ヤクルト(☆9対4★)中日 =リーグ戦14回戦・明治神宮=
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中日
00202 0000 491
ヤクルト
10021 320× 981
勝利投手:大下 佑馬(1勝1敗0S)
敗戦投手:山井 大介(3勝3敗0S)
  DAZN
◆ヤクルトがシーソーゲームを制した。ヤクルトは1点を追う4回裏、山田哲のソロと川端の適時打で逆転に成功する。その後、同点で迎えた6回に川端の3ランで勝ち越すと、7回には雄平の適時打で2点を追加した。2番手・大下がプロ初勝利。敗れた中日は、投手陣が振るわなかった。

◆ヤクルト山田哲人内野手が、先制の19号ソロを放った。  1回2死、1ストライクから中日山井のやや内寄りの144キロ直球を振り抜き、左翼席上段まで運んだ。サイクル安打を達成した9日の巨人戦以来、6試合ぶりの1発を「しっかりと自分のスイングができました。先制できて良かったです」と自画自賛した。

◆ヤクルト山田哲人内野手が2打席連続アーチで、5年連続で20本塁打に到達した。  1回2死の第1打席では、1ストライクから中日山井のやや内寄りの144キロ直球を振り抜き、左翼席上段へ先制の19号ソロ。「しっかりと自分のスイングができました。先制できて良かったです」と自画自賛した。  サイクル安打を達成した9日の巨人戦以来6試合ぶりの1発で勢いづくと、1-2の4回1死の第2打席ではカウント1-1からのスライダーをバックスクリーン左へ運んだ。「上体を前に出されることなく、しっかりためて打てました」とコメントした。

◆ヤクルト川端慎吾内野手が、ひと振りで仕留めた。4-4の6回1死一、三塁、3ボールからの4球目を強振し、右翼席への勝ち越し2号3ランを決めた。  「打ったのはストレート。打者有利のカウントだったので、直球一本に絞って思い切っていきました。完璧でした」とコメントした。

◆中日ファンにとっては、あの「神宮の悪夢」を思い出す一戦になったかもしれない。真夏の3連戦の初戦に大量失点し、最下位に転落した。神宮では5連敗と今年も苦手としている。  先発山井が、4-4の6回に川端に3ランを打たれ、勝ち越された。「追いついてくれたのに、本塁打を3本も打たれて踏ん張れなかった。1発を警戒していたのに話にならない」とうなだれた。  昨年、同時期の7月25日からの神宮3連戦で、9失点、11失点、11失点の3連敗。とくに2戦目は10点リードを終盤にひっくり返される屈辱的な展開だった。ここから連敗は7まで伸び、ペナントレースから脱落していった苦い経験がある。  森繁和監督は「踏ん張れないからこういうゲームになる。ここ(神宮)で走者をためるような試合をしていてはな」と苦虫をかみつぶしたような表情。東京の竜党にこれ以上、不快指数の高い夜を過ごさせるわけにいかない。

◆ヤクルトのドラフト2位の大下佑馬投手が、プロ7試合目で初勝利をマークした。4-4の6回に2番手で登板。打者3人を無安打無失点で抑えて流れをつくると、その裏に川端の2号3ランで勝ち越しに成功。リードを守りきって、念願のウイニングボールを手にした。  照れくさそうに、お立ち台へと歩を進めた。本拠地神宮を埋め尽くしたファンの前でマイクを向けられた。「まだよく分からないです」。初々しいヒーローに、ファンの温かい歓声が飛んだ。声援にかき消されないよう、「細かいことは考えず、自分の投球をしようと思いました」と必死に声を張った。  悔しさが初勝利の下地にあった。中継ぎで3試合結果を出すと、11日の巨人戦でプロ初先発のチャンスをつかんだ。だが、結果は2回1/3で65球、6安打5失点。プロの洗礼を浴びた。「大事に行きすぎました。ちょっとでも浮いたら長打になる。まだまだ意識が足りない」。苦い経験を直視し、戒めとしながら次の機会を待った。  だからこそ、勝ち運が巡ってきた。この日は「目の前を1人1人、アウトを取っていこうと思った」と、低めにボールを集めることに神経を注いだ。そんな大下の懸命な姿に、小川監督も「低めに投げて打たせるのが持ち味。丁寧に投げていたと思う」と成長を感じ取った。  大下は広島出身。実家は今も広島市内にある。西日本豪雨災害について聞かれると「自分ごときが言うのはおこがましいですが、そういう中でも野球をやっていることは当たり前じゃないんだと、かみしめてやりたいと思います」と慎重に言葉を選びながら、常に故郷を思っていた。  この日のウイニングボールは、実家の母親の手に渡る模様だ。「こうやって野球をやらせてもらっているので、しっかりできることをしていって、いい報告をしたい」。KO負けからはい上がり、プロの第1歩をしっかりと刻んだ。

◆ヤクルト川端慎吾内野手の「勇気」が、勝利を呼び込んだ。  4-4の6回1死一、三塁。カウントは3ボール。1球様子を見てもいい場面だったが、川端は腹を決めていた。  川端 3ボールから打つのは勇気がいりますけど、(次打者の)西浦の調子も落ちているし、後ろのことを考えたら甘い球が来たら思い切っていってやろうと思っていました。  投手心理、打線の状態、すべてを打席で判断。その結果、「強振」という答えを導き出した。中日山井がストライクを取りに来た直球を思い切り振り抜くと、打球は右翼席へと消えた。決勝の2号3ラン。川端の読みと勇気が最高の結果を生み、チームを4位に押し上げた。川端は「完璧でした。忘れかけていた感触。久々です。(勝負どころは)ここやと思っていたので、最高の結果になりましたね」と笑顔を見せつつも「3連戦のアタマを取れたのはよかった。ここまできたら3連勝できるように、まずは明日、しっかり勝ちたい」と引き締めた。

◆新助っ投が待ち遠しい...。中日は9失点で敗れ、最下位に転落した。シーソーゲームを展開していたが、6回に先発山井が川端に痛恨の勝ち越し3ランを浴びて、力尽きた。  「先発がゲームを作れず、踏ん張れないからこういう試合になる。ここ(神宮)で走者をためるような試合をしてはな」と森監督はボヤいた。川端に打たれたイニングは、それまで2発打たれていた先頭山田哲への四球から。1死一、三塁とし、川端には3連続ボール。4球目、高く浮いたシュートを痛打された。計3被弾で7失点の山井は「1発を警戒していて、3本も打たれていたら話にならない」とうなだれた。  昨年も同時期の神宮3連戦で計31失点し、その後に連敗が7まで伸びてペナントレースから脱落した中日。また"投壊"の道を歩むわけにはいかない。投手陣の整備を目指し、ジョエリー・ロドリゲス(26)の獲得を進めていることが判明した。ドミニカ共和国出身の左腕で、メジャーでは16、17年にフィリーズで計38試合に救援登板。今季は3Aで中継ぎとして33試合に投げ、5勝3敗、防御率4・56の成績だった。  この日は先発が崩れたが、守護神田島が不振で2軍落ちするなど、必勝パターンが確立できずにいる。先発の代え時が難しくなってるのもその理由からだ。ブルペンの整備は急務。150キロ前後の剛球で三振を奪えるタイプのロドリゲスが加入すれば心強い。  新戦力の1軍合流は早くても8月上旬。神宮では5連敗と、踏ん張りどころを迎えている。【柏原誠】

◆ヤクルト・山田哲人内野手(26)が中日戦の一回、先制の19号ソロを放った。  ヤクルトはカラシティー、中日は山井が先発。球団では2015年の山中以来となる開幕からの6連勝を狙うカラシティーが一回を無失点で終えるとその裏、二死走者なしで打席に立った山田哲は、カウント0-1から山井のスライダーをフルスイング。打球は左翼席に着弾し、ヤクルトが先制した。山田哲は「シッカリと自分のスイングが出来ました。先制できて良かったです」とコメントした。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(26)が中日戦で1点を追う四回、2打席連続本塁打となる同点の20号ソロを放った。  ヤクルトはカラシティー、中日は山井が先発。まずは一回、二死走者なしで打席に立った山田哲は、カウント0-1から山井のスライダーをフルスイング。打球は左翼席に着弾し、ヤクルトが先制した。カラシティーは三回一死から連打と四球で満塁のピンチを招くと、ビシエドに左前2点打を浴びて1-2と逆転を許したが、四回一死走者なしで再び山田哲の打順に。カウント1-1から山井のスライダーに反応した山田哲の打球はバックスクリーン左に飛び込んだ。なおも二死二塁から川端が右翼線への適時二塁打を放ち、3-2でヤクルトが勝ち越した。  山田哲は第2打席の後、「上体を前に出されることなく、シッカリためて打てました」とコメントした。

◆ヤクルトが9-4で中日に競り勝ち、最下位を脱出した。一回に山田哲の19号ソロでヤクルトが先制したが、その後は点の取り合いに。4-4の六回に川端の6号3ランでヤクルトが勝ち越し、突き放した。  山田哲のソロで先制したヤクルトは、先発のカラシティーが三回一死満塁からビシエドに左前2点打を浴びて1-2と逆転を許した。それでも、四回一死走者なしから山田哲がバックスクリーン左に2打席連続本塁打となる同点の20号ソロ。さらに二死二塁から川端が右翼線への適時二塁打を放ち、3-2と勝ち越した。  五回、平田とビシエドに2者連続適時打を浴びて3-4と逆転される。ヤクルトはその裏、二死三塁から中日の先発・山井の暴投で同点の走者が生還。さらに六回には一死一、三塁から川端が右中間スタンドに勝ち越しの6号3ランを放って再度勝ち越した。  七回にも二死一、二塁から雄平が左中間へ駄目押しの2点二塁打。9-4でヤクルトが逃げ切った。カラシティーは1点を追う五回の打席で代打を送られて降板。5回6安打4失点で、球団では2015年の山中以来となる開幕からの6連勝はならなかった。六回から2番手で登板し、1回を3者凡退のドラフト2位・大下(三菱重工広島)がプロ初勝利を挙げた。 プロ初勝利の大下の話 「そんなに褒められた結果も残しているとは思わないんですけど、これをきっかけにもっといい成績が残せたらなと思います」

◆ヤクルトのドラフト2位ルーキー大下がプロ初勝利を挙げた。同点の六回を三者凡退とすると直後に味方が勝ち越し、念願の白星。ウイニングボールを手にし「率直にうれしい。勝ちが付く展開でチャンスをもらったことが一番」と笑顔で話した。  広島県で生まれ育ち、西日本豪雨の被害に心を痛めている。大下は「こうやって野球をやらせてもらっている。自分はやることをやって(広島にいる)仲間にいい報告ができれば」と故郷を思いやった。

◆中日はビシエドが2安打3打点と気を吐いた。三回1死満塁から2点左前打を放ち、五回も中前適時打で走者を迎え入れた。  打率3割台と好調を維持する主砲は「感覚がよかった。ボールもよく見えるし、いいスイングができている。積極的にいこうと思っていた」とうなずいた。 森監督(大敗に) 「踏ん張れないと、ここはそういう試合になる」 平田(五回に適時二塁打) 「打てる球だけ打とうと思っていった」

◆ヤクルトの川端が六回、値千金の勝ち越し3ランを放った。1死一、三塁で打席に入ると3ボールから山井の速球をフルスイングし、右中間席へ運んだ。積極性が生んだ一本に「勇気がいりました。あの感触は忘れていた」と3月30日の開幕戦以来となる2号を笑顔で語った。  四回も適時二塁打をマークし、2安打4打点の活躍。「練習から試行錯誤している中、きょうはいい形で入れた。このままいけたらいい」と手応えを語った。 近藤(七回1死一、二塁で平田を併殺に仕留める好救援) 「中継ぎ陣はみんなでカバーするという意識でやっている」 小川監督(川端に) 「あの本塁打が一番大きかった。(3ボールから)勇気を出してよく打ってくれた」

◆7月後半の神宮で、今年も陰りが見えた。先発の山井が山田哲に2打席連続本塁打を浴びるなど、5回1/3を7安打7失点で3敗目。「一発を警戒していたのに3本も打たれては話にならない」と肩を落とした。チームは昨季も球宴後に3勝9敗と失速。この時期に行われた神宮での3連戦で3連敗を喫している。今季も球宴後、ここまで1勝3敗と負けが先行している。

◆川端が六回一死一、三塁から値千金の勝ち越し3ランを放った。カウント3-0から山井の速球をフルスイングし、右中間席へ運んだ。積極性が生んだ1本に「勇気がいりました。感触を忘れていた」と開幕戦以来となる2号を喜んだ。小川監督は「勇気を持ってよく打ってくれた。あの1本が一番大きいのではないか」と振り返った。

◆神宮花火ナイター開幕! ヤクルト・山田哲人内野手(26)が20日、中日14回戦(神宮)の一回と四回に2打席連続でソロ本塁打を放ち、5年連続の20本塁打に到達。球団史上4人目の快挙となった。自身3度目となるトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)達成に向けても勢いがついた。試合は同点の六回、川端慎吾内野手(30)が2号3ランを放ち、一発攻勢でシーソーゲームを制し、4位に浮上した。  神宮に響いたのは乾いた音ではなく、衝撃音だった。1-2で迎えた四回一死。山井のスライダーに山田哲はグッと右足に体重を乗せ、一気に振り抜いた。一直線に伸びた白球は、電光掲示板横に飛び込む20号ソロになった。  「(1試合2本塁打は)今年初めてでしょ? 前に出されず、ためて打つことができた。(5年連続20本塁打は)うれしく思う。甘い球を見逃さずにフルスイングできている」  今季初の1試合2本塁打で、5年連続の20本塁打に到達した。球団史上4人目で日本選手では広沢克己以来となる快挙だった。夏休みに入り、五回終了時には300発の花火が打ち上げられる神宮花火ナイターが開幕した。号砲を挙げたのも山田哲だった。  一回二死。内角の直球を完璧に捉えた打球は、左翼席上段に飛び込む特大の19号ソロになった。それでも、本人が一番に振り返ったのは同点の六回だ。四球を選ぶと、続くバレンティンの初球に盗塁成功。川端の劇的な勝ち越し弾を演出し、「チームとしても一番走ってほしい場面だったと思う」と冷静に前を向いた。  頭は冷やしても、体は冷やさない。夏男が本領を発揮する。7月は11試合で打率・419(43打数18安打)、3本塁打、7打点と調子を上げてきた。2015年7月には打率・434、10本塁打、25打点を記録するなど、夏場に好成績を残す26歳には流儀がある。冷房の使用は極力控え、扇風機の風を足下に当たるようにして使用する。必要以上に体を冷やさず、疲労軽減や試合でのパフォーマンスにつなげるためだ。  なかなか調子が上がらない春先には「ホームランを打っても、これだと思える感覚がない」と本音を漏らしたことがあった。それも、高い理想を追い求めるからこその葛藤。得意の夏場を迎え、本来の打球が増えている。  16年以来、3度目となるトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)にも歩みを進める。ここまで打率・302、20本塁打、18盗塁とし、現在のペースでは最終的に35本塁打、31盗塁の計算だ。  「今日は今日で喜んで。また明日、切り替えるだけだから」。6月30日には通算150本塁打に到達し、今月9日はサイクル安打も記録。球団史に名を刻み続ける山田哲を中心に4位に再浮上し、神宮が熱くなる。 (長崎右)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
463310.582
(↑0.005)
0
(-)
63399
(+10)
346
(+9)
95
(+3)
45
(+2)
0.261
(↑0.001)
4.06
(↓0.04)
2
(-)
巨人
434210.506
(↓0.006)
6
(↓1)
57394
(+9)
350
(+10)
84
(+3)
44
(-)
0.26
(-)
3.91
(↓0.07)
3
(-)
DeNA
384220.475
(↑0.007)
8.5
(-)
61319
(+10)
353
(+3)
98
(+2)
52
(+1)
0.248
(↑0.002)
3.94
(↑0.01)
4
(↑2)
ヤクルト
374310.463
(↑0.007)
9.5
(-)
62358
(+9)
390
(+4)
72
(+3)
40
(+1)
0.26
(-)
4.34
(↑0.03)
5
(↓1)
阪神
354210.455
(↓0.006)
10
(↓1)
65291
(+3)
333
(+10)
43
(+1)
44
(-)
0.242
(-)
3.79
(↓0.06)
6
(↓1)
中日
384610.452
(↓0.006)
10.5
(↓1)
58339
(+4)
392
(+9)
54
(-)
41
(-)
0.261
(↑0.001)
4.43
(↓0.06)