西武(☆4対3★)日本ハム =リーグ戦12回戦・メットライフ=
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日ハム
00030 0000 381
西武
00100 030× 4100
勝利投手:平井 克典(2勝1敗0S)
(セーブ:ヒース(3勝0敗1S))
敗戦投手:宮西 尚生(2勝1敗0S)
  DAZN
◆西武が接戦を制した。西武は3回裏、2死二塁から秋山の適時三塁打で先制に成功する。その後逆転を許すも、7回に代打・栗山の犠飛などで3点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、2番手・平井が今季2勝目。敗れた日本ハムは、守備の乱れが響き、痛い敗戦を喫した。

◆本塁打と打点でリーグ2冠の西武山川穂高内野手(26)だが、今季の日本ハム戦は41打数7安打の打率1割7分1厘。  本塁打も3月31日に打った1本だけと、このカードでは打てていない。首位を争う相手の前で本塁打を打てるか。

◆日本ハムのブランドン・レアード内野手が、逆転2ランを放った。  1点を追う4回無死一塁、左翼ポール際の最前列ギリギリに23号2ランをライナーで突き刺した。3試合連続アーチは価値ある逆転弾。  「先頭の(中田)翔が出塁してくれたので、つなげようと思っていた。打った瞬間、いい当たりだったのでスタンドに入るかなとは思った」と会心の一発になった。  強烈な高温多湿で有名な球場は、5月27日以来。「久しぶりのメットライフドームは暑くてビックリしたけれど、まだまだ頑張るよ」と暑さに負けず、本塁打後の恒例「すしポーズ」を決めていた。

◆日本ハム清水優心捕手が、先発上沢を援護した。  逆転した直後の4回1死二塁で「いい当たりではなかった」と、打ち上げた打球は右翼手の前にポトリと落ちた。右前適時打で加点。7月10日ソフトバンク戦以来の打点に「いいところに落ちてくれました。(二塁走者)アルシアの好走塁も大きかったです。直さん(上沢)が点を取られた後で、1点でも多く取りたかったので良かったです」と納得の一打になった。

◆首位西武は2位日本ハムとの首位攻防戦の初陣を勝利で飾った。2点を追う7回に栗山の中犠飛で1点差にすると、浅村の遊ゴロで併殺を狙われるも日本ハム石井の送球エラーで勝ち越しに成功。そのまま逃げ切り、首位をキープした。これでゲーム差は3・5になった。  勝ち投手は西武2番手の平井で2勝目。負けは日本ハム宮西で1敗目となった。

◆日本ハム上沢直之投手が無念の途中交代となった。6回0/3を7安打3失点で降板した。「何とか粘りながらいきましたが、もう少し長いイニングを投げないといけなかったと思います。ランナーを出したまま、マウンドを降りることになって、中継ぎ陣に負担をかけてしまったし、自分自身としても悔しい結果になってしまいました」。  6回まで強力な西武打線を5安打1失点に封じる力投。暗転したのは2点リードで迎えた7回だ。  先頭打者から2連続安打を浴びたところで、吉井投手コーチがマウンドへ向かった。続投を確認したように見えたが、同コーチが一塁側ベンチへ引き揚げると西武は代打栗山を投入。ここで、日本ハム栗山監督が一塁側ベンチを出て、上沢の交代を告げた。再び吉井投手コーチがマウンドに向かうと、天を見上げて苦笑いする上沢がいた。  2番手で登板した宮西が栗山に犠飛を浴び、さらに四球と安打で1死満塁とされた。上沢も祈るように見つめていたが、3番浅村の遊ゴロで併殺を狙い、二塁から一塁へ転送した石井一が悪送球(記録は失策)。この回から守備固めで入っていた2年目野手の痛恨プレーで二塁走者まで生還して逆転を許した。上沢は好投も報われず、白星を逃した。

◆首位西武が逆転勝ちした。2位日本ハムとの直接対決3連戦初戦をものにし、ゲーム差を3・5に広げた。  1-3の7回、中村、斉藤彰の連打で無死一、三塁をつくり、代打栗山が犠飛。なお1死満塁で、浅村は遊ゴロを打たされたが、日本ハムの二塁石井一が一塁悪送球。2者がかえり、この回3得点で逆転した。  辻発彦監督は「一言で言えば、うれしい。劣勢だったけど、選手の粘りが出た。素晴らしい勝ち方」と喜んだ。  3連戦初戦を勝ったことには「頭を取れた。日が変われば、明日また全員で勝利するために頑張ります」と話した。

◆西武先発の菊池雄星投手は、6回2/3、8安打3失点で勝ち負けはつかなかった。  立ち上がりから本調子ではなかった。打線に1点をもらった直後の4回、レアードの2ランなどで3点を失い、逆転を許した。5回以外は毎回、走者を背負った。7回2死二塁で降板。今季初めて、イニング途中でマウンドを降りた。  「調子は良くなかったですが、何とか1点でも少なく抑えようという思いで粘り強く投げました」と話した。  辻監督は「マウンドに上がり力みが出たのか、らしくないところがあった。ただ、バックの守りに助けられながら、3点でしのいだのはよかった。(7回の逆転の敵失という)相手のミスがあったのも、(3失点でしのぎ)プレッシャーをかけたから」と評価した。

◆日本ハムが、首位攻防戦の初戦を落とした。  1点を追う4回に、レアードの23号2ランで一時は逆転。今季、エース級の働きを見せてきた先発上沢が、粘投を見せていたが7回無死一、三塁のピンチを招いて降板した。2番手宮西が踏ん張れず、石井一の適時失策も重なり勝ち越しを許した。8回は3番近藤からの好打順も、反撃及ばず。競り負けゲーム差3・5に広げられた。  栗山英樹監督は「それ(適時失策)も全て、トータル的に野球。全てにおいて、こちらが上回れなかった」と受け止めた。

◆首位西武は辻監督の決断が流れを呼び込んだ。1-3の7回表2死二塁、今季初めて菊池をイニング途中で代えた。すると、2番手平井が好救援。日本ハム松本を遊ゴロに仕留めた。その裏、敵失もあり3得点で逆転。2位との直接対決3連戦初戦をものにし、ゲーム差を3・5に広げた。  菊池は5回以外は毎回走者を出した。本調子ではなかったが、エースだ。それでも、指揮官は押し切った。「(松本は)一番タイミングが合っていた。球数(122球)もどうかというところ。雄星(菊池)も心残りだろうけど、チームの勝利が一番」と貫いた。  ベンチで菊池は珍しく感情を爆発させた。グラブをたたきつけ、帽子を脱ぎ捨てた。辻監督はねぎらいに近寄ったが、すぐに元の位置へ戻った。「熱くなっていたから声をかけなかった。帽子を拾ってあげたよ」。それでいいと言う。  辻監督 それぐらいの気持ちがあっていい。そういう気持ちがうれしい。いつも言っている。チームが勝ったからOK。十分、貢献してくれた。  3失点でしのいだことを評価した。劣勢の末の白星を「どういう形であれ、チーム全体の勝利」と総括。秋に控えるであろう大一番を前に、価値ある1勝を手にした。【古川真弥】

◆西武平井克典投手(26)は心憎い言葉で切り出した。  「雄星(菊池)には、いつもチーム全体を助けてもらっている。たまには僕が助けてあげたかった」  1-3の7回2死二塁でお呼びがかかった。菊池に代わる2番手で登板。今季初めて、イニング途中で降りた同い年のエースを助けたかった。  日本ハム松本を2球で追い込んだ。カウント1-2からの4球目。首を何度も振って、自ら選んだのは内角真っすぐ。「決めてました。データからも、最後はスライダーを狙ってくるだろうと。自分の意思です」。強気に、遊ゴロに打ち取った。  7回に味方が3点を奪い逆転。平井は8回も続投し、3者凡退でつないだ。8回先頭は近藤。ファウル4つを打たれる我慢比べだった。カウント2-2からの8球目、再び首を振り続け、今度は外角スライダー。外のボールゾーンからクイッと曲げ、見逃し三振。近藤に反応させなかった。「一番頭にない球だろうと。投げ切れてよかった。ひらめきです」と、してやったりだった。  2年目の今季、5月に入ると打ち込まれることが続き、6月前半に2軍落ち。ファームで再びキレを取り戻し、1軍に戻ってきた。6月27日からは11試合で1失点のみ。辻監督からは「今日は平井でしょう」とねぎらわれた。  今季2勝目を手にしたが「大事な3連戦の頭を取れてよかった。僕の勝ちよりも、それ(チームの勝利)が一番の収穫だと思います」と、最後まで心憎い言葉で締めた。【古川真弥】

◆日本ハムが痛恨の敗戦を喫した。西武12回戦(メットライフドーム)はミスで手痛い黒星となった。1点リードの7回1死満塁の守備で、この回から二塁守備に就いていた石井一成内野手(24)が適時失策を犯し、決勝点を奪われた。首位との直接対決第1ラウンドは自滅で落とし、ゲーム差は3・5に広がった。  結果的に、大きなエラーとなった。7回1死満塁の守備。この回から二塁守備を任された石井一が、痛恨の悪送球をした。浅村が放った打球は、併殺打にうってつけの遊撃へのゴロ。石井一は素早く二塁ベースへカバーに入り、遊撃手・中島からの送球を捕球。この時点で、浅村は、本塁と一塁の中間点を走っていた。送球を急がなくても、十分に間に合うタイミングだったが、送球は一塁手・中田の右側へ大きくそれた。  痛恨の適時失策で二塁走者まで生還し、西武に決勝点を奪われた。試合後、石井一は「今日は、すいません...」。二塁へ向かう走者が視界に入ったのか、と問われても「関係ないです」。うつむきながら、声を絞り出した。金子内野守備コーチは「1つのプレーがチームメートの人生を変える。慌てるプレーではなかった」と、あえて厳しい言葉で振り返った。  悪夢のシーンが訪れる直前から、両ベンチは激しく駆け引きをしていた。先発上沢が連打を浴びて無死一、三塁となったところで吉井投手コーチがマウンドへ。1度は一塁側ベンチへ戻ったが、西武が代打栗山を起用すると栗山監督は宮西への交代を決断。同コーチが1分足らずで2度もマウンドへ向かう、珍しいシーンもあった。  栗山監督は「向こう(西武)の代打(栗山)のコールを待っていた」と説明した。じっと日本ハムの動きを見てから代打を告げた西武、栗山が起用されることを予測しながら、慌ててしまったように見えた日本ハム。結果論だが、受け身に回った駆け引きにも敗れてしまった。同監督は「それ(ミス)も含めてトータル的に野球。我々が野球をしきれなかったということ」と、振り返った。試合中に雷鳴がとどろきゲリラ豪雨も降って蒸し暑さの増したメットライフドームは、この日の日本ハムにとっては本当に重苦しい場所だった。【木下大輔】

◆日本ハム左の中継ぎエース宮西が、今季初黒星を喫した。  2点リードの7回無死一、三塁で登板。代打栗山に中犠飛で1点差に迫られ、なお1死満塁で浅村を遊ゴロに打ち取ったが...。併殺コースだったが、石井一の一塁悪送球で勝ち越しを許した。相手の勢いを止められず、今季33試合目で1敗目。「仕方ないですね」と、ひと言に悔しさを込めていた。

◆首位・西武は菊池、2・5ゲーム差で追う2位・日本ハムは上沢が先発した。西武は三回、二死二塁から秋山が右中間適時三塁打を放ち1点を先制した。日本ハムは四回、無死一塁からレアードが逆転の23号2ランを左翼席へ放った。さらに一死二塁で清水が右前適時打を放ち、3-1とした。  試合は五回を終わって日本ハムが3-1とリードした。

◆日本ハムのレアードが3試合連続本塁打となる23号2ランを放った。0-1の四回、先頭打者の中田が中前打で出て無死一塁で、甘く入った変化球を振り抜くと、鋭い打球が左翼ポール際へ飛び込んだ。  この一発で6試合連続安打と好調をキープ。「翔(中田)が出塁してくれたので、つなげようと思っていた。打った瞬間、いい当たりだったのでスタンドに入るかなと思った」と手応えを口にした。

◆西武・菊池雄星投手(27)が日本ハム戦に先発し、6回2/3を投げ8安打3失点。122球の熱投だったがリードを許して降板したたため、勝ち星はつかず。これで5戦勝ちなしとなった。  菊池は一回から150キロを超える速球を軸に日本ハム打線に立ち向かった。1点の援護をもらって迎えた四回、無死一塁からレアードに痛恨の逆転2ランを浴びると、さらに一死二塁で清水に右前適時打を許し3点を失った。  この後、走者を背負いながら粘りのピッチングで追加点を許さない。しかし七回に二死二塁としたところで降板を命じられた。

◆西武は1-3の七回に代打栗山の犠飛、浅村の遊ゴロと失策で計3点を挙げ逆転した。菊池は七回途中3失点と粘り、八回まで抑えた平井が2勝目、ヒースは3年ぶりのセーブを挙げた。日本ハムは五回以降淡泊な攻撃で無得点だった。

◆日本ハムは痛恨の逆転負けを喫し、西武との首位攻防3連戦の初戦を落とした。3-1の七回、1点を返されてなおも1死満塁で、宮西は浅村を遊ゴロに打ち取ったが、二塁手の石井一が併殺を狙って一塁に転送した球が大きくそれて逆転された。  後味の悪い敗戦で首位とのゲーム差は3・5に広がった。栗山監督は「勝ち切れなかった。勝たせてあげられなかった。こっちの責任」と選手をかばった。 上沢(七回途中3失点) 「何とか粘りながらいったが、もう少し長いイニングを投げないと。走者を出したまま、マウンドを降りて中継ぎ陣に負担をかけた」

◆西武のヒースが広島に在籍した2015年以来のセーブを挙げた。4-3の九回に登板し3者連続三振で試合を締め「(今季)初のセーブよりも、チームが勝てたことが良かった」と喜んだ。  今季は独立リーグ、ルートインBCリーグの富山でプレーし、5月に西武に加入。カスティーヨが故障で7月20日に出場選手登録を外れ、代役で抑えを務めている。「任されたところで投げることが大事」と頼もしかった。 秋山(三回2死二塁で3試合ぶりの安打となる適時三塁打) 「とにかく、あの場面で一本を出したかった」

◆守備のほころびで直接対決の初戦を落とした。3-2の七回一死満塁で浅村を遊ゴロ併殺打に打ち取ったかに思われたが、この回から守備固めで二塁に入った石井一が一塁へまさかの送球エラー。一気に逆転を許した。栗山監督は「(敗因は)ミスというより、トータルで野球なので」と選手を責めなかったが、ゲーム差は3・5に広がった。

◆パ・リーグ首位の西武は3日、2位・日本ハムとの12回戦(メットライフ)に4-3で逆転勝ち。七回途中降板したエース・菊池雄星投手(27)をリリーフした同学年の平井克典投手(26)が、気迫の投球でピンチを切り抜け、2勝目。相手のミスで決勝点をもぎ取る粘りの勝利で、日本ハムとのゲーム差を3・5に広げた。  あ~あ...いや、おおぉ~!! わずか数秒で、レオ党のため息が、歓喜の雄たけびに変わった。  「うれしい。劣勢だったけど、素晴らしい勝ち方。相手のミスも、プレッシャーがかかっていた(から)と思うよ」  3連敗すれば、今季初めて首位から陥落する大事な3連戦。初戦を制した辻監督はニンマリだ。  七回、1点差に迫り、なお一死満塁で、浅村の打球は遊撃へボテボテのゴロ。併殺で万事休す...と思われたが、二塁・石井一の一塁送球がそれ、2者が生還して逆転だ。  先発の菊池は1-3の七回、二死二塁で今季初めてイニング途中で降板。「ボール一つ一つは悪い感じはなかったけど...それ(途中降板)が悔しかった」と、ベンチにグラブをたたきつけた。  エースの姿に燃えたのは同学年の平井だ。「いつも雄星に助けられている。たまには助けさせてもらおうと」。ここまで2安打の松本を2球で追い込むと、最後は首を振って内角へ147キロの直球を投げ込み、遊ゴロに打ち取った。続投した八回も3者凡退に封じ、2勝目を手にした。  昨年の同時期は期間限定の赤を基調とした炎獅子(えんじし)ユニホームで59年ぶりの13連勝。今季も青の獅子風流(ししぶる)ユニホームで7勝3敗。早くも17-19日の日本ハム戦での着用延長が決まった。幸運を呼ぶ"戦闘服"を着て、ペナントレースを突っ走る。 (花里雄太)
三回に13打席ぶりの安打となる先制の適時三塁打を放った西武・秋山 「とにかくあの場面で1本出したかった」 広島時代の2015年以来、3年ぶりのセーブを挙げた西武・ヒース 「チームが勝ててよかった。打線も好調でブルペンも頑張っている」 ★西武・昨季の限定ユニホームVTR  昨夏は赤を基調とした限定ユニホームを「炎獅子ユニホーム」と名付け、7月21日からのホーム、ビジター計32試合で着用。首位だった楽天に11ゲーム差をつけられて一度は自力優勝の可能性が消滅したが、7月21日から炎獅子ユニホームを着用した試合は13連勝、レギュラーシーズンで24勝8敗、勝率.750を誇り、2位で進出したクライマックスシリーズファーストステージでも着用した。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
553610.604
(↑0.004)
0
(-)
51519
(+4)
441
(+3)
123
(-)
97
(-)
0.276
(-)
4.46
(↑0.02)
2
(-)
日ハム
524010.565
(↓0.006)
3.5
(↓1)
50418
(+3)
369
(+4)
104
(+1)
61
(+2)
0.25
(-)
3.6
(-)
3
(-)
福岡
454510.5
(↑0.006)
9.5
(-)
52410
(+5)
408
(+3)
129
(+1)
58
(+2)
0.257
(-)
4.31
(↑0.02)
4
(-)
ロッテ
444530.494
(↑0.005)
10
(-)
51371
(+2)
390
(+1)
46
(-)
90
(-)
0.257
(-)
3.88
(↑0.04)
5
(-)
ORIX
425040.457
(↓0.005)
13.5
(↓1)
47356
(+3)
376
(+5)
74
(+1)
64
(-)
0.24
(-)
3.7
(↓0.02)
6
(-)
楽天
415210.441
(↓0.005)
15
(↓1)
49350
(+1)
376
(+2)
89
(-)
48
(-)
0.243
(↓0.001)
3.74
(↑0.03)