日本ハム(☆7対5★)ソフトバンク =リーグ戦16回戦・札幌ドーム=
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福岡
00000 3110 590
日ハム
01003 012× 7110
勝利投手:井口 和朋(1勝1敗1S)
(セーブ:石川 直也(1勝2敗9S))
敗戦投手:加治屋 蓮(2勝1敗0S)
  DAZN
◆日本ハムは4-4で迎えた7回裏、近藤の適時打で勝ち越しに成功する。その後は同点を許すも、8回に松本の適時打などで2点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、3番手・井口がプロ初勝利。敗れたソフトバンクは、打線が6回以降に5点を奪うも及ばず、4連敗を喫した。

◆ソフトバンク中田賢一投手(36)が通算100勝に王手をかけてから4度目の登板。  対戦する日本ハムは昨季まで通算2勝5敗と苦戦するも、今季は3試合で1勝0敗、防御率0・66。敵地で好投して節目の記録到達なるか。

◆日本ハムのブランドン・レアード内野手が2回、先制の18号ソロを放った。  ソフトバンクの先発中田が投じた初球、129キロのフォークを捉えた。「試合前から初球は何で攻めてくるかしっかり考えて打席に立ったから、あのような結果につながったと思う。先制点が取れたから、これからどんどんリードを広げていきたい」と気合を高めていた。

◆日本ハムが5回に3点を追加した。  1死二塁から西川遥輝外野手が右翼線へ適時二塁打。なお2死一、二塁で中田翔内野手が左翼線へ2点適時二塁打を放った。中田は「打ったのはスライダー。チャンスだったし、なんとか食らいつきたいと思って、いいところに飛んでくれた。(直前に自打球が当たって)痛かったけどね。追加点が奪えたので良かったよ」と、痛みに耐えて奪った貴重な追加点を喜んだ。

◆日本ハム高梨裕稔投手(27)は7回5安打4失点で降板した。  5回までは伸びのある直球とフォークボールを主体に、内野安打1本に抑えていたが、球数が60球を超えた6回、左前打と右翼線二塁打で2死一、二塁と走者をためて、ソフトバンク柳田に浮いたフォークボールを左翼席へ運ばれた。  7回にも2死から松田に1発を浴びて、試合は振り出しに。「状態は悪くなかったんですけど、(本塁打された)2球の失投がもったいなかった」と反省していた。

◆日本ハムの3年目右腕、井口和朋投手が、プロ初勝利挙げた。同点に追いつかれた直後の8回2死一、三塁のピンチでマウンドに上がると、ソフトバンク内川を投ゴロに抑えた。その裏に味方が決勝点で、記念星が舞い込んだ。  お立ち台では、入団3年目での初勝利に「それまでたいした仕事をしてきていない」と苦笑いしたが「いい場面で出させてもらったので、気合を入れて投げました。とにかくその打者を抑えることに集中して投げました」と振り返った。ウイニングボールは「親に渡そうかなと思います。いつもありがとう、これからも応援よろしくと言いたいです」と感謝していた。

◆日本ハムがソフトバンク相手の7連勝を決めた。  先に4点を先行しながら、2度追いつかれる展開だったが、8回に2点を勝ち越して逃げ切った。これで今季4度目の同一カード3連勝。デーゲーム終了時点で、ナイターを控えた首位西武にゲーム差なしと迫り、貯金も今季最多の12とした。栗山英樹監督(57)は「まだ、本当にここから」と、気を引き締めていた。

◆ソフトバンクが今季3度目の4連敗で、交流戦前の5月28日以来の貯金0で勝率5割に戻った。  柳田の3ランなどで2度のビハインドを追いついたが、8回にセットアッパー加治屋が1死満塁のピンチを作り中島の二ゴロで勝ち越し点を献上。松本にも適時打を打たれ、2点差を跳ね返せなかった。加治屋はこれがプロ初黒星となった。  工藤監督は「結果的に負けたんですけども、中継ぎ陣は本当にみんな頑張っている。打たれることもあるし、そこは責めるつもりはない」。また、二ゴロを弾き併殺にできず決勝点となった牧原にも「一生懸命やった結果なんでね。それ以上に打つ方や盛り上げる方で頑張ってくれている」とおもんぱかった。「次はロッテさんと京セラドーム大阪でやる。『鷹の祭典』でみなさんも盛り上げてくれる」と前を向いた。

◆日本ハムが余力を残しながら貯金を今季最多の12に積み上げた。ソフトバンク16回戦(札幌ドーム)は、2連投していた勝ちパターンのセットアッパー宮西を温存。終盤に2度追いつかれながら粘って勝利を手繰り寄せた。優勝争いが激化するシーズン終盤を見据えて、ブルペン陣をフレッシュな状態に保つ戦略を崩さずに大きな1勝を得た。はっきりと2年ぶりのリーグ制覇への道が開けてきた。  同点に追いつかれた8回2死一、三塁。勝負どころで日本ハム栗山監督が投入したのは井口だった。勝ちパターンのセットアッパーではない3年目右腕は「いい場面で投げさせてもらったので、気合を入れていきました」。強打者内川に4球全て直球勝負。内外に投げ分け、最後は外の真っすぐで投ゴロに打ち取った。ピンチを脱出したその裏、打線が2点を勝ち越した。通算70試合目の登板でプロ初勝利をつかんだ。  勝利の方程式を休ませながら勝ち取った、大きな1勝だ。2連投の宮西を登板させないことは試合前から決まっていた。1点リードの8回は宮西の代わりに左腕の公文。柳田に同点打を浴びたが、勝ち越されはしなかった。傷口を最小限にとどめられる代役がいる。だから余裕をもった継投が可能で、球宴明けもブルペン全体の疲労度が比較的少なく戦えている。  開幕からブレずに慎重な戦略を実行してきた。今季は3日連続で登板したセットアッパーは2人。8回を任されるトンキンが1度、宮西が2度あっただけだ。6月以降に3日連続で登板したのは、開幕から抑えに抜てきされ、この日が3連投で3試合連続セーブを挙げた4年目の石川直のみだ。吉井投手コーチは「終盤の勝負がかかった時にブルペンが整っているようにやりくりしている」と話す。首位奪取の可能性がある一戦でも方針は変わらない。全ては2年ぶりのリーグ制覇のためだ。  栗山監督は対ソフトバンク7連勝を決めても「まだ本当にここから。いよいよ勝負が始まる。最終的なイメージだけをもってやります」と冷静に言葉を選んだ。歓喜の秋をゴールとして、逆算しながらの選手起用で積み上げた貯金は今季最多の12だ。リスクマネジメントしながら上位をキープする日本ハムはラストスパートへの足を、まだためている。【木下大輔】

◆ソフトバンク工藤監督は敗戦の瞬間、グッと奥歯をかみしめ、悔しさをこらえた。札幌で日本ハムにカード3連敗を食らい、今季3度目の4連敗。交流戦で作った貯金はついに底をつき、5月28日以来の勝率5割に戻った。球宴以降としては13年以来5年ぶりのBクラス転落だ。冷風の吹き込む札幌ドームのベンチ裏で工藤監督は「みんな頑張っているが、かみ合わせが悪いというか...」と、もどかしい心境を吐露した。  5回までにつけられた4点差を柳田の3ランと松田のソロで追いついた。7回に再び1点リードされても、8回に柳田が同点打。だがその裏、セットアッパー加治屋が2点を失い惜敗。工藤監督は「中継ぎはみんな頑張っているし、責められない」。勝ちパターンの救援陣も総動員し粘りを見せたが、最後は力負けだった。4打点の柳田も「結局負けている。次勝てるようにやっていく。それしかない」と表情を引き締めた。  日本ハム戦はこれで7連敗。重要視して臨んだ後半戦開幕からの西武、日本ハムとの6戦も2勝4敗と負け越した。工藤監督は「まだまだというところにはいる。しっかり切り替えていきたい」。0からのリスタートではい上がるしかない。【山本大地】

◆工藤ホークスは日本ハムに3連敗。貯金もなくなった。交流戦前の勝率5割に戻った。時間も同時に戻ってくれればいいのだが、時は進んで行く。本当に厳しい厳しい「夏本番」を迎えることになった。  試合後、ロッカー室から姿を見せた達川ヘッドコーチはいつになく厳しい口調で言った。  「(勝率5割は)リミット。次のロッテ戦で2つ勝たなかったら今年は終わり。いや、1つめじゃな。それで貯金か借金になるわけじゃから。もうトーナメントじゃよ」  ヘッドコーチの発言だけに説得力を持つが「今年は終わり」の予想は何としてでも覆したい。達川ヘッドは続けて言った。「この3連戦は1、2点差じゃろ。負けた気がせんから悔しいんじゃ。ワンチャンスで負けている」。たぶん、選手たちも同じ気持ちなのだろう。「悔しさ」を感じないはずはない。昨年のホークスのV奪回は一昨年の大逆転V逸の「屈辱」があったからこそ。そして今、日本ハムは昨年の悔しさをホークスにぶつけている。「(日本ハムの)中田は昨年のことが悔しい悔しい、といつも言うとるらしいからのう」。負けて傷をなめ合うのは弱者。その負の歴史に終止符を打ったからこそ、ホークスは「常勝チーム」になったはずだ。  北の大地で3連敗。ぱっくりと開いた傷口への薬となるかどうかは分からないが、敵将・日本ハム栗山監督は言う。「ホークスは必ず上がってくるチーム。いつもハラハラしながら戦っているんです」。まだまだ戦意を失うわけにはいかない。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンクの牧原は2番に座って2安打したものの、二塁守備に悔いを残した。同点の八回1死満塁で前進守備を敷き、中島の放った正面のゴロを「大事にいきすぎた」と捕りきれない。打者走者を一塁でアウトにするのが精いっぱいで、勝ち越し点を許した。  打撃では六回に右翼線へ二塁打、八回は高いバウンドの投ゴロで俊足を生かし内野安打。「(どちらも)点につながって良かったが、(守備の)ワンプレーを反省しないと」と表情は晴れなかった。

◆日本ハムの3年目、井口が70試合目の登板で初勝利を挙げた。八回に5-5と追いつかれ、なお2死一、三塁でマウンドへ。内川を速球で押し続け、最後は投ゴロ。流れを渡さず、直後の攻撃で味方が勝ち越して白星が転がり込んだ。  この日は連投していた宮西、トンキンが登板せず、救援陣は苦しい状況だった。貴重な役割を果たし「いい場面で投げさせてもらったので気合を入れた。勝ち試合で投げられたのが良かった」と充実感に浸った。

◆3年目右腕の井口が同点の八回二死一、三塁で救援。内川を投ゴロに打ち取ると直後に味方が2点を勝ち越し、4球でプロ初勝利を手にした。今季は開幕1軍入りしたが、不調で2カ月の2軍暮らしを経験。お立ち台では「3年目で初勝利は大したことがない」と自虐的な言葉を口にしながらも、「いい場面で出させてもらい、気合を入れて投げました」とうれしそうだった。

◆打線は柳田が3ランを含む4打点を挙げるなど2度追いついたものの、投手陣が粘れなかった。5-5の八回に加治屋が一死満塁のピンチを招き、二ゴロと適時打で痛恨の2失点。接戦をものにできず、4連敗で貯金がなくなった工藤監督は「(投打の)かみ合わせが悪い。それができれば、まだまだ(挽回できる)というところにいる」と語気を強めた。 歴代7位タイの通算759試合登板にソフトバンク・五十嵐 「偉大な先輩たちのところに自分の名前があがるのがうれしい」 八回に勝ち越され、プロ初黒星のソフトバンク・加治屋 「勝負どころで自分の弱さが出た」 23号3ラン、右前適時打など3安打4打点のソフトバンク・柳田 「結局負けたので...」

◆日本ハムは22日、ソフトバンク16回戦(札幌ドーム)に7-5で競り勝ち、このカード7連勝。貯金を今季最多の「12」とした。八回に5-5と追いつかれた直後、一死満塁から中島卓也内野手(27)の二ゴロの間に勝ち越し。さらに松本剛内野手(24)が貴重な追加点となる中前適時打を放った。  「剛のタイムリーが大きかった。選手全員でつかんだ勝利だね」  中田がチームの思いを代弁した。主将は13日のオールスター第1戦で左肘に死球を受け、16日の後半戦初戦を欠場。「次も当たったらしゃれにならない」と、患部に決して好きではないエルボーガードを装着して2戦目にスタメン復帰した。  この日は五回の第3打席で、前日の練習中に自打球を当てた左足をまたも自打球が直撃したが、「打つことだけに集中した」。左翼線へ鋭い打球を放つと、左足の痛みに顔をゆがめながら二塁ベースに到達した。プレーで引っ張る姿に栗山監督は「まだ(死球の)影響はある。主将としてチームを勝たせようとしてくれている」と感謝した。 (中田愛沙美)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
483510.578
(↑0.005)
0
(-)
59468
(+6)
408
(+3)
110
(+2)
93
(+2)
0.273
(↓0.001)
4.53
(↑0.02)
2
(-)
日ハム
483610.571
(↑0.005)
0.5
(-)
58366
(+7)
329
(+5)
96
(+1)
56
(-)
0.247
(↑0.001)
3.51
(↓0.02)
3
(↑2)
ロッテ
434120.512
(↑0.006)
5.5
(-)
57343
(+7)
342
(+3)
44
(+1)
88
(+1)
0.257
(↑0.001)
3.64
(↑0.01)
4
(↓1)
福岡
414100.5
(↓0.006)
6.5
(↓1)
61359
(+5)
354
(+7)
119
(+2)
50
(+1)
0.253
(-)
4.14
(↓0.04)
4
(↓1)
ORIX
414140.5
(↓0.006)
6.5
(↓1)
57328
(+3)
325
(+7)
66
(+1)
56
(+1)
0.243
(-)
3.57
(↓0.04)
6
(-)
楽天
345010.405
(↓0.005)
14.5
(↓1)
58305
(+3)
347
(+6)
81
(+3)
43
(-)
0.241
(↓0.001)
3.86
(↓0.03)