1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
西武 | 0 | 0 | 3 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 7 | 14 | 0 | 1 |
日本ハム | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 8 | 0 | 1 |
勝利投手:多和田 真三郎(13勝5敗0S) 敗戦投手:堀 瑞輝(2勝2敗0S) 本塁打 |
◆西武が逆転勝利。西武は2点を追う3回表、中村の2ランなどで3点を奪い、逆転に成功する。5回には、中村と森の連続適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・多和田が今季13勝目。敗れた日本ハムは、先発・堀が5回途中5失点と試合をつくれなかった。
◆ 日本ハムは1回、中田の左越え25号2ランで先制。西武は3回、浅村の内野ゴロの間に1点挙げ、さらに中村の24号2ランで逆転。 西武は5回に中村と森の適時打で2点加点。日本ハムは5回、近藤の右前打で2点差として終盤へ。日本ハム堀は5回途中5失点。 西武は連敗を2で止めた。多和田がリーグトップタイの13勝目。日本ハムは拙守が響き、首位西武とのゲーム差は6に広がった。堀は2敗目。
◆ 西武が連敗を2で止めた。 外崎が左腹斜筋の張りで登録抹消。打線を組み替えて臨んだ。 1番に今季初めて金子侑。2番には秋山。源田は9番に入った。外崎が座ることもあった5番には、中村が入った。 辻監督は「1番、2番を(秋山、源田に)戻そうかとも思ったが、金子が状態がよく、源田が合ってなかったので」と説明。0-2の3回は、先頭金子侑が死球で出塁。秋山がつなぎ、無死一、三塁とし、浅村の内野ゴロの間に1点を挙げた。なお2死三塁で、中村が逆転2ラン。新オーダーがはまった。 中村は、離脱した外崎について「今までずっとレギュラーでやっていた選手。なんとか穴をカバーして、やっていけたらいい」と話した。
◆ 西武中村剛也内野手(35)が2連敗中だったチームを救った。今季2度目の5番に入り、3安打3打点の活躍。1-2の3回2死三塁では、日本ハム堀から左翼席最上段へ逆転の24号2ランを放った。主に5番、6番を打ち、18本塁打の外崎が離脱したが、おかわり君が攻撃力低下の心配を吹き飛ばした。負ければ2位ソフトバンクと3・5ゲーム差だったが、嫌な流れも断ちきった。 台風21号による強い逆風も影響しなかった。3回、中村の逆転2ランの打球は、高く、大きなアーチで左翼席最上段へ達した。カウント2-2から堀の低めカーブを仕留めた。見送ればボールも、バットが届けば関係ない。「うまく打てましたね」と胸を張った。 その3時間半ほど前。グラウンドに現れると、中堅後方バックスクリーンの上で激しくはためく球団旗を目にし「うわっ」と驚いた。だが、打撃練習ではスタンドにポンポンと放り込んだ。「あれぐらいの(高い)打球なら、逆に伸びる」と確信。風を過度に意識することなく、打席に入っていた。「当たれば飛びます」が口癖。真骨頂だった。 特大アーチでチームの危機を救ったが、自らの苦境を救ったのも、1発への渇望だった。絶不調に陥った4月前半。好機でバントを命じられた。送れなかった。すると、1球でサインが取り消された。結局、凡退。ベンチに引き揚げる時、バットを地面にたたきつけた。相棒を大事にする男が感情に任せてしまった。その時、自然と思った。 「今年で野球やめよう」 バントが嫌だったわけじゃない。「打てない。僕が監督でも、そうした」。打てず、送れず、あげく、サインが変わる。ふがいなさが募った。 故障による2軍再調整をへて6月に1軍復帰したが、今度は出番がなかった。過去6度の本塁打王が、7試合連続で欠場。代打もなかった。その時、思った。 「やっぱり、ホームランが打ちたい」 切れかけた心に再び火が付いた。8試合ぶりに出た同27日オリックス戦で金子から2本塁打。復活ののろしだった。7月以降は打率3割超と打ちまくる。 やっぱり、中村の1発は元気をくれる。「僕の口からは言えませんよう」と、おどけて言った。連敗ストップ。優勝へ、さあ、ここからだ。【古川真弥】
◆ 西武多和田が4試合ぶりの白星で、リーグトップに並ぶ13勝目。辻発彦監督のコメント。 「ホームランの打たれ方が悪い。一塁が空いていた」 試合前、左腹斜筋の張りで外崎の出場選手登録を抹消。 「いたら、無理して使ってしまう」
◆日本ハムが逆転負けで首位西武を相手に手痛い黒星を喫した。 初回に中田が先制25号2ランを放ったが、先発堀が3回に逆転を許した。打線は2回以降、好機での決定打に欠き、中盤以降はリードを広げられて完敗。連勝も3で止まった。 栗山英樹監督は「勝ちきれなかったのが事実。全て、こっちの責任」と、先制しながら勝てなかった悔しさを吐露した。
◆日本ハム清宮幸太郎内野手(19)は代打出場も無安打に終わった。 9回1死で登場。西武の抑え役、右腕ヒースとの対戦は、フルカウントまで粘ったが、内角の変化球に見逃し三振に終わった。初めて臨んだ旭川でのゲームで、快音を響かせることはできなかった。 試合後に清宮は「1打席だけだったので、しっかり自分の打撃をしようと思っていた。アウトにはなりましたけど、明日につながるような打撃だったと思います」と、気持ちを切り替えていた。
◆日本ハム堀瑞輝投手が、痛恨の逆転弾を浴びた。 2点リードの3回。先頭への死球からピンチを広げ、無死一、三塁で浅村の二ゴロの間に1点を返された。なお2死三塁、中村に逆転の左越え2ランを献上。主導権を奪われた。 対左腕に分が悪いとされる首位西武へ、満を持して投入されたが、結果で応えることが出来なかった。5回無死一、二塁とピンチを招き降板。4回0/3で7安打5失点。「5回もたずに降板し、先発としての役割を果たせませんでした。調子としては悪くはなかったのですが、しっかりと捉えられた打球が多かったことが悔やまれます。修正して、次につなげていきたいです」と糧にした。
◆日本ハム中田翔内野手(29)が豪快な先制弾を放った。 1回2死二塁で迎えた第1打席。西武先発多和田の高めに浮いた変化球を完璧に仕留め、左翼スタンドへ25号2ランを放り込んだ。旭川スタルヒン球場での中田の本塁打は、15年6月24日のロッテ戦以来。 「完璧だったね。先制点を取れたのは大きかった。ただ、まだ初回。これからどうなるか分からない。集中していく」と話した。
◆日本ハム栗山英樹監督(首位西武との直接対決に敗れ) 「(初回に中田の先制2ランで)先に行けたので何とかしないといけなかった。本当に、ごめんなさい」
◆日本ハムが首位との直接対決で打ち負け、連勝が3で止まった。西武18回戦(旭川)は初回に中田翔内野手(29)の25号2ランで先制。6回までは毎回安打で好機をつくり続けたが、追加点は5回に奪った1点のみ。14安打7得点と山賊打線が着実に加点した西武に逃げ切られた。ゲーム差を詰めるチャンスを逸し、再び6ゲーム差。逆転優勝へ向け痛い1敗を喫した。 痛恨の敗戦となったことは、試合後の栗山監督の言葉が物語っていた。「誰が、ということではない。勝ちきれなかったことが事実。これだけ大事なゲームを、みんなで(勝ちに)行って取れなかった。全て、こっちの責任」。3連勝と上げ潮ムードで臨んだ首位西武との直接対決初戦だったが、山賊打線の破壊力に屈して、はね返された。 試合序盤で主導権を握りきれなかった。初回に中田が左翼へ先制25号2ランを放った。主将は「風だった。何とか飛んでくれた」。試合中の午後7時57分には最大瞬間風速14・4メートルを記録した旭川。北上中だった台風21号の影響で吹き荒れた強風を味方に付けたアーチは、打線を勢いづけたはずだった。 中田は悔しそうに振り返った。「効果的な追加点を、もっと取りたかった」。2回も得点圏に走者を進めながら中島、西川が凡退で無得点。突き放すチャンスを逸すると3回に逆転を許した。その後も4回の同点機を逃し、5回にはリードを広げられる苦しい展開。7回にはダメ押しの2点を奪われて万事休す。終わってみれば、打ち負けた。 栗山監督は「(初回に中田の先制2ランで)先に行けたので何とかしないといけなかった。本当に、ごめんなさい」と、振り返った。試合前には旭川開催では恒例となるスタルヒン像を訪問。ドラマチックな逆転Vへの決意も新たにして臨んだ1戦も、結果は厳しかった。それでも、下は向けない。「まだまだ、ここからなので。しっかりやります」。西武とは6差で直接対決は7試合を残す。まだ、獅子の背中は見えている。【木下大輔】
◆西武の多和田は8安打を浴びながら5回1/3を3失点と踏ん張り、4試合ぶりの白星でリーグトップに並ぶ13勝目を挙げた。「球があまりいっていなかった。粘り強く投げることはできた」と振り返った。 勝ち星を重ねても「打者の方々に打ってもらっている」と謙虚に話す。8月28日に長男が誕生したとあって、ウイニングボールについては「息子にあげられれば」と笑った。 森(五回に適時打) 「追い込まれていたが、センターにうまく運ぶことができた」
◆西武の秋山が超美技でチームを盛り上げた。7-3の八回、レアードの中堅後方への大飛球に快足を飛ばした。最後はフェンスぎりぎりのところでジャンプしながら手を伸ばしてキャッチした。追い付けなければ本塁打となるような当たりだっただけに、満面に笑みを浮かべて喜んだ。 バットでも2安打を放ち、8試合連続安打をマーク。「先発して、終わりまで任せられる選手になることが目標」との言葉通り、攻守にわたり勝利に貢献した。
◆先発の多和田が5回1/3を投げ、8安打3失点でハーラートップのボルシンガー(ロッテ)に並ぶ13勝目(5敗)。「状態は悪かったけど、粘り強く投げられた」とうなずいた。前回登板した8月28日の楽天戦(上毛敷島)では、試合中に第1子の長男が誕生したが、六回途中5失点で勝ち負けはつかず。"パパ1勝"をつかみ、「ウイニングボールは息子にあげたい」と笑みがはじけた。
◆パ・リーグ首位の西武は4日、日本ハム18回戦(旭川)に7-3で逆転勝ち。連敗を2で止めた。「5番・三塁」で先発出場した中村剛也内野手(35)が、三回の逆転2ランを含む5打数3安打3打点の活躍で勝利に貢献。試合が中止となった2位・ソフトバンクとの差を4・5ゲーム、3位・日本ハムとの差を6ゲームに広げ、10年ぶりの優勝へ一歩、近づいた。 チームに流れる嫌な空気を、かつての主砲が一発で吹き飛ばした。開幕3戦目、4月1日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来156日ぶりに5番で先発出場した中村が起用に応えた。 「いろいろな球をケアしながら打てた。嫌な負け方が続いたけど、いいゲームでした」 0-2の三回、1点を返し、なお二死三塁で堀の内角低めのカーブに対し、右膝を折りながら左翼席へ運んだ。五回には一死二、三塁で左前適時打。3安打3打点の活躍に、辻監督は「きょうは中村。(優勝争いの中でも)飄々としているよ」と頼もしそうに視線を送った。 一回には、中村にとって大阪桐蔭高の6学年後輩にあたる日本ハム・中田の先制2ランが頭上を越えていった。本塁打数で「1」差に迫る24号2ランで"先輩の威厳"と同じホームランアーチストとしての貫禄を示した。 頼れる男だ。"新4番"の山川が、8月に月間打率・217と苦しむ中で"旧4番"の中村はリーグタイ記録の6試合連続本塁打を放つなど打率・319、12本塁打、26打点と爆発した。10年前の前回優勝を知るスラッガーは「優勝争いをしたことがない選手が多いし、プレッシャーを感じると思う。そのときに(自分が)打てれば」と、有言実行の活躍でチームを引っ張る。 窮地も救った。1日のオリックス戦で5番だった外崎が腹斜筋の張りを訴え、この日出場選手登録を抹消された。今季の中村は6番から下位の打順を任されることが多かったが、シーズン2戦目のクリーンアップで"代役"以上の輝きを放った。 チームは開幕から一度も首位を譲っていないが、昨季王者ソフトバンクに猛追され、正念場を迎えている。優勝へのマジックナンバー点灯は最短で9日。「(外崎は)今年、ずっとレギュラーでやっていた選手。その穴をみんなでカバーできるようにやっていきたい」。中村の言葉に力がこもった。 (花里雄太)
◆日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(19)=早実高=が、4点リードされた九回、一死から代打として打席に立つと、6球目の変化球に手が出ず、見逃し三振に倒れた。
◆日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(19)=早実高=が九回に代打で登場。相手守護神、ヒースの前に見逃し三振に終わったが「最後は見切ったと思ったが、見逃しでストライクと言われた。仕方ないです」と振り返った。 8月21日の1軍昇格後、2度目のスタメン落ちとなりベンチから声を出し続けたが、チームは首位西武に3-7で逆転負け。それでも「点差もあったし、アウトになりましたけど明日につながる打席だったと思う」と前向きだった。
◆日本ハムの堀は五回途中7安打5失点で3勝目はならなかった。2-0の三回に二ゴロの間に1点を失うと、中村に左翼席へ2ランを運ばれ逆転された。五回に先頭打者から連打を浴びて降板し、後続も打たれた。 首位西武との大事な2連戦でチームは先発ローテーションを再編した。初戦を任されたが、期待に応えられなかった。 中田(一回に25号2ランもチームは逆転負け) 「良かったけど風もあったので。チームの雰囲気は悪くない。あしたも頑張りたい」 清宮(九回に代打で三振) 「しっかり自分の打撃をしようと思っていた。しょうがない」
◆一回に4番・中田の左越え25号2ランで幸先よく先制しながら、痛すぎる逆転負け。栗山監督は「これだけ大事なゲーム。取れなかったのはこっちの責任」と頭を下げた。連勝は3で止まり、首位とのゲーム差は「6」に広がったが、西武との直接対決は5日を含めてまだ7試合ある。主将の中田は「雰囲気は悪くない。また、切り替えたい」と語気を強めた。 九回に代打で登場も、見逃し三振の日本ハムD1位・清宮(早実高) 「最後は見切ったと思って見逃したので、ストライクといわれて仕方ない。アウトになりましたが、また明日につながる打席」
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
西武 |
69 | 47 | 2 | 0.595 (↑0.004) | (-) |
25 | 649 (+7) | 554 (+3) | 161 (+1) | 112 (+1) |
0.274 (↑0.001) | 4.36 (↑0.01) |
2 (-) |
ソフトバンク |
63 | 50 | 1 | 0.558 (-) | 4.5 (↓0.5) |
29 | 546 (-) | 470 (-) | 169 (-) | 69 (-) |
0.265 (-) | 3.94 (-) |
3 (-) |
日本ハム |
63 | 53 | 3 | 0.543 (↓0.005) | 6 (↓1) |
24 | 511 (+3) | 487 (+7) | 128 (+1) | 77 (+1) |
0.253 (-) | 3.74 (↓0.03) |
4 (-) |
ORIX |
55 | 60 | 5 | 0.478 (-) | 13.5 (↓0.5) |
23 | 451 (-) | 472 (-) | 88 (-) | 81 (-) |
0.24 (-) | 3.66 (-) |
5 (-) |
ロッテ |
52 | 60 | 3 | 0.464 (-) | 15 (↓0.5) |
28 | 433 (-) | 479 (-) | 54 (-) | 105 (-) |
0.25 (-) | 3.83 (-) |
6 (-) |
楽天 |
47 | 68 | 3 | 0.409 (-) | 21.5 (↓0.5) |
25 | 416 (-) | 480 (-) | 107 (-) | 56 (-) |
0.24 (-) | 3.79 (-) |
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