広島(☆10対1★)DeNA =リーグ戦11回戦・マツダスタジアム=
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DeNA
00000 0100 172
広島
10400 050× 10101
勝利投手:野村 祐輔(5勝2敗0S)
敗戦投手:ウィーランド(4勝6敗0S)
  DAZN
◆投打のかみ合った広島が快勝。広島は1点を先制して迎えた3回裏、バティスタのグランドスラムで加点する。7回には、田中のグランドスラムなどで一挙5点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・野村が今季5勝目。敗れたDeNAは、打線がつながりを欠いた。

◆今季の広島丸佳浩外野手(29)はマツダスタジアムで78打数32安打、9本塁打、21打点、打率4割1分。本拠地では6月18日の日本ハム戦から8試合連続で安打をマークしている。  今日も好打を放ってチームの勝利に貢献出来るか。

◆大きな追加点だ。広島サビエル・バティスタ外野手(26)が3回に16号満塁本塁打を放った。  1点リードの3回。連打などで1死満塁とすると、バティスタが2ストライクを追い込まれながら外角球をたたいて右翼席に突き刺した。来日初のグランドスラムに「前の打席で自分のスイングが出来なかったから(中飛)。シチュエーションは違ったが、自分の力強いスイングを心がけた。ムーチョ(すごい)パワーね」と笑った。

◆難敵に先制パンチ。広島安部友裕内野手(29)が1回にDeNAウィーランドから先制打を放った。  1回2死から連続四球で一、二塁とすると、5番スタメンの安部がウィーランドの外角球をうまくバットに乗せて中堅にはじき返した。「丸と誠也がチャンスを作ってくれたので、必死に何とか食らいついていきました。先制点につながって良かったです」。二塁走者を本塁に迎え入れ、昨季5度の対戦で3敗と一度も勝ててない難敵から先制点をもぎとった。

◆DeNAが満塁弾を2発打たれ、大敗した。  3回に二塁ネフタリ・ソトの失策で出塁を許すと、先発ジョー・ウィーランドが2連打を浴び満塁。バティスタへの150キロの直球が真ん中に入り、満塁弾を打たれた。  さらに7回には中継ぎの武藤祐太がマウンドに上がると、先頭から歩かせ4四死球で満塁とすると、田中に本塁打を浴びた。1試合2被弾は球団史上初めての屈辱となった。  6敗目を喫したウィーランドは「調子自体は悪くありませんでしたが、2死からの出塁や、2ストライクから適時打を許すなど、最後の部分がうまくいきませんでした。本塁打を打たれたボールは、追い込んでいながら甘く入ってしまい、完全な失投です」と反省した。

◆広島がバティスタ、田中の2本の満塁弾などで2桁得点を奪い、DeNAに勝利。連勝で貯金を今季最多となる17とした。広島緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。    - 打線が大量得点  緒方監督 2本の満塁ホームランだからね。それは大きいよね。これだけの得点になる。それも大きいけど、守りかな。投手を助けた守りが、相手にもたくさん出たけど、(こちらも)向こうに行きかけた流れを止めてくれるような素晴らしいプレーをやってくれたので大きかった。  - 今季不振だった安部が復調気配  緒方監督 2軍から上がって来て、状態は練習から良かったから使ってあげたかったんだけど、それ以上に西川がしっかりバットでアピールしていたから使ってあげられなかった。昨日からいい仕事をしてくれる。持ち味出して、追い込まれても粘り強くセンターに打ち返す。最初の1点は大きかった。しっかり頑張ってもらおう、ここから。  - 先発野村は球数が多くなったが、粘った  緒方監督 粘って投げていた。先週の巨人戦では粘りきれなかったからね。5回までだったけど、投げきる姿を見せてくれたので良かった。  - フランスアがまた好投  緒方監督 いいポイントでいい仕事をしてくれた。期待している。  - 後半戦4カード続けて3連戦初戦を取った  緒方監督 広島に帰ってきて、こうやって勝ち試合を見せられたら一番いいんだろうけど、最後まで闘う姿を見てもらわないといけない。残り試合、選手もそのつもりで戦っていると思います。

◆首位快走する広島が、球団5年ぶり4度目となる1試合2発の満塁弾でDeNAに圧勝。本拠地マツダスタジアムでの連勝を8に伸ばした。まずはバティスタだ。1点リードの3回。2ストライクから150キロのつり球を、右翼席に豪快にたたき込んだ。  「自分の力強いスイングを心がけた。ムーチョ(すごい)パワーね。やっぱり満塁ホームランは違う。うれしい」と自画自賛。満塁弾は来日初で、20歳のころ、米カブス傘下でプレーした時に打って以来という。  今季16号で昨季11本を更新中。「あと20本は打ちたい」と意気込む後半戦は早くも3本目だ。キングのヤクルト山田哲、バレンティンとは8本差だが打席は2人の半分以下。今季42安打の4割近くが本塁打という驚異のアーチ率だ。「暑いのは好き。ドミニカ共和国に似ている」と涼しい顔で柵越えを重ねている。  昨季同カード3勝を献上したウィーランドを5回で降板させると、7回はリードオフマン田中が試合を決めた。右越えの6号満塁弾。武藤の内角スライダーをたたき「強く振れるところを待っていた」と納得顔だ。13年5月12日の中日戦で丸、菊池が放って以来のグランドスラム2発に本拠地は沸き返った。2連勝で貯金は今季最多17。勢いが止まらない。【大池和幸】
 ▼広島は3回にバティスタ、7回に田中が満塁本塁打。同一チームが1試合2本の満塁本塁打は、13年8月22日ロッテ以来24度目のプロ野球タイ記録。広島では13年5月12日中日戦以来4度目で、通算4度記録は近鉄に並ぶ最多タイだ。またDeNAが1試合2本の満塁本塁打を浴びたのは、球団史上初めて。

◆広島安部友裕内野手(29)が決勝打を含む4安打、3盗塁の活躍で勝利に貢献した。今季1度も勝てていなかったDeNA先発ウィーランドに対し、5月6日ヤクルト戦(神宮)以来の5番起用に応えた。1回の先制打で勢いづくと、塁上をかき回して2得点。チームはサビエル・バティスタ外野手(26)と田中広輔内野手(29)に2本の満塁弾が飛び出すなど、合計10得点で快勝した。  中堅にフラフラと上がった打球がDeNA梶谷の前にポトリと落ちると、一塁ベース上の安部に笑みがはじけた。自身初の1試合4安打の固め打ちで、打率を約2カ月ぶりに2割台に乗せた。さらに足でも初の1試合3盗塁で塁上をかき回し、2度ホームを踏んだ。  「(後半戦から)また開幕戦の気持ちでいる。1回打ち砕かれているので。取り返すつもりでやりたい」  今季一番の充実感をにじませた。DeNAウィーランドに5番で先発出場。5月6日以来の中軸起用に1打席目から応えた。2死から迎えた一、二塁。追い込まれながら外角球をうまくバットに乗せて中堅にはじき返した。先制打で打線を勢いづけると、この日のバットは打ち出の小づち状態。振れば安打、1四球も選んだ。さらに出塁すれば、果敢にスタートを切り3つの二盗を成功させた。得点を挙げたイニングすべてに絡む働きだった。  昨季はリーグ4位の打率3割1分を残しながら、今季は大不振で出場機会が激減。2軍降格も味わった。出番が減った5月下旬には、高い集中力を維持するため試合前練習からユニホームを着用して気持ちを高ぶらせることもあった。蒸し暑さから額に大粒の汗を光らせても「暑い」とは言わず「涼しい」と強がりを見せる。「覇気」と言い続け、グラウンドでは弱音は吐かないが、今季の大不振にはグラウンドを離れると態度に表れることもあった。この日、ようやく笑顔が戻った。  笑顔とともに復調気配を見せる安部に、緒方監督も「昨日からいい仕事をしてくれている。しっかり頑張ってもらおう、ここから」と期待する。その期待に裏切ってきた分だけ、安部の闘志も燃えたぎる。「前半戦仕事をしていないので、後半戦はチームのために仕事をする」。今季初のお立ち台で誓った。試合はバティスタと田中の満塁弾2発も飛び出し10得点の快勝。Vロードとともに、安部の逆襲がここから始まる。【前原淳】

◆広島は野村、DeNAはウィーランドが先発した。先制したのは広島。一回、二死一、二塁とすると、5番・安部が中前適時打を放った。さらに三回、一死満塁とすると、打席には6番・バティスタ。ウィーランドから右翼スタンドに16号満塁本塁打を放ち、リードを5点に広げた。

◆広島が2本の満塁本塁打で大勝した。一回に安部の適時打で先制。三回一死満塁でバティスタが16号を放ち、6-1の七回一死満塁では田中の6号でダメを押した。野村が5回無失点で5勝目。DeNAはウィーランドが誤算だった。

◆DeNAのウィーランドが満塁本塁打を浴びるなど序盤に5失点と崩れた。昨季、広島には5戦で無傷の3勝。特にマツダスタジアムでは2試合で計12回を投げて1失点と好相性だったが「2ストライクから適時打を許すなど最後の部分がうまくいかなかった」とうなだれた。  プロ野球タイ記録の2本の満塁弾を浴びて惨敗したラミレス監督は「相手に勢いが行ったまま進んでしまった」と肩を落とした。28日にも自力優勝の可能性が消える。 ラミレス監督(ウィーランドに) 「状態は悪くなかったが、球が少し高めに浮き過ぎた」 ソト(七回に一矢報いる適時打) 「チャンスの場面だったので、必ず走者をかえそうと思って打席に向かった」

◆広島の野村が5回無失点と好投し、5勝目を手にした。強力なDeNA打線を3安打に抑えて試合をつくり「粘り強く何とかゼロでしのげたことは良かった」と息をついた。  20日の巨人戦では、2本の3ランを浴びて5回6失点で役割を果たせなかった。「前回の反省を生かして高さ、コースに丁寧に投げることを心掛けた」と振り返るように、走者を背負っても本塁は踏ませず、流れを渡さなかった。

◆広島の安部がプロ11年目で初の1試合4安打をマークする活躍を見せた。一回、二死無走者から連続四球で生まれた一、二塁の好機で中前へ先制打を放ち「丸と(鈴木)誠也がチャンスをつくってくれたので、必死に何とか食らい付いた」と胸を張った。  この一打で波に乗ると、その後も単打を重ねた。四球を含め全5打席で出塁。3盗塁を決めるなど、5月6日以来の5番での起用に応え「前後にすごくいい打者がそろっている。何とかつなぐことができて良かった」と安堵感をにじませた。

◆首位の広島に1-10で完敗。ラミレス監督は「相手に勢いがあって、そのまま試合が進んでしまった」と首を横に振った。先発のウィーランドがバティスタに、3番手の武藤が田中にそれぞれ満塁弾を浴びた。1試合で2本の満塁本塁打を許すのは球団史上初で、5回5失点で6敗目のウィーランドは「追い込んでいながら甘く入った。完全な失投」と悔やんだ。 七回に一矢報いる適時打を放ったDeNA・ソト 「必ず走者をかえそうと思って打席に向かった」

◆2発の打ち上げ花火でマツダスタジアムがお祭り騒ぎとなった。広島のバティスタと田中がアベック満弾で競演。球団では2013年の菊池と丸以来5年ぶりとなる1試合2本の満塁本塁打で広島の夜空を彩った。  「力強いスイング。ムーチョ(スペイン語ですごい)パワーね。150キロを打ったからすごく力があるよ」  お立ち台で本塁打後のパフォーマンス「お好み焼き&サビエル(Xavier)」ポーズを披露し、上機嫌のバティスタ。1-0の三回一死からウィーランドの150キロ直球を一閃。右翼ポール際へ来日初の満塁本塁打となる16号を放って、リードを5点に広げた。  さらに、5-1の七回に押し出し四球で1点を奪ってなお一死満塁では田中が一発でダメ押しした。武藤の変化球をとらえて右越えに自身通算2本目のグランドスラムとなる6号。今季10度目の2桁得点でDeNAを粉砕し、緒方監督は「あの2本の満弾は大きかった」とうなずいた。  太陽が燦々と輝くカリブ海に浮かぶ島国、ドミニカ共和国出身のバティスタは記録的な猛暑が続く日本の夏も元気いっぱい。休日には同郷のメヒアとともに広島市内に繰り出し、好物の肉をモリモリと食べる。夏場に体重を落とす選手が多い中でベスト体重に近い110キロ台をキープ。夏バテ知らずの体で最近4試合で3発と絶好調だ。  「暑いのは好き。この暑さ最高です」  貯金を今季最多の17に伸ばし、優勝へのマジックナンバーは最短8月1日にも点灯する。6連戦が7週間続く厳しい日程の中、カープアカデミー出身のドミニカンが、夏男になる。(柏村翔) 七回一死満塁でダメ押しの6号満塁本塁打を放った広島・田中 「打ったのはスライダー。最高の形でいい追加点になりました」

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
513410.6
(↑0.005)
0
(-)
57439
(+10)
368
(+1)
106
(+2)
52
(+4)
0.262
(↑0.001)
3.96
(↑0.05)
2
(-)
ヤクルト
434310.5
(↑0.006)
8.5
(-)
56391
(+8)
409
(+2)
83
(+3)
47
(+2)
0.264
(↑0.001)
4.22
(↑0.03)
3
(-)
巨人
444710.484
(↑0.006)
10
(-)
51418
(+5)
378
(-)
89
(+2)
46
(-)
0.259
(-)
3.94
(↑0.04)
4
(-)
DeNA
404620.465
(↓0.006)
11.5
(↓1)
55345
(+1)
399
(+10)
107
(-)
55
(-)
0.247
(↓0.001)
4.16
(↓0.06)
5
(-)
阪神
384510.458
(↓0.005)
12
(↓1)
59321
(+2)
368
(+8)
50
(-)
44
(-)
0.245
(↑0.001)
3.91
(↓0.03)
6
(-)
中日
395110.433
(↓0.005)
14.5
(↓1)
52366
(-)
422
(+5)
59
(-)
43
(-)
0.26
(↓0.002)
4.48
(↓0.01)