西武(★1対6☆)DeNA =オープン戦2回戦(2019.03.24)・メットライフドーム=
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DeNA
2000130006910
西武
0000100001410
勝利投手:井納 翔一(2勝0敗0S)
敗戦投手:武隈 祥太(0勝1敗0S)
  DAZN
◆DeNAは先発・井納が5回3安打1失点。前回登板に続いて好投し、順調の仕上がりを披露した。一方の西武は先発・武隈が5回4安打3失点。試合をつくる投球を見せ、開幕ローテーション入りへアピールに成功した。

◆西武の先発投手陣が、開幕直前にピンチに陥った。ドラフト1位松本航投手(22=日体大)が軽い肺炎のため療養することが24日に発表された。 復帰は5月の見通し。長期遠征から帰京後に「朝方には熱が下がるんですけど、夕方くらいからまた熱が出ていた」と発熱を繰り返していた。開幕ローテーション入りが当確していたものの直前に離脱を余儀なくされ、代役は左腕の佐野泰雄投手が濃厚となった。 内海、榎田に続く離脱に辻発彦監督(60)は「6人中3枚がいなくなった。こんな苦しいスタートはない。チームとして試練。これが大きな経験になる」と覚悟を決めた。試合後のミーティングでは「より苦しい戦いになるけど、野手陣が今まで以上に頑張ってあげようよ」と呼びかけたという。オープン戦で固めた19年版の山賊打線で、苦境をカバーする。 内海はすでに傾斜を使った投球を開始している。日程上、開幕2カードさえ乗り越えれば、4月下旬まで先発5人でやりくりできる。同監督は「選手の中で新しい気持ち、強い気持ちが生まれてくるかもしれない。結果が出れば自信になる。それがチーム」。ピンチを、強くなるためのチャンスにする。【栗田成芳】

◆DeNAの開幕ローテ入りを確実にしている井納翔一投手が、5回を3安打1失点と好投した。「なんとか低めに集めることができた。5回以外はよかったです」。 昨年10月に右肘クリーニング手術を受け、キャンプは2軍調整だったが、間に合わせてきた。「痛みもなく順調にきていると思います」。登板が有力な30日中日戦(横浜)へ、さらに精度を高める。

◆19年型ベイ打線、80%固まった!? DeNAが投手を8番に置くオーダーで西武との最終戦に快勝。キャンプから試行錯誤を重ねてきた打順が、ようやく確定しそうな気配だ。 8番に投手の井納、9番桑原、1番楠本。昨季本塁打王ソトを2番に配した打線が機能した。5回、先頭桑原が三失で出塁し、続く楠本の二塁打で無死二、三塁。ソトの遊ゴロの間にあっさりと追加点を奪った。ラミレス監督は「今日の80%は開幕と変わらないラインアップ。8番ピッチャーは僕の今までのスタイル。桑原はユーティリティーだし、楠本もよく塁に出る。このオプションはありかな」と満足げにうなずいた。 若手の台頭も心強い。2年目の楠本が、オープン戦首位の打率3割8分8厘をマークし、得点圏打率も7割超え。開幕スタメンをほぼ手中にしたが「オープン戦がいいからシーズンがうまくいく保証はない。逆に不安しかない。もっと練習しないと」と引き締めた。調子を上げてきたリーグ屈指の強力打線で開幕ダッシュを狙う。

◆中継ぎから先発へ配置転換された西武武隈祥太投手が試合をつくった。 1回に2点を失ったが、2回以降は安定した投球で5回を3失点(自責2)にまとめた。 開幕2カード目のロッテ2戦目(4月3日)での登板が決定的。「マウンドが汚れている方に慣れていた。今は先発で頑張る。アピールして2人(内海、榎田)が帰ってきても居場所がないくらいにしたい」と先発として生き残っていく覚悟を口にした。

◆西武・武隈祥太投手(29)が24日、DeNAとのオープン戦(メットライフ)に先発し、5回4安打3失点。「初回に2点を取られて野手のリズムを悪くしてしまった」と反省した。  3月に入って、先発陣に故障者が続出し、中継ぎから急遽(きゅうきょ)先発へ回った左腕。5回1失点と好投した16日の阪神戦(甲子園)から中7日での先発となったが、「なかなか疲れが取れず、体のケアがメインでした」と明かした。  それでも「先発陣が戻ってきても居場所がないぐらい頑張りたい...と書いておいてください」と気合は十分。武隈が開幕を前に壊滅状態のレオ投手陣の救世主となる。

◆DeNA・井納翔一投手が24日の西武戦(メットライフ)に先発し、強打の西武打線を相手に5回3安打、1失点にまとめた。  「四回まではよかったと思います。五回は2死から、点の取られ方がよくなかったですね」  五回2死までは許した走者は中村の右前打だけという内容。五回2死から栗山に四球を与え、続く中村にはカウント2ボールからの3球目を左前打とされ、続く木村に左中間へ運ばれ、適時二塁打とされた。「中村さんには(結果として)単打でよかったけど、しっかり勝負しないといけないところ」と、カウント不利にしてからの安打を反省した。  それでも 17日のロッテ戦(横浜)から1軍に合流した右腕は、2試合で計10回2失点という安定の内容で、経験豊富な32歳は開幕ローテを支える大きな柱となりそうだ。

◆西武の武隈が開幕ローテーション入りを決定的にした。一回、1番打者にいきなり四球を与えて2安打を浴びるなど2点を失ったが、尻上がりに状態を上げ5回3失点。「初回の入りが課題かな」と満足のいく投球ではなかったが、辻監督は「試合をつくってくれたのはまずまず」と一定の評価をした。  本拠地開幕となる4月2日からのロッテとの3連戦で先発する見込み。内海、榎田と実績のある左投手のけがで巡ってきたチャンスを生かした形で「2人が戻って来ても居場所がない投球がしたい」と意気込んだ。

◆ラミレス監督は「80%は開幕のオーダー」という打順で臨み、8番に投手の井納を起用した。昨季まで指揮官が好んだ戦術で、オフには「9番・投手」のプランを明かしていたが、今季も戦略の一つとして視野に入れているようだ。ただし、「8番の投手が(走者を)送り、9番にチャンスで強い打者を置かないと、このスタイルは通用しない」と決めかねていた。

◆3月に入り、中継ぎから配置転換となった武隈が先発し、5回4安打3失点。「初回に2点を取られて野手のリズムを悪くしてしまった」と反省した。それでも「先発陣が戻ってきても居場所がないぐらい頑張りたい...と書いておいてください」と気合は十分。4月3日のロッテ戦での先発が決定した。

◆2年目のバットマンが躍動した。「1番・中堅」で先発したDeNA・楠本泰史外野手(23)が4打数2安打で打率を・388まで上げ、首位打者となってオープン戦を終えた。  「オープン戦でよくてもシーズンでうまくいく保証はない。逆に不安しかない。より一層、練習して食らいついていかないと」  東北福祉大時代には日本代表の4番も経験した男だが、危機感を胸にプレーする。それでも1、2番打者を固定できずにいたチームに、楠本の覚醒は明るい話題だ。一回の第1打席では四球で出塁して先制のホームを踏むなどリードオフマンの役目を果たし、出塁率・434は2位の数字。1番打者候補に浮上した。  「3度出塁したし、(1番の)オプションとして頭に入れておかないといけない」とラミレス監督も構想を膨らませた。「この世界にいる限りは、レギュラーを取りたいと思っている」。楠本が飛躍への"挑戦権"を手にした。 (湯浅大)

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
844 0.667
(-)
-
(-)
70
(+6)
58
(+6)
12
(-)
8
(+1)
0.242
(↑0.008)
3.420
(↓0.04)
2
(-)
ソフトバンク
951 0.643
(-)
0
(-)
58
(+6)
55
(+6)
13
(-)
12
(+3)
0.245
(↓0.006)
3.600
(↓0.17)
3
(1↑)
楽天
743 0.636
(-)
0.5
(-)
66
(+7)
50
(+7)
12
(-)
8
(-)
0.256
(↑0.01)
3.270
(↓0.3)
4
(1↑)
巨人
1060 0.625
(↑0.025)
0
(↓0.5)
76
(+6)
65
(+4)
19
(+3)
12
(-)
0.256
(↑0.004)
3.960
(↓0.01)
5
(3↓)
ORIX
962 0.600
(↓0.043)
0.5
(↑0.5)
65
(+4)
59
(+8)
12
(+1)
19
(-)
0.262
(↑0.001)
2.260
(↓0.23)
6
(-)
ロッテ
671 0.462
(↓0.038)
2.5
(↓0.5)
61
(+4)
54
(+6)
10
(-)
14
(+1)
0.248
(-)
3.730
(↓0.21)
6
(3↑)
DeNA
674 0.462
(↑0.045)
2.5
(↑0.5)
59
(+6)
65
(+1)
14
(-)
5
(-)
0.250
(↓0.001)
3.480
(↑0.16)
8
(2↑)
ヤクルト
791 0.438
(↑0.038)
3
(↑0.5)
75
(+4)
79
(+2)
17
(+1)
20
(+1)
0.258
(↑0.003)
4.160
(↑0.14)
8
(-)
中日
793 0.438
(-)
3
(-)
57
(+7)
65
(+7)
12
(+2)
11
(+1)
0.218
(↑0.004)
3.230
(↓0.21)
10
(3↓)
西武
681 0.429
(↓0.033)
3
(↓0.5)
58
(+1)
79
(+6)
8
(-)
19
(+1)
0.242
(↓0.007)
4.210
(↓0.06)
11
(1↑)
阪神
5111 0.313
(↑0.046)
5
(↑0.5)
55
(+8)
70
(+4)
12
(+1)
16
(-)
0.227
(↑0.001)
3.830
(↓0.01)
12
(1↓)
日本ハム
373 0.300
(↓0.033)
4
(↓0.5)
48
(+2)
49
(+4)
14
(-)
10
(+2)
0.261
(↑0.002)
3.820
(↓0.01)