西武(☆6対5★)楽天 =リーグ戦21回戦・群馬県立敷島公園野球場=
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楽天
10000 4000 591
西武
01010 040× 6102
勝利投手:伊藤 翔(1勝0敗0S)
(セーブ:ヒース(3勝0敗7S))
敗戦投手:則本 昂大(6勝10敗0S)
  DAZN
◆西武が連敗を3で止めた。西武は3点を追う7回裏、秋山の適時打で1点を返す。さらに、続く無死一二塁の好機に浅村の3ランが飛び出し、逆転に成功した。投げては、3番手・伊藤がプロ初勝利。敗れた楽天は、6回に一挙4点を奪いリードするも、先発・則本が粘りきれなかった。

◆今季の西武は楽天戦でカード別最多の38本塁打をマーク。中でも4番山川が20試合で11本塁打の大当たり。西武が同一カードで40本塁打以上記録すれば、47本打った04年オリックス戦以来となる。

◆西武が三重殺を完成させた。1点を先制され、なお無死一、二塁の1回。楽天今江の三ゴロで、まず三塁手中村が三塁を踏み、二塁に素早く転送。二塁手浅村から一塁手山川へ送球し、打者走者もアウトとした。 先頭打者アーチから右前打、四球と立ち上がりに苦しんでいた先発多和田を、バックが最高の形でカバーした。 三重殺は2014年4月22日にソフトバンクが日本ハム戦で記録して以来。西武では2012年8月17日楽天戦以来、6年ぶり。

◆楽天ドラフト6位ルーキー西巻賢二内野手が、プロ初の1試合3安打を放った。 1、5回に右前打をマークすると、6回には左前へ適時打。存在感を示したが、4回の守備で平凡な内野フライを捕球出来ず、一時勝ち越しの失策を犯した。「1点の重みを知った。本当に申し訳なかったです」と表情は渋かったが、平石監督代行は「ミスはあるものだと思っている」とフォローした。

◆西武が逆転勝ちで連敗を3で止めた。3点を追う7回に金子侑、源田、秋山の3連打でまず1点を返し、続く浅村が決勝の26号3ラン。先発多和田が6回途中5失点(自責3)で降板も、打線が楽天則本を沈めてひっくり返した。 辻発彦監督は7回の攻撃を振り返り「あの場面をつくった金子(侑)、源田の働きが大きかった。そしてやっぱり浅村。(6回の守備で)エラーをして点を取られて、期するものあったと思う。状況(無死一、二塁)を読んで、引っかけての内野ゴロがいかないように、右中間への見事なホームランだった」とたたえた。 この日は、今季不動の1、2番コンビだった秋山と源田の打順を入れ替えた。指揮官は「あの形は前から考えていた」とした上で「下位の調子がいいから、そこからチャンスもくる。(1番)秋山も必要と思って迷いもあったが...。出塁率も上がってきて足もある源田を1番に置けば、秋山への攻め方も変わってくる。より攻撃的になるんじゃないかと。(2人の)気分転換みたいなものあった」と説明した。 2位ソフトバンクが敗れ、ゲーム差は再び6に広がったが「これからの1試合1試合は全て大変」と引き締めた。

◆首位西武の浅村栄斗内野手(27)が連敗を3で止める1発を決めた。2点を追う7回に決勝の26号3ラン。今季不動の1、2番コンビだった秋山、源田を入れ替えた辻発彦監督(59)の一手も、逆転劇につながった。ペナントレースは残り30試合。ソフトバンク、日本ハムの猛追を受ける中、10年ぶりの優勝に向けて頼れる主将がラストスパートののろしを上げた。 主将浅村のひと振りが、負の流れを断ち切った。2点差に追い上げ、なお無死一、二塁の7回。則本の2球目、154キロを捉え、右中間席にたたき込んだ。決勝の26号3ラン。1点リードの6回に自身の悪送球も絡んで4失点しており「自分のエラーで迷惑をかけてしまった。(先発の)多和田に申し訳ないことをしたので、何とかここで打ってやると思ってました。(感触は)完璧でした」とうなずいた。 期するものがあった。2位ソフトバンクに3連敗を喫して迎えた一戦。ここで食い止められるか否か。ペナントの行方を左右しかねない戦いと分かっていた。「1つ勝つ難しさが改めて分かった。悔しい気持ちもあった。それも踏まえて、みんなで1つになって1つの勝ちを意識していこうと。自分はそう思ってグラウンドに立った」。決意がこもった会心の1発だった。 リーグトップの打点は102に伸ばした。13年以来、自身2度目の大台突破となったが、頭には勝利の2文字しかない。試合前、前を見据えて言った。 浅村 数字への思いは、ほとんどないです。もちろん自分が打った、打たないというのはある。でも今はチームが勝てばいいと思える。勝つとホッとします。今までレギュラーで優勝争いをしたことがないので、こういう気持ちは正直、初めてなんですけど。 初めて去来する感情を受け止め、打席に立つ。主軸として、キャプテンとして、何よりも得点圏での打撃を意識。この日は辻監督就任以来初めて1番源田、2番秋山の打線を組んだ。7回の逆転劇はこの打順が機能。「前のバッターが本当にいい形でつないでくれたので」と重視する好機で最高の結果を出した。 連敗を3で止め、10年ぶりの歓喜へ再スタートを切った。「1つでも多くチームを勝たせられる打点を挙げられるように頑張っていきたい」。頼れる3番浅村。そのバットで頂点へ引っ張っていく。【佐竹実】 ▼浅村が今季102打点とし5年ぶり2度目のシーズン100打点。西武で100打点以上を複数回マークしたのはテリー(2度)秋山(2度)カブレラ(4度)中村(4度)に次いで5人目。110打点の13年は一塁手で、今季は二塁手で記録。二塁手で100打点以上は16年山田(ヤクルト)以来7人、9度目。パ・リーグでは97年小久保(ダイエー)03、10年井口(ダイエー、ロッテ)に次いで3人、4度目。

◆西武のルーキー伊藤がプロ初勝利を挙げた。3点を追う7回に3番手で登板。無失点で切り抜け、直後の逆転劇につなげた。10試合目のマウンドで白星を手にし「自分の球を投げることができた。先輩方が逆転してくれて本当にうれしい」。 千葉・横芝敬愛高から四国アイランドリーグplus徳島を経てドラフト3位で入団。「優勝争いの中で1日1日が自分のプラスになっている。優勝に貢献できるように頑張ります」と力を込めた。

◆西武が両リーグを通じて2014年4月22日にソフトバンクが記録して以来、球団では12年8月17日以来となる三重殺を完成させた。  一回、先発の多和田が田中に先頭打者本塁打を許してなお無死一、二塁で、今江の強いゴロの打球を三塁手の中村が捕球し、ベースを踏んで二塁の浅村へ送球し、一塁の山川へ転送された。パ・リーグでは84度目の記録となった。

◆楽天のドラフト6位ルーキー、西巻がプロ初の1試合3安打の固め打ちを見せた。ただ、四回に自身の失策が失点につながり、チームは1点差で敗れたため「3安打を打ったというよりも、1点の重みの方を感じている」と笑顔はなかった。  宮城・仙台育英高から入団した19歳の内野手は一、五回に右前打、六回に左前適時打と広角に打ち分けた。「これからも自分の仕事をしていきたい」と意欲的に語った。

◆西武のルーキー伊藤が10試合目の登板でプロ初勝利を手にした。2-5の七回に投げて無失点で切り抜け、裏の攻撃で味方が逆転して勝ち星が転がり込んだ。「先輩方が逆転してくれてうれしい」とはにかんだ。  千葉・横芝敬愛高から四国アイランドリーグplus徳島を経てドラフト3位で入団。「優勝争いの中で投げて、一日一日、貴重な経験をしている」と充実ぶりを口にした。

◆楽天の則本は七回途中まで6失点でKOされ、今季10敗目を喫した。5-2の七回に秋山に適時打、続く浅村に3ランを浴びて逆転され「自分に失望した。もう一回、やり直す」と唇をかんだ。  今季の西武戦は4戦4敗。1-2の六回に味方が4点を奪って逆転していただけに「野手の皆さんに申し訳ない」と声を落とした。

◆一回無死一、二塁のピンチに今江の強いゴロを三塁手の中村が捕球し、三塁ベースを踏んで二塁の浅村へ送球。さらに一塁の山川へ転送され、球団では2012年8月17日以来、両リーグを通じて14年4月22日にソフトバンクが記録して以来となる三重殺を完成させた(パ・リーグ84度目)。中村は「右打者の三ゴロはイメージ通り。取れてよかった」と笑顔だった。

◆西武は28日、楽天21回戦(上毛敷島)に6-5で逆転勝ちし、連敗を3で止めた。3点を追う七回に3連打で1点を返し、浅村栄斗内野手(27)が逆転の26号3ランを放った。ロッテ戦に敗れた2位ソフトバンクと6ゲーム差に広げ、最短で9月1日に優勝へのマジックナンバー「20」が点灯する。  昨季王者の足音が迫るなか、レオ党に笑顔が戻った。七回無死一、三塁。浅村が則本の投じた154キロの直球を右中間席にたたき込んだ。  「感触はよかった。多和田に迷惑をかけたので、なんとかしたい思いでした」  意地の26号3ラン。1点リードの六回無死一塁の守備では、二塁悪送球でピンチを広げた主砲はベンチに戻り、安堵の表情だ。  3安打で3打点も積み上げ、リーグ1位の102打点。打点王(110点)を獲得した2013年以来、5年ぶりの100打点に到達した。「そういうところ(主軸)で打たせてもらっている。これからも継続して一つでも多く勝たせられるような打点を挙げていきたい」と汗をぬぐった。  前カードは2位ソフトバンクに敵地で3連戦3連敗。帰京する機内で、辻監督と橋上作戦コーチが逆襲へのプランを練った。それが、「1番源田、2番秋山」の新打線だ。開幕から「1番秋山、2番源田、3番浅村、4番山川」は不動だったが、113試合目でついに"聖域"にメスを入れた。  辻監督は「源田の出塁率(・326)が高くなってきた。足の速い源田を1番に置くことで、秋山に対する攻め方も変わるだろうし、より攻撃的になる」と意図を説明。指揮官の思惑通り、逆転に成功した七回は9番金子侑から源田、秋山の3連打で浅村の劇弾をおぜん立てした。  2位のソフトバンクが敗れ、再び6ゲームに広げた。最短での優勝へのマジック点灯は9月1日だ。「(雰囲気は)最高じゃないですかね」と浅村。10年ぶりの優勝は絶対に渡さない。 (花里雄太)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
664520.595
(↑0.004)
0
(-)
30627
(+6)
532
(+5)
159
(+2)
105
(-)
0.271
(-)
4.36
(↑0.01)
2
(-)
福岡
595010.5413
(↓0.005)
6
(↓1)
33516
(+1)
466
(+2)
161
(-)
66
(-)
0.263
(↑0.001)
4.05
(↑0.02)
3
(-)
日ハム
605130.5405
(↑0.004)
6
(-)
29493
(+4)
467
(-)
124
(+1)
74
(-)
0.253
(↑0.001)
3.75
(↑0.03)
4
(-)
ロッテ
525630.481
(↑0.004)
12.5
(-)
32426
(+2)
458
(+1)
52
(-)
102
(-)
0.254
(-)
3.8
(↑0.03)
5
(-)
ORIX
525950.468
(↓0.005)
14
(↓1)
27430
(-)
461
(+4)
83
(-)
76
(+1)
0.239
(↓0.001)
3.69
(↓0.01)
6
(-)
楽天
476430.423
(↓0.004)
19
(↓1)
29408
(+5)
452
(+6)
103
(+1)
55
(+1)
0.241
(-)
3.68
(↓0.01)