ヤクルト(7対7)広島 =オープン戦2回戦(2019.03.21)・明治神宮=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
広島
20010000471204
ヤクルト
10110040071113
勝利投手:-
敗戦投手:-

本塁打
【広島】西川 龍馬(1号・4回表ソロ),小園 海斗(2号・9回表2ラン),堂林 翔太(1号・9回表ソロ),バティスタ(2号・9回表ソロ)
【ヤクルト】雄平(1号・4回裏ソロ),廣岡 大志(3号・7回裏ソロ),バレンティン(3号・7回裏3ラン)

  DAZN
◆ヤクルトは、山田哲が2本の適時打を放つ活躍。頼れる主軸が、開幕へ向けて順調な仕上がりを見せた。対する広島は、4点追う9回表に小園、堂林、バティスタの3者連続本塁打が飛び出し、同点とする。打線が終盤に勝負強さを発揮した。

◆ヤクルト山田哲人内野手が3回、一時同点とする適時二塁打を放った。 2死二塁で迎えた第2打席、フルカウントから広島先発のローレンスの131キロスライダーを左翼線へ運んだ。「うまく拾うことができました。開幕近くになってきたので、さらに集中して打席に入りました」とコメントした。 1回の第1打席でも適時打を放ち、盗塁もマーク。シーズン開幕へ順調にコンディションを上げている。

◆「5番中堅」でスタメン出場の広島長野久義外野手(34)が6回、オープン戦12打席ぶりに安打を放った。 ヤクルト2番手のマクガフの真っすぐを中前にはじき返した。14日オリックス戦で右足に死球を受けた影響から2試合欠場もあり、3月12日日本ハム戦以来の安打となった。 1回の1打席目では右犠飛で8試合ぶりの打点を記録した。

◆開幕投手に内定しているヤクルト小川泰弘投手が先発し、5回を被安打6の3失点で降板した。 1回に3連打を許し2失点したものの、2回はマウンドで帽子が飛ばされるほどの強風の中、集中力を切らさず3者凡退。5回は広島堂林、バティスタ、曽根の3人を連続三振とした。「初回は変化球でかわしてゴタゴタしてしまった。2回以降はストレートを軸に変化球の緩急をうまく使えた。シーズンでもこういった試合展開もあるので、最低限粘れたことはよかった」と話した。

◆ヤクルト雄平外野手が、オープン戦初本塁打を放った。 先頭で迎えた4回、広島先発ローレンスの2球目、142キロ直球をバックスクリーンへ運んだ。神宮は強風が吹いており「風のおかげですが、オープン戦で長打がなかったので出てよかったです」とコメントした。 5回に守備につく際には、ファンからの声援に帽子を脱いで応えた。

◆ヤクルトの4番ウラディミール・バレンティン外野手が3ランを放った。 4-3で迎えた7回2死一、二塁、カウント3-1から、広島の3番手中田の144キロ直球を左翼席中段まで飛ばした。オープン戦3号となる1発に「感触はよかった。キモチイイねー」と喜んだ。

◆ヤクルト山田哲人内野手の足も、シーズン開幕へ順調な仕上がりを見せた。「オープン戦で1つは決めたい」と話していた盗塁を見事に決めた。1回1死三塁で適時投安を放ち、一塁へ。初球から、果敢に狙っていた。続く4番バレンティンへの広島先発ローレンスの初球140キロで、迷わずスタートを切った。「自分の感覚ですね。そんなにスタートはよくなかった」と言いつつも、余裕でセーフ。ベンチで見ていたコーチ陣も拍手。「結果的に、初球から走れたことは去年に引き続きいいこと」と納得の表情だった。 打撃面でも結果を残した。第2打席の3回2死二塁、左翼線への二塁打。4試合連続で無安打に終わっていたが、3月3日巨人戦以来11試合ぶりにマルチ安打をマーク。「(オープン戦の時期は)いつもこのくらい。コンディションは普通です」とさらりと話した。2年連続4度目のトリプルスリー達成へ、徐々にギアを上げていく。

◆ヤクルトは9回に守護神石山泰稚を投入したが、勝ちきれなかった。 制球が定まらず、直球は高く浮くことが多かった。3連続本塁打を浴び4失点。「悪いなりに、何が何でも抑えないといけない。考えながら修正したい」と猛省。 昨季から9回を任されており、田畑投手コーチは「(マウンドで)自信を持って立ち居振る舞うようにしてほしい。(信頼は)全く変わりません」と強調した。

◆広島新外国人ケーシー・ローレンス投手(31=マリナーズ)が、先発テストに合格した。 オープン戦初登板のヤクルト戦で、強風の中、5回6安打3失点と粘った。前夜、昨年マリナーズで同じ釜の飯を食ったイチローのメジャー開幕戦をテレビ観戦。「ハグの場面を見て鳥肌が立たないやつは感情のないやつ」と刺激を受けていた。緒方監督は「(課題は)本人が分かっているんじゃないか。もちろん今年の戦力と考えている」と評価した。 ▽広島佐々岡投手コーチ(ローレンスの開幕ローテ入りについて)「明日(22日)九里が投げるので、その結果も見てから」

◆広島長野久義外野手が「5番中堅」で先発し、1安打1打点と奮起した。 初回に犠飛で追加点をたたき出し、6回先頭の第3打席で12打席ぶりの安打となる中前打をマグガフから放った。安定した守備も披露し、3打席で退いた。 自らの打撃については語らなかったが、本塁打の小園について「すごいですよ。すごいとしか言えません」と絶賛していた。

◆広島ドラフト1位小園海斗内野手(18=報徳学園)が、オープン戦2号2ランを放った。4打席凡退で迎えた9回。1死一塁でヤクルト守護神・石山の高め真っすぐを強振。打球は鋭く右翼席に突き刺さった。「1番遊撃」でのオープン戦初先発に3日西武戦以来のアーチで応えた。 「それまでの打席が悔しい結果に終わっていたので、最後は打ってやろうという気持ちで高めの真っすぐを振り抜けたので良かったと思います。(スタメンは)プロの世界で初めてなので、楽しくやれました」 試合後は笑顔だったが、凡退した打席で悔しさをにじませた。「経験」で終わらせず「チャンス」と捉えた。全5打席、ファーストストライクからバットを振り「空振りでもいいので積極的に。持ち味でもあるのでそこを変えずにやっていきたい」と胸を張った。 目の前に憧れの存在、宝塚リトルの先輩ヤクルト山田哲がいた。19日の試合前にあいさつとお礼をした。キャンプインの際、小園の部屋に新しいマットレスが届いた。送り主の名前も、手紙もなかったが、メーカーやチームメートからの情報で山田からだと分かった。この日、試合終了の瞬間、走者だった先輩から「ナイスバッティング」と言われ「うれしかったです」と少年の笑顔を見せた。 主力4人を欠いた打線に火を付け、小園からの3者連続弾で4点差を追い付いた。緒方監督は開幕1軍について「頑張っている選手の1人。今は明言しない」と話すにとどめた。だが、想像を超え続ける姿に、現実味を帯びてきた。【前原淳】 ▽ヤクルト山田哲(広島小園について)「センスがあるし、1軍で活躍するんだろうなと思います」

◆広島ドラフト1位小園海斗内野手(18=報徳学園)が、オープン戦2号2ランを放った。4打席凡退で迎えた9回。1死一塁でヤクルト守護神・石山の高め真っすぐを強振。打球は鋭く右翼席に突き刺さった。 オープン戦で高卒新人が2本塁打は、06年炭谷(西武)が3月5日阪神戦、同18日横浜戦で記録して以来13年ぶり。炭谷以前は65年山崎(東京)までさかのぼりドラフト制後(66年以降)は炭谷と小園の2人。この日は2ランで走者を置いた1発は01年3月17日内川(横浜=2ラン)以来18年ぶり。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(26)が21日、広島とのオープン戦(神宮)に「3番・二塁」で先発し、三回2死二塁から左翼線へ適時二塁打を放った。広島先発、ローレンスのスライダーを捉え「うまく拾うことができました。開幕近くになってきたのでさらに集中して打席に入りました」と振り返った。  一回1死三塁からは投手強襲の適時内野安打を放ち、次打者の初球にオープン戦初盗塁も決めるなど、順調に調整を重ねている。

◆ヤクルト・雄平外野手(34)が21日、広島とのオープン戦(神宮)に「5番・右翼」で先発し、四回の第2打席でバックスクリーンに飛び込む1号ソロを放った。「風のおかげですが、オープン戦で長打がなかったので(本塁打が)出てよかったです」と安堵(あんど)の表情でダイヤモンドを一周した。

◆ヤクルト・広岡大志内野手(21)が21日、広島とのオープン戦で3-3の七回に代打で登場。左腕中村恭の145キロ直球を捉え、左翼席へオープン戦3号ソロを放った。  開幕1軍を狙う若き大砲は「打者有利のカウントだったので直球1本に絞って思い切っていきました」とダイヤモンドを一周しナインとハイタッチを交わした。

◆広島のドラフト1位・小園海斗内野手(18)が「一番・遊撃」で先発出場し、オープン戦2号となる2ランを放った。3-7と4点を追う九回の第5打席、1死一塁でヤクルト守護神・石山が投じた内角高めの真っすぐを右越えに運んだ。  さらに続く堂林が左中間へ1号ソロ、バティスタがバックスクリーンに飛び込む2号ソロを放ち、3者連続本塁打で同点に追い付いた。

◆ヤクルトは山田哲が2安打2打点で1盗塁、バレンティンも3号3ランと主力が仕上げてきた。開幕投手の小川はやや制球が甘く5回3失点。広島は九回に小園が2号2ラン、堂林とバティスタがソロと3者連続本塁打をマークした。

◆広島の新外国人ローレンスが初登板し5回3失点と粘った。ただ、左打者への制球が甘くなり「修正してシーズンに入りたい」と反省。開幕ローテーション入りは、九里ら候補者の今後の結果次第となった。  20日夜に昨季、在籍した米大リーグ、マリナーズの開幕戦をテレビで見たという。イチローの雄姿に感動したそうで「彼は(昨季)試合に出ないのに、出る時と同じ準備をしていた。プロフェッショナル。特別な存在」と敬意を表した。

◆ヤクルトの抑えの石山は4点リードの九回に3者連続で本塁打を浴びて同点とされた。「悪いなりに何が何でも抑えないと。どう抑えるか考えながら修正したい」と反省した。  昨季リーグ2位の35セーブを挙げた右腕。武器の直球の精度と切れがいまひとつで、新人の小園(兵庫・報徳学園高)に2ランを許すと、堂林にはスライダーを左中間へ、バティスタには直球をバックスクリーンへと運ばれた。田畑投手コーチは「(信頼は)変わらない。自信を持ってほしい」と話した。

◆4点リードの九回に登板した石山が1死一塁から小園、堂林、バティスタに3者連続本塁打を浴びて追いつかれた。「直球が中に入って高くなってしまった」。昨季はリーグ2位の35セーブを挙げたが、オープン戦は5試合で防御率15・43と安定感を欠く。30歳右腕は「悪いなりに何が何でも抑えないと。自分のボールを投げられるように修正したい」と反省した。

◆山田哲がオープン戦で初めてフル出場。4打数2安打2打点と状態を上げてきた。投手強襲安打で出塁した一回は次打者の初球に二盗を決め、「そんなにスタートはよくなかったけど、初球で走れたのはよかった」と淡々と振り返った。開幕まで残り1週間となり、「状態は普通。いつも通りです」と頼もしかった。

◆広島のドラフト1位・小園海斗内野手(18)=報徳学園高=が21日、ヤクルト戦(神宮)に「1番・遊撃」でオープン戦に初めて先発出場し、4点を追う九回、燕の守護神・石山泰稚投手(30)から右越えにオープン戦2号2ランを放って開幕1軍入りをアピールした。ルーキーの反撃弾で勢いに乗った打線は直後に堂林、バティスタの連続本塁打で引き分けに持ち込んだ。  神宮球場の左半分を赤く染めた関東のファンへの挨拶代わり、そしてあこがれの先輩へのお礼のホームランだった。広島・小園が九回、同点劇の口火を切るオープン戦2号2ラン。「哲人さんから『ナイスバッティング』と言っていただきました。うれしいです」と笑みを浮かべた。  3-7で迎えた九回1死一塁。そこまで無安打の小園に5打席目が回ってきた。守護神・石山に2-2と追い込まれてからの5球目、内角直球をフルスイングし、右翼席へライナーで突き刺した。本塁打は3日の西武戦(長崎)以来18日ぶり。高卒新人野手のオープン戦2本塁打は2006年の炭谷(西武、現巨人)以来で、二塁を守っていた通算167本塁打の先輩も目を丸くした。  兵庫・宝塚リトルの8学年先輩への"恩返し弾"だった。キャンプ初日、宿舎に寝具メーカー「マニフレックス」のマットレスが届いた。送り主は『ヤクルト・山田哲人』。今回の3連戦が、小4のときに同リトルの練習に顔を出した当時履正社高の山田哲に挨拶して以来の再会だった。初日の19日にお礼の言葉を伝えたが、3戦目のこの日はバットで先輩の期待に応えた。  堂林が左翼へ、バティスタがバックスクリーンへソロで続いて同点。敗色濃厚だったムードを変える一発を放った小園の開幕1軍について、緒方監督は「明言しない」とかわしたが、高ヘッドコーチは「(2軍に)落とす理由がない」と手放しでたたえた。  「フルスイングは投手は嫌だと思う。(オープン戦残り3試合で)チャンスをつかめるようにしたいです」  4球団競合のスーパールーキーが、開幕1軍に向けてラストスパートをかける。  (柏村翔) 小園に続いて左翼席へソロを放った広島・堂林 「小園の波に乗せてもらいました。外のスライダーのイメージがあった」 146キロ直球をバックスクリーンへ放り込んだ広島・バティスタ 「狙ってない。風が強かったので当たれば入ると思っていた」

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(2↑)
楽天
731 0.700
(↑0.033)
-
(↓1)
54
(+6)
37
(+4)
10
(+3)
7
(-)
0.257
(↑0.006)
2.940
(↓0.11)
1
(1↑)
広島
733 0.700
(-)
0
(↓0.5)
58
(+7)
47
(+7)
11
(+4)
6
(+1)
0.239
(↑0.007
3.570
(↓0.29)
3
(2↓)
ソフトバンク
840 0.667
(↓0.06)
0
(-)
47
(+4)
43
(+6)
12
(+2)
6
(-)
0.243
(↑0.001)
3.500
(↓0.23)
4
(1↑)
巨人
950 0.643
(↑0.028)
0
(↓1)
65
(+13)
53
(+2)
14
(+4)
10
(-)
0.249
(↑0.013)
3.660
(↑0.13)
5
(1↓)
ORIX
752 0.583
(↓0.053)
1
(-)
54
(+4)
47
(+7)
8
(-)
17
(+2)
0.255
(↓0.007)
2.100
(↓0.16)
6
(2↑)
ロッテ
561 0.455
(↑0.055)
2.5
(↑1)
49
(+3)
43
(-)
7
(-)
12
(+2)
0.235
(↓0.003)
3.400
(↑0.31)
6
(-)
DeNA
564 0.455
(-)
2.5
(↑0.5)
50
(+2)
60
(+2)
13
(+2)
5
(+1)
0.252
(↑0.005)
3.670
(↑0.12)
8
(2↓)
西武
571 0.417
(↓0.038)
3
(-)
53
(+2)
70
(+13)
8
(+2)
17
(+1)
0.253
(↓0.001)
4.240
(↓0.66)
9
(1↑)
中日
691 0.400
(↑0.043)
3.5
(↑1)
44
(+7)
53
(+4)
8
(+2)
6
(-)
0.213
(↑0.008)
3.150
(↓0.06)
10
(1↓)
日本ハム
353 0.375
(-)
3
(↑0.5)
46
(+2)
40
(+2)
14
(+1)
8
(+1)
0.274
(↑0.003)
3.690
(↑0.18)
11
(1↓)
ヤクルト
591 0.357
(-)
4
(↑0.5)
66
(+7)
77
(+7)
16
(+3)
19
(+2)
0.254
(↑0.005
4.590
(↓0.18)
12
(-)
阪神
491 0.308
(↓0.025)
4.5
(-)
43
(-)
59
(+3)
10
(-)
14
(+1)
0.228
(↓0.003)
4.010
(↑0.04)