DeNA(☆4対2★)中日 =リーグ戦25回戦・横浜スタジアム=
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中日
0200000002701
DeNA
31000000X4601
勝利投手:平良 拳太郎(5勝2敗0S)
(セーブ:山﨑 康晃(2勝4敗32S))
敗戦投手:笠原 祥太郎(5勝4敗0S)

本塁打
【中日】高橋 周平(11号・2回表2ラン)
【DeNA】筒香 嘉智(37号・1回裏3ラン)

  DAZN
◆DeNAは初回、主砲・筒香の3ランで先制する。その後は2点を返されるも、2回裏に大和の適時打で追加点を挙げた。先発・平良は6回2失点で今季5勝目。7回に代打で登場した後藤は、空振り三振で現役最終打席を終えた。敗れた中日は、先発・笠原が3回以降は立ち直るも、打線がつながりを欠いた。

◆この日が引退試合となったDeNA後藤武敏内野手へのセレモニーが試合後に行われた。 これまでの軌跡をまとめたVTR放映後、スピーチが行われた。「大声援を送ってくれたファンの方々、そして松坂世代でいられたことに感謝し、今日引退します。本当にありがとうございました」とあいさつ。花束贈呈では横浜高でチームメートだった中日松坂とDeNA小池2軍コーチが登場し、松坂ら3人とも涙しながら3人で一緒にがっちり握手を交わした。最後の胴上げではDeNAナインに松坂も加わって、8回宙に舞った。

◆中日が痛恨の連敗を喫した。先発笠原祥太郎投手(23)が初回に筒香に3ランを被弾。2回に高橋の11号ランで2点をかえしたものの、その裏に追加点を奪われると打線も反発力を失った。 9回2死走者なしでアルモンテがショートへのゴロ。ワンバウンドの送球で、一塁手ロペスの足がベースから離れたと、セーフの判定がされた。続く高橋に一発で同点と期待がかかったが、ラミレス監督がリクエスト。それが成功して、判定はアウトに覆り試合はあっけなく終了した。 アウトの判定を出す際に、審判団が各位置に戻る動きもあったため、中日ベンチが判定の合意がなかったのでは、と誤解。試合終了後のベンチで森監督が責任審判の西本球審に詰め寄る場面もあった。立ち会った西山球団代表は「(リクエストでは)判定について物を言う権利はない。(審判団で)合意ができていたのか確認しただけ」と話した。西本球審も「非常に難しい判定だった。審判の中でも割れたが(合意して)責任審判の私がアウトの判定をした」。審判団内でも合意しての裁定だったことを説明した。 21日のDeNA戦(横浜)から始まった残り9試合。相性優先で先発を組んだがまさかの連敗発進になった。リクエストで覆った歯切れの悪い敗戦、そして歯車がかみ合わない連敗。本拠地ナゴヤドームでの6試合を残したが、負けられない試合が続く。森監督は、無言で球場を後にした。

◆DeNAのG後藤武敏内野手の引退試合が行われた。7回に代打で登場。「炎のファイター」の出ばやしで打席に入るとフルスイングを貫き、プロ最後の打席を空振り三振で終えた。 引退セレモニーでは「第2の故郷である横浜に来てから今日まで、来年はないという気持ちでバットを必死に振ってきた」。横浜高の同級生である中日松坂とDeNA小池2軍外野守備走塁コーチから花束を渡されると、何度も「ありがとう」と繰り返した。 胴上げで8度宙を舞うと、最後は「松坂世代の一員としていられたことに感謝して、今日引退します。ありがとうございました」と16年のプロ生活に終止符を打った。

◆DeNA筒香嘉智外野手(26)が、2試合連続惜別弾で本塁打王争い単独トップに立った。本拠地最終戦に行われたG後藤武敏内野手(38)の引退試合の1回、37号先制3ランを放った。前日の加賀繁投手に続く惜別の1発で、広島丸を抜き単独トップ。これが決勝打となってチームを4連勝に導いた。3位巨人とゲーム差なしで肉薄したまま、CS出場をかけ、今日から広島3連戦に臨む。 別れに涙はいらない。惜別弾は筒香にしかできない。初回の第1打席。初球を振り抜き、秋空を抜け左中間スタンドへ飛んでいく打球を見上げた。本塁打王争い単独トップに立つ37号先制3ラン。V打となって4連勝でG後藤の引退に花を添え「本当にゴメスさんが引退する試合で打つことができて、試合も勝って終えることができてよかった」と送り出した。 引退セレモニーで8度舞った胴上げでは、横浜高の後輩の1人として石川、乙坂、倉本、そして中日松坂と一緒に持ち上げた。「キャプテンとしても、選手としても、いろんなアドバイスをいただいた。寂しいというか心細い気持ち」。頼りにしていた先輩の1人だった。 主将1年目の15年、敵地中日戦でスタッフに「部屋を取ってもらえますか」とお願いした。チーム宿舎の一室に野手を集め、ホワイトボードにペンを走らせた。"議題"は「人気球団として確固たる地位を確立するためには?」。例えば「ファンが球場の前でユニホームを着替えず、家を出てから帰るまでずっと着るためには」。「巨人という伝統球団と比べDeNAは」という視点まで。選手目線で考え、共有した。当時、まだ23歳。多くの年上選手に勇気がいる行動だった。そういうとき背中を押してくれたのがG後藤だった。 ホーム最終戦で球団初の入場者200万人を突破。思い描いた景色が現実のものとなったが結果は違う。「恩返しの(リーグ)優勝はかなえられないが、でも何としても、またここで試合がしたい。2位でCSなのか、それとも日本シリーズなのか。チャンスは2回ある」。約束を果たすため、残された敵地12戦を戦い抜く。【栗田成芳】

◆中日がDeNAに連敗し、最下位に逆戻りした。 2点差の9回2死、アルモンテの遊撃へのゴロがセーフになったが、ラミレス監督のリクエストによるリプレー検証で覆り、試合終了。ただ、アウト判定を出す際、定位置に戻ろうとする審判もいたため、森監督がベンチ裏で審判団に説明を求める場面があった。判定に対してのクレームではなく、西山球団代表は「審判団の中で合意のもとで判定されたのか確認しただけ」と説明した。イライラが募った指揮官は問いかけに応じなかった。

◆今季限りでの引退を表明したDeNA・G後藤武敏内野手(38)が七回に代打で出場し、空振り三振。試合後に引退セレモニーを控える16年目のベテランにハマスタの観客は大きな声援を送った。  持ち味のフルスイングで打席を後にした後藤。ヘルメットを取り、ファンに頭を下げた。七回だった。先頭で打席に立った後藤は中日の先発、笠原と対戦。カウント1-2から投じられた4球目の変化球にバットは空を切った。それでも、その表情はすがすがしかった。

◆DeNAが今季3度目の4連勝とした。一回は筒香の37号3ランで先制。3-2の二回は大和の二塁打で加点した。平良は6回2失点と好投し、自身3連勝となる5勝目。中日は高橋の2ランで反撃後、逸機が続いた。

◆中日は九回2死無走者からアルモンテが放った遊撃へのゴロが一度はセーフになったが、DeNA側からのリクエストによるリプレー検証でアウトに覆った。試合終了後はこの判定をめぐり、森監督が審判団に説明を求めるなど後味の悪い結末となった。  関係者によると監督は判定が最終的に決まる過程に疑問を呈したとみられる。中日の西山球団代表は「審判団の中で、合意のもとで判定されたのか確認しただけ」と説明した。 高橋(二回に11号2ラン) 「後ろにつなごうと思っていた。その結果がホームランになってくれた」

◆今季限りで引退するDeNAの後藤が七回に代打で登場した。目に涙を浮かべながら臨んだ中日・笠原との真剣勝負は空振り三振だったが、勝負強さと実直な性格で愛されたバットマンに万雷の拍手が送られた。  試合後の引退セレモニーでは「きょうまで必死にバットを振り続けた。松坂世代の一員でいられたことに感謝し、引退します」とあいさつ。神奈川・横浜高の同期生、松坂(中日)とDeNAの小池2軍外野守備走塁コーチから花束を受け取り、松坂も入った胴上げで8度宙に舞った。  松坂は「(引退を)目にするのはつらい部分があった。でもこういう時期に引退の試合をやってもらって幸せ者だなと思う。16年間お疲れさまと伝えた」と話した。 平良(6回2失点で5勝目) 「本拠地最終戦、そして後藤さんの引退試合だったので、いつも以上に気合が入った」 大和(二回に適時二塁打) 「平良がバントを決めてつくったチャンスだったので、何としてもかえそうと打席に入った」

◆南場智子オーナー(56)が本拠地最終戦を見守った。終盤にきて本来の勢いが戻ってきたチームの戦いぶりについて「ラミレス監督、高田GM、三原球団代表の話からすると、チームの結束が強くなっていると思います」と信頼感を口にした。また、1年契約が切れるラミレス監督の去就については「一戦一戦に集中してほしいので、雑音は控えています」と明言を避けた。

◆5年目の平良が6回2失点で5勝目。9月は3戦3勝で「後藤さんの引退試合や本拠地最終戦とかいろいろなことが重なっていたけど、大事な試合だからと気持ちを高めて投げることができた」と胸を張った。ラミレス監督も「シーズン序盤からは予想もできないくらいにすばらしい。チームがこの位置にいるのは、彼のおかげでもある」と右腕を絶賛した。

◆今季限りで引退する後藤は、七回無死から代打で登場した。ファンの「ゴメスコール」に迎えられて、目を真っ赤にして打席に入ると、フルスイングの空振り三振で16年のプロ生活に幕をおろした。  引退セレモニーでは横浜高時代のチームメート、小池2軍外野手守備走塁コーチと中日・松坂から花束を受け取り、3人で号泣。DeNAの選手に松坂も加わった胴上げでは末広がりにちなみ8度、宙に舞った。  誰からも愛された男は、「松坂世代の一員としてプレーできたことに感謝し、今日、引退します。本当にありがとうございました」とあいさつ。親友に「16年間、お疲れさま」と声をかけた松坂は、「こういう引退試合をやってもらって幸せだなあと。僕は2人の同級生(後藤と小池コーチ)の分も頑張る」と来季以降の活躍を誓った。 後藤の夫人・英里さん 「体も満身創痍(そうい)の中、長い間プロとして活躍してくれて、子どもたちに頑張っている背中をたくさん見せてくれて感謝しています。誕生日に本塁打を打つなど、子供たちの記憶に残る年齢まで長く頑張ってくれて、私たちも本当に幸せでした」

◆DeNAは22日、中日最終戦(横浜)に4-2で勝ち、7月9日以来、今季3度目となる4連勝を飾った。一回に4番・筒香嘉智外野手(26)がセ・リーグ単独トップに立つ37号3ラン。横浜高の先輩、G後藤武敏内野手(38)の引退試合&本拠地最終戦&球団初の観客動員200万到達という一戦の勝利に貢献した。ゲーム差なしの3位・巨人も勝ったが、勝率の差を前日の「5毛」から「4毛」とした。  思いを込め、願いを込めた放物線だ。筒香が、負けられない一戦で快音を響かせた。  「後藤さんがいた試合で打ててうれしい。試合に勝って、後藤さんの引退セレモニーを終えることができてよかった」  一回、一死一、二塁から笠原の初球の140キロを捉えた。広島・丸を抜き、リーグ単独トップとなる37号は先制3ラン。ダイヤモンドを一周後、今季初めて1軍ベンチに入っていた後藤とタッチをかわした。  1998年、和歌山在住の小学生だった筒香はエースの松坂(中日)を中心に夏の甲子園を盛り上げた横浜高にあこがれ、後に同校へ進学。98年メンバーには後藤もいた。そこから14年後、2人はチームメートに。筒香は「いろいろなことを教えてもらいました。特に(2015年に)僕が主将になったばかりのときは、たくさんの話を聞かせていただきました」と尊敬の念を抱く。  大先輩の引退試合だからこそ白星で飾り、笑いたかった。セレモニーでは"魂継承"の熱い握手と抱擁をかわした。  今季の本拠地最終戦となったこの日、横浜スタジアムには2万8812人が集結。シーズンの観客動員は球団初の"大台"に到達する202万7922人となった。  「ファンの方にいつも満員にしていただくのは幸せなこと。恩返しは優勝ですけど、それがかなわないので、何としてもクライマックスシリーズ(CS)に出たい」  感謝の気持ちを届けるには、勝つだけだ。試合後のセレモニーではラミレス監督が「必ず2位になってホームでCS(のファーストステージ)を開催したいと思います」と宣言したが、主砲はさらにその先を見据えた。  「(リーグ)2位、日本シリーズと2回チャンスはある。必ず実現できるように頑張りたい」。2位からのCS突破で、日本シリーズでのハマスタ帰還も狙う。正念場の12連戦を2連勝でスタート。だが、まだ4位だ。勝ち続けるしかない。 (湯浅大)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
76532 0.589
(↓0.005)
M2
(↑1)
12671
(+4)
602
(+13)
170
(+1)
81
(+1)
0.264
(-)
4.15
(↓0.04)
2
(-)
ヤクルト
65632 0.508
(↓0.004)
10.5
(-)
13602
(-)
622
(+5)
122
(-)
64
(-)
0.268
(-)
4.24
(↑0.02)
3
(-)
巨人
62694 0.4733
(↑0.004)
15
(↑1)
8592
(+5)
550
(-)
141
(+1)
60
(+1)
0.257
(-)
3.85
(↑0.03)
4
(-)
DeNA
61682 0.4729
(↑0.004)
15
(↑1)
12530
(+4)
613
(+2)
167
(+1)
71
(+1)
0.252
(↓0.001)
4.35
(↑0.02)
5
(1↑)
阪神
58681 0.46
(↑0.004)
16.5
(↑1)
16543
(+13)
568
(+4)
83
(+1)
66
(+1)
0.258
(↑0.002)
4.11
(-)
6
(1↓)
中日
61732 0.455
(↓0.004)
17.5
(-)
7581
(+2)
628
(+4)
93
(+1)
58
(-)
0.266
(-)
4.41
(-)