阪神(☆12対3★)DeNA =リーグ戦19回戦・阪神甲子園球場=
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DeNA
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阪神
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勝利投手:青柳 晃洋(1勝0敗0S)
敗戦投手:今永 昇太(3勝9敗0S)

本塁打
【DeNA】ソト(28号・6回表3ラン)

  DAZN
◆阪神が15安打12得点で快勝。阪神は3回裏、福留と俊介の適時打などで一挙5点を先制する。その後は5回に俊介の適時打で1点を加えると、3点差で迎えた6回には福留と陽川の適時打などで4点を奪った。投げては、先発・青柳が今季初勝利。敗れたDeNAは、投手陣が崩壊した。

◆阪神が効果的に点を重ね、2連勝。北條、福留、俊介がそれぞれ3安打猛打賞。今季初登板先発の青柳は5回1/3を6安打3失点で初勝利を挙げた。  DeNAは今永が先発。先制したのは阪神だった。三回一死一、二塁で福留が右越え適時二塁打を放った。なおも一死満塁で陽川が中犠飛を放ち、2点目。この後、二死満塁となり、俊介が右翼へ走者一掃の三塁打を放った。  阪神は五回、一死一、二塁とし、俊介が右前適時打。1点を加えた。DeNAは六回、先頭の宮崎が四球。一死後に筒香が右前打で一、二塁からソトが中越えへ28号3ランを放った。阪神はその裏、一挙4点を奪った。  猛攻は止まらない。阪神は七回、糸井が右犠飛を放ち、1点を追加。八回は坂本が中犠飛を放ち、突き放した。 プロ初の5打点を挙げた阪神・俊介の話 「本当にうれしいのひと言です。まだまだ勝っていかなければいけないと思うので、連勝をのばしていきたいなと思います」

◆阪神は前日1日に3安打4打点の活躍で連敗脱出の立役者となった福留が、この日も三回の先制打を含む3安打2打点で打線を勢いづけた。  三回はDeNAの二塁手、石川の失策に乗じて1死一、二塁で迎えた打席で今永の内角スライダーを引っ張った。右越えへ二塁打を運び「相手のミスがきっかけで回ってきた好機だったので、流れをつくる意味でも良いタイムリーになってくれた」と話した。3点返された直後の六回は右前に適時打を放ち、七回は左前打で好機を広げた。

◆阪神が効果的に点を重ね、2連勝。北條、福留、俊介がそれぞれ3安打猛打賞。今季初先発の青柳は5回1/3を6安打3失点で初勝利を挙げた。  --今季初勝利。いまの気持ちを  「久々に甲子園で投げられてすごいうれしかったです」  --甲子園のマウンド  「最高です!」  --虎党の前のヒーローインタビューは  「最高です!」  --投球でよかったところは  「コントロールよくいけたんで、そこは去年と違ってよかったかなと思います」  --どんな気持ちで  「やってきたことを一個一個出せるように自信持ってやろうと思って(マウンドに)上がりました」  --投球内容は  「本塁打以外はよかったと思います」  --次回以降の意気込みを  「きょうは五回途中で降りたんで、今度は七回、八回、九回といけるように頑張っていきたいと思います」

◆阪神が効果的に点を重ね、2連勝。北條、福留、俊介がそれぞれ3安打猛打賞。今季初登板先発の青柳は5回1/3を6安打3失点で初勝利を挙げた。  --12得点  「久しぶりといいますかね。ベテランも若手もね、みんながはつらつとしてプレーしてくれて、しかもこんなに点を取ってくれてね。スッキリとした試合でした」  --俊介が3安打5打点。三回の3点三塁打が大きかった  「大きいといいますか、あれで完全に主導権を握りましたので、良い働きをしてくれました」  --陽川も3打点  「彼らしさも出てきましたしね。2ストライクからの粘りとか、盗塁も決めましたしね。もっともっと思い切り良く、豪快なスイングがまた見たいんですけどね」  --青柳が約1年ぶりのマウンド  「最初は心配で心配でしょうがなかったんですけど、2イニングくらい投げ終わったときにコントロールに不安がなかったんで、これはひょっとすると今日はやってくれるのかなっていうそこからは期待ばっかりでしたね」  --青柳に次のチャンスはあるか  「もちろんあります」  --31日のノーゲームから流れが変わったように見えたが  「そういう風になればいいなと思っていたんですけどね。この2試合に関してはそういういい流れが来てくれているんでね」  --あさってから広島と3連戦  「マツダで最近勝っていないんでね。何とか首位のチームを叩きにいきたいですね」

◆阪神は15安打と猛攻を仕掛け、今季はバットが湿りがちだった甲子園で初の2桁となる12得点。金本監督は「ベテランも若手も、みんなはつらつとプレーして点を取ってくれた。すっきりした試合」と笑顔だった。  7番俊介は三回に3点三塁打で畳み掛け、五回にも追加点打を放つなどして自己最多5打点をマーク。「本当にうれしいの一言。しっかり野手陣が打って、投手が抑えて、いい流れで勝てた。連勝を伸ばせるように頑張っていきたい」と力強く話した。 金本監督(青柳に) 「球威が1年目のいい時に戻ってきた。2軍で何かつかんだのでしょう」 陽川(1軍に再昇格後初安打を含む2安打3打点。六回の2点三塁打に) 「先輩方が好機をつないでくれて、その流れでいい結果につながった」

◆ウェ~ン(涙)。いい試合だったなあ...。  日々、上司のパワハラ寸止めなどに女房、子供のためと耐えているサラリーマンの皆さ~ん、本日、阪神を歓喜の連勝に導いた3安打5打点の俊介を! そして、今季初登板初勝利の青柳のマウンドを希望に今日も行ってらっしゃ~い!!  俊介なんて確かに派手じゃないけどさ~、FA権を行使せず、阪神に残留ですよ! 生涯一つの会社に勤める昭和のサラリーマンのようで、派手じゃないけど、困ったときに頼りになるのだ。イチローは知れ渡っているけど、派手じゃない俊介の名字を藤川と思い出せない人も多いけどさ(派手じゃないが多すぎ? 失礼)。とにかく、ず~っと虎のベンチにいてくれる超スーパーサブの派手で...。いや俊介がやたらカッコ良く見えた夜だったのだ。  一方、今季2軍で8勝を挙げているのに、なかなか1軍から声がかからなかった青柳もよく今日を目指し、耐えてくれた!!  現在の日本人が失ってしまった耐える心を教えてくれた2人を見習い、猛虎ナインよ、残り試合は耐えて勝利し、これまで耐えてきた虎党を笑顔にしてくれー!!

◆--12得点  金本監督 「久しぶりといいますかね、本当にベテランも若手もみんながハツラツとしてプレーしてくれまして。しかも、こんなに点をとってくれて、本当にすっきりした試合でした」  --陽川があわや一発という当たりも  「彼らしさも出てましたしね。2ストライク後からの粘りとか、盗塁も決めましたしね。もっともっと思いきりよく、豪快なスイングをみたいですよね」  --先発の台所事情は苦しかった中、青柳が台頭  「コントロールの不安だけなんでね。何より球威が戻ってきたわな。1年目のいいときのようにね。昨年の終わりぐらいから今年の春ぐらいまで全然球がきてなかったけどねぇ。何かつかんだんでしょうね、2軍で」

◆「投手は女性心理であるべきだ」と言ったのは阪神永久欠番「11」村山実です。もちろん女性のように繊細な神経をもって投げろということと、もう一つ村山さんが強調していたのは「いくら貧打でも、いつかきっと"二枚目の王子様"が私を迎えに来てくれる(点を取ってくれる)...と思い続けることが大事なんや」と。これは心理学でいう『シンデレラ・コンプレックス』というべきで米の女性作家C・ダウリングが指摘している。  つまり...だ。この夜の甲子園の先発はDeNA今永。阪神は今季初登板の青柳だから心理的には青柳のほうが数倍不安。  だが...DeNAの二塁手石川は一回の糸井の平凡なゴロを一瞬、目を離し併殺をミス。三回は一死一塁から北條の平凡なゴロをポロッとやり...チェンジが一、二塁となり...もう投手今永は心理的にはズタズタ。でも「いつかは王子様が馬車にのって迎えにきてくれる...」なんて思えなかったようだ。  投手がふがいない投球をしたら最強の西鉄ライオンズ時代の豊田泰光は、返球のボールをわざと地面をボーリングのように転がして投手に返した。"情けない投球をしやがって..."と。  今、そんなことをしたら大騒ぎになる。"怒り虫"だった村山実は例えばこの夜のケースなら多分、ボールを2、3球、地面にたたきつけてから...気を沈めてからまた力投しただろう。  筆者が言いたいのはそれだ。投手心理はシンデレラ・コンプレックス...という定理はそこにある。抑え投手として至芸のピッチングをした江夏豊もまたバックがミスをしてもマウンドでニヒルにうすら笑いで自分を抑えたものだ。  何が言いたいか。青柳は三回が終了した時点で大量援護をもらい、逆に今永は...自ら"濁流"に身を投じた。  なぜそんなことにこだわるのか? といえば甲子園でプレーボールがかかった瞬間、神宮はすでに三回表で広島7-0ヤクルトとなっていた。どっちみち「逆転V」は絶望的とはいえ、そこにいきなり追う側が赤ヘルの"三回表で7-0"では水戸黄門の印籠タイムがいきなりやってきたようなものではないか。  それなのに阪神は若い連中があきらめずに「挑む姿勢」を見せた。最近の虎が勝敗は別にして「最後までドキドキハラハラさせる妙な魅力」というのはそこにある。  40年前の1978年9月2日付けのサンスポをみたら『掛布、供養の29号!』という見出し。これは8月19日にわずか8歳で水の事故で亡くなった少年が掛布の大ファン。それでお父さんがせめて墓前にサインだけでも...と聞いて快くひきうけて気持ちをこめての29号。ちょっと胸キュンのホームランが出た。この話を編集委員上田雅昭に「おぼえてるか?」と話したら上田もちょっとシンミリと「最近はそういうドラマ性のあるホームランがトンと出ませんなぁ...」とポツリ。その途端に甲子園は六回裏に陽川の"幻の3ラン"が出て、それがリクエストの結果は三塁打と、てんやわんや。とにかく4点追加の阪神がお久しぶりの2桁得点(8月4日ヤクルト戦○10-9、京セラ)となった。  これが子供たちには夏休み最後の日曜日。学校に子供たちが遅刻しないようにもう少しパッパッと早くケリをつけてくれませんか?

◆喜びと悔しさが半分半分だった。青柳が今季初先発初勝利。2軍で好投し続けてやっとつかみとった1年ぶりの1軍マウンドで、昨年8月19日の中日戦(ナゴヤドーム)以来となる379日ぶりの勝利を手にした。  青柳の母、利香さん(54)は甲子園の内野席で観戦。1年ぶりの1軍登板に「なかなかチャンスがなかったですが、出てきたときを楽しみにしていました。(試合は)五回まで四球がなくてびっくり。六回、先頭に四球を出して打たれてしまって、それが悔やまれますね。でも私としてはホッとしました」と安心した様子だった。ルーキーイヤーから3年連続の白星に「この半年でしっかり練習させていただいたことがよかったのかもしれませんね。(援護してくれた打線の)みなさんのおかげですね」と感謝を口にしていた。

◆3ランが幻となった。「5番・一塁」で2試合連続のスタメン起用となった陽川は六回無死一、三塁のチャンスで、外角のスライダーを捉え左翼への大飛球。一度は本塁打の判定もリプレー検証の結果、フェンス最上部に当たっており、三塁打に。それでも2点を追加する適時打となった。  「感触はよかったけど、もうひと伸び足りなかった」と少し悔しそうな表情を浮かべたが、三回には一死満塁から中堅への犠飛。5打数2安打3打点の活躍で期待に応えた。  8月28日の再昇格後13打席目で初安打で、同5日のヤクルト戦(京セラ)以来。「なかなか結果が出なかったけど、きょういい形でできてよかった」。今季は4番も務めた。チャンスに強い打撃で猛虎打線を引っ張っていく。 (菊地峻太朗)

◆また、福留だ。いや、福留サン。もう、福留サマと呼ぶしかない。まだ劇場に続きがあったとは恐れ入る。今度は先制打に中押し打。体中から闘争心を湧かせる主将の姿に全員が引っ張られた。  「若い選手が前で出てくれる。それに応えられてよかった。きょう(の殊勲)は俊介とか陽川とか若い選手でしょう!」  お立ち台を後輩に譲り、うれしそうに笑った。おぜん立てをしてくれたら返してみせる。相手のミスにつけ込む。三回がまさにそうだった。  四球と二失で一死一、二塁。今永のスライダーを引っ張った。打球は右翼フェンス手前で弾み、糸原が生還。2試合連続の先制に成功し、福留は二塁に到達した。これが日米通算487二塁打。歴代4位タイで、ついに立浪和義(中日)と肩を並べた。  鹿児島で生まれ、大崎小3年でソフトボールから始めた野球人生。中日がかつてキャンプを張っていた宮崎・串間に連日足を運び、スタンドから立浪のホームランボールを追いかけた。立浪さんみたいになりたい。強い高校に行きたい。そして、親孝行したい。ミスターツーベースに憧れ、福留自身も中日時代に3度の最多二塁打。この塁上で輝く姿を目指した。  「こうやって勝てたことが大きい。いい形できている。気分的にも、いい気分でいられるよね」  六回無死二塁で藤岡から右前適時打を放ち、お役ご免。代走・江越が近づくと41歳はおどけながら、おちゃめにスイッチ。この明るさが何より。絶好調で広島に乗り込む。 (阿部祐亮)

◆喜びと悔しさが半分半分だった。青柳が今季初先発初勝利。2軍で好投し続けてやっとつかみとった1年ぶりの1軍マウンドで、昨年8月19日の中日戦(ナゴヤドーム)以来となる379日ぶりの勝利を手にした。  「去年までと違って四死球で荒れるのではなくてしっかりゲームをつくれるピッチャーのような投球ができた。そこが一番良かったと思います」  一回一死二、三塁で筒香を空振り三振に仕留めて後続を断ち、無失点で切り抜けた。「あれが一番大きかった」。これで勢いに乗ると、五回までを無失点。変則フォームから繰り出す直球に、外角に鋭く決まるスライダーが冴えた。六回、先頭にこの日唯一の四球を出すなどして一死一、二塁。ここでソトに3ランを浴びて降板となったが、大きな拍手が送られた。  成長した姿には金本監督も「香田コーチは『(五回で)代えませんか』ということだったんよ。ちょっと俺が『まだいけるんちゃいますか?』と」と期待したほどだった。  昨季は12試合に先発して4勝したがファームで課題を見つめ直した。直球の質を上げ、スライダーでカウントを取れること-。「力まず、リラックスしてしっかり腕を振る。伸びるボールを投げる」。練習では球速関係なく、納得いく真っすぐを投げることにこだわった。黙々と目の前の課題と向き合う姿に、矢野2軍監督も「チャンスがなくて苦しかったと思う。それでも、どんな練習もめげずに一生懸命やっていた」と目を細めていた。  結果を出してもなかなか1軍に呼ばれない。そんな苦しい時期を支えてくれたのは"おふくろの味"。「あれってどうやって作るの?」。幼い頃、よく食べたもんじゃ焼き。ソースではなく、塩とごま油でいただくのが青柳家の味付け。そんななつかしのレシピを母・利香さんにたずね、自炊で再現。思い出のもんじゃが、戦う体にしみわたった。  「次がよかったら、また次もと、どんどん向上して繰り返していけたらいいなと思います」  先発ローテが壊滅危機の中での"一発快投"に、金本監督も次回登板について「もちろんある」と即答。9日の巨人戦(甲子園)が濃厚。遅れてきた3年目右腕が、虎投の救世主になる。 (箭内桃子) ★虎の先発ローテ事情  藤浪も2軍調整中で、先発ローテの6人目が確定できない状況。日曜日はD1位・馬場、ソフトバンクから移籍した飯田、岩田らが週替わりで先発している。青柳が勝ち星を挙げるまで、ここ9試合は先発に白星がつかず、昨季チーム最多12勝の秋山も1日に3度目の登録抹消となった。

◆連夜の猛爆や!! 阪神は、DeNA相手に15安打&12得点と大勝。俊介外野手(31)がプロ9年目で初の5打点をマークする大活躍だ。9月連勝発進で、5カードぶりの勝ち越し。"鬼門"と化していた聖地では今季初の2桁得点で、強い虎がついに息を吹き返したで~!  懸命にバットを伸ばした分、猛烈なスピンがかかった。白球は不規則に跳ね、野手から逃げるように緑の芝生を転がる。三塁へ滑り込みながら、俊介はバシッ! と激しく手をたたいた。値千金の3点三塁打を皮切りに、プロ初5打点だ。チームも今季の甲子園47試合目で初の2桁得点。待ちに待った大爆発は、間違いなく俊介が呼んだ。  「次につなごうと思って。得点圏でしたし、それがああいう形になってよかったです」  福留の適時二塁打と、陽川の犠飛で2-0とした三回。なおも二死満塁から、低めのスライダーに食らいついた。まさに「執念」だった。打球はライナーで右前へ。右翼手・ソトの目の前で弾んで方向が変わり、ソトの足に当たってファウルグラウンド方向へ転がる-。右翼への3点三塁打。一気に5-0だ。金本監督も「あれで主導権握れましたんで、本当にいい働きをしてくれました」と激賞。そして、この夜の俊介はまだまだ終わらなかった。  追加点が欲しかった五回一死一、二塁でも右前適時打。9-3の六回一死三塁では遊ゴロでキッチリと打点。オマケに八回にも中前打を放って今季初猛打賞としてみせた。チームは12得点したが、今季、甲子園では初2桁得点。指揮官も「今年? ほんと、申し訳ないですね」と苦笑するしかなかった。俊介は当初、2試合ぶりのスタメン起用をするか迷ったという。だが将も「片岡コーチの強引なご推薦がありましてね。感謝というかね、よくぞ本当に推してくれて」と笑う。小技を期待したつもりが、3安打5打点の"大技"で応えてくれた。  中堅スタメンはほぼ毎日、日替わり。そんな中で懸命な中堅が、また輝き出した。8月26日の巨人戦(東京ドーム)では八回5点ビハインド逆転につながる、貴重な2点打。だが、舞台裏にはこんなことがあった。  同点とした直後の三回の守備で、中堅前へ飛んできたライナーにダイブし後逸...。トレード加入後初登板だった飯田の、足を引っ張る形になり「ごめん」とベンチで謝った。飯田が「何言ってるんスか!? 気にしないでください! 絶対にこの後イイ場面で回ってきますから、そこで打ってください!」とハッパをかけてくれた。「わかった! いってくる!」と誓い、本当に打った。飯田の負けも消えた。いいことも悪いことも、起きるのが野球。チームのため歯を食いしばる強さが、この中堅にはある。  「満足するんじゃなくて、あしたからも結果を出せるように。やっていきたいです」  甲子園では3カ月ぶりの連勝で、5カードぶり勝ち越し。あすからは敵地で広島戦だ。甲子園で、ベテランも若手も、俊介も打ちまくった。今の虎なら、何かを起こせる。 (長友孝輔)

◆先発投手陣が苦しい状況で、青柳の好投はチームに大収穫だ。六回に3失点で交代したが、五回までの投球は文句なしの合格点をあげられる。  五回まで無四球に象徴されるように、制球の良さが好投の最大の要因。もともと制球に苦しむタイプの青柳を、捕手・梅野が「真ん中でいいよ」とジェスチャーでリードしていた。  気分的に楽になれたのか、直球に力がある上に、右打者の外角へのスライダーがいいコースに決まっていた。たまに抜ける球が、打者の手元にいくなど、いい感じで荒れていたことも効果的だった。  反省点もはっきりしている。六回の先頭打者への四球。そしてこの回、急にスライダーでストライクが入らなくなった。やはり直球だけでは打たれてしまう。  1軍では、1年ぶりの登板。五回を投げ切ってホッとしたのか、それとも他に原因があるのか。投げてみないと分からないタイプは、気持ちの部分が大きなウエートを占める。この日のイメージを忘れず、いかに維持するか。それさえできれば、相手がどこでも、この日のように試合を作る投球はできるはずだ。 (サンケイスポーツ専属評論家)

◆DeNAは大敗し、3位巨人と5ゲーム差に後退。3年連続のクライマックスシリーズ進出へ厳しい立場となった。  守備の乱れが大量失点を招いた。三回1死一塁から併殺で脱出と思われた二ゴロを石川が失策。直後に福留に浴びた二塁打で先制を許したことから、ラミレス監督は「あのエラーがターニングポイント。流れが行ってしまった」と悔やんだ。  2死後の満塁からは右翼手ソトが俊介の打球をはじいた上に蹴ってしまい(記録は三塁打)、転々とする間に3人が生還。監督も「甲子園で阪神相手に先に5点を取られては...」と言うしかなかった。 今永(自責点0の5失点で9敗目) 「(石川の失策でピンチを背負った)あの後を抑えてなんぼ。力みが出てしまった」 DeNA・永池内野守備走塁コーチ(石川の失策に) 「プロだから言い訳はできない。本人が一番悔しい思いをしている」

◆2試合連続で失策が失点につながった。三回一死一塁で阪神・北條が放ったゴロを二塁手の石川が失策。併殺を逃すと、そこからピンチが広がり一気に5点を奪われた。ラミレス監督は「エラーで流れが相手にいってしまった。阪神相手に序盤の5点差はタフになる」と表情を曇らせた。選手、首脳陣、ファンにとっても、消化不良の2連敗となった。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
71442 0.617
(↑0.003)
M13
(↑2)
26613
(+7)
524
(+3)
155
(+2)
75
(+1)
0.268
(-)
4.08
(↑0.01)
2
(-)
ヤクルト
57581 0.496
(↓0.004)
14
(↓1)
27540
(+3)
561
(+7)
108
(-)
63
(-)
0.268
(↓0.001)
4.36
(↓0.01)
3
(-)
巨人
59623 0.488
(↑0.005)
15
(-)
19556
(+13)
513
(+9)
126
(+2)
58
(+3)
0.261
(↑0.001)
3.93
(↓0.04)
4
(-)
阪神
52591 0.468
(↑0.004)
17
(-)
31444
(+12)
488
(+3)
67
(-)
55
(+2)
0.252
(↑0.001
3.96
(↑0.01)
5
(-)
DeNA
51642 0.443
(↓0.004)
20
(↓1)
26464
(+3)
553
(+12)
143
(+1)
68
(-)
0.252
(-)
4.36
(↓0.02)
6
(-)
中日
53672 0.442
(↓0.003)
20.5
(↓1)
21510
(+9)
552
(+13)
80
(-)
52
(-)
0.264
(↑0.001)
4.33
(↓0.06)