西武(☆11対5★)ロッテ =リーグ戦13回戦・メットライフ=
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ロッテ
32000 0000 591
西武
00500 420× 11131
勝利投手:平井 克典(1勝1敗0S)
敗戦投手:南 昌輝(2勝2敗0S)
  DAZN
◆西武が逆転勝利。西武は5点を追う3回裏、栗山と中村の連続適時打などで一挙5点を挙げ、同点とする。そのまま迎えた6回には、浅村の適時打と森の3ランで4点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・平井が今季初勝利。敗れたロッテは、投手陣が振るわなかった。

◆西武-ロッテ戦で一触即発の乱闘騒ぎが起きた。3点リードで迎えたロッテの2回の攻撃。2死一、三塁で西武先発今井が投じた初球は、4番井上への肩口の死球となった。  井上は険しい表情を浮かべ、両軍選手はベンチを飛び出し、ホームベース付近でにらみ合いとなった。選手はいったんベンチに引き下がったが、審判団の話し合いの結果、警告試合となった。  球場内がざわつく中、2死満塁からロッテの5番角中は右前に2点適時打を放ち、井上の怒りをバットで返し2回までに5点をリードした。今井は1回3分の2を投げ5失点で無念の降板となった。  西武今井は1回に、井上に先制の3ランを浴びており、前回登板(6月23日)のロッテ戦でも井上に決勝の満塁本塁打を浴びていた。

◆2回に警告試合が宣告された。2死一、三塁で、西武先発の今井がロッテ井上に対しての初球で、この試合3つ目の死球。両軍ベンチからコーチ、選手がグラウンドに飛び出した。  西武今井は、続く角中に2点適時打を浴びて降板。今季4試合目の登板は、1回2/3を5安打1四球3死球の5失点の乱調だった。

◆強力な西武打線は健在だった。5点差をつけられていた試合で逆転勝ち。辻監督も満足そうだった。  反撃は3回裏だった。2死満塁から外崎が押し出し四球の後、栗山が走者一掃の左中間二塁打を放つと、続く中村が同点打。6回には浅村が勝ち越し打で、森が3ラン。自慢の打線が爆発し、辻監督は「終わってみれば...だけど、苦しい試合でした。中継ぎ陣が頑張って抑えたから、大量得点につながったんだと思う。5点ビハインドの試合をひっくり返したし、大きな勝利」と振り返った。  先発して1回2/3で5失点した今井について、辻監督は「インコースを突けない。これから乗り越えていかないと」と課題点を挙げていた。

◆ロッテ荻野貴司外野手が負傷交代した。1番中堅で先発出場したが、6回の第4打席で、スイングした際に右手人さし指に投球を受けた。その裏の守備からベンチに下がり、検査のため病院へ向かった。  試合後、井口資仁監督は「指なんで、明日、あさっては難しいかな。入れ替えも含めて考えます」と話した。  荻野は監督推薦で、初のオールスター戦出場を決めていた。  チームは2回までに5点を先行するも、まさかの逆転負け。2連敗で5位に転落した。

◆出場したら意地でも打つ。西武栗山が逆転劇への口火を切った。5点を追う3回。押し出し四球で1点を返し、なお2死満塁で初球の外角142キロを振り抜いた。左中間フェンス直撃の3点二塁打。「点差はありましたけど、まだ序盤。いい打球でつなぐことができた。おかわり(中村)もかえしてくれて、いける雰囲気をつくれてよかった」。続く中村の適時打で同点のホームを踏み、同学年コンビで劣勢を吹き飛ばした。  チーム76試合目の中、この日が45戦目の先発出場。レギュラーの座を確約されてはいないが「深く考えすぎず、その場面での役割だけを考えて打席に立つだけです」。相手投手はプロ1年目の渡辺。経験は浅い。「向こうも一番気を付けますが、打者も気を付けるのが初球」と四球の後の1球目を冷静に、したたかに捉えた。「どんな展開でもあきらめずにつなげば、流れが来る雰囲気が、今年はずっとある」とうなずいた。  試合前、辻監督は今季の打線の集中力を、日本庭園の「ししおどし」に例えて言った。「水が流れ続ける限り、ししおどしは上を向く。うちの打線も、あきらめない限り、上を向くからね」。その言葉通り、栗山の一打が潮目となり、終盤に6得点を奪ってみせた。力強い山賊たちが"ししおどし"を打ち鳴らし、5連勝を決めた。【佐竹実】

◆ロッテが3点リードで迎えた二回、一触即発の事態が起きた。  二死一、三塁で4番・井上が打席へ。西武の先発、今井が投じた141キロのストレートがすっぽ抜け、左肩付近への死球に。この試合、今井からの3つ目の死球に、両軍ベンチから飛び出し、ホームベース付近でにらみ合いとなった。試合は警告試合となった。  ロッテは一回、一死から藤岡裕の二塁内野安打、中村の左前打で一、二塁とし、井上の15号3ランで3点を先制。二回、井上の死球で二死満塁とすると、角中の右前2点打でリードを5点に広げた。今井はここで降板。1回2/3とプロ最短でマウンドを降りた。

◆両軍がベンチを飛び出す乱闘寸前の騒ぎが起きた。  西武の先発・今井が二回、ロッテの4番で前の打席に先制の15号3ランを放った井上に死球を与えた。今井がこの試合で与えた死球が3つ目だったこともあり、選手らがベンチから飛び出して場内は騒然。一触即発の空気となり、両軍に警告が与えられた。  今井はこの回に角中に右前2点打を浴び、二回途中5失点で無念の降板となった。

◆西武の栗山が1-5の三回2死満塁で走者一掃の二塁打を放った。外角低めの速球を捉えて左中間を破り「打った瞬間に外野の間は抜けたと思った。いいスイングができた」と振り返った。  7日の楽天戦でも八回に殊勲の勝ち越しソロを放つなど、勝負強さを発揮している。ベテランらしく「トノもナイスランだよね」と一塁から一気に生還した外崎をたたえた。

◆ロッテは4番に入った井上が15号3ランを放った。一回1死一、二塁で今井の速球を豪快に左翼席へ運び「積極的にいこうと思っていた」と満足感をにじませた。6月23日の1軍復帰から、14試合で8発と好調を維持している。  豪雨被害を受けた広島市東区に実家がある。「広島に(いいニュースが)届けばいいですね」と神妙な表情で活躍を誓った。
井口監督(渡辺に) 「攻め切れなかった。気持ちの面で負けていた」 渡辺(3回5失点でKO) 「点を取ってもらったのにこういう展開にしてチームに申し訳ない」 福浦(八回に代打で右前打を放って通算2000安打まであと20本) 「一時に比べてリズムができている。頑張るしかない」

◆ロッテの荻野が六回の打席で空振り三振に倒れた際に右手人さし指に投球が当たり、六回の守備で交代した。球団によると病院で検査を受けた。井口監督は前半戦残り2試合の出場について「難しいかもしれない」と話した。

◆西武の2年目の今井はプロ4度目の登板で最短となる1回2/3で5失点と崩れた。二回には井上にこの日三つ目の死球を与え、両チームの選手がベンチから出てくる騒ぎとなって警告試合に。「ストライクゾーンで勝負できるように一からやり直したい」と反省した。  初登板勝利の後は3試合勝利なし。辻監督は「抹消する気はなかったけれど、もやもやもある。してもいいかなと思う」と2軍で再調整させることを示唆した。
辻監督(0-5から逆転勝ち) 「つないで、つないでの逆転で、価値のある1勝」 平井(打者4人を全て三振に仕留め、今季初勝利) 「先発が早く降りても、中継ぎが抑えられると証明したかった」

◆日本野球機構(NPB)の川口亘太審判員(47)が9日の西武-ロッテ13回戦(メットライフドーム)で三塁塁審を務め、通算2000試合出場を達成した。NPB審判史上66人目、現役では8人目。

◆パ・リーグ首位の西武は9日、ロッテ13回戦(メットライフ)に11-5で勝ち、7月は負けなしの5連勝。「獅子おどし打線」が火を噴き、5点ビハインドをはね返した。  打つ。打つ。また打って逆転勝ちだ。次々と生還する選手を、辻監督が誇らしげに迎えた。  「苦しかったが、(カードの)頭を取れたのはよかった。価値ある1勝だと思う」  先発の今井が1回2/3、5失点でプロ最短のKO。3死球を与えて両軍がベンチから飛び出す一触即発の空気となり、警告試合にもなったが、打線がカバーした。  0-5の三回に二死満塁から外崎が押し出し四球、続く栗山が走者一掃の左中間二塁打、さらに中村の左前適時打で一気に同点。六回には森の左中間越え9号3ランなどで突き放し、七回にも駄目押しの2得点。殊勲の栗山が「つなげば何とかなるという雰囲気がある」と胸を張れば、森も「負けていても逆転できると思っている人はたくさんいる」。明るいムードが逆転への原動力だ。  強力打線を、辻監督が「獅子おどし打線」と命名。日本庭園などで見られる、竹筒が石をたたいて音を出す、本来は鳥獣を追い払う装置に例えた。今季76試合で2桁得点は11度目で、総得点は423。このペースならシーズン795得点に達し、1試合あたり約0・4点増やせば、ダイエーが日本一に輝いた2003年のパ・リーグ記録の822点に届く。名実ともに「史上最強」へ。西武打線の勢いは、とどまるところを知らない。(伊藤昇)
打者4人を全て三振に仕留め、今季初勝利の西武・平井 「先発が早く降りても、中継ぎが抑えられると証明したかった」 二回途中5失点でプロ最短のKOとなり、辻監督が抹消を示唆した西武・今井 「しっかりストライクゾーンで勝負できるように一からやり直したい」 ★獅子おどし  農作物などに被害を与える鳥獣を追い払うための装置類の総称。本来は「鹿威し」。竹筒が水の重みで反転し、水がこぼれて軽くなり元に戻る際に石などを打って音を発する、添水(そうず)という装置を指すことが多い。その音の趣が楽しまれるようになり、日本庭園の装飾として設置されるようになった。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
453010.6
(↑0.005)
0
(-)
67423
(+11)
351
(+5)
93
(+1)
88
(-)
0.275
(↑0.001)
4.31
(↓0.01)
2
(-)
日ハム
433410.558
(↑0.005)
3
(-)
65332
(+10)
302
(+1)
88
(+2)
54
(+1)
0.246
(↑0.002)
3.53
(↑0.03)
3
(-)
福岡
393600.52
(↓0.007)
6
(↓1)
68320
(+1)
309
(+10)
103
(+1)
46
(-)
0.251
(-)
3.93
(↓0.07)
4
(↑1)
ORIX
383640.514
(-)
6.5
(↓0.5)
65292
(-)
296
(-)
60
(-)
50
(-)
0.239
(-)
3.55
(-)
5
(↓1)
ロッテ
393720.513
(↓0.007)
6.5
(↓1)
65310
(+5)
303
(+11)
41
(+1)
79
(+1)
0.256
(-)
3.56
(↓0.1)
6
(-)
楽天
284810.368
(-)
17.5
(↓0.5)
66265
(-)
317
(-)
68
(-)
42
(-)
0.238
(-)
3.89
(-)