中日(★1対5☆)広島 =リーグ戦13回戦・ナゴヤドーム=
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広島
11010 0011 5140
中日
00000 1000 191
勝利投手:ジョンソン(6勝2敗0S)
敗戦投手:吉見 一起(3勝3敗0S)
  DAZN
◆広島は初回、丸がソロを放ち幸先良く先制する。続く2回表に松山のソロが飛び出すと、4回には石原の適時打でリードを広げた。投げては、先発・ジョンソンが7回1失点で今季6勝目。敗れた中日は、先発・吉見が好投を見せるも、打線が1得点と振るわなかった。

◆広島鈴木誠也外野手(23)が6回の打席で左すね付近に自打球を受け、途中交代した。  3点リードの3回無死一塁。カウント2-2から吉見の内角球をたたくも、左足のバッティングレガース上のすね内側付近を直撃。その場に倒れ込むと、ベンチに退いたまま、代打下水流がコールされた。  代打下水流が遊ゴロに倒れ、その後、広島は1死満塁とするも無得点に終わった。

◆中日森繁和監督(63)と広島緒方孝市監督(49)が選手らとともに試合前にナゴヤドーム2階オープンデッキで西日本豪雨災害被災地への義援金募金活動を行った。  この日は中日からは森監督、福田選手会長、堂上、亀沢、山井、松坂、大野雄、小笠原が、広島からは緒方監督、会沢選手会長、野村、大瀬良が参加。「少しでも助けになるなら、それは俺たちの責務です」と、森監督。球団職員らも加わり、それぞれ汗をかきながらファンに握手を続けた。中日の福田選手会長も「(協力いただいて)ありがたいです。これからも少しでも力になれることがあればやりたい」と語った。  この日は、ナゴヤドームで163万3719円が集まった。同日、ウエスタン・リーグ広島戦(ナゴヤ)でも同様の募金活動が行われ、22万7001円が集まった。この活動は18日まで行われる。

◆投打がかみ合った広島が後半戦白星スタートを切った。  序盤に丸、松山のソロでリードを奪うと、中押し、ダメ押しと効果的に得点。先発ジョンソンら投手陣がリードを守りきった。広島緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。  -ジョンソンが好投  緒方監督 投手陣が1失点に。ピンチを迎えながら、しっかり粘り強く抑えてくれた。野手は1点、1点という追加点、最後のダメ押し点も取ってくれた。ナイスゲームでした。  -後半戦いいスタート  緒方監督 そうだね  -投打に加え、守備も安定していた  緒方監督 今日もしっかりと守ってくれた。(田中)広輔も、キク(菊池)も最後にいいプレーをしてくれたし、投手を助けてくれた。  -鈴木選手の状態が心配  緒方監督 大丈夫、大丈夫。  -前半戦最後の試合から中7日のブランクがあった  緒方監督 シート(打撃)などでしっかりと実戦感覚を養ってくれていた。

◆10年以来、ナゴヤドームでの広島戦無敗だった吉見一起投手(33)を先発に送り、後半戦白星発進を狙ったが、かなわなかった。  吉見は7回途中まで3失点と粘ったが、打線が不発。6回、内野ゴロの間に1点を返したものの、なお1死一、三塁や8回の好機も後が続かなかった。「結果的に1点を取れず、1点を与えた。大量失点につながらなかったのが救いだ」と、森監督は話した。  9回に5番手で登板し、4四球を出して1失点だった田島には渋い表情。「他にも投手はいるし、チャンスを与えることもしないといけない」と森監督。近藤投手コーチも「去年までクローザーをやってきた選手。そこに戻ってもらわないといけない選手。自分が納得するまで、やってきて欲しい。時間はたっぷりある」と、2軍再調整の方針を明らかにした。

◆広島が力強く再始動した。後半戦開幕の中日13回戦(ナゴヤドーム)で5-1と快勝。1回に丸佳浩外野手(29)が先制18号ソロを放てば、2回には松山竜平外野手(32)が8号ソロ。終盤も得点を重ね、主導権を渡さなかった。西日本豪雨の影響で、異例の中7日でのゲーム。ナインは野球をやれる喜びを体現するように躍動した。  力強い1歩を踏み出した。広島が2本塁打を含む今季32度目の2桁安打で、試合前まで今季1勝5敗と鬼門だったナゴヤドームで勝利。中7日のブランクも感じさせない猛打を見せつけた。1回に丸が中日先発吉見の失投を仕留めると、2回には松山がソロ。特別な思いを乗せた広島ナインのバットは中盤、終盤につなぎの攻撃で得点を重ねた。投打がかみ合った白星を、復興へ向かう広島に届けた。  前半戦最後の試合から8日ぶりの実戦だった。前半戦最終カード(9日から11日までの阪神3連戦)は西日本豪雨の影響で中止となった。8日まで東京遠征に出ていた広島ナインは広域にわたる被災の大きさを目の当たりにし、ベテラン新井は「野球で元気をとよく言うけれど、そういう時期じゃない」と沈痛な表情を浮かべていた。  一部通行止めとなっていた高速道路が全面解除となるなど、広島の町は徐々に復興へ向かっている。ただ、依然安否不明者がいる中、野球をすることが正解と、はっきりとは言える選手はいない。それでも丸はナインの思いを代弁するように「僕らができることは限られている。何とか被災した人たちの力となるよう。そういう気持ちを常に持っている」と話した。選手たちがグラウンドで見せるプレー、そしてカープの勝利が明るい光となることを願って、前を向く。  試合前には中日の森監督や選手たちとともに広島から緒方監督や会沢選手会長ら3選手が義援金の募金活動に参加した。緒方監督は中日とファンの協力に感謝し「あとは試合でいいプレーをグラウンドで見せるしかない」とファンに約束。言葉通りに鬼門を突破し、後半戦白星スタートで貯金は最多タイの12となった。ファンに戦う姿を、勝利を、そして3連覇を。広島は突き進む。【前原淳】

◆広島鈴木誠也外野手(23)が中日13回戦の6回の打席で自打球を左すね付近に受け、途中交代した。  試合中に病院へ行ったとみられ、試合後に姿はなかった。緒方監督は「大丈夫、大丈夫」と軽症を強調した。

◆広島と中日が16日の試合前、ナゴヤドームの正面チケット売り場前で西日本豪雨災害の復旧支援のための募金活動を行った。広島は緒方監督、選手会長の会沢捕手、大瀬良、野村両投手が参加。中日は森監督と松坂投手、選手会長の福田内野手ら7選手がファンに募金を呼びかけた。  緒方監督は「暑い中で大粒の汗をかいて募金をしていただいて心から感謝している。あとは試合の中でいいプレーをみせたい」と話せば、会沢は「僕らは野球をやって、(被災者が)それを見て少しでも笑顔になってもらうことしかできない。一生懸命プレーしたい」と決意を新たにした。  松坂も「当たり前のことなので。特別なことではない。時間の許す限りは(募金活動などに参加したい)」と語った。  17日、18日の中日vs広島戦の試合前にもナゴヤドーム前で募金活動を行う。

◆広島の丸が一回、先制の18号ソロを放った。二死無走者から吉見の変化球を捉えて右翼席へ運び「自分のスイングでいい形で捉えることができた。先制点につながって良かった」と喜んだ。  交流戦明けからの13試合で9本塁打をマークするなど絶好調で前半戦を終えた。西日本豪雨があったため8日の試合を最後に実戦から遠ざかる中「大丈夫。しっかり準備してやるしかない」と話していた通り、後半戦も好スタートを切った。

◆首位の広島が中日に快勝。リーグ3連覇に向け後半戦の好スタートを切った。先発のジョンソンは7回を投げて8三振を奪い、6安打1失点で6勝目(2敗)を挙げた。  広島は一回、二死から丸が、中日の先発・吉見から右中間スタンドに運ぶ18号ソロを放ち先制。二回には松山の右中間スタンド最前列に突き刺さる8号ソロで追加点を挙げた。  広島は四回にも二死から西川が左翼線二塁打を放つと、石原の中前適時打でさらに1点を追加した。  中日は六回に無死二、三塁から平田の内野ゴロの間に三走・大島が生還し1点を返すが、広島は八回に西川が、九回には野間が適時打を放ち差を広げた。

◆広島の鈴木が六回の打席で自打球が左のすね付近を直撃し、交代となった。代打を送られてベンチに退き、その後は病院に向かったとみられる。松原チーフトレーナーは「自打球が当たって負傷交代したということだけ」と話すにとどめた。緒方監督は「大丈夫、大丈夫」と軽症を強調した。 松山(二回に8号ソロ) 「2ボールだったので、積極的に打ちにいった。練習通りの打撃ができた」 石原(四回に適時打) 「前の打席でチャンスで凡退していたので、何とかしたいという気持ちで食らい付いた」 野間(4安打1打点) 「結果的には良かった。まだ(後半戦が)始まったばかりなので、気を引き締めていきたい」

◆中日・田島慎二投手(28)が17日に出場選手登録を抹消される見込みとなった。同投手は16日の広島戦(ナゴヤドーム)に5番手で登板し、1回1/3を1安打4四球1失点だった。

◆鈴木が六回の打席で自打球が左すね付近を直撃し、途中交代。代打を送られてベンチに退き、病院に向かったとみられる。松原チーフトレーナーは「自打球が当たって負傷交代したということだけ」と話すにとどめた。緒方監督は「大丈夫、大丈夫」と軽症を強調した。

◆先発の吉見が七回途中3失点で降板し、救援の岩瀬、田島も失点。打線も好機で安打が出ず、森監督は「大量失点がなかったのだけが救い」とため息をついた。今季開幕カードは広島で3連敗を喫した。同じ相手に後半開幕戦でリベンジに燃えたが、初戦を白星で飾れなかった。

◆魂がこもった一発だった。広島・丸が、後半戦開幕で魅せた。一回二死。吉見のスライダーを一閃。今季18本目となるアーチは右翼席に突き刺さった。  「1打席目からしっかりとスイングできた。先制点につなげられて良かった」  笑顔はなかった。試合前、両軍ナインがベンチ前に整列。西日本豪雨の犠牲者に黙とうを捧げた。「軽々しく言えないけど、一生懸命プレーすることで被災した人たちの活力になれれば。そういう気持ちで常にやっている」。  9日からマツダスタジアムで予定されていた阪神3連戦が豪雨の影響で中止になった。8日の巨人戦(東京ドーム)以来8日ぶりとなった実戦で有言実行だ。丸は、5年連続で出場していた球宴も今年は出場できなかった。ファン投票は外野手部門で5位。この日で打率・330(リーグ2位)、18本塁打(同3位タイ)と成績も文句なしだが、6球団の出場選手のバランスをとるために監督推薦からも漏れた。  「(テレビで)見てませんよ」。マツダスタジアムで猛暑の中、汗を流した成果が1打席目だった。  今季ナゴヤドームは1勝5敗と苦手にしていたが、後半は好発進。このカードが終われば、本拠地に戻って20日から巨人を迎え撃つ。「(被災者を)勇気づけたいです」と熱く語る丸が、広島のためにバットを振り続ける。 (三木建次)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
443210.579
(↑0.006)
0
(-)
66384
(+5)
331
(+1)
92
(+2)
43
(-)
0.263
(↑0.002)
4.04
(↑0.04)
2
(-)
巨人
414110.5
(↑0.006)
6
(-)
60376
(+4)
335
(+3)
81
(+1)
44
(+1)
0.259
(↓0.001)
3.87
(↑0.02)
3
(-)
阪神
353910.473
(↓0.006)
8
(↓1)
68283
(+3)
314
(+4)
42
(-)
44
(-)
0.243
(-)
3.71
(↑0.01)
4
(-)
DeNA
364120.468
(↓0.006)
8.5
(↓1)
64302
(+2)
342
(+5)
93
(+1)
51
(-)
0.247
(↓0.001)
3.95
(↓0.01)
5
(-)
中日
374410.457
(↓0.006)
9.5
(↓1)
61329
(+1)
378
(+5)
54
(-)
41
(-)
0.259
(-)
4.43
(↓0.01)
6
(-)
ヤクルト
354210.455
(↑0.008)
9.5
(-)
65341
(+5)
379
(+2)
67
(-)
39
(+1)
0.26
(-)
4.39
(↑0.04)