 だが、試合後の表情は険しかった。「守備で...あれは捕ってあげないと。打撃の方がまだまだ全然です」。同点の9回。1死一、二塁から吉川尚の打球は左翼方向に飛んだ。ベンチの指示で極端な前進守備を敷いていた長野は懸命に背走。最後は体を反転させて後方に滑り込むように手を伸ばすも、届かなかった。慌てた送球が大きくそれ、打者走者を三塁に進める失策も記録した。10年10月7日広島戦(東京ドーム)以来の公式戦左翼。緒方監督は「難しい、難しい。誰でも捕れてない」とかばったが、本人は悔しさを隠そうとしなかった。 チームは13年以来の開幕カード負け越しも、長野にとっては新天地で上々のスタートとなった。何事も"初め"が大事。丸の人的補償による移籍が決まった際「3連覇している強い広島カープに選んでいただけたことは選手冥利(みょうり)に尽きます」との第一声でファンの心をつかみ、入団会見では冒頭のあいさつでかみ、報道陣の笑いを誘った。キャンプイン前日の全体ミーティングでは「東京都港区出身の長野です」とあいさつ(本当は佐賀県出身)。その場は爆笑に包まれ、ある主力は「同じ佐賀出身の監督も笑っていました」と証言。初めて顔を合わせた広島の全選手、首脳陣のハートもつかんだ。 「好発進」も序章に過ぎない。2日からの3連戦はチームが昨年同一リーグで唯一負け越した中日との3連戦。巨人に在籍した昨年、中日戦打率3割4厘の長野にかかる期待は自然と高まる。【前原淳】
◆巨人の吉川尚輝内野手が広島に切り込んだ。同点に追いつかれた直後の9回1死一、二塁。相手の守護神中崎の甘く入ったスライダーを仕留めた。 「なんとか抜けてくれという気持ちで走っていました」。左翼を守る長野の頭上を越す、決勝2点適時打で難敵を沈めた。「点にも絡んだので良かったと思います。必死だったので自分のことでいっぱいいっぱいでした」。価値ある今季初打点をもぎ取った。 丸打法が飛躍を予感させる。キャンプ中からグリップを下げる打撃フォームを取り入れ「タイミングや打ち方は人それぞれのものがある。(丸から)キャンプの時からアドバイスをもらって、やっている」。開幕3連戦は猛打賞を含む5安打で打率4割1分7厘と存在感を示した。鬼門とされていたマツダスタジアムで昨季も25打数8安打1本塁打6打点、打率3割2分をマーク。不動のリードオフマンが打倒広島の先陣をきった。【為田聡史】
◆巨人畠世周投手が17年9月30日阪神戦以来543日ぶりの先発登板を、6回途中2失点とまとめた。最速150キロの直球とスライダーを軸に、6安打を打たれながら8奪三振で要所をしのいだ。 地元広島、2年前にデビュー登板した思い出のマツダスタジアムで役目を果たし「初登板の時に比べたら、落ち着いて投げられた。次回またチャンスがあればチームが先制できるように頑張りたい」と話した。
◆巨人坂本勇人内野手が盟友長野の前へとダメ押し打をはじき返した。 2点リードの9回1死三塁で前進守備の三遊間を抜いて左前適時打。今季初打点で勝負を決定づけ「2点差と3点差じゃ全然違う。粘り強くみんなで戦えた。この積み重ねが1年間大事になる」と、開幕カード勝ち越しに大きな意味を持たせた。
◆巨人宮本和知投手総合コーチ(55)が、勝利の方程式の成熟具合を、独特の言葉遣いで表現した。 先発の畠が5回2/3を2失点にまとめ、6回2死から2番手戸根がワンポイントリリーフ。7回は前日に続いて吉川光が登板し、1イニングを無失点に抑えた。 1点リードの8回は桜井がマウンドへ。鈴木、バティスタに連打と暴投で無死一、三塁とピンチを招き、中川へスイッチ。3年目左腕は併殺打の間の1点にしのぎ、直後の勝ち越し打へと流れを引き寄せた。 最後は守護神クックが2奪三振無失点で締め2戦連続セーブ。うまくはまった継投で、V3王者から連勝した。 この日救援登板した5投手に加え、広島との開幕3連戦では宮国、大江もシーズン初登板を経験。宮本コーチは「勝利の方程式というのは大きい、広い方がいい。クックの傘下には、いっぱい枝が生えてる感じ。いろんなところからクックに渡せるような、広い、3車線、4車線ぐらいのところを描いている」と1つのパターンに縛らず、好不調、相手打者の並び、状態などによってさまざまな可能性を広げたいと話した。 さらに「(8回は)今日は桜井が行って、でも何かあったら中川行くよと。昨日は卵の殻がグッと割れた感じだけど、今日はパカッと開いたかな。元気な赤ちゃんが誕生したかな、というぐらいです。まあピヨピヨを成熟させないといけないからね、ちゃんとしたニワトリさんに。コケコッコーって叫ぶまでは、まだあれかもしれないけど。『ピヨピヨ方程式』が、これからですね」と"宮本節"で、若手投手がそろう救援陣の奮起に期待を込めた。
◆古巣相手に、負の歴史に終止符を打った。巨人丸佳浩外野手(29)が開幕から12打席目に移籍後初安打初打点を挙げ、勝利に貢献。巨人は広島戦で2シーズンぶり、マツダスタジアムでは17年7月4~6日以来の勝ち越しを決めた。丸は昨オフ、悩み抜いた末に「第2の故郷」と愛した広島を離れ、巨人への移籍を決断。運命的な古巣との開幕カードで「巨人・丸」として、1歩を踏み出した。二塁ベースに達し、丸は手をたたき、小さく右拳を握った。開幕から11打席連続無安打で迎えた、同点の5回2死二塁。"ダブル3番"の1人の坂本勇が凡退した直後、一時勝ち越しの移籍後初安打を放った。「詰まりましたが、風に乗って飛んでくれた。まだまだ足を引っ張ってばかりなので、これからもっともっと頑張ります」。盛り上がるベンチに会釈で応えた。 苦しみながら、求められた役割を演じ、鬼門・マツダスタジアム突破に貢献した。開幕戦は4打席連続三振と悪夢のスタートだったが、2戦目は3四球で2得点。「1本出るまでは不安な気持ち」でも安打に固執せず、チャンスメークに徹し、3戦目にひと振りでHランプをともした。「1本出たのは良かったけど、単発で終わらないように」と淡々と話した。 昨オフ、フリーエージェント(FA)を宣言したが、当初、心を広く占めたのは残留だった。野球人として、広島で進化。さまざまな情報が飛び交ったが、私生活では広島に居を構え、家族とともに生活。「今の自分があるのは、カープのおかげ」と公私ともに広島の環境には満足だった。 「安定志向」と表する心を動かしたのは、原監督だった。FA交渉の場に直接出馬し、自らの現役時代の背番号を提示した上で熱っぽく語った。「僕を本当に必要としてくれたのがうれしかった」。優勝争いを繰り広げるライバルチームへの移籍。重圧を真っ向から受け止め、巨人で、原監督のもとでプレーすることを決断した。 自分では「普段通りに臨んだつもり」の開幕カードだったが、グラウンドに立てばさまざまな思いが去来した。丸に全幅の信頼を寄せる原監督は、短くコメントした。「これからどんどんいい方向にいく。まだまだこれからよ」。丸が勢いに乗って、初の伝統の一戦を迎える。【久保賢吾】
◆巨人・丸佳浩外野手(29)が31日、広島3回戦(マツダ)に「3番・中堅」で先発出場。一回2死からの1打席目に、相手先発・九里が投じた134キロのカットボールを中堅方向弾きかえしたが、昨年までのチームメートで同学年である菊池の好プレーに阻まれ、二ゴロに終わった。 6年連続ゴールデングラブ賞受賞の名手に阻まれた。昨年までは自身が守る中堅の前で、何度も好守を見せてチームを救ってきた元同僚が、滑り込んで捕球し、ジャンプしながら一塁へ送球し、アウトに。巨人移籍後初安打はならず、これで今季は10打席連続安打なしとなっている。
◆巨人のアレックス・ゲレーロ外野手(32)が31日、広島3回戦(マツダ)に「6番・左翼」で先発出場。1点を追う二回1死一塁の1打席目に、右翼席への2ランを放った。 「練習から外側のボールを逆方向に打ち返す練習をしていた。その練習通り、逆らわずに打ちかえすことができたよ」 相手先発・九里が投じた139キロの直球系の球を振り抜き、チームの今季1号。前日30日の一戦では、4打数3安打4打点と大活躍してチームを勝利に導いており、好調をキープしている。
◆巨人のクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)=前パドレスが31日、広島3回戦(マツダ)に「7番・三塁」で先発出場。この日出場選手登録されたばかりの新助っ人が、2打席目に来日初安打を放った。 四回2死。相手先発・九里が投じた4球目、129キロのスライダーに食らいついて中前打。前日30日に先発し、6回1失点と好投したヤングマンがこの日、外国人枠の事情と来週の試合数を加味して出場選手登録をされたため、ビヤヌエバが登録された。
◆広島からフリーエージェント(FA)で加入した巨人・丸佳浩外野手(29)が31日、広島3回戦(マツダ)で、今季12打席目にして待望の移籍後初安打を放った。 2-2で迎えた五回2死二塁、広島・久里の150キロの直球を右越え適時二塁打。貴重な勝ち越し点をもたらした。 29日の開幕戦は4打席4三振デビュー。前日30日の第2戦は3四球2得点。無安打で迎えたこの日も第1打席で二ゴロ、三回の第2打席も一ゴロだったが、大事な場面でようやく「H」ランプを点した。
◆広島・鈴木誠也外野手(24)が31日、巨人戦(マツダ)の一回1死一、三塁で畠から中前適時打を放って、先制点をたたき出した。 「良い流れでチャンスを作ってくれたので、点につながってよかったです」 先頭・田中広の左中間二塁打、菊池涼の送りバント、野間が死球をぶつけられて、打席が回ってきた。畠の1-1からの3球目の147キロの外角直球を振り抜き、2試合連続打点をマークした。 1-2の三回1死一、三塁ではスライダーを中堅へ打ち上げた。浅い位置だったが三走・田中広が好スタートを切って生還した。「最低限の仕事ができました。(田中)広輔さんに感謝です」と汗をぬぐった。
◆巨人・畠世周投手(24)が31日、広島3回戦(マツダ)に先発。5回2/3で90球を投げ、6安打2失点で8三振を奪った。 今季初登板先発で、しっかりと試合を作った。一回、先頭の田中に左中間への二塁打を浴び、野間の死球などで1死一、三塁とされ、鈴木の中前適時打で先制を許す。三回にも鈴木の中犠飛で1点を失うなど二回と降板した六回以外は、毎回走者を背負ったが、粘り強い投球を見せた。 ルーキーイヤーの2017年は右肘の手術を受け、2年目の昨年は春季キャンプで腰痛を発症。初めてつかんだ開幕ローテーションで、広島打線を相手に役目を果たした。
◆広島・長野久義外野手(34)が31日、巨人戦(マツダ)で公式戦デビューを飾った。七回に坂倉に代わって左翼の守備に就き、2-3の七回先頭の1打席目には吉川光のカーブを中前へ弾き返した。 長野は巨人へフリーエージェント移籍した丸の人的補償として広島に加入した。29日の古巣との開幕戦と前日30日の2戦目はベンチスタートで出場機会はなかったが、3戦目で巡ってきたチャンスで「H」マークを灯した。 昨年まで新人から9年連続で100安打以上をマークしているバットマンが赤ヘルで新たな1歩を刻んだ。
◆巨人・吉川尚輝内野手(24)が31日、広島3回戦(マツダ)に「1番・二塁」で先発出場。3-3と同点の九回1死一、二塁から左越えへ、勝ち越しの2点二塁打を放った。 広島の守護神・中崎が投じた124キロのスライダーを捉えた打球は、今年、巨人から広島に移籍した長野の頭上を越えた。その後、坂本勇の左前適時打でさらに1点を追加した。
◆広島は3-3に追い付いた直後の九回に3失策が重なり、決勝点を献上した。先頭打者のビヤヌエバを三ゴロ失策で塁に出すと小林の捕前へのバントを処理した会沢が二塁で刺そうとして悪送球。吉川尚の左越えへの勝ち越し2点二塁打でも中継プレーが乱れて三塁進塁を許し、坂本勇の左前打で突き放された。 抑えの中崎を投入しながら拙守に足を引っ張られた。緒方監督は「ミスは出るからね。勝ち切るにはしっかり守り切らないといけなかった」と険しい表情だった。 九里(5回3失点) 「先頭の四球は失点につながりやすい。反省してやっていかないといけない」 鈴木(2安打2打点) 「いい流れでチャンスをつくってくれたので点につながって良かった。最低限の仕事ができた」
◆巨人の丸が移籍後初安打をマークした。2-2の五回2死二塁で真ん中の速球を捉えると、打球は右翼手の頭を越える適時二塁打となり「詰まっていたが、風に乗って飛んでくれた。しっかりと振れる球を待っていた」とうなずいた。 開幕から8打数無安打で迎えた打席だった。「一本出るまでは、やっぱりバッターをやっている以上、不安な気持ちはあるが、それだけじゃない。単発で終わらないようにやっていきたい」と力強かった。 中川(好救援で今季初勝利) 「最少失点で抑えられるように意識した」 ビヤヌエバ(来日初出場して四回に安打) 「最初の試合で結果が出てうれしい。自分のスイングができている」 畠(六回途中を2失点) 「結構、打たれはしたが、何とか粘れて良かった」 ゲレーロ(二回に1号2ラン) 「強くたたくイメージだった。逆らわず打ち返すことができた」
◆広島の長野が移籍後初出場して安打を放った。巨人にフリーエージェント(FA)で移籍した丸の人的補償として加入。七回から左翼の守備に就くと、広島ファンだけでなく巨人ファンからも大きな拍手が送られた。その裏の打席で吉川光の外角カーブを捉え、丸が守る中前に打ち返した。 ただ、3-3に追い付いた直後の九回1死一、二塁の守備では、前進して守っていたこともあり、頭上を襲った吉川尚の打球にわずかに届かず「捕ってあげないといけなかった。打席は全然です」と声を落とした。
◆巨人は31日、広島3回戦(マツダ)に6-3で勝利した。先発の3年目右腕・畠が六回途中2失点と粘りの投球を披露。その後は5投手の継投で最少失点に防いだ。 まずは、六回2死から登板した戸根が、広島・安部を中飛に抑え、しっかりとワンポイントとしての役割を果たす。七回は吉川光が登板し、1安打無失点。八回は桜井が登板したが、連打で無死一、三塁とされたところで、すかさず中川がマウンドに上がり、遊ゴロ併殺打と空振り三振で1失点と最少失点に抑えた。九回は新守護神・クック(前マリナーズ)が無失点で締めた。 宮本投手総合コーチは「どこからでもクックにつなげるような、3、4車線を私たちは描いている。きょうはやっと(方程式が)卵から生まれて、ピヨピヨというところかな。『ピヨピヨ方程式』」と"宮本節"全開で救援陣の粘りを評価し、勝利の方程式確立への手応えを口にした。
◆巨人・畠世周投手(24)が31日、広島3回戦(マツダ)に先発。5回2/3で90球を投げ、6安打2失点で8三振を奪った。試合は巨人が6-3で勝利。今季初先発となった畠に勝敗は付かなかったが、粘り強い投球で広島打線を相手に試合を作った。 --しっかりと試合を作ることができた 「そこは、なんとかよかったですね。たくさんヒットを打たれたんですけど、なんとか最少失点で抑えられたのかなと、自分の中では思います」 --立ち上がり失点したが、立て直せた 「できるだけ広島には先制点を与えたくないという気持ちでいたんですけど、先に点を取られてしまったので。次回またチャンスがあれば、自分のチームが先制できるように粘っていきたいなと思います」 --前日は「怖さがある」といっていたが、マウンドに上がってみて 「やっぱり怖かったですよね。声援もすごかったですし。でも、初登板のときに比べれば、前回よりは落ち着いて投げられたかなと思いますけど。でも、まだ自分は広島に勝ったことがないので、なんとか勝てるように頑張っていきたいなと思います」
◆先発の畠は六回途中6安打2失点で、勝敗は付かなかった。入団3年目で初めて開幕ローテーションを勝ち取った右腕は、最速150キロの直球でコースを突いて8奪三振。「たくさんヒットを打たれたけど、なんとか最少失点で抑えられた。自分は広島に勝ったことがないので、勝てるようにしたい」と次回の対戦を見据えた。
◆3-3の九回1死一、二塁から、吉川尚が左越えに勝ち越しの2点二塁打を放った。広島の守護神、中崎が投じた124キロのスライダーを捉えた打球は、巨人から広島へ移籍した長野の頭上を越えた。これで開幕から3試合連続安打とし、「なんとか抜けてくれという気持ちで走った。開幕カードで勝ち越せたのはチームにとってもプラス」と笑みを浮かべた。
◆"因縁"の開幕カードは1勝2敗。就任5年目で初めて開幕カードを負け越した広島・緒方監督は「これだけの応援をもらっているので、勝ってファンと一緒に喜びたかった。勝ち切るにはしっかり守り切らないと」と冷静に振り返った。 3-3の九回に3失策が重なった。まず三塁手・安部がビヤヌエバのゴロをファンブル。小林のバントを処理した会沢が二塁で刺そうとして悪送球した。吉川尚の打球は前進守備の長野の頭上を越える勝ち越し二塁打となり、中継プレーも乱れて三進を許し、坂本勇の左前打で突き放された。 七回から2010年以来となる左翼守備に就いていた長野は「捕ってあげないといけなかった」。七回の打席で巨人から移籍後初安打は放ったが、悔しさをにじませた。指揮官は「あの打球は誰も捕れない」とかばった。この経験を4連覇への糧とする。(柏村翔) 5回3失点の広島・九里 「先頭の四球は失点につながりやすい。反省してやっていかないといけない」 2安打2打点に広島・鈴木 「いい流れでチャンスを作ってくれた。最低限の仕事ができた」
◆巨人は31日、広島3回戦(マツダ)に6-3で勝ち、2連勝で開幕カードを2勝1敗とした。同球場の同一カード3連戦での勝ち越しは、2017年7月以来、2年ぶり。このオフに広島からフリーエージェント(FA)で加入した丸佳浩外野手(29)が「3番・中堅」で先発し、五回に一時勝ち越しの右越え適時二塁打。今季12打席目で待望の移籍後初安打&初打点をマークし、古巣からの勝利に貢献した。 歓声を生んできた男の打球が、真っ赤なスタンドの悲鳴を呼んだ。「巨人の丸」は、歓喜する三塁ベンチの仲間へ右手で小さくガッツポーズ。自然と笑みがこぼれた。 「得点圏だったので、どういう形であれ、かえせてよかった」 2-2の五回2死二塁。九里の150キロの直球を押し込んだ。風に乗った打球は、あっという間に右中間フェンス手前へ。一時勝ち越しとなる大きな一打となった。 "巨人デビュー"となった3月29日の開幕戦は4打席4三振。前日30日の第2戦は3四球2得点も無安打。今季12打席目での移籍後初安打に「打者でやっている以上は(安打が)1本出るまでは不安な気持ちはある。それだけではないけど、出たことは良かった」と胸をなで下ろした。 丸加入によるチームの進化は、結果だけでは計り知れない。黙々と打撃練習に取り組む姿勢は新たな仲間にも刺激を与えた。「丸さんがあれだけやる。僕らはもっとやらないと」とは4番の岡本。開幕前からチームの模範となった。 "練習の虫"の原点は、千葉在住の巨人ファンだった少年時代。野球の基本を教えてくれた父・浩二さんとの約束は、毎日の素振りだ。「納得のいくスイングが10回できたら終わっていいよ」との言いつけを守り、雨が降っても必ず近所の駐車場でバットを振った。地道な努力で築き上げた打撃で、"優勝請負人"の使命を全うする。 チームは2年ぶりにマツダスタジアムで同一カード3連戦を勝ち越し。自身がユニホームを脱いでいた3年間に3連覇を遂げた広島に"先制パンチ"を浴びせた原監督は、「スタートしたばかり。いいごあいさつができた、というところでいいんじゃないでしょうか」とご満悦だ。5年ぶりのV奪回は、広島を倒さずして果たせない。まずは今年はひと味違うと示した3連戦となった。 (谷川直之) チームの今季初本塁打となる2ランに巨人・ゲレーロ 「いつも通り、球を強くたたこうと考えていた」 この日出場選手登録され、2打席目に来日初安打となる中前打を放った巨人・ビヤヌエバ(前パドレス) 「初めての試合で結果を出すことは簡単ではないのでうれしい」 広島を突き放す左前適時打に巨人・坂本勇 「カード勝ち越しができたことは大きい。この積み重ねが1年間、大事になってくる」
◆経験値の高さからくる余裕だね。"お試し"続きの開幕3連戦で、きっちり勝ち越す。さすが原監督だよ。 3-2で迎えた八回。首をかしげた人も多いはず。エモトも、えっ...と思った。投入したのは桜井。案の定、連打を許して、その後、1点を取られたけど、同点までは織り込み済みだったとさえ感じる。ベンチで笑みを浮かべていたもの。 つまり、3連戦の最後のお試し、ということ。ビヤヌエバのスタメンといい、桜井といい、何食わぬ顔で起用するあたり、にくいね。 広島サイドは原采配に戸惑って、混乱したんじゃないかな。三、五、七回に逆転のチャンスをものにできなかったあげく、九回に連続エラーとバタついて、3点を奪われた。一回に先行しては直後の二回に逆転され、八回に追いつくと、すぐに引き離される。昨年までと違う"反発力"に、圧力も感じたはず。 今年の巨人は、てごわいですぞ。心してかかってきなさい-。広島へ、そして他の4チームへ、そういうメッセージを送りつける結果になったね。 (サンケイスポーツ専属評論家)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (1↑) |
巨人 |
2 | 1 | 0 | 0.667 (↑0.167) | - (↓1) |
140 (-1) | 11 (+6) | 10 (+3) | 1 (+1) |
0.000 (-) | 0.000 (-) |
1 (1↑) |
DeNA |
2 | 1 | 0 | 0.667 (↑0.167) | 0 (↓1) |
140 (-1) | 12 (+3) | 12 (+2) | 1 (-) |
0.000 (-) | 0.000 (-) |
1 (-) |
阪神 |
2 | 1 | 0 | 0.667 (↓0.333) | 0 (-) |
140 (-1) | 4 (+1) | 3 (+2) | 1 (-) |
1.000 (-) | 0.000 (-) |
4 (2↓) |
広島 |
1 | 2 | 0 | 0.333 (↓0.167) | 1 (-) |
140 (-1) | 10 (+3) | 11 (+6) | 2 (-) |
1.000 (-) | 0.000 (-) |
4 (2↑) |
ヤクルト |
1 | 2 | 0 | 0.333 (↑0.333) | 1 (↑1) |
140 (-1) | 3 (+2) | 4 (+1) | 0 (-) |
0.000 (-) | 0.000 (-) |
4 (2↓) |
中日 |
1 | 2 | 0 | 0.333 (↓0.167) | 1 (-) |
140 (-1) | 12 (+2) | 12 (+3) | 1 (+1) |
2.000 (↑1) | 0.000 (-) |
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