広島(★4対13☆)阪神 =リーグ戦23回戦・マツダスタジアム=
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阪神
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広島
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勝利投手:藤浪 晋太郎(4勝3敗0S)
敗戦投手:岡田 明丈(8勝7敗0S)

本塁打
【阪神】中谷 将大(4号・3回表3ラン)
【広島】バティスタ(25号・6回裏2ラン)

  DAZN
◆阪神が18安打13得点で大勝。阪神は2回表、梅野と糸原の適時打で3点を先制する。続く3回には中谷の3ランなどで一挙6点を追加し、序盤から試合を優位に進めた。投げては、先発・藤浪が今季4勝目。敗れた広島は、先発・岡田が9失点と誤算で、救援陣も崩壊した。

◆阪神糸井嘉男外野手が、広島-阪神23回戦(マツダスタジアム)で、スタメンを外れた。 この日は普段通りにチームバスで球場入り。球場には姿を見せたが、試合前練習ではグラウンドに出てくることはなかった。 前日21日の広島戦では、2回に右前打を放ち、NPB史上124人目となる通算1500安打に到達。だが、9回の打席では代打が送られていた。試合後は金本監督が「ちょっと足がね。もともと今日はあまり良くなかったんだけどね。最後はちょっと怖さが出たみたい」と心配そうに話していた。

◆阪神梅野隆太郎捕手が、先制2点適時打を放った。 2回1死二、三塁で打席に向かうと広島岡田が投じた3球目147キロ直球を、うまく中前にはじき返した。 「隼太(伊藤)さんとナバーロがいい形でチャンスメークしてくれましたし、晋太郎(藤浪)のためにも先制点を取りたい場面だったので、結果、タイムリーになってくれて良かったです」 恋女房がバットで先発藤浪を援護した。

◆阪神中谷将大外野手が、追加点となる4号3ランを左翼席にたたき込んだ。 3点リードの3回1死一、二塁。外角にきた130キロのスライダーをとらえた。 「前の打席にチャンスで打てなかった悔しさがあったので、なんとか取り返したいという気持ちだけでした」 第1打席は無死一、三塁の好機で左飛に倒れていただけに、リベンジを果たした。

◆デーモン閣下が貫禄のストライク投球を成功させた。がん検診啓発特使を務める閣下は、マツダスタジアムで6度目の登板。 慣れてしまったがゆえに、近年は奇をてらって暴投を繰り返していたが「どうしたらうまく投げられるか、気合を入れて研究した」。成果を発揮して、見事なストライク投球だった。 広島は閣下にとって人間界の故郷。当初、カープの優勝決定日になる可能性が高いと言われた日だったが、マジック3での登場。「ここに来て少しもたついているが、これでみんな気を引き締められる。去年は順調にいきすぎてCSで足をすくわれた」と落ち着いたまなざしで歓喜の瞬間を待っている。

◆先発した阪神藤浪晋太郎投手が6回7安打4失点でマウンドを降りた。球数は124球で4四球を与えるも、9三振を奪う力投を見せた。 降板後は「全体的になんとか粘ることはできましたが、球数が多くなってしまい、本来はもう1、2イニング投げなければいけない試合でした。前回に続き、序盤から大量得点で援護してくれた打線に感謝します」とコメントした。

◆広島が2桁失点の大敗を喫した。先発岡田が3回途中9失点と大誤算。打線はバティスタの2ランなどで反撃したが、序盤のビハインドが重すぎた。ヤクルトが敗れたため、優勝マジックは1つ減って2に。23日にもリーグ3連覇が決まる。緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。 緒方監督(自ら切り出し)何回目だろうね。同じようなコメントをして申し訳ないけど...。こういうゲームをしてたらね。たくさんのファンの方に応援してもらっている。ましてやこの時期なのにね。申し訳ないです。 -岡田が試合をつくれなかった 緒方監督 先発の何番目かという中心の選手だけど、ちょっと考えないといけないというところに来ている。

◆阪神は若虎中心の打線が18安打13得点とつながり、最下位から5位に浮上した。 右太ももを痛めている福留、6月下旬に腓骨(ひこつ)を骨折した右足に不安がある糸井が、そろってスタメンから外れた一戦。2回に8番梅野の中前2点打などで3点を先制すると、3回には7番中谷にも3ランが飛び出した。先発藤浪も6回4失点と踏ん張って4勝目をあげた。 金本知憲監督は「下位打線がね。城東コンビでね。見ていて非常に頼もしかった」と福岡工大城東出身の7、8番の活躍を絶賛。これで監督通算200勝となったことについては「どうでもいい」と笑い飛ばして球場を後にした。

◆広島は今季ワーストタイ13失点で阪神に大敗。それでもヤクルトが敗れたため優勝マジックは2に減った。 23日にも球団初のリーグ3連覇が決まる。 ▼丸が今季120個目の四球を選んだ。丸は敬遠が6個で、敬遠を除いた四球は114個目。四球のシーズン最多記録は74年王(巨人)の158個だが、敬遠を除いた四球は01年松井(巨人)の114個が最多で、松井の記録に並んだ。

◆広島は今季ワーストタイ13失点で阪神に大敗。それでもヤクルトが敗れたために、優勝マジックは2に減った。今日23日にも球団初のリーグ3連覇が決まる。 中5日で投入した先発岡田が大誤算だった。2回に2本の適時打で3失点。3回は中谷の3ランなど6安打を集中され6点を追加された。イニング途中でベンチからタオルが投入され、7敗目。自己ワースト9失点の今季最短KOに「今日は勘弁してください」と話すのがやっとだった。畝投手コーチも問いかけに無言を貫いた。 守備でも3失策とほころびが見られ、緒方監督は険しい顔。乏しい試合内容に「申し訳ない」と本拠地のファンに謝罪した。岡田については「先発の何番目かという中心選手だけど、ちょっと考えないといけないところまで来ている」と今後の起用に含みを持たせた。すっきりとした形で、歓喜の瞬間を迎えたい。

◆ソフトバンクから来た広島曽根が移籍後初先発した。 休養の菊池に代わって「7番二塁」に入り、2回にはプロ初盗塁となる二盗に成功。1安打1四球だった。7回にはプロ初の失策も。「まだまだです。積極的にいった結果のエラーだけど、ああいうのを取らないと試合には出られない」と表情を引き締めた。

◆広島緒方孝市監督(49)の胴上げがいよいよ目前に迫った。マツダスタジアムでの阪神戦は先発岡田の乱調もあり、今季ワーストタイ13失点の大敗を喫したが、ヤクルトが巨人に敗れたため優勝マジックは1つ減って2に。今日23日にも球団初のリーグ3連覇が決まる。勝って27年ぶりの本拠地胴上げを迎えたい。 緒方監督は、しぼり出すように敗戦の弁を並べた。勝利を願い、熱心に応援してくれた満員のファンに謝罪した。「何回目だろうね。同じようなコメントをして申し訳ないけど...。こういうゲームをしていたらね。たくさんのファンの方に応援してもらっている。ましてやこの時期なのにね。申し訳ないです」。 先発岡田が9失点など、今季11度目の2桁失点。それでもファイティングポーズは取り続けた。藤浪対策としてあらゆる面を考慮し、菊池を外して左打者を並べた。その打線では成長株の野間が今季初2番で4安打。バティスタも代打2ランなど、必死に反撃を試みた。敗れたが、マジックはついに2まで減った。 今日23日の優勝はヤクルトがデーゲームで中日に敗れ、ナイターで広島がDeNAに勝つことが条件。新井は言った。「結果しだいでは、自力で決められる可能性がある。どういうシチュエーションか分からないが、しっかり準備して臨みたい」。選手たちだけでなく、周囲も準備を整えた。 マツダスタジアムのビールかけ会場には投光器が10台設置され、リハーサルが行われた。現在2軍ながら1軍でプレーした下水流、永川、エルドレッドらも参加を予定。ビールは過去2年を上回る6000本が泡となりそうだ。ビジターで優勝決定の昨年と一昨年は各4000、3000本を消費。昨年は本拠地に6000本が用意されたが、地元優勝はならなかった。 今季初4三振の丸は「やれることをやれなかった。反省材料として(次に)出していきたい」と悔しがり、V王手の状況には「絶対条件で勝たないといけない。こういう形になったけど切り替えて」と前を向いた。敗戦直後には待ち切れないファンが球場の外に徹夜の列をつくった。長丁場のシーズンも大詰め。先月15日のマジック32点灯から1カ月あまりが過ぎた。喜びを爆発させる瞬間は、すぐそこにある。【大池和幸】

◆阪神福留は今日23日巨人戦(甲子園)からスタメン復帰が濃厚だ。 11日の中日戦で右太ももを痛めて以来、スタメンを外れている。この日は「自分の中で確認をしておきたかった」と志願して9回に故障後初の守備についた。試合後は「問題ない? そういうことが出来たということだから」と淡々。金本監督は「本人がちょっと守ってみたい、と。明日からゴーサインじゃないんかな」と見通しを語った。

◆真っすぐで押した。阪神藤浪晋太郎投手(24)が6回7安打4失点で4勝目を挙げた。5四死球を与えるも、直球とフォーク、カットボールのコンビネーションで9三振を奪った。ピンチでギアを上げる藤浪らしさあふれる投球。3回には無死二、三塁で丸を157キロを含む直球を中心に空振り三振、鈴木を捕邪飛。西川には打たれたが、丸と鈴木に仕事をさせず、広島打線の大爆発を防いだ。 「相手の狙いもあったと思いますが(直球は)悪くはなかった。空振りも多かったし押し込めていたのかな。つけてもらっているので、勝ちはラッキーです」 立ち向かった。6回にバティスタに2ランを浴び「6回2失点でいきたかった」と反省。それでも大量援護に恵まれて試合を運んだ。広島戦の勝利は16年9月22日以来。今季の7月26日には甲子園で1死しか奪えず1/3回、2安打4四球、5失点で降板し、そこから2軍生活を送っていた。周囲の不安を吹き飛ばす快投だった。 前回の満塁弾に続き、この日の打席でも自分を助けた。2回1死一塁では犠打を決め、3回には左翼へ二塁打を放ち「9人目の打者として最低限の仕事は出来たのかな」と笑顔。金本監督も「(守備陣を考えると)僕の中では実質、不安定ながらも6回2失点かなと。よく持ち直しました」とたたえた。次回へ「自分の投球内容、結果で白星がつくように」と藤浪。ここからさらに巻き返していく。【池本泰尚】

◆阪神が若虎打線の爆発で最下位を脱出した。この日は右足の状態に不安がある4番糸井嘉男外野手(37)が欠場するピンチ。3番福留孝介外野手(41)に加え、4番打者も欠く苦しい布陣となったが、中谷将大外野手(25)、梅野隆太郎捕手(27)ら下位打線の奮起もあって18安打13得点で優勝目前の広島を圧倒した。今日23日からはクライマックスシリーズ(CS)進出を争う3位巨人との2連戦(甲子園)に臨む。 中谷はためた力をインパクトで一気に放出した。3点リードの1死一、二塁。広島岡田が投じたカウント2-0からの3球目スライダーを捉えると、気持ちよさそうにバットを放り投げた。打球は左翼スタンド最前列に着弾。流れを引き寄せる4号3ランを見届けると、6月15日楽天戦以来、3カ月ぶりの感触をかみしめるようにダイヤモンドをまわった。 「前の打席にチャンスで打てなかった悔しさがあった。チャンスだったので、なんとか取り返そうと思いました」 先制機だった2回は無死一、三塁で初球を打つも左飛。ミスショットで打球が伸びなかった。そのリベンジを誓って強振し、結果を出した。金本監督は「この球場で広島相手ですから、もう何点あってもいいと思っていた。9点取っても、この球場では安心できないですからね」と喜んだ。 右太ももの張りがあった福留に続いて、この日は糸井もスタメンから外れた。3、4番を欠く苦境で、若虎たちが奮起した。7番打者の中谷だけじゃない。8番梅野は先制適時打を含む2安打3打点。指揮官は「下位打線がね、(福岡工大)城東コンビ(梅野、中谷)でね。見ていて非常に頼もしかったですね」と梅野も絶賛した。「チャンスでね。(点が)取れるときに取っておかないと」と7戦連続となる先取点を振り返った梅野は、「自分たちがある程度、中堅になっている。年下の野手や投手も多くなってきたので、自分たちが引っ張っていくぐらいの気持ちでないと」と決意をにじませた。 終わってみれば18安打13得点の大爆発で広島戦3カード連続の勝ち越しとなった。これで通算200勝に到達した金本監督は「本当に鬼門だった」というマツダスタジアムでの快勝にほっとひと息。そして「今は甲子園が鬼門になっているから、甲子園で勝てるように。選手も甲子園で勝つことを意識してやってほしい」と今日23日からの巨人2連戦に目を向けた。CS圏内3位巨人との1・5ゲーム差は変わらないが、単独最下位は脱出した。残り16試合。スタメン復帰濃厚の福留、糸井に、ひたむきな若虎の力がかみ合えば、逆襲は十分可能だ。【真柴健】 ◆今季の福留&糸井そろってスタメン落ち 7月1日ヤクルト戦、同31日中日戦の2試合。糸井は6月30日ヤクルト戦で右足に死球を受け、7月1日は欠場。右腓骨(ひこつ)骨折で抹消された。21日に1軍に戻ったものの完治とはいえず、31日は欠場となった。なおこの2試合とも、福留は休養で欠場していた。

◆阪神は18安打13点の猛攻で大勝した。敗れた広島の優勝マジックナンバーは、2位・ヤクルトが敗れたため2となった。先発した藤浪晋太郎投手(24)が6回7安打4失点で今季4勝目(3敗)。打っては中谷将大外野手(25)が三回に4号3ランを放つなど打線をけん引した。  広島は岡田、阪神は藤浪が先発した。阪神は二回、一死二、三塁で梅野が中前2点打を放ち、先制した。さらに二死二塁とし、糸原の左前適時打で3-0。三回には一死一、二塁で中谷が左翼席に4号3ランを放ち6-0とした。さらに二死二塁から糸原が右中間に適時二塁打を放つなど、9-0とした。  広島はその裏、二死二、三塁で西川が左越え2点二塁打を放ち、反撃。阪神は六回、一死一、三塁から梅野が中前適時打を放つなど2点を加え11-2とした。広島はその裏、一死一塁でバティスタが左翼席へ25号2ランを放ち、2点を返した。  阪神は七回、一死一、三塁でナバーロが右前適時打を放ち12-4とした。その裏からは岡本が登板した。  阪神は九回にも一死満塁から中谷の遊ゴロの間に1点を加え突き放した。

◆阪神は18安打13点の猛攻で大勝した。敗れた広島の優勝マジックナンバーは、2位・ヤクルトが敗れたため2となった。先発した藤浪晋太郎投手(24)が6回7安打4失点で今季4勝目(3敗)。打っては中谷将大外野手(25)が三回に4号3ランを放つなど打線をけん引した。2安打3打点と活躍した梅野はヒーローインタビューで試合を振り返った。  --首位相手に3連戦勝ち越しです  「自分たちは上がっていくしかない。残りの一戦一戦が大事なので、こういう戦いができたら、まだ上にいける可能性が出てくる」  --二回に先制打  「先制点というのを取られてばかりなので、そういう意味でも先制できてよかった。(藤浪)晋太郎を楽に投げさせるということも結果的にできた」  --18安打13得点  「広島は打線もすごいので、打ち勝たないと駄目。自分たちのチャンスをものにしていかないといけない。こういう展開で楽にというか、(藤浪)晋太郎も粘って、その後の投手もなんとか粘って最後までいけた」  --藤浪について  「本人の中でも失点は四球からだったり、納得できないところもあると思う。でもああやって粘って1イニングでも長く投げられればいい。バッテリーとしてもいい結果を出していきたい」

◆阪神の藤浪は前回16日のDeNA戦に続いて援護に恵まれ、6回4失点ながら昨季を上回る4勝目を挙げた。9三振を奪っても5四死球を与え、被安打7と内容が振るわなかっただけに「付けてもらった勝ち。自分の投球内容と結果で勝てれば」と反省した。  制球が定まらない場面もあって球数がかさんだが、150キロ超の直球で押して6回を投げ切った。金本監督は「六回もぎりぎりだったけど、良く持ち直した」と一定の評価を与えた。 中谷(三回に3ラン) 「前の打席に好機で打てなかった悔しさがあったので、何とか取り返したいという気持ちだけだった」 伊藤隼(3安打で好機演出) 「内容は満足できない。走者をかえせる場面でかえせるようにしたい」

◆よっしゃア! わが阪神がついに悩めるエース藤浪晋太郎の再生方法を発見したのだ!! それは『過保護、甘やかし、スネかじらせ再生術』である。  前回、久しぶりに先発勝利を挙げた16日のDeNA戦では5回4失点されたけど、「うちの晋ちゃんになにしてくれるねん!!」と鬼のように20点(降板時まで11点)を奪ってあげて、そして本日も13点(降板時までに同じく11点)を取ってやるという見事なまでの甘やかしぶり...。どーだ、現代の親のスネかじりのニートも参ったろうが!!  と、笑いごとのように言ってるけど、この甘やかし(?)は悪くないと俺は考えるのだ!!  藤浪が一番失ってしまったもの? それはノビノビとほうるということなのだ!! 確かに2連勝したけど、共に4失点は合格点にはほど遠いと思う...。  でも、本日は藤浪らしく三振を9個も奪っているのだ!! 打線も18安打13得点とワッショイ、ワッショイの虎祭り!! 福留、糸井の上司がいないからこちらもノビノビ? 残り16試合なるようにしかなら~ん!! のノビノビ野球でいったれー!!

◆--序盤から打線がよくつながった  金本監督 「梅野が先(制点)か。(藤浪)晋太郎がバントで送ったのを、ちゃんと点が取れたのも大きかったわね。つながりというか流れとしてはね」  --糸井福留を欠く中で  「若いヤツらがね、糸原、梅野...だれかな...大山...陽川はきょうは打ってないんかな? 下位打線がよくね、『城東コンビ』(福岡工大城東高出身の梅野、中谷)で頑張って。だからまあ、非常に頼もしかったしね、見てて」  --広島打線相手ということを考えても、藤浪の粘りは評価できるか  「陽川の、西川の(三回の左越え2点二塁打)も普通の慣れた外野手ならたぶん捕れていると思うし。僕の中では実質、まあ不安定ながらも6回2失点かなというのは。六回ちょっとギリギリだったですけどね、まあよく持ち直しましたよ」  --糸井は長引きそうか  「いやっ...あす(23日)には行けると思うんだけどね、そんな感じらしいです」

◆13-4で迎えた九回、陽川に代わり福留が左翼の守備についた。右太ももを痛めて11日の中日戦(甲子園)から9試合スタメンを外れているが、金本監督は「本人がちょっと守っておきたいと。あしたから多分ゴーサインじゃないかな」とスタメン復帰を示唆。守備機会は無かったが、本人は「ちょっと、確認はしておかないとね」と答えた。

◆梅野が前日の3安打に続き、輝きを放った。二回先制の2点中前打を放つと、六回にも中前適時打を放って3打点。「チャンスだったので、取れるときに取っておかないと」。主軸のベテラン不在の中「僕ら中堅が下の野手を引っ張るくらいの気持ちでやらないと」と闘志を見せた。

◆中谷に待望の一発が飛び出した。3-0の三回無死一、二塁で左翼へ4号3ラン。6月15日の楽天戦(楽天生命パーク)以来となる一発に「しっかり打ててよかったと思います」と胸を張った。七回にも右前適時打を放ち、4打点。外野に相次いで故障者が出る中で結果を残し「自分のことで必死なので。1試合1試合自分のできることをやっていきたい」と力を込めた。

◆広島は22日、阪神23回戦(マツダ)に4-13で大敗を喫したが、2位のヤクルトが敗れたため、優勝へのマジックナンバーが「2」となった。23日にも巨人以外の球団では初のセ・リーグ3連覇が決定する。  「こういうゲームをしてファンに申し訳ない」  今季ワーストタイの失点に緒方監督が頭を下げた。中5日の岡田が三回途中で9失点と炎上。打線もつながらず、阪神3連戦は1勝2敗で負け越した。  前日21日まで雨中での2試合を計9時間10分(1時間45分の中断を含む)を戦い、疲労はピークに達していた。試合前は「疲労を考慮して」(迎打撃コーチ)、丸、菊池らが打撃練習を取りやめた。本拠地9連戦を含む11連戦中、まだ3試合。優勝をつかむまでは気の抜けない戦いが続く。  23日はヤクルトが中日戦(ナゴヤドーム)で敗れ、広島がDeNA戦(マツダ)で勝てば優勝が決まる。「勝たないといけないのは変わらない」と丸。最高の形で27年ぶりの地元優勝を広島のファンに届ける。 (伊藤昇) 三回途中を9失点で7敗目を喫した広島・岡田  「今日は何もなしでいいですか」 六回に25号2ランを放った広島・バティスタ  「ポイントを前に置いて、自分のスイングでしっかり捉えることができた」

◆阪神は先発した藤浪晋太郎投手(24)が6回9奪三振の力投で7安打4失点にまとめ、今季4勝目(3敗)を手にした。5年ぶりのマツダスタジアム2カード連続勝ち越しで最下位を脱出。3位巨人に1・5差のままだが、優勝目前の鯉を足踏みさせた。  2軍の優勝に花を添えた。藤浪が6回7安打5四死球で4失点も、打線の大量援護で4勝目(3敗)を手にした。マツダでの白星は2016年9月22日以来、ちょうど2年ぶりだ。  「(野手に)つけてもらった勝ちなので、自分のピッチング内容、結果で、しっかりと勝ち星がつかめるようなピッチングがもっとできたらと思います」  三回二死二、三塁から西川の2点二塁打、六回にはバティスタに25号2ランを浴びたが、四球を連発してそのまま崩れる"悪癖"は顔を出さず。今季は2軍で12試合に登板し、4勝1敗、防御率1・12。鳴尾浜で課題修正に努めてきた成果を1軍で発揮。感謝の気持ちを忘れず、さらなる白星を目指す。(新里公章)

◆穴が空いたら、気持ちで埋めるしかない。気持ちが乗り移っていた分、伊藤隼の打球は一塁線を2度も破った。そして「3点」「6点」につなげた。糸井&福留を欠いた打線が、18安打13得点と大爆発だ。  「内容的には満足できる内容ではない。きょうも打点はゼロなので、走者をしっかりとかえせるようにしたいです」  笑顔はなかったが、間違いなく火をつけた。足に不安を抱える糸井と福留がそろってスタメンから外れる今季3度目の危機だったが、15日のヤクルト戦(甲子園)以来、1週間ぶりのスタメンに入った背番号51は燃えていた。  0-0の二回先頭で右翼線二塁打。その後の3点につなげると、3-0の三回一死走者なしでも右翼線二塁打。この回はここから6点が入った。七回にも右前打を放ち、今季初の猛打賞。金本監督も「きっちりと糸井の代わりというかね、やってくれました」と大きくうなずいた。9月早くも5度目、今季12度目の2桁得点。8月24-28日には4戦のうち3戦で零封負けを喫するなど、危機的状況にあった打線が、主軸抜きでもここまでやれるようになった。  これで4-6日の同カードに続いて勝ち越し。マツダスタジアムで2カード連続で勝ち越すのは2013年の7月5-7日に3連勝、8月6-8日に2勝1敗で勝ち越して以来実に5年ぶりだ。  前日21日に広島戦の4年連続負け越しを決められはしたが、まだ誰も気持ちは屈していない。若手と中堅が融合し、「代役」の伊藤隼も意地で、ベテラン不在の危機を埋めた。2016年の就任からの通算200勝(205敗8分け)をプレゼントされた将は、「どーでもいい」と照れ笑い。さらなる"難所"へ、一丸で進むことを誓った。  「(マツダは)ホント『鬼門』だったんでね。そういう意味で今、甲子園が『鬼門』になってるから。甲子園で勝てるように。選手も意識して、やってほしいですね」  6日ぶりに最下位を脱出。5位に浮上し、今季ここまで19勝33敗1分けと、苦しんできたホームへ帰り、巨人を叩く。"鬼門"を続けて破っていき、クライマックスシリーズ(CS)への扉も開く。(長友孝輔)

◆2試合連続で大量援護の藤浪は今、勝ち運を持っている。これは大事にしたい。ただ、6回4失点の投球内容は褒められるものではなかった。  制球を意識して、緩い変化球をストライクゾーンに"置きにいって"田中、野間らに安打された。藤浪らしい力のある速球を投げ込んでほしい。この日も155キロ超の速球を何球も投げていた。それこそが本来の姿だ。  指摘したいのは「試合の流れ」。藤浪は肩のスタミナが抜群だから、球数は交代の目安にならないのだが、ベンチが「そろそろかな」と思ってしまうかどうか。この日は五回の連続四球で、六回のバティスタの2ランで、首脳陣が「嫌な流れ」を感じたはず。結果、六回で交代。本来なら完投する能力を持っている。毎回、長いイニングを投げ続けられた時が、藤浪の本当の復活の日だろう。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
76532 0.589
(↓0.005)
M2
(↑1)
12671
(+4)
602
(+13)
170
(+1)
81
(+1)
0.264
(-)
4.15
(↓0.04)
2
(-)
ヤクルト
65632 0.508
(↓0.004)
10.5
(-)
13602
(-)
622
(+5)
122
(-)
64
(-)
0.268
(-)
4.24
(↑0.02)
3
(-)
巨人
62694 0.4733
(↑0.004)
15
(↑1)
8592
(+5)
550
(-)
141
(+1)
60
(+1)
0.257
(-)
3.85
(↑0.03)
4
(-)
DeNA
61682 0.4729
(↑0.004)
15
(↑1)
12530
(+4)
613
(+2)
167
(+1)
71
(+1)
0.252
(↓0.001)
4.35
(↑0.02)
5
(1↑)
阪神
58681 0.46
(↑0.004)
16.5
(↑1)
16543
(+13)
568
(+4)
83
(+1)
66
(+1)
0.258
(↑0.002
4.11
(-)
6
(1↓)
中日
61732 0.455
(↓0.004)
17.5
(-)
7581
(+2)
628
(+4)
93
(+1)
58
(-)
0.266
(-)
4.41
(-)