DeNA(☆5対4★)中日 =リーグ戦12回戦・横浜スタジアム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
中日
01001 2000 4100
DeNA
10010 030× 591
勝利投手:石田 健大(2勝5敗0S)
(セーブ:山﨑 康晃(2勝2敗19S))
敗戦投手:佐藤 優(0勝1敗0S)
  DAZN
◆DeNAが4連勝。DeNAは2点ビハインドで迎えた7回裏、代打・佐野の2ランで試合を振り出しに戻す。さらに2死一二塁の好機をつくると、ソトの適時打が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、2番手・石田が今季2勝目。敗れた中日は、2番手の佐藤が誤算だった。

◆岡山県津山市出身の中日亀沢恭平内野手(29)も西日本を中心に被害の出た豪雨に心を痛めた。  実家は被害がなかったものの、友人の家は床下浸水したという。「津山も(豪雨被害の)影響はあるみたいです。電車とかも止まっていますし」とうつむいた。「過疎も進んでいて、阪神の試合はテレビでよくやっているんですが、ドラゴンズはあまりやっていないんです。ボクがプレーすることで力になれたらいいのですが...」と、気をもんでいた。

◆DeNA宮崎敏郎内野手が自己最多を更新する16号先制ソロ本塁打を放った。  1回に中日笠原祥太郎のカットボールをバックスクリーン直撃する133メートル特大アーチ。15本塁打が自己最多だったが、前半戦ですでに更新。  「次の筒香に回そうと思って打席に向かいました。いい感じで風に乗ってくれました」と、首位打者をとった昨季から、さらなる成長を示した。

◆中日が2点のリードを守れず3連勝を逃した。4-2の6回裏から2番手登板した佐藤が、2イニング目の7回に2死走者なしから崩れた。桑原に中前打、続く代打佐野に同点2ランを浴びる。続く宮崎に左翼への二塁打を許した時点でKO。3番手岡田がソトに勝ち越し二塁打を許してしまった。  「最悪2ランで同点までは考えたが(次の)宮崎で終わって欲しかった。継投ミスと言われてもしょうがない。取れそうな試合が取れない。それができないのは力がないということだ」。ヤクルトが負けていたこともあり、勝っていれば5位浮上もあった。森監督のぼやきは止まらなかった。

◆オレも代打アーチだ! 大谷だけじゃない! DeNA佐野恵太内野手(23)が中日12回戦の7回2死一塁、石田の代打で登場し、同点の4号2ランを放った。今季2本目の代打本塁打が口火となり、宮崎、ソトと二塁打が続き逆転勝利した。チームは4連勝で単独2位に立った。前半戦残り2試合。一気に借金2を完済に挑む。  代打佐野が、板についてきた。今季ピンチヒッターは25打席目だった。2点を追う7回。勝ち越しを許した直後の劣勢ムードを蹴散らす一振りは、初球勝負だった。  「それが自分の持ち味。1球で仕留める練習をずっとしてきた」  餌食は125キロのスライダー。左中間スタンドで両手をあげて待ちかまえるファンの群衆に吸い込まれ、同点2ランで一転、勝ち越しムードをもたらした。  華やかなスタジアムの光景とは裏腹に、テレビで流れる故郷の悲惨な状況に胸を痛めていた。先週末に西日本を中心に豪雨が降った影響で、岡山市南部にある実家も被害を受けた。「実家は岡山だし、高校は広島。実家が浸水したりしたわけではないけど、知り合いだったり同級生もいる。衝撃を受けています...。少しでもいいニュースを届けられたら」。胸に秘めた思いがバットに乗り移った。 代打の心構えは決めている。「1打席1打席、悔いのない打席を送れ」。プロ2年目を迎え、代打で生きていくために、身近な強打者たちに助言を求めた。筒香、宮崎、梶谷。「みんな代打があって、そこからレギュラーになれた。自分も1打席も無駄にできない」。宮崎が今も心がけている言葉を伝え聞き、打席に入る。試合前の打撃練習ではラミレス監督に猛アピール。起用に応え、指揮官も「バッターとして一流のものを持っている」と、代打の切り札として認めた。 6月29日広島戦で初のサヨナラ打に続く殊勲弾となった。チームは4連勝で、阪神を突き放し単独2位に。前半戦残り2試合を勝てば勝率5割でターンができる。「一生懸命頑張ることしかできない。明日からも頑張る姿を見せていきたい」。スタンドのファンに、ベンチの監督に、そしてゆかりのある岡山、広島へ勇姿を届ける。【栗田成芳】
 ▼DeNA佐野の本塁打 ルーキーイヤーの昨年は0本で、今季ここまで4本。代打本塁打は6月8日日本ハム戦(横浜)で鍵谷から打って以来2本目。 ◆佐野恵太(さの・けいた)1994年11月28日、岡山市生まれ。広陵-明大を経て16年ドラフト9位でDeNA入団。17年ヤクルトとの開幕戦で代打でプロ初出場。2年目の今季、6月1日ソフトバンク戦で初本塁打。元ダイエーの佐々木誠氏は伯父にあたる。今季年俸は700万円(推定)。178センチ、84キロ。右投げ左打ち。

◆中日荒木が放った2年ぶり1発が、ベテランらしい記録を塗り替えた。2-2と同点の6回。1死二塁の場面で笠原の代打で打席に立った。DeNAの2番手、左腕石田の初球111キロのカーブに反応。打球はレフトスタンド最前列へ吸い込まれた。16年7月8日ヤクルト戦(神宮)以来の通算34本目のアーチだった。  「うまくバットに引っかかってくれた。フェンスに当たると思ったけど。とにかくヒットを打とうと思っていた」と振り返った。カーブを狙ったのかと聞かれると「多少はね」と、含み笑い。昨年2000安打を達成したベテランの技が運んだ一打だった。  逆転負けを喫し、決勝弾にはならなかったが、プロ入り23年目で初の代打本塁打は、野村克也の21年目を上回る最も遅い記録となった。  開幕メンバーから外れ、6月1日にやっと1軍に。「何でもできる状態を作って、スタンバイしている」。スタメンはもちろん、代走、代打、守備固め。40歳はどんな場面でも前を向いている。今季出場17試合。限られた出番で、また1つ金字塔を打ち立てた。【伊東大介】
 ▼40歳9カ月の荒木がプロ初の代打本塁打。15年和田(中日)が初の代打アーチを43歳2カ月で打っているが、40代で代打本塁打を初めて記録したのは史上6人目。また23年目で初の代打本塁打は、21年目で打った74年野村(南海)を抜く最も遅い1発となった。

◆DeNAのネフタリ・ソト内野手(29)が四回、豪快な勝ち越し"場外弾"を放った。  DeNAは一回、二死から宮崎が中越え16号ソロを放ち先制。二回、一死一、三塁から中日・福田に右前への同点適時打で追いつかれた。  しかし四回、ソトが中日先発の笠原の初球を強振すると、高く上がった打球はぐんぐん伸び、横浜スタジアムの左翼席を超え、場外へ消えた。  2-1となる勝ち越し弾にソトは「ストライクがきたら、積極的に振っていこうと決めていました。手応えも良く、完璧にとらえることができました」と笑顔で喜んだ。

◆中日の荒木が2-2の六回に代打で登場し、2ランを放った。1死二塁から、初球の変化球にタイミングを合わせて左翼席に運び「うまく引っ掛かってくれた」と振り返った。  今季1号。2シーズンぶりの本塁打はプロ23年目で初の代打本塁打。途中からの出場にも「行けと言われたところで頑張るだけ。何でもできる状態でスタンバイしている」と言葉にプライドをにじませた。
中日・朝倉投手コーチ(逆転を許した救援陣に) 「同点までにしておいてくれればよかったが」 笠原(5回2失点) 「走者を出しながらも、何とか粘れた場面もあった。もっと長いイニングを投げたかった」

◆DeNAの宮崎が自己最多を更新する先制の16号ソロを放った。一回2死、笠原の真ん中に入った変化球を逃さずジャストミート。「良い感じで風に乗ってくれた」と、打球はバックスクリーン上の電光掲示板まで真っすぐに伸びた。  今季は開幕からコンスタントに本塁打を重ね、前半戦だけで首位打者に輝いた昨季の15発を超えた。本人に変化の意識はないようだが、充実した打席内容にラミレス監督は「今年は25~30本は打つ」と量産を予言している。
ラミレス監督(代打で同点2ランの佐野に) 「いい準備だ。練習中から『俺を使え』という良いアピールが見える」 バリオス(5回2失点) 「この日の登板を迎えるまでにいい調整ができた。長打は多くなかったが、単打を集められた」

◆懸案の中継ぎ陣が打ち込まれ、痛い逆転負け。森監督は「続投(継投)ミスと言われても仕方ない。リードを守れず歯がゆい」と険しい表情だった。勝ちパターンが定まらず、実績の乏しい佐藤と7日に昇格したばかりの岡田に、終盤の大事な場面を託さなければならない苦しい事情が、結果に表れた。森監督は「リリーフ陣を何とかしないと」と声を絞り出した。
プロ23年目で初の代打本塁打を放った中日・荒木 「行けと言われたところで頑張るだけ。何でもできる状態でスタンバイしている」 逆転を許した救援陣に中日・朝倉投手コーチ 「同点までにしておいてくれればよかったが」

◆DeNAは9日、中日12回戦(横浜)に5-4で逆転勝ち。4連勝で単独2位に浮上した。2点を追う七回に2年目の佐野恵太内野手(23)が同点の4号2ラン。後続の勝ち越しを呼び込んだ。  「3-5番につなげば点が入ると思っていた。自分で決めようとは思わないで、軽い気持ちで打てました」  七回無死一塁は併殺で二死。チャンスを逃したかにみえたが、桑原が中前打でつないで出番が回ってきた。佐藤の初球のスライダーを仕留め、今季4本目で初となる逆方向(左中間)への一発。さらに一、二塁として、ソトの勝ち越し二塁打が飛び出した。  岡山市出身で広島・広陵高を卒業。両県とも西日本豪雨で大きな被害を受けた。実家は無事だったものの、「知り合いが多くいて大変な思いをしている。僕は一生懸命やることしかできない」。表情は曇り気味でも、代打の切り札はお立ち台で輝いていた。(湯浅大)
9号場外弾と決勝二塁打で2打点のDeNA・ソト 「(本塁打は)自分の中で一番遠くに飛んだのでは。(場外の)車に当たっていたら謝りたい」 自己最多となる16号にDeNA・宮崎 「気にはしていないけど、キャリアハイは目標に掲げてやってきた」

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
433210.573
(-)
0
(-)
67379
(-)
330
(-)
90
(-)
43
(-)
0.261
(-)
4.08
(-)
2
(-)
DeNA
363820.486
(↑0.007)
6.5
(↑0.5)
67291
(+5)
322
(+4)
89
(+3)
50
(-)
0.248
(-)
3.87
(-)
3
(↑1)
巨人
384110.481
(↑0.007)
7
(↑0.5)
63359
(+8)
326
(+5)
74
(+2)
43
(-)
0.259
(↓0.001)
3.91
(↓0.02)
4
(↓2)
阪神
353810.479
(-)
7
(-)
69280
(-)
310
(-)
42
(-)
44
(-)
0.243
(-)
3.72
(-)
5
(-)
ヤクルト
344010.459
(↓0.007)
8.5
(↓0.5)
68330
(+5)
364
(+8)
67
(+1)
38
(-)
0.258
(↑0.002)
4.39
(↓0.02)
6
(-)
中日
354310.449
(↓0.006)
9.5
(↓0.5)
64313
(+4)
364
(+5)
49
(+1)
40
(+1)
0.259
(↑0.001)
4.42
(↓0.02)