日本ハム(☆5対4★)ロッテ =リーグ戦24回戦・札幌ドーム=
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ロッテ
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日本ハム
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勝利投手:ロドリゲス(3勝2敗0S)
(セーブ:石川 直也(1勝2敗19S))
敗戦投手:山本 大貴(0勝1敗0S)

本塁打
【日本ハム】清水 優心(7号・4回裏ソロ)

  DAZN
◆日本ハムは初回、中田の適時打で1点を先制する。その後は3回裏に渡邉と横尾の連続適時打などで3点を加えた。先発・ロドリゲスは今季3勝目。今季限りでの現役引退を表明した矢野は7回に代打で登場し、安打を放った。敗れたロッテは、相手を上回る11安打を記録するも及ばなかった。

◆日本ハム中田翔内野手(29)が1回1死三塁から、先制の左前適時打を放った。 1ボールからの2球目、140キロ直球を左前へ。「少し試合が空いたけど、いい感じで入れたと思う。ファーストストライクを積極的にいけて良かった」と、上々の滑り出しに満足していた。 この日は3番で出場し、4番を後輩の近藤健介捕手(25)に譲った。17年10月4日以来、約1年ぶりに4番以外で先発出場となった。

◆日本ハム清水優心捕手(22)が、ちょうど3カ月ぶりの7号ソロを放った。4-1の4回、ロッテの2人目、代わったばかりのチェン・グァンユウ投手(27)の初球を強振。打球は右中間席にある野球ボールをかたどったバルーンに直撃した。 7月10日ソフトバンク戦(東京ドーム)以来の一発に「久々のホームランですね! 真っすぐが来るかなと思っていたので積極的に初球から行きました」と、ご満悦。狙いどおり、外角高めに来た142キロ直球を仕留めた。

◆日本ハムの先発ブライアン・ロドリゲス投手(24)は、5回で9安打を浴びながら3失点と踏ん張った。 毎回走者を出す苦しい投球だったが、3回までは得点を許さず。106球を投じ「球数が多くなってしまいましたが、リードを保って加藤投手につなげたのは良かったです」と、コメントした。

◆アッパレな引き際だった。今季限りで引退する日本ハム矢野謙次外野手(38)が、現役最後の打席で粘って粘って左前打。 7回2死一塁、4番近藤に代わって打席に入ると、1ボール2ストライクからファウルで粘って、ロッテ唐川の7球目をしぶとくはじき返した。 「ハルキ(西川)から始まったイニングで、タイシ(大田)がヘッドスライディングをしてセーフになって...。翔(中田)は凡退して、すれ違いざまに『すみません』と言ってくれて。みんなの思いが伝わって、うれしかったですけれど、そういう思いを消そう、消そうと思って打席に臨みました」と、思いがあふれた。ふさわしいラストを飾り「結果、ヒットになって良かったです。いい場面をお膳立てしてくれた監督、コーチの方々、チームメート。みんなに感謝します」と、コメントした。

◆ロッテは4連敗で今季ワーストの借金20となった。 ドラフト3位左腕の山本大貴投手(22)が1軍デビュー。北星学園大付卒。地元・札幌で先発マウンドに立ったが、4四球を与えるなど1、2、3回いずれも先頭打者を出して苦しんだ。1回と3回は日本ハム西川に簡単に二盗を許した。 3回を投げきるのに71球を要して5安打4失点(自責2)。プロ初黒星が付いた。 支配下の新人6選手の中では最後の1軍デビューだった。「先頭を(アウトを)取れなかったのが原因かなと思います。小さいころからずっと見てきた球場で、ここで投げられるんだとうれしい半面、緊張もあった。初回はいろんな感情を整理できなかった。球の質的には悪い感じはなかったので、制球が自分の課題」と振り返り、「この経験は来年につながると思いましたし、いろんな課題が見えた。オフシーズンに修正して、来年勝負できるように頑張りたい」と2年目の飛躍を誓った。

◆日本ハム栗山英樹監督が今季限りで現役引退する矢野へ、あらためて感謝の思いを示した。 矢野の引退試合として行われた試合で、7回2死一塁の場面で代打起用。左前打を放った代打の切り札の現役最終打席に「本当にケンジ(矢野)らしい最後だった」と、うれしそうに振り返った。 試合後には「野球界に残した足跡、どれだけの人に影響を与えたか。このチームにも大きな宝物を残してくれた。本当に感謝」と、敬意を表した。 7回に代打を告げた場面については「できる限りいい場面で(代打起用)と思っていた。試合展開はコントロールできないんだけどね。ケンジの子どもたちが、お父さんのかっこいい姿を見てくれたのが、一番うれしかった。(スピーチなどで)ケンジの思いも伝わったと思う。彼の生き方は多くの人に感動を与えたと思う」と、しみじみと振り返っていた。

◆日本ハム矢野謙次外野手が、万感の引退セレモニーに登場した。 1点リードの7回2死一塁。4番近藤の代打で登場し、ロッテ唐川と対戦。1ボール2ストライクからファウルで粘って、7球目をしぶとく左前にはじき返した。涙はなく「まだやれそうな気はしていますけど、全部やり切ってスッキリしています」と、すがすがしく振り返った。 引退セレモニーでは巨人高橋由伸監督や阿部慎之助内野手、エンゼルス大谷翔平投手らがビデオメッセージを寄せた。スピーチでは、国学院大の恩師竹田総監督への感謝の言葉に差し掛かると、言葉を詰まらせる場面も。「野球の取り組み方、考え方を徹底して教え込んでくださり、プロに進んでからも常に見守ってくださり、正しい道へ導いてくれました。竹田監督と出会っていなければ、私はここに立っていません」と涙声で、力強く思いを伝えた。 スピーチの終盤には、マイクを手に取り「最後に魂を込めて、叫ばせて頂きます。・・・ファイターズ、サイコー!!」と絶叫。お立ち台で愛されてきた、決めぜりふで締めた。チームメート、今季トレードでロッテに移籍した岡も加わり胴上げで10度、宙を舞った。

◆矢野の現役最後のフリー打撃中だった。ゲージ後方には、小学6年の長男丈太郎くんがいた。コーチ陣と並び、熱視線を送っていた。こわもてな中田に手を引かれ、物おじすることなくティー打撃する姿から目に焼き付けていた。 矢野は以前、1本の動画を見せてくれた。「うちのトラウトだよ」。米大リーグ・エンゼルスのスター選手になぞらえ、紹介してくれた長男は、逆方向の右翼席へ打球を運んでいた。現在はDeNAのジュニアチームに所属。父親譲りの力強い打撃で、難関のセレクションを勝ち抜いた確かな素質を持っている。 矢野が引退発表した先月28日のイースタン・リーグ巨人戦。一時逆転の3ランを放つ活躍も、丈太郎くんから「(体が)開くのが早い」とダメだしされたという。この日、丈太郎くんは中田と大田からバットを授かった。矢野のプロ人生は幕を閉じた。夢の続きは、きっと息子がつないでくれる。【日本ハム担当=田中彩友美】

◆エネルギッシュに駆け抜けた。今季限りで現役引退する日本ハム矢野謙次外野手(38)が、プロ最後の打席で安打を放った。10日、ロッテ24回戦(札幌ドーム)の7回2死一塁、勝負し続けてきた代打で登場。唐川から左前打を放ち、有終の美を飾った。引退セレモニーでは、決めゼリフ「ファイターズ、サイコー!」と絶叫した。 最後の一振りは、生きざまだった。1点リードの7回2死一塁。持ち場であり続けた代打で、矢野は打席に立った。ロッテ唐川の7球目。集大成の思いを込めた。打球は三遊間を破り、地をはうように左前へ転がった。最後の安打。涙はない。三塁側ベンチで総立ちで喜ぶ後輩へ、力強くうなずいた。「16年間でサイコーな仲間に会えて、一緒に野球が出来て本当に幸せ者でした」。 矢野らしく、葛藤した。今季開幕前。迫る潮時に、心を決めた。「今年は、自分のために野球をやる」。巨人、日本ハムの仲間以外からも集めてきた人望。多方面からの助言に、丁寧に応えてきた。自身は安打が出ず、苦しんでいたときも。「オレは選手。コーチや監督じゃない」。一線を引き、今年は自分に専念するはずだった。 シーズン佳境に入り、物憂げに悟った。「自分がうまくなることより、下の子たちがうまくなることの方が、うれしくなってきているんだよね」。慢性的に痛む右膝が、思うような野球を出来なくしていた。一方で助言に応え、伸びていく若い選手たち。日本一の16年。西川の一塁ヘッドスライディングには、涙腺が緩んだチーム最年長。去り際を実感した。 だから努力や礼儀を怠る人間には、疑問を投げかけたこともあった。「大事なところで、人が出る」。妥協や甘えを嫌い、全身で戦い続けた。引退セレモニーのあいさつを終え、マイクを握った。「最後に魂を込めて、叫ばせていただきます。...ファイターズ、サイコー!」。お立ち台で、日本ハムファンを引き付けた決めゼリフ。代打で16年。サイコーに熱いプロ人生を、全力で生きた。【田中彩友美】

◆日本ハムの清水が7月10日以来の7号ソロを放った。4-1の四回先頭打者で、代わったばかりのチェンの初球を右中間へ運び「直球が来るかなと思っていたので積極的に初球からいった」とうなずいた。  今季85試合目の出場。4年目は自己最多だった昨季の61試合を大きく上回り、成長を見せた。

◆日本ハムは一回に中田の適時打で先制し、三回に渡辺、横尾の適時打などで3点を加え、四回に清水のソロで差を広げた。ロドリゲスが5回3失点で3勝目。ロッテはプロ初登板のルーキー山本が3回4失点で、反撃も及ばず4連敗。

◆ロッテのドラフト3位ルーキー山本は先発でプロ初登板し、3回4失点で黒星を喫した。味方の送球ミスによる失策に足を引っ張られたこともあり自責点は2点で「落ち着いて投げることはできた。この経験を今後に生かしたい」と来季を見据えた。  北海道・北星学園大付高から三菱自動車岡崎を経て入団。故郷の北海道でデビューさせる親心をみせた井口監督は「制球が定まっていなかった。キャンプの時からの課題がまだまだ」と今後の成長を期待した。 平沢(五回に2点二塁打) 「打ったのはツーシーム。ストレート系のボールに絞って1、2、3でいった」

◆今季限りで現役を引退する日本ハムの矢野が5-4の七回に代打で出場した。2死一塁で唐川の外角球にしぶとく食らいつき左前へ運ぶと、場内から拍手が起こった。7月3日以来の安打を「ヒットになって良かった。みんなに感謝します」と喜んだ。  試合後には引退セレモニーが行われ、主将の中田らから花束を贈られた。今後については未定だが、スピーチで「16年間、最高の仲間に出会えて一緒に野球ができて、本当に幸せ者です」と感謝した。 ロドリゲス(3勝目) 「走者を背負いながらのイニングが続き、球数も多くなった」

◆日本ハムの西川が2盗塁を決め、2014年に記録した43を更新する44盗塁とした。2位のロッテの中村に5差をつけて2年連続のタイトル獲得に大きく前進。残り試合は11日のロッテ戦の1試合で「クライマックスシリーズ(CS)に向けていい準備ができれば」と話した。

◆プロ初登板で先発したD3位・山本(三菱自動車岡崎)は3回5安打4失点。出身地の札幌でのデビュー戦を飾れず、「気負わず行こうと思ったのですが、コントロールが安定すればもっと長い回投げられたんですが」と悔やんだ。それでも、「今季中に投げられたのはいい経験になる。オフに修正したい」と前向きに捉えた。

◆今季限りで引退する矢野が七回に代打で出場し、左前打を放った。2003年に国学院大からD6巡目で巨人に入団し、15年途中にトレードで日本ハムへ移籍。主に代打で活躍した38歳には昨年まで同僚だったエンゼルスの大谷や巨人・原前監督らからビデオメッセージが届いた。試合後のセレモニーは「最後に魂を込めて叫ばせてもらいます。ファイターズ最高!」とお決まりのフレーズで締めくくった。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
88532 0.624
(-)
優勝
(-)
0792
(-)
653
(-)
196
(-)
132
(-)
0.273
(-)
4.24
(-)
2
(-)
ソフトバンク
82601 0.577
(-)
6.5
(-)
0685
(-)
579
(-)
202
(-)
80
(-)
0.266
(-)
3.9
(-)
3
(-)
日本ハム
73663 0.525
(↑0.003)
14
(↑0.5)
1584
(+5)
582
(+4)
139
(+1)
97
(+2)
0.25
(-)
3.78
(-)
4
(-)
ORIX
65735 0.471
(-)
21.5
(-)
0538
(-)
565
(-)
108
(-)
97
(-)
0.244
(-)
3.69
(-)
5
(-)
ロッテ
59793 0.428
(↓0.003)
27.5
(↓0.5)
2529
(+4)
619
(+5)
76
(-)
123
(+1)
0.247
(-)
4.05
(↑0.01)
6
(-)
楽天
57823 0.41
(-)
30
(-)
1516
(-)
582
(-)
132
(-)
67
(-)
0.24
(-)
3.8
(-)