ソフトバンク(☆4対3★)楽天 =オープン戦1回戦(2019.03.20)・福岡ヤフオクドーム=
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楽天
0200000103600
ソフトバンク
01001020X4821
勝利投手:嘉弥真 新也(1勝0敗0S)
(セーブ:森山 孔介(0勝0敗2S))
敗戦投手:森原 康平(0勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】柳田 悠岐(2号・7回裏2ラン)

  DAZN
◆ソフトバンクは、先発・東浜がオープン戦最長となる4回2/3を投げ、3安打2失点の投球。出遅れが懸念されていた右腕が、まずまずの結果を残した。一方の楽天は、ウィーラーが2安打2打点の活躍。開幕へ向け復調の兆しを見せた。

◆楽天福井優也投手(31)は、開幕前最後となるオープン戦登板を5回途中4安打2失点で終えた。 昨季の日本一球団に対し「いい打者が多い。僕くらいの投手では、ガンガンいかないとやられてしまう」。シュートで強気に内角を突き、最速147キロを計測した直球や持ち味のフォークが威力を増した。相手に意識を植え付けるだけでなく「(厳しく投げた分だけ)直後に投げるボールが多少甘くなってもいい、と自分を楽にする投球ができた。打者に向かっていけた」と納得の表情で話した。 5四死球を与えたことにも「ビビって四球、とかじゃない。その後を抑えられれば」と自分の中で消化して修正を誓う。平石監督も「普通に考えたら(開幕ローテに)入ります。僕の中では、キーマンだと思っている」。開幕投手の岸を除いては初めてローテ入りを明言した。

◆ソフトバンク東浜巨投手が開幕ローテを当確とした。 オープン戦3度目の先発で5回途中を自責1の2失点と好投した。今年の実戦では自身最長イニングを投げ、投球数88も最多。「自分が思っているボールをある程度操れた。やっと前に進めた試合だと思います」。キャンプ中に左脇腹を痛めた影響で調整が遅れたが、復調の兆しを見せた。 初回は浅村から3球で見逃し三振を奪うなど3人斬り。2回は味方の失策が絡み2点を失ったが、3回、4回は無安打投球だ。5回2死三塁となったところで、予定の球数が近づき降板した。工藤監督も「徐々に上がってきているというのは確認できた。(開幕ローテに入る可能性は)高そうです」と安心顔を浮かべた。 次回は開幕前最後に、3軍交流戦で調整を予定。2カード目の初戦、4月2日オリックス戦を目標に、千賀との2本柱として期待される。東浜は「だいぶ進歩したけど、ぼくはそこでいい選手ではない。求められているところはもっと高い。こうやれば良くなっていくという方向性は見えた」。開幕へ向け、もう1つギアを上げていく。【山本大地】

◆9回の最終打席で左前腕に死球を受けて途中交代した楽天オコエ瑠偉外野手(21)は「(ケアは)アイシングして終わりです。余裕ですよ」と笑顔で引き揚げた。 5回には東浜から左翼線へ痛烈な二塁打を放った。「最近(打撃の)感じが悪かったけど、気付いたことがあった。修正して良くなった」とうなずいていた。

◆好調のソフトバンク今宮健太内野手が1打席目に適時二塁打を放った。2回2死一塁から福井の変化球を左翼線に運んだ。「甘い球だったので、その後はタイミングが合わなかったけど、いい状態でやれていると思う」。 17日のヤクルト戦(神宮)では1打席目にソロ本塁打を放つなど、打率も3割を維持。「まだ4試合あるので、開幕へしっかりやっていきたい」と気を引き締めた。

◆昨季新人王の楽天田中和基外野手(24)が、21日のソフトバンクとのオープン戦(ヤフオクドーム)で実戦復帰する見込みとなった。 台湾遠征中の1日に右足首を捻挫。12日の1軍合流後も患部の状態について慎重なチェックを繰り返し、この日の試合前練習で最終確認を行った。試合後には平石監督が「今のところ、明日スタメンでいく予定です」と明言。本人も「監督からは『今できる100%でいい』と言われている。無理せず、試合勘を確かめられれば」と話した。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手がオープン戦2号本塁打を打った。 同点の7回1死一塁。森原のフォークに体勢を崩しながら右中間席中段へ運ぶ決勝アーチだ。「いいピッチャーから打てたのが良かった。タイミングは合ってなかったけど、いいところで当てられた」。この日で3試合連続の4番。3番グラシアル、5番デスパイネと並ぶ形には工藤監督も「手ごたえはあるところがある」と話した。

◆「3・20」はホークスにとっても忘れられない日だ。24年前のこの日、日本を震撼(しんかん)させた地下鉄サリン事件が起きた。世界の王が監督に就任して初シーズン直前のこの時期、1月の阪神淡路大震災に続き、凶悪なテロが起きてしまった。 都心は大混乱だった。翌21日は東京ドームでの巨人戦だった。王ダイエー初のON東京対決。野球ファン注目のカードは、許し難いサリン事件の影響をもろに受けてしまった。東京ドームは厳戒態勢。通常の7倍の警官が配備された。観客のみならず、チーム関係者もゲートで手荷物検査を受けた。王監督もチェックを受ける物々しさだった。 安全に野球ができる環境を幸せに思う。24年後。メジャーで大活躍したイチローがマリナーズのユニホーム姿でMLB東京開幕戦に凱旋(がいせん)。月日は流れたが、安心して野球興行ができる環境はうれしい限りである。王さんが九州・福岡にやって来て24年。この年がまさしく常勝ホークスへの「出発点」でもあった。 このON対決はホークスが勝利した。先発マウンドに上がったのは開幕投手が決まっていた工藤だった。3回7安打4失点の内容も、FA移籍のエース左腕への信頼は揺るがなかった。「工藤くらいになれば、本人が納得していれば何も言うことはない」。試合後、村田投手コーチはそう言った。 「あの時」マウンドにいた工藤がホークスのタクトを執って5年目のシーズンとなる。開幕2カード目のオリックス初戦(京セラドーム大阪)先発が有力な東浜はこの日先発で5回途中2失点(自責1)投球。すっきり「開花宣言」とはいかなかったかもれないが、自身の「開幕」までにはしっかり仕上げてくるだろう。それにしても東浜は当時まだ4歳。若い力が強いホークスを紡いでいる。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンクは柳田がオープン戦2号2ランを含む2安打を放った。東浜は緩急をうまく使い五回途中までで3安打2失点とまとめた。楽天は先発枠入りを狙う福井が五回途中2失点。ウィーラーは2安打と復調の兆しを見せた。

◆楽天の先発福井は五回途中までで2失点としのぎ、開幕ローテーション入りが確定した。昨季日本一のソフトバンク打線に気後れすることなく、強気に内角を突いた。毎回走者を背負いながら、粘って試合をつくり「いい打者が多いのでガンガンいかないと。シーズン同様に投げられた」とうなずいた。  3四死球で2死満塁としてマウンドを降りたことは反省点だが、平石監督は「僕の中ではキーマンになると思っている。攻める投球を見られた」と高く評価した。

◆4番・柳田が七回1死一塁で勝ち越し2ラン。浮いたフォークボールを右手一本で右中間席へ運んだ。雨天中止だった10日、2015年にともに打率3割、30本塁打、30盗塁の「トリプルスリー」を達成したヤクルト・山田哲と野球談議。打席での足の上げ方について意見を言い合ったといい「結果を出している人に話を聞けたのはでかい」と笑った。飽くなき向上心で突き進む。

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(2↑)
ソフトバンク
830 0.727
(↑0.027)
-
(↓0.5)
43
(+4)
37
(+3)
10
(+1)
6
(-)
0.242
(↑0.004
3.270
(↑0.13)
2
(1↓)
広島
732 0.700
(↓0.078)
0.5
(↑0.5)
51
(-)
40
(+1)
7
(-)
5
(+1)
0.232
(↓0.006)
3.280
(↑0.17)
3
(1↓)
楽天
631 0.667
(↓0.083)
1
(↓0.5)
48
(+3)
33
(+4)
7
(-)
7
(+1)
0.251
(↓0.008)
2.830
(↓0.16)
4
(-)
ORIX
742 0.636
(↑0.036)
1
(↑0.5)
50
(+2)
40
(-)
8
(-)
15
(-)
0.262
(↓0.006)
1.940
(↑0.16)
5
(-)
巨人
850 0.615
(↑0.032)
1
(↑0.5)
52
(+6)
51
(+3)
10
(+1)
10
(+2)
0.236
(↑0.004)
3.790
(↑0.07)
6
(2↑)
DeNA
563 0.455
(↑0.055)
3
(↑0.5)
48
(+1)
58
(-)
11
(-)
4
(-)
0.247
(↑0.001)
3.790
(↑0.31)
6
(2↑)
西武
561 0.455
(↑0.055)
3
(↑0.5)
51
(+3)
57
(+1)
6
(+1)
16
(+2)
0.254
(↑0.005)
3.580
(↑0.24)
8
(2↓)
ロッテ
461 0.400
(↓0.044)
3.5
(↓0.5)
46
(+1)
43
(+3)
7
(+1)
10
(+1)
0.238
(↓0.003)
3.710
(↑0.03)
9
(2↓)
日本ハム
352 0.375
(↓0.054)
3.5
(↓0.5)
44
(+3)
38
(+6)
13
(+1)
7
(-)
0.271
(↓0.008)
3.870
(↓0.29)
10
(-)
ヤクルト
590 0.357
(↓0.028)
4.5
(↓0.5)
59
(+1)
70
(+10)
13
(-)
17
(+1)
0.249
(↓0.006)
4.410
(↓0.44)
10
(-)
中日
591 0.357
(↓0.028)
4.5
(↓0.5)
37
(-)
49
(+2)
6
(-)
6
(-)
0.205
(↓0.003)
3.090
(↑0.15)
12
(-)
阪神
481 0.333
(↑0.06)
4.5
(↑0.5)
43
(+10)
56
(+1)
10
(+5)
13
(-)
0.231
(↑0.007)
4.050
(↑0.36)