中日(★1対3☆)ロッテ =オープン戦1回戦(2019.03.02)・ナゴヤドーム=
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ロッテ
0000030003800
中日
1000000001410
勝利投手:種市 篤暉(1勝0敗0S)
(セーブ:東條 大樹(0勝0敗1S))
敗戦投手:山井 大介(0勝1敗0S)
  DAZN
◆中日は、先発・岩瀬が自身最後のマウンドで奪三振を記録。2番手の笠原は4回までを2安打無失点に抑え、存在感を示した。対するロッテは、3年目の種市が3回無安打無失点と好投し、アピールに成功した。

◆昨季限りで現役を引退した中日のレジェンド、岩瀬仁紀氏(44=野球評論家)が引退試合としてロッテとのオープン戦で先発した。 先頭打者のロッテ井上晴哉内野手と対戦。現役時代と変わらないセットポジションで、初球128キロの直球でストライクを取るとカウント1-2からの4球目に宝刀スライダーを投じ、空振り三振に打ち取り、大歓声を浴びた。 内野手たちがマウンドに集まり握手。その後、帽子を取って、スタンドのファンにあいさつしながら降板した。ベンチ前でも与田監督ら首脳陣、選手らとあいさつを交わし、最後に再度、ファンヘ一礼し、ベンチ裏に引き揚げた。レフトスタンドのロッテ応援団からも、「岩瀬」コールを送られての引退登板になった。 今回の登板に向け、毎年オフを過ごした鳥取県のスポーツジム「ワールドウィング」で調整。登板後に岩瀬氏は「恥ずかしいピッチングはしたくなかった。形になって良かった。今まで野球をやってきて、初めて楽しい気持ちでマウンドに上がれた」と、安堵(あんど)の表情で会見を行った。 岩瀬氏は20年間の現役時代1002試合に登板、守護神として日本球界最多407セーブを挙げた。

◆初の開幕投手を目指している中日笠原祥太郎投手(23)が「第2先発」で3回2/3を2安打無失点と好投した。 引退試合に先発した岩瀬仁紀氏(44=野球評論家)に代わって、1回1死から登板。2番バルガスを113キロの宝刀チェンジアップで空振り三振に打ち取ると、その後も緩急を織り交ぜた「らしさ」を展開。4回2死二塁からは平沢をこの日最速の141キロのストレートで見逃し三振に仕留めた。 前回、2月23日のDeNAとのオープン戦(北谷)では制球が定まらず、3回5安打4失点と乱れた。それだけに、今回の好結果に笠原は「前回はチェンジアップを取っておこうと意識した。今日は、こだわりすぎず緩急つけて投げた。まあまあ良かった」と笑みをこぼした。 昨季中盤から先発ローテーションを守り、松坂と並んでチーム2番目の6勝を挙げ、一皮むけた。昨秋の日米野球では特殊球の持ち主として代表に初招聘(しょうへい)された。開幕投手への意識について「オープン戦で結果を残せるようにしたい」と語るにとどめたが、3年目左腕は持ち味を発揮してアピールに成功した。

◆ロッテが中日岩瀬仁紀投手の引退登板に花を添えた。 同学年の井口資仁監督が「一番いい打者を」と本来は4番の井上晴哉内野手を先頭打者で起用。そこから本来の打順を組んだため2番に主軸のバルガス内野手、8番が多い田村龍弘捕手が4番に入った。 指揮官は「最多登板はなかなかできない記録。『(13年の交流戦で)唯一、投げたカーブを(本塁打で)打たれた』といつも言われる」と懐かしんだ。

◆ロッテ種市篤暉投手が千賀も認める「貫通力」で開幕ローテ入りへ存在感を示した。 オープン戦初戦の中日戦で4回から登板。平田、ビシエドの中軸から始まる打線も最速149キロの直球とフォークでねじ伏せた。1四球のみの3回無安打無失点と完璧に封じた。「まだ春先なので吉井コーチからも『直球をガンガン投げていこう』と言われた。開幕ローテに向けていいアピールができた」と納得顔だった。 昨季は7試合の先発機会を与えられた期待の3年目右腕。オフはソフトバンク千賀の自主トレに参加し「エグイ! 貫通力がすごい」と球界を代表する剛腕に直球を認められた。登板前に"師匠"が最速158キロを計時したのも確認し「化け物ですね。自分も球速にこだわりたい。追いつけるように」と背中を追う。対外試合3戦で8回3安打無失点。井口監督は「いい球を投げている。どこで使おうか。後ろという考えもある」と先発の選択肢を突き破って勝利の方程式入りまで悩みが増幅していた。

◆ロッテのドラフト1位藤原恭大外野手(18=大阪桐蔭)がオープン戦初安打をマークした。 5回の第2打席で中日山井の甘く入った直球を中前へ。9回の第4打席は中飛に終わったが、鈴木博の151キロを痛烈にはじき返した。 公式戦で3万人の大観衆に「ヒットもいつにも増してうれしい」と初々しかった。井口監督は「1軍に帯同すれば、いろいろ見られる。開幕まではと思っている」とオープン戦の最後まで見極める方針だ。

◆中日与田剛新監督の本拠地初采配は、逆転負けに終わった。 初回ビシエドの犠飛で先制したが、3番手山井が6回に3失点。チーム全体でロッテに4盗塁を許し「バッテリーは慎重さ、心配りの意識を持ってほしい。課題も見えた」と収穫もあった。 観衆は3万を超え「いい緊張感。ファンのためにも勝たなければいけない」と自らをいさめていた。

◆ロッテは2日、中日とのオープン戦初戦(ナゴヤドーム)を行い、「7番・中堅」で先発したドラフト1位・藤原恭大外野手(18)=大阪桐蔭高=が五回1死走者なしの第2打席に中前打を放ち、オープン戦初安打を記録した。  中日3番手・山井に対して、フルカウントからの6球目の140キロの直球を鮮やかにセンター返し。痛烈なゴロが中前へと抜けていった。

◆プロ野球歴代最多の1002試合に登板し、昨季で引退した中日の岩瀬仁紀氏(44)が2日、ナゴヤドームで行われたロッテとのオープン戦で引退試合を行った。先発して打者1人と対戦。1ボール2ストライクから得意のスライダーで井上から空振り三振を奪い「楽しくマウンドに立てた。持ち味のスライダーをどこかで投げようと思った」と笑顔だった。  投げ終わった後は大きな歓声を背にベンチへ引き揚げ、選手らと握手をした。

◆ロッテの昨季、チームトップ13勝(2敗)を挙げたマイク・ボルシンガー投手(31)が2日、中日とのオープン戦初戦(ナゴヤドーム)に先発。今季2度目の実戦登板で3回を投げ、2安打1失点だった。  「全体的にはいい。思った通りの3イニングだった」  一回先頭の京田に四球を与えると、1死後に3番・平田に左前打、4番・ビシエドに右犠飛を打たれ先制を許したが、以降は得意のカーブ、スライダーを駆使して、2三振を奪った。  「真っすぐのリリースポイントをつかむまでは苦しかった。よかったり悪かったりの繰り返し。去年もオープン戦はよくなかったけど、(シーズン)最初の登板ではしっかり真っすぐを投げられたので、そこへ向けて合わせていきたい」  右腕は開幕2戦目の30日の楽天戦(ZOZOマリン)での先発が内定している。

◆ロッテのドラフト1位新人の藤原(大阪桐蔭高)が五回、オープン戦初安打を放った。中日の40歳のベテラン、山井の速球を中前にはじき返した。3万人を超える観衆が詰め掛けた中での一打を「芯で捉えられた。いつにも増してうれしかった」と語った。  九回の第4打席は鈴木博の151キロに振り負けず、いい当たりの中飛。藤原は「速い球をしっかり打ち返せたのは今後につながる」と話し、井口監督は「いいアピールをしてくれている」と評価した。 ボルシンガー(3回2安打1失点) 「全体的には思った通りの3イニング。開幕までには調子を合わせていきたい」 高浜(六回に代打で勝ち越し2点適時打) 「得点圏で安打が出たので良かった」 平沢(2安打1打点) 「(遊撃の定位置を争う)藤岡さんがいつ帰ってきてもいいように、結果を出していきたい」

◆昨季で引退した中日の岩瀬氏が先発したことを受け、ロッテは普段4番を打つ井上を1番に据える先発メンバーを組んだ。その後の打順は崩さず、2番にバルガス、3番に鈴木が座った。  岩瀬氏のスライダーに空振り三振だった井上は「いいスライダーだった。なかなかないことなので、いい経験になった」と話した。

◆中日のベテラン山井は2回6安打3失点と打ち込まれた。納得のいかない結果に「安心して投げられるフォームではない。いろいろ試しているところがある」と淡々と話した。  奪った5三振も意図したものではなかったようで「5個取れたのはおかしい。良い内容の三振ではなかった」と疑っていた。 与田監督(就任後初となる本拠地ナゴヤドームでの試合に) 「良い緊張感の中で試合ができた。勝ちに結び付かなかったのは残念」

◆開幕ローテ入りを目指す3年目の種市が2番手で登板し、3回を無安打無失点に抑えた。「いっぱい候補がいるなかで、いいアピールができた」。今オフの自主トレでソフトバンク・千賀に弟子入りした20歳は登板前に、千賀がこの日158キロを計測したことを知り「えぐいなと。自分もスピードにはこだわっていきたい」と、最速149キロを計測。憧れの先輩を目指し、進化を続ける。

◆3年目の笠原が、2月23日のDeNAとのオープン戦以来となる登板で、一回途中から四回まで3回2/3を投げて無失点。「前回はコントロールがまとまらなかったが、何とかストライクゾーンで勝負できた」とうなずいた。引退試合として先発した岩瀬氏の後に登板。笠原は「試合を壊したくないという思いだった」と、大先輩の最後の晴れ舞台で力いっぱい投げた。

◆高浜が1-1の六回1死二、三塁から代打で右前へ決勝の2点打。「得点圏というのは強く頭にあった。セカンドゴロかと思ったので、抜けてくれ!と思った」と笑顔を見せた。実戦14試合で22打数10安打9打点、紅白戦を除く13試合はすべて途中出場ながら、打率・455。プロ12年目の29歳が「代打の神様」襲名へ、アピールを続ける。

◆ロッテは2日、オープン戦初戦となる中日戦(ナゴヤドーム)で3-1と勝利。「7番・中堅」で先発出場したドラフト1位・藤原恭大外野手(18)=大阪桐蔭高=が五回に中前打を放ち、オープン戦初安打をマーク。22歳上の中日・山井大介投手(40)から技ありの一打で、能力の高さを証明した。  相手は関係ない。最後までフルスイングを貫いた。五回の第2打席。藤原が中日3番手、山井が投じた140キロの直球をヘルメットがずれるほどの強振で、中前にはじき返した。  「人が入った中で、いつもより緊張感もありましたし、ヒットを打ったときというのは、いつもに増してうれしかった」  チームにとっても自身にとっても、これがオープン戦初戦。黄金ルーキーが、22歳上のベテラン右腕を相手に「H」ランプをともした。左翼席の半分を真っ黒に染めたロッテファンからは、「フジワラ」コールが巻き起こった。  大阪桐蔭高では甲子園に春夏通算4回出場し、3度の全国制覇を達成した。「野球をやっている中では最高の環境。本当に夢のような場所だった」という聖地に育てられてきた18歳は3万986人が見守った敵地、ナゴヤドームでも、いつも通りのプレーを実践した。  対外試合はこれで13試合を消化。プロの投手を相手にこの日の4打数1安打も含めて、計36打数8安打4打点と苦しんでいるが、一歩ずつ前に進んでいる。  高校時代のチームメート、中日のD1位・根尾は2軍調整中で、再会はかなわなかったが、九回の第5打席は中日の守護神候補・鈴木が投じた151キロの直球を芯で捉える(中飛)など、潜在能力の高さを示した。  「速いボールを打ち返せたことは今後につながる」と藤原。親友の本拠地で、オープン戦は最高のスタートを切った。 (浜浦日向) 藤原についてロッテ・井口監督 「ヒットも打って、いい当たりもしていて、いいアピールをしてくれた」

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
100 1.000
(-)
-
(-)
3
(-)
1
(-)
0
(-)
4
(-)
0.229
(-)
1.000
(-)
1
(-)
楽天
200 1.000
(-)
0
(-)
14
(-)
6
(-)
5
(-)
0
(-)
0.303
(-)
2.500
(-)
1
(-)
ソフトバンク
100 1.000
(-)
0
(-)
1
(-)
0
(-)
0
(-)
0
(-)
0.185
(-)
0.000
(-)
1
(-)
広島
101 1.000
(-)
0
(-)
10
(-)
5
(-)
0
(-)
0
(-)
0.301
(-)
2.500
(-)
5
(2↓)
巨人
210 0.667
(↑0.167)
0
(↓0.5)
11
(+5)
12
(+4)
3
(+1)
2
(-)
0.289
(↑0.015)
3.670
(↓0.17)
6
(5↓)
DeNA
111 0.500
(↓0.5)
0.5
(↑0.5)
13
(+1)
14
(+6)
3
(-)
3
(-)
0.282
(↓0.074)
4.150
(↓1.15)
6
(-)
日本ハム
110 0.500
(↑0.5)
0.5
(↓0.5)
8
(+6)
4
(+1)
3
(+2)
1
(+1)
0.277
(↑0.027)
1.590
(↑1.79)
8
(5↓)
ヤクルト
120 0.333
(↓0.167)
1
(↓0.5)
15
(+4)
16
(+5)
6
(+3)
4
(+1)
0.237
(↓0.044)
5.470
(↑0.03)
8
(5↓)
中日
120 0.333
(↓0.167)
1
(↓0.5)
9
(+1)
13
(+3)
1
(-)
1
(-)
0.205
(↓0.032)
4.330
(↑0.67)
10
(-)
西武
010 0.000
(-)
1
(-)
1
(-)
6
(-)
0
(-)
1
(-)
0.212
(-)
3.000
(-)
10
(4↓)
阪神
030 0.000
(-)
2
(↓0.5)
5
(-)
13
(+1)
2
(-)
3
(+2)
0.211
(↓0.008)
4.880
(↑1.87)