ソフトバンク(10対10)ロッテ =リーグ戦11回戦・大阪ドーム=
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ロッテ
01020 4000 02110162
福岡
20210 0200 02110140
勝利投手:-
敗戦投手:-
  DAZN
◆ロッテは2点を追う6回表、鈴木と平沢の連続適時打などで一挙4点を奪い、逆転に成功する。一方のソフトバンクは、7回に牧原の2ランが飛び出し、試合を振り出しに戻した。その後は両軍ともに得点を取り合うも決着は付かず、試合は規定により引き分けに終わった。

◆吉本新喜劇メンバーが「鷹の祭典in大阪」として開催されたソフトバンク-ロッテ戦を盛り上げた。  座長の辻本茂雄をはじめ、島田珠代、アキが来場。まずは試合前イベントでコントを披露した。先にグラウンドに出た2人を袖で見守っていた辻本が「リハーサルと全然違う。5分で終わらへんぞ」と言うほど熱のこもった熱演。ベンチでは内川や上林、大阪出身の藤本打撃コーチが見守る中、年に1度の大阪主催ゲームに集まったファンを喜ばせた。  その後は辻本が始球式に登場。キャッチャー後ろから見守る島田と「ストライク投げたらキスしてあげる」「じゃあ絶対ボール投げよ」などという小ネタを挟みつつ、きっちりストライク投球。「盛り上がったらどうや」とおなじみの言い回しで締めた。初の始球式を終えた辻本は「気持ちよかったですね。ファンのパワーと、(マウンドから)遠いなとすごく感じました。(例年より)一番コントも長かったみたいで、盛り上がって良かったです」と振り返った。

◆ソフトバンク中村晃外野手(28)がラッキーな適時二塁打を放った。  3回2死二塁で、一塁線への打球がベースを直撃。大きく跳ねて、ダイビングした一塁の井上の体の上を通過していった。  この日は年に1度の大阪での主催試合だったこともあり? 埼玉出身の中村晃は「ラッキーの一言です。形がどんなんでも追加点が取れて良かったです」となぜか関西弁で振り返った。

◆ソフトバンクが延長12回、今季最長5時間45分の死闘で引き分けた。7回に牧原の2ランで追いつくと、延長でも2度のビハインドを追いついた。  工藤監督はぐったりと疲れた表情だったが「よく諦めないで、みんなつないでいいところで打ってくれた。最後は川島くんのすばらしい走塁で追いついて良かった。何とかしたい思いが出ていた。勝ちに等しい引き分けだったんじゃないかと思います」と選手たちをたたえた。

◆延長12回、今季両リーグ最長の5時間45分に及ぶ乱打戦の末に引き分け、ロッテは3位をキープしたが、ミスが続出した。  6回には平沢大河内野手、藤岡裕大内野手が2人連続バント失敗。延長に入ってからも内竜也投手の暴投や内野の失策など、守備の乱れから11回は2点、12回も1点のリードを追いつかれた。井口資仁監督は「ミスが多すぎ。話にならない。こんなことしてちゃ勝てるわけない」と厳しかった。  また先発の石川歩投手が2回で緊急降板するアクシデントにも見舞われた。10日の西武戦から中3日で球宴、中2日で17日の楽天戦と登板が続いていた。井口監督は「肩に力が入らないと言うので、早めに大事を取った」と説明。石川は降板後もベンチから声援を送り、試合後は「おそらく次回は大丈夫」と話した。

◆ソフトバンクの柳田悠岐外野手が首の張りのため、8回の守備から退いた。  3回に左中間席へ豪快な24号ソロをマークしていた柳田は「やろうと思えばやれた。寝違えみたいな感じ」と軽症を強調した。

◆ソフトバンク-ロッテ戦がパ・リーグ歴代3位の5時間45分、楽天-日本ハム戦が5時間7分と、24日は5時間超えが2試合。 1日に5時間以上が2試合は14年5月28日、交流戦のヤクルト-日本ハム戦5時間13分、DeNA-ソフトバンク戦5時間21分に次いで2度目。  同一リーグの2試合が5時間以上は史上初。

◆今季最長の試合時間5時間45分をかけた試合は、延長12回引き分けに終わった。2点を追った延長11回1死一、三塁で、今宮がロッテの守護神・内から同点の適時三塁打。今季初の5連敗、4月11日以来の借金生活転落の危機だった。ソフトバンクが球宴以降に借金を抱えるのは、最終順位4位だった13年以来5年ぶり。3位ロッテとの直接対決で粘り腰を見せたが、12回に加治屋がロッテ井上に再び勝ち越し弾を打たれた。  それでもホークスはあきらめない。その裏、先頭のデスパイネが失策で出塁し、1死一、三塁の好機をつくった。松田の飛球を背走した二塁の中村が捕球。デスパイネの代走で出た三塁走者・川島がスキを突いて、同点のホームイン。土壇場で追いついた。  試合中、気がかりなこと起きていた。柳田が首痛で途中交代した。朝から違和感があったが、4回の守備で悪化し、まだ同点だった8回の守備からベンチに下がった。現状では病院に行く予定はなく、明日以降の出場については当日の状態を見て決めるが、チームにとっては心配な状況だ。  柳田はこの日も初回に中前打を放ち、デスパイネの21号2ランで生還。3回には左中間へ24号ソロを放った。「自分のタイミングで、自分のスイングができました。追加点が欲しいところで、打ててよかったです」と手ごたえを口にしていた。現時点でいずれもチームトップの3割5分5厘、24本塁打、67打点、16盗塁と奮闘。最終盤は、ベンチで戦況を見守った。攻守ともにチームの軸。深刻な状況につながることだけは避けたい。【山本大地】

◆ロッテ先発の石川が2回で交代した。一回2死から柳田に安打を許し、デスパイネには直球を軽々と右翼席に運ばれた。二回は無失点で切り抜けたがわずか47球で救援を仰いだ。  オールスター戦登板から中2日で投げた前回は7回2失点(自責点1)と好投した。しかし疲労が抜けない状態で、チームによると「このまま投げても状態が上がらないと判断し、大事を取って交代させた」という。

◆ソフトバンクの上林が昨季の13本塁打を上回る、自己最多の14号ソロを放った。1点リードの四回に西野の変化球を右翼席上段まで運び「ストレートを狙っていたが、うまく反応できた」と満足げだった。  22日までの2試合は無安打だった。この日の試合前に藤本打撃コーチから楽にバットを構えるようにアドバイスを受け、すぐに好結果につなげた。昨年は後半戦で調子を大きく落としただけに、ここから真価が問われる。

◆驚異の粘りで引き分けた。ソフトバンクは1点を勝ち越された後の延長十二回一死一、三塁から松田の二飛で三塁走者の川島が生還して同点。6時間近い熱戦で、何とか黒星を逃れた。  打線が何度も窮地を救った。5-7の七回は牧原が「何とか次につなげようと思った結果が、ホームランになった」と一死一塁から大谷の内角球を右翼席へ同点2ラン。2点を勝ち越された後の延長十一回一死一、三塁からは今宮がセンターへ2点三塁打を放った。

◆勝ちきることはできなかったが、主砲の豪快な一発だった。今季ロッテの4番に定着した井上。十二回の先頭打者でこの日7度目の打席に立つと、加治屋の浮いた変化球をたたいて左翼上段席まで届かせた。  広島市出身で西日本豪雨の被災地に思いを寄せる。最近は「故郷を元気づけたい」と気合十分で、ここ10試合のうち9戦で打点を稼ぐ活躍。3位を走るチームを引っ張っている。 井口監督(延長で2度勝ち越しても勝てず) 「ミスが多すぎて話にならない。こんなことをしていたら勝てない」

◆ソフトバンクの柳田が首の張りのため、八回の守備から退いた。三回に左中間席へ豪快な24号ソロをマークしていた柳田は「やろうと思えばやれた。寝違えみたいな感じ」と軽症を強調した。

◆ロッテの岩下が4年目で初登板を果たした。10-9となった十二回に9番手で送り出される。堂々とした投球だったが、味方にミスが出て1失点。「勝ちきらないとと思って投げたが、そう簡単にいく打線ではなかった」と悔しがった。  星稜高時代は石川大会決勝で九回に8点差を逆転したチームとして話題になった。「プロであれ以上に話題となる活躍をしたい」と意気込む速球派。初舞台が、セーブのかかった場面となり「初めてであんな状況はなかなかない。いい経験」と前向きに話した。

◆岩下が4年目でプロ初登板。10-9の十二回に9番手で登板も、味方にミスが出て1失点。「勝ちきらないとと思って投げたが、そう簡単にいく打線ではなかった」と悔しがった。星稜高時代は石川大会決勝で九回に8点差を逆転したチームとして話題になった。初舞台がセーブのかかった場面となり、「初めてであんな状況はなかなかない。いい経験」と前向きに話した。

◆死闘か、ドタバタ劇か。"大坂夏の陣"は今季両リーグ最長、パ・リーグ史上3番目に長い5時間45分だ。執念で借金生活をなんとか回避したソフトバンク・工藤監督はまず、ナインをねぎらった。  「本当によくあきらめないで、つないで。最後はすばらしい走塁もあって、何とかしようという思いが出ていた」  3度目の同点劇は1点を追う延長十二回だ。一死一、三塁で松田が二飛。二塁・中村の捕球体勢が崩れると、三走の川島がタッチアップ。クロスプレーで得点をもぎ取った。七回に牧原の起死回生の同点2ランが飛び出し、延長十一回も今宮の2点三塁打。2度も2点差を追いついた。  負ければ今季ワーストの5連敗で、5年ぶりに後半戦での借金生活に突入するところだった。四回までに3本塁打で5点を奪い、先発は主戦の千賀。楽勝に持ち込みたいところで右腕が5回で降板し、救援が打ち込まれた。まさかの落城危機は4連敗のチーム状態を表す。さらに、柳田が首の痛みを訴えて八回から退くなどアクシデントにも見舞われたが...。  毎年恒例の「鷹の祭典in大阪」は例年通り、吉本新喜劇の面々がゲストだ。試合前には生コントに場内がわいた。試合もオチの読めないしっちゃかめっちゃかの末、結末は世にも珍しい"二犠飛"(記録は二飛)で10-10。ズッコける力も笑う余裕もないが、"悲劇"を回避した将は次戦での連敗脱出を誓った。  「勝ちに等しい引き分けだと思います。もう一丁、今度は引き分けじゃなくて勝ちます」  勝ちきりたいのが本音も、驚異の粘り。今宮が「やっと、うちらしい形もできた」と話すなど収穫もあった。「鷹の祭典」は26日から福岡で残り4試合。大阪の合戦は本拠地での逆襲の足がかりだ。(安藤理)
★長時間過ぎてイベント中止  長時間試合の影響で、試合後のイベントが中止になった。「鷹の祭典」の恒例、光と音の演出によるセレモニーが予定されていたが、試合終了時刻は終電間際。球団関係者は「出演者もお客さんも帰れないので」と苦笑いした。 ★茂造じいさん始球式  「鷹の祭典in大阪」のゲストに吉本新喜劇のメンバーが登場。座長の辻本茂雄が、おなじみの「茂造じいさん」の格好で始球式を務めた。島田珠代の「ストライク取ったらキスしてあげる」との声援に「絶対ボール投げたる」と反応。「練習より、めっちゃ遠いやん」としゃべりながらの珍投球も、見事にストライクを投じた。「練習通り。競輪しかやったことないけど、培ってきたものがパワーになりました」と、高校時代に自転車競技で全国大会で活躍した運動能力を発揮した。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
493510.583
(↑0.005)
0
(-)
58475
(+7)
409
(+1)
113
(+3)
94
(+1)
0.274
(↑0.001)
4.49
(↑0.04)
2
(-)
日ハム
483710.565
(↓0.006)
1.5
(↓1)
57374
(+8)
339
(+10)
98
(+2)
56
(-)
0.247
(-)
3.56
(↓0.05)
3
(-)
ロッテ
434130.512
(-)
6
(↓0.5)
56353
(+10)
352
(+10)
45
(+1)
90
(+2)
0.259
(↑0.002)
3.69
(↓0.05)
4
(-)
福岡
414110.5
(-)
7
(↓0.5)
60369
(+10)
364
(+10)
123
(+4)
50
(-)
0.254
(↑0.001)
4.19
(↓0.05)
5
(↓1)
ORIX
414240.494
(↓0.006)
7.5
(↓1)
56329
(+1)
332
(+7)
67
(+1)
56
(-)
0.242
(↓0.001)
3.62
(↓0.05)
6
(-)
楽天
355010.412
(↑0.007)
14.5
(-)
57315
(+10)
355
(+8)
85
(+4)
44
(+1)
0.243
(↑0.002)
3.89
(↓0.03)