中日(7対7)楽天 =オープン戦5回戦(2019.03.24)・ナゴヤドーム=
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楽天
04000201071410
中日
01010005071002
勝利投手:-
敗戦投手:-

本塁打
【中日】ビシエド(3号・4回裏ソロ),高橋 周平(3号・8回裏3ラン)

  DAZN
◆中日は、ビシエドが本塁打を含む2安打を記録。オープン戦最後の試合を良い形で締めくくった。対する楽天は、21日に故障から復帰した田中が2安打3打点の活躍。昨季の新人王が、バットで存在感を示した。

◆楽天オコエ瑠偉外野手(21)が、先制適時打で自身初の開幕スタメンへアピールだ。 2回1死満塁から中日柳のスライダーをはじき返し、三塁線を鋭く破る2点二塁打。「満塁でしたので何とかランナーをかえすことだけ考えていました。チャンスで結果を出すことができて良かったです」と笑顔で話した。 ドラフト1位の辰己涼介外野手(22=立命大)と激しい争いが続く中で迎えたオープン戦最終戦。まず最初の打席で結果を出した。

◆昨季新人王の楽天田中和基外野手(24)が右足首の捻挫から復帰後初安打となるタイムリーを放った。 オコエの適時二塁打で先制した直後の2回1死二、三塁、中日柳から初球の直球を右前へはじき返した。「オコエに続こうと思っていました。しっかり振ることができましたね」と笑顔でうなずいた。 台湾遠征中の1日に右足首を捻挫。21日のソフトバンク戦から復帰し、13打席目で快音を響かせた。

◆楽天藤平尚真投手(20)が最後のオープン戦登板を5回3安打2失点で終えた。最速146キロを計測した直球について「オープン戦の登板の中では一番良かった」と納得の表情。 一方で打者20人と対戦して奪った三振がゼロだったことに「2ストライクから空振りを取れるストレート、変化球ですね。ピンチの場面で三振を取れれば、味方にリズムも生まれる」と課題を口にした。 開幕ローテ入りから飛躍を期す3年目だが、キャンプではフォーム固めに費やす時間が長かった。「これからの長い野球人生を考えれば必要な時間だったと思う。開幕までに試合をつくれる投球ができるようになって、ホッとしています」と素直な感想も漏れた。

◆中日柳裕也投手(24)がオープン戦最終戦に先発した。2回1死一塁から四球を挟んで4連打を浴び4失点。5回7安打4失点でマウンドを降りた。 「2回はゾーンを狙い過ぎて苦しくなった。悪いところが出た。今日で体感できたので、反省して同じことはしないようにしたい」と、柳は集中打のシーンを振り返った。「ファウルを打たせてカウントを取れた」と、3回以降は1安打無失点と修正した。 この日は、母校横浜(神奈川)が、センバツの1回戦第2試合に登場したが、明豊(大分)に5-13で敗退。エース及川雅貴(3年)が3回途中で5失点KOされた。報道陣から敗退を聞かれ「試合前まで見ていました。負けたのは知らなかった」と寂しげな表情をのぞかせた。 柳のシーズン初戦は、31日のDeNA戦(横浜)だ。「(今日の結果に)悲観的になりすぎてもいけない。結果を反省して、前向きに開幕を迎えたい」。先輩が残した言葉は、夏の甲子園への後輩たちのエールにも聞こえた。

◆楽天のリードオフマン、田中和基外野手(24)にエンジンがかかってきた。24日に名古屋で行われた中日とのオープン戦最終戦で右足首の捻挫から復帰後初安打を含む2安打3打点。「結果として出て良かった」。6回は左前適時打の後、クイックの速い小熊、強肩の加藤という中日バッテリーに対し、あえて二盗を試みた。アウトにはなったが「スタートからスライディングまで全て怖さなくできた。いい挑戦だった」と言った。 台湾遠征中の1日に負傷。数日間の安静を経て、上半身のトレーニングや座った状態のティー打撃から再開した。昨季「1番中堅」をつかんだ新人王にとって、試合に出られない歯がゆさとの闘い。21日の実戦復帰後は貪欲に結果を求めた。「島内さんはもちろん、オコエも辰己も、ブラッシュも状態がいい。試合に出られる状態というだけでは使ってもらえない」と自ら重圧をかけて臨んでいた。 右打席については昨季までのノーステップ打法に戻すことも選択肢に入れるなど調整途上だが、左打席での2安打によって、右の先発投手との対戦が見込まれる開幕3連戦には「いいイメージで臨める。早く始まってほしい」。3年目で初となる開幕スタメンへ、気持ちが高ぶる。【亀山泰宏】

◆楽天の19年開幕オーダーの骨格が固まった。ポイントとなっていた浅村の後ろを打つ4番に、オープン戦チームトップとなる打率3割5分9厘をマークした島内を起用する。 イメージは日本ハム時代の高橋信や小谷野、侍ジャパンの稲葉といった「つなぎの4番」。状況次第で送りバントをさせることも視野に入れる。昨季プロ初の4番を務めた4月のソフトバンク戦で走塁中に右脇腹を痛め、離脱した苦い記憶も残る本人は「開幕戦でヒットを打ったことがないので、打てるように」と腹をくくった。 新外国人ジャバリ・ブラッシュ外野手(29=エンゼルス)は打率3割5分、3本塁打、15打点と申し分ない数字を残したが、不振に苦しんだ時期もあった。当面は7番に置き、重圧を和らげたい考え。右足首の捻挫から復帰後初安打をマークした田中と復活を期す茂木で形成する1、2番を含め「9割方」の構想は描けた。残るピースは「9番右翼」。この日先制の2点適時打にスクイズも決めたオコエに対し、ドラフト1位の辰己涼介外野手(22=立命大)も打率3割3厘でオープン戦を終えた。平石監督は「うれしい悩み」と向き合いながら開幕に備える。【亀山泰宏】

◆今季からキャプテンに就任した中日高橋周平内野手(25)が24日の楽天とのオープン戦最終戦(ナゴヤドーム)で、2戦連発となるオープン戦3号を放ち、存在感を見せつけた。 3点を追う8回1死一、三塁の場面。ハーマンの初球ストレートを右翼席最前列に運んだ。「ひっくり返したい気持ちでとにかく必死でした。一発で仕留めることができて良かった」と、笑顔を見せた。 この日の3打点でオープン戦通算打点は15。楽天ブラッシュと並ぶ"打点王"でフィニッシュした。「いい形でオープン戦を終われた。始まったら言い訳できないが、チーム状態はいいと思う」。主将として開幕に向け手応えを感じていた。 本拠地でのオープン戦最終4戦を2勝2分けで終えた与田監督も好感触だ。「1イニングで5点取る能力があることも見られた。いいきっかけになった」。主将に指名した高橋についても、「思い切ってスイングができている。とらえる能力が上がってきた」と絶賛した。 12球団最多のオープン戦19試合を消化。「中止もなく、ドームで安心して戦えた。シーズンに向けて、いい準備ができた」。試合後は首脳陣、選手全員での決起集会が名古屋市内で開催された。指揮官として初の開幕へ、満足げな表情で会場へ向かった。【伊東大介】

◆楽天オコエ瑠偉外野手(21)が、自身初の開幕スタメンへ最後のアピールを重ねた。 2回1死満塁から中日柳のスライダーをはじき返し、三塁線を鋭く破る先制の2点二塁打。8回にはスクイズも成功させた。「スクイズはチームサインだったので。無難にできた。まず打席に入る前に状況を整理して、チームのために何ができるかを考えて入るようにしています」。1死三塁から浅い右飛に倒れた6回の第3打席に自ら言及し「もうちょっと何とかできた」と悔しさをにじませた。 実戦でチーム単独トップ4本塁打をマークしたオコエに対し、ドラフト1位の辰己涼介外野手(22=立命大)は打率3割3厘でオープン戦を終えた。右翼の座をドラ1の2人が争う構図にも本人は「辰己さんと争って自分が試合に出られたからよかった、じゃない。試合に出たら相手との勝負ですから。自分が結果を出したいということもありますけど、チームが勝てるようにやるだけです」と冷静に話す。 開幕スタメンへの意識についても「今年に入って自分が最初に何を目標にしたかといえば『1年間1軍にいること』だった。(開幕は)誰もが出たい試合だとは思いますけど(スタメンかどうかで)一喜一憂せず、1年間ケガなく1軍でプレーしたい」。どっしりと開幕を待つ。

◆中日堂上直倫内野手がプロ初の開幕スタメンをたぐり寄せた。この日は5番遊撃でスタメン出場し、4打数2安打1打点と主軸の重責を果たした。 オープン戦を32打数10安打6打点1本塁打で終えた。「打順に関係なくやるべきことをやるだけ。出られるならどこでもやる」と堂上。06年高校ドラフト1位が覚醒した。

◆Wショック!! 中日・柳裕也投手(24)が24日の楽天戦(ナゴヤドーム)に先発して5回7安打4失点と結果を残せず、開幕に向けて不安を残した。0ー0の二回、1死満塁からオコエに左翼線へ2点二塁打。なおも二、三塁で田中に右前2点打を浴びた。  「あの回は球が上ずってしまった。後ろ向きになってもよくない。開幕に向けて、きっちりと反省して前向きに(調整を)やりたい」  開幕3戦目、31日のDeNA戦(横浜)の先発が有力な3年目右腕は力を込めた。この日は、甲子園で行われている選抜大会で母校の横浜高が、明豊高(大分)に5ー13と大敗。柳は「試合前に見ていました。負けたのは見ていなかった」と肩を落としていた。

◆先発枠入りを狙う中日の柳は5回4失点と崩れた。楽天・ウィーラーに変化球を中前打されたのをきっかけに、二回だけで5安打4失点。真ん中に集まった球が多く「投げ切れなかった。もっとやれたのかなと思ったところはあった」と反省した。  オープン戦は4度登板し、22回11失点といまひとつだった。まもなく始まるシーズンに向け「しっかり修正していきたい。同じことをしないようにしたい」と気持ちを引き締めた。

◆楽天の田中が右足首捻挫から戻ってから4試合目で復帰後初安打を含む2安打3打点と活躍した。二回に右前打で2点を加えると、六回も左前適時打。「ヒットという形として出て良かった」と安堵感を浮かべた。  昨季新人王は1日の台湾プロ野球ラミゴ戦で負傷して調整が遅れていたが、オープン戦最終戦で好結果を残したことは明るい材料だ。29日の開幕戦に向けて「早く始まってほしいし、早くやりたい」と心待ちにした。 平石監督(藤平に) 「前回登板よりはるかに内容がある」 オコエ(2点二塁打とスクイズで3打点) 「何かチームに貢献できることはないかと思ってやっている」

◆昨季の新人王、田中が右足首捻挫から戻って4試合目で、復帰後初安打を含む2安打3打点。初の開幕スタメンを当確させ、「2本打ててよかった。5打席立って雰囲気がよかった」と笑った。二回に2点右前打を放ち、六回にも左前適時打。平石監督はスタメン起用の明言こそ避けたが、「非常に大きな戦力。万全になってよかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
844 0.667
(-)
-
(-)
70
(+6)
58
(+6)
12
(-)
8
(+1)
0.242
(↑0.008)
3.420
(↓0.04)
2
(-)
ソフトバンク
951 0.643
(-)
0
(-)
58
(+6)
55
(+6)
13
(-)
12
(+3)
0.245
(↓0.006)
3.600
(↓0.17)
3
(1↑)
楽天
743 0.636
(-)
0.5
(-)
66
(+7)
50
(+7)
12
(-)
8
(-)
0.256
(↑0.01
3.270
(↓0.3)
4
(1↑)
巨人
1060 0.625
(↑0.025)
0
(↓0.5)
76
(+6)
65
(+4)
19
(+3)
12
(-)
0.256
(↑0.004)
3.960
(↓0.01)
5
(3↓)
ORIX
962 0.600
(↓0.043)
0.5
(↑0.5)
65
(+4)
59
(+8)
12
(+1)
19
(-)
0.262
(↑0.001)
2.260
(↓0.23)
6
(-)
ロッテ
671 0.462
(↓0.038)
2.5
(↓0.5)
61
(+4)
54
(+6)
10
(-)
14
(+1)
0.248
(-)
3.730
(↓0.21)
6
(3↑)
DeNA
674 0.462
(↑0.045)
2.5
(↑0.5)
59
(+6)
65
(+1)
14
(-)
5
(-)
0.250
(↓0.001)
3.480
(↑0.16)
8
(2↑)
ヤクルト
791 0.438
(↑0.038)
3
(↑0.5)
75
(+4)
79
(+2)
17
(+1)
20
(+1)
0.258
(↑0.003)
4.160
(↑0.14)
8
(-)
中日
793 0.438
(-)
3
(-)
57
(+7)
65
(+7)
12
(+2)
11
(+1)
0.218
(↑0.004
3.230
(↓0.21)
10
(3↓)
西武
681 0.429
(↓0.033)
3
(↓0.5)
58
(+1)
79
(+6)
8
(-)
19
(+1)
0.242
(↓0.007)
4.210
(↓0.06)
11
(1↑)
阪神
5111 0.313
(↑0.046)
5
(↑0.5)
55
(+8)
70
(+4)
12
(+1)
16
(-)
0.227
(↑0.001)
3.830
(↓0.01)
12
(1↓)
日本ハム
373 0.300
(↓0.033)
4
(↓0.5)
48
(+2)
49
(+4)
14
(-)
10
(+2)
0.261
(↑0.002)
3.820
(↓0.01)