1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
巨人 |
1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 5 | 0 |
広島 |
0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | × | 4 | 9 | 2 |
勝利投手:高橋 昂也(1勝1敗0S) (セーブ:中﨑 翔太(0勝0敗20S)) 敗戦投手:菅野 智之(8勝5敗0S) |
◆広島は2点を追う5回裏、菊池のソロで1点差に迫る。その後は2死一二塁の好機をつくると、野間が3ランを放ち、逆転に成功した。投げては、先発・高橋昂が6回2失点の好投でうれしいプロ初勝利。敗れた巨人は、エース・菅野が痛恨の一発を浴び、4連敗を喫した。
◆現在、巨人菅野智之投手(28)は通算139試合に登板して69勝。今日の広島戦に勝てば、2リーグ制後に入団した巨人の投手では03年上原120試合、83年江川132試合に次いで3番目のスピード70勝となる。
◆巨人田中俊太内野手(24)が兄広輔の横を射抜いて、広島戦初安打をマークした。 2回1死一塁で左腕高橋昴の外角低めの直球を三遊間へ。遊撃手を守る兄のグラブをかわし、左前安打を運んだ。広島戦は9打席目で初安打となった。
◆巨人菅野智之投手(28)もマツダスタジアムの呪縛にのみこまれた。 敵地で昨年8月から8連敗中で臨んだ一戦。立ち上がりから毎回、得点圏に走者を置く苦しい投球も2点リードのまま4回まで「0」を並べた。 だが5回に陥落した。1死から菊池に低めのカットボールを拾われてソロ弾を食らった。丸に四球を与え、4番鈴木を3打席連続三振としたが5番松山にこの日4四死球目を与える。最後は野間に甘く入ったスライダーを右翼席に運ばれて、ガックリとうなだれた。 今カードは鍬原、田口と2戦連続で初回に4失点。菅野は初回は乗り切ったものの5回に「1イニング4失点」が待ち受けていた。中5日での登板は5回7安打4失点で降板となった。
◆首位広島は2年目高橋昂也がプロ初勝利。巨人エース菅野智之で勝てず4連敗、マツダスタジアムでは9連敗となった。
◆2年目の広島高橋昂也投手が、うれしいプロ初勝利を挙げた。球界を代表するエース巨人菅野との投げ合いで6回3安打2失点の好投だった。145キロ超の伸びのあるストレートを見せ球にフォーク、スライダーを効果的に使って7奪三振。先発3試合目で待望の白星をつかみ取った。 巨人阿部が三振に倒れ勝利が決まるとポーカーフェイスの高橋昂也から白い歯がこぼれた。お立ち台に打のヒーロー野間と上がった左腕はウイニングボールを左手にしっかり握りしめた。「最高です。興奮しています。ファンの声援が力になって勝つことができました。(菅野との投げ合い)とにかくいい投球をすることだけ考えたので、いい結果が出たと思います。いろんな方に感謝したい。(両親へのメッセージは)後で送ります」とはにかんだ。 圧巻は1点ビハインドで迎えた3回だ。先頭の1番坂本勇人をフォークで空振り三振。続く陽岱鋼もスライダーでバットを空に切らせた。マギーもフォークで料理すると3者連続三振で波に乗った。 プロ初黒星を喫した6月2日の交流戦ではロッテ打線につかまり4回途中4失点で屈辱の2軍降格も味わった。この日は失敗を糧に粘り強く投げ抜いて菅野との試合でチームに6連勝をもたらした。3回には菅野からプロ初安打となる中前安打もマークし初もの尽くしの1日となった。 2016年秋のドラフト会議で2位指名を受け広島入り。昨年はじっくりファームで腕を磨き、着実にプロの実力を身につけてきた。今年で100回大会を迎える夏の高校野球は地方大会が熱戦が繰り広げられている。高橋昂也も甲子園で活躍した16年の夏を思い出すように大きな1勝となった。
◆巨人菅野智之投手(28)も広島打線に沈められた。2点リードの5回、1死から菊池にソロ本塁打で1点差に迫られると、2四球で2死一、二塁とし、野間に逆転3ランを食らった。カウント1-2からの内角スライダーを痛打され「投げきれなかったのは僕の意識が低い。実力不足だと思う」と猛省した。 首位広島との今3連戦は、5・5ゲーム差で幕開けしたが、3連敗で8・5ゲーム差まで広げられた。初戦の鍬原(3回途中7失点)、2戦目の田口(4回5失点)と同様にエースも「実力不足」という言葉が口をついた。 投手陣は24失点と崩れたが、打線は3試合で13得点と奮起した。投手陣の踏ん張りが上方へと転じるカギとなる。
◆広島の高卒2年目左腕、高橋昂也投手(19)が3度目の登板で待望の初勝利だ。 6回3安打2失点に抑え、巨人菅野との投げ合いを制した。逆転3ランの野間とともにお立ち台に立つと「最高です。とても興奮しています。ファンの声援が力になって、勝つことができた。とにかくいい投球をすることだけを考えていた。いい結果が出た。勝てたので良かった。いろんな方に感謝したい」と声をはずませた。
◆広島が逆転勝利し、交流戦明け無敗となる今季初の6連勝を飾った。 菅野の前に4回まで好機をつぶす展開が続いたが、2点を追う5回に菊池のソロで反撃開始。さらに野間の3ランでひっくり返した。高卒2年目左腕の高橋昂は6回2失点に抑え、3度目の登板でうれしいプロ初勝利を挙げた。緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。 -高橋昂がよく抑えた 緒方監督 3回投げた中で、一番球に力があった。甘いコースもあったが、カットボールにしても、打者の反応を見たら押し込めていた。十分よ。 -次回登板は 緒方監督 もちろん(ある)。 -打線は菅野を攻略 緒方監督 初回からチャンスをつくっても、ランナーが出てからコースを間違えない球を投げてくる。やはり巨人のエース。球数がいったところで、つかまえてくれた。追い込まれてもしぶとく食らいつくのがウチの打線の特長だから。 -野間が逆転3ラン 緒方監督 びっくりするよね。それしかない。 -今季初6連勝 緒方監督 1戦1戦の気持ちは変わらず。それが連勝で来ている。また明日から、しっかり戦っていく。
◆首位を独走する広島から、新星が誕生した。高卒2年目左腕の高橋昂也投手(19)が、うれしいプロ初勝利を挙げた。3回に3者連続三振を奪うなど、6回3安打2失点の力投。巨人菅野に投げ勝った。この日、広島市内のホテルでは4月23日に上行結腸がんのため71歳で死去した元広島内野手、衣笠祥雄氏の「お別れの会」が行われた。若鯉の活躍で鉄人にささげる勝利を挙げ、チームは今季初の6連勝をマークした。 プロ0勝が沢村賞右腕に投げ勝った。高橋昂がプロ3度目登板で巨人菅野との投げ合いを制した。「最高です。全体的に自分の力を出し切れたのが大きい」。2年目左腕が、チームを今季初6連勝、40勝リーグ一番乗りに導いた。 初の本拠地登板。1回、内野ゴロの間に1失点も冷静さは失わない。3回の3者三振など計7三振。過去2度の登板は振るわなかったが、2軍で「強い真っすぐを投げること」を意識して修正。生命線にする右打者への内角球も随所に決まった。菅野とのマッチアップには「自分が勝ったというより、野手の方のおかげ」と謙遜した。 球団の10代先発勝利は06年斉藤悠葵以来。スタンドで観戦した両親はじめ「いろんな方に感謝したい」と振り返った。投手の才能を発掘してくれた恩人にも白星を届けた。元巨人捕手の斎藤勝博さん。小学校チームのコーチだった。高橋昂は言う。「入ってすぐキャッチボールを見て『ピッチャーをやれ』と言われたのがきっかけ。投げ方の基本を教わった」。独特のテークバックの基礎は、当時の指導で身についた。 熱心に教わった斎藤さんは11年1月に膵臓(すいぞう)がんで亡くなった。66歳の若さだった。中学生だった高橋昂は通夜に参列。悲しみに暮れた。花咲徳栄(埼玉)で甲子園を沸かせ、次はプロでの活躍を「恩返しに」と誓った。斎藤さんの所属球団だった巨人から初勝利。不思議な縁だ。 高校時代は横浜・藤平(楽天)作新学院・今井(西武)履正社・寺島(ヤクルト)と高校ビッグ4と騒がれた。藤平、今井に続くプロでの白星。「まだまだ1勝。これからチームに貢献したい」。将来を担う19歳は、真っすぐに前を見つめた。【大池和幸】
◆巨人が、エース菅野が悪夢の敗戦を突きつけられた。本調子でない右腕は、4回まで毎回得点圏に走者を置く。こらえていたが5回に崩れた。1死から菊池に低めのフォークを拾われてソロ弾。丸に四球を与え、2死後も松山にカウント優位から歩かせ、この日4四死球目で危機を招く。そして野間に1-2から内角甘めのスライダーを右翼席へ高々と逆転3ランを運ばれた。初戦、2戦目と初回に4失点の悪夢を見たが、エースも中盤に1イニングで4点を献上した。1イニング2被弾はプロ2度目のレアな、だが現実だった。 「内角を待ってるかと思ったが、1-2だったから2-2でもいい。その中で投げきれなかったのは僕の意識が低い。実力不足だと思う」。菅野は局面を反省の言葉で振り返った。2戦連続で本来の姿ではなかった。球数がかさみ、5回で113球。フォークの落差がなく、打者に見極められ、直球の制御にも苦しんだ。スライダーへの依存度が高まり、好調赤ヘル打線に狙われた。 もう王者の背中がかすみつつある。エースでプロ未勝利だった高橋昂に敗れ、鬼門マツダスタジアムで9連敗。試合後、緊急ミーティングを行った。村田ヘッドコーチは「淡々とするのは、やめよう。残り73試合ある」と呼び掛けた。交流戦を終え、首位広島と4・5ゲーム差も、わずか1週間で8・5ゲーム差と拡大。4位に落ち、危険水域だ。 高橋監督は「対広島は次の対戦で考えないといけないが、明日は広島とやるわけじゃない。気持ちを切り替えて」と自軍へのメッセージのように言葉を残した。【広重竜太郎】
▼巨人はマツダスタジアムで今季5戦5敗。巨人が広島戦の敵地で開幕から5連敗したのは初めて。これまでは68年広島市民球場(△●●●●)、12年マツダスタジアム(●●●●)の各4連敗が最多だった。同球場では昨年8月12日から通算9連敗。52年のフランチャイズ制後、巨人の同一球場9連敗は71、72年の中日球場(連続シーズン)、10年ナゴヤドーム(同一シーズン)の各9連敗に並ぶ球団史上最多。
▼巨人はマツダスタジアムで今季5戦5敗。巨人が広島戦の敵地で開幕から5連敗したのは初めて。これまでは68年広島市民球場(△●●●●)、12年マツダスタジアム(●●●●)の各4連敗が最多だった。同球場では昨年8月12日から通算9連敗。52年のフランチャイズ制後、巨人の同一球場9連敗は71、72年の中日球場(連続シーズン)、10年ナゴヤドーム(同一シーズン)の各9連敗に並ぶ球団史上最多。
◆2軍で再調整していた広島のプロ2年目、高橋昂が1軍に合流。28日の巨人3戦目(マツダ)でプロ3度目、本拠地初先発を果たす。19歳は「今までで一番の投球をしたい。(本拠地登板は)1軍では初めて。しっかりと投げたいです」と気合十分。当初はフランスアが先発予定だったが、前日26日の巨人戦で中継ぎ登板したため、先発を変更された。
◆広島の野間が五回、逆転の4号3ランを放った。1点差に迫ってなおも二死一、二塁の好機で、追い込まれながらも内寄りの変化球を巧みにさばいて右翼席へ。「自分のスイングでしっかり捉えることができた。後ろにつなぐ気持ちが最高の結果になった」と喜びを爆発させた。 プロ4年目。過去3年は新人時代の1本塁打にとどまっていたが、今季は早くも4本目。二回にもチーム初安打となる二塁打をマークするなど、リーグ屈指の好投手菅野を攻略し、交流戦後は6試合連続で先発出場する左打者が存在感を示した。
◆首位・広島が巨人に競り勝ち、6連勝。五回に6番・野間峻祥外野手(25)が巨人・菅野から逆転の4号3ランを放ち、そのまま逃げ切った。先発の2年目左腕・高橋昂也投手(19)が6回を投げ7三振を奪うなど3安打2失点でプロ初勝利(1敗)を挙げた。 先制したのは巨人だった。一回、先頭の坂本勇が右越え三塁打を放ち出塁。一死後、マギーの遊ゴロの間に坂本勇が生還した。巨人は五回、一死二塁とし、坂本勇が左翼へ適時打を放って1点を追加した。広島はその裏、一死から菊池が左越えに8号ソロで1点差。なおも二死一、二塁とし、野間が右越えに4号逆転3ランを放ち、4-2とした。 先発の高橋昂の後は一岡、ジャクソン、中崎とつないだ。巨人は4連敗となった。
◆首位・広島が巨人に競り勝ち、6連勝。五回に6番・野間峻祥外野手(25)が巨人・菅野から逆転の4号3ランを放ち、そのまま逃げ切った。先発の2年目左腕・高橋昂也投手(19)が6回を投げ7三振を奪うなど3安打2失点でプロ初勝利(1敗)を挙げた。 --プロ初勝利の味はいかがですか 「最高です!」 --初勝利、そして初のマツダスタジアムのお立ち台。ここから見える景色は 「とても興奮しています」 --1軍ではマツダスタジアム初登板。どんな気持ちで入っていったんですか 「ファンの声援が力になったので勝つことができました。ありがとうございます!」 --球界のエース、菅野投手との投げ合い。どんな風に投げていこうという思いが 「とにかく良いピッチングをすることだけを考えたので、良い結果が出たと思います」 --6回2失点の投球内容を振り返って 「勝ったので良かったと思います」 --プロ初勝利のボール、つかみ取るまではいろいろな方の支えがあったのでは 「そうですね。いろいろな方に感謝したいと思います」 --この場を借りて、ご両親や身内の方にメッセージを送りますか 「いや、あとで自分で送ります」 --初勝利の大きなポイントになったのは野間選手の逆転3ラン。バッティングをどのようにご覧になりましたか 「完璧ですね」 --高橋選手のプロ初ヒットも完璧だったのでは 「いや、あれはたまたまです...」 --野間選手にはこの後お礼も積み重なければいけませんか 「少しずつ返していけたらいいなと思います」 --明日からは横浜遠征。今日は大勢のお客さん詰めかけてくれました。今後の決意を含めて皆さんに一言お願いします。 「これから、チームの力になれるよう頑張っていくので、応援よろしくおねがいします」
◆巨人・菅野が今季最短タイとなる5回7安打4失点で降板。5敗目を喫した。2点リードの五回。菊池に左翼席へソロを運ばれると、丸と松山に四球を与えた後、野間に逆転3ランを浴びた。 菅野は「結果が全てです。点を取られた回だけじゃなく、毎回、得点圏に走者を背負う苦しい投球でしたし、あれじゃ野手もリズムに乗っていけない。きょうはいいところがなかった」。3ランを浴びる前の打者、松山への四球を悔やみ、「松山さんをいい形で追い込んでいた。もっと違う攻め方があったかもしれない。(野間には)カウントが1-2だったのでボールにして2-2にしてもよかった。投げきれなかった」と反省した。 1イニングに2本塁打を浴びるのは2015年9月4日のDeNA戦以来、自身2度目。チームは4連敗で4位に転落した。
◆巨人打線は2年目の高橋昂に6回2得点に抑えられ、七、八回はともに併殺打と打線がつながらなかった。五回に適時打を放つなど2安打を放った坂本勇は「悔しさを受け止めて、切り替えてやるしかない」と言葉に力を込めた。 首位広島には今季2勝8敗でゲーム差は8・5に開いた。試合後には全体ミーティングで首脳陣が奮起を促し、村田ヘッド兼バッテリーコーチは「淡々と(試合を)やるのはやめよう。もう一回、引き締めてやろうという話」と明かした。
巨人・斎藤投手総合コーチ(毎回、苦しんだ菅野に) 「そう簡単にはいかない。しょうがない」
巨人・斎藤投手総合コーチ(毎回、苦しんだ菅野に) 「そう簡単にはいかない。しょうがない」
◆エースでも連敗を止められなかった。2-0の五回、巨人・菅野智之投手(28)は、広島・菊池にソロを浴び、さらに丸、松山に四球を与えた後、野間に逆転3ランを許した。 「その(3ランの)前の松山さんをいい形で追い込んでいた。もっと違う攻め方があったかもしれない。(野間には)カウントが1-2だったので、ボールにして2-2にしてもよかった」 過去に2015年9月4日のDeNA戦の1度しかなかった1イニング2被弾。5回4失点で5敗目を喫し「毎回、得点圏に走者を背負う苦しい投球でした。あれじゃ野手もリズムに乗っていけない」と猛省した。 チームは4連敗で4位に後退。首位とは8・5ゲーム差に広がった。試合後、ミーティングが開かれ、村田ヘッド兼バッテリコーチは「(3連戦で)3連敗した現実がある。ここで線を引いて、もう1回、気を引き締めてやろう」と選手に奮起を促した。 (吉村大佑)
五回の左前適時打など2得点に絡んだ巨人・坂本勇 「負けた悔しさを受け止めて、切り替えてやるしかない」
五回の左前適時打など2得点に絡んだ巨人・坂本勇 「負けた悔しさを受け止めて、切り替えてやるしかない」
◆プロ2年目の左腕が今季最大級のアップセット(番狂わせ)を成し遂げて、チームを今季初の6連勝とリーグ40勝一番乗りに導いた。広島・高橋昂がプロ3度目の登板、本拠地デビュー戦で、巨人・菅野に投げ勝ってプロ初勝利を手にした。 「最高です!! とても興奮しています。ファンの声援が力になって勝つことができました。ありがとうございます」 お立ち台で初々しさをみせた19歳だが、マウンドでは頼もしかった。最速147キロの直球にカットボール、スライダー、フォークを織り交ぜ、6回を3安打2失点、7奪三振。通算69勝の球界を代表する右腕に投げ勝った。 花咲徳栄高3年時の2016年夏の甲子園では、楽天・藤平(横浜高)、西武・今井(作新学院高)、ヤクルト・寺島(履正社高)とともに「高校ビッグ4」と呼ばれた。日本代表で同部屋だった藤平が初勝利を挙げた昨季は「すごい。才能が違う」と謙遜していた男が、1年越しで競争の輪に加わった。 小3のころに野球漫画「MAJOR」をみて「栗橋ジャイアンツ」で野球を始めた。憧れは巨人のエースで同じ左腕の内海だった。「パワーで勝負する選手が好き」。練習や試合で疲弊しきっていても休日のトレーニングは継続。真っ向勝負でG斬りを果たした。 「チームの力になれるように頑張ります」 チームは交流戦で6まで減った貯金を最多タイの12まで戻した。かつて巨人相手に闘志を燃やした衣笠氏のお別れの会が催された夜、若鯉が本拠地マツダスタジアムで躍動した。 (柏村翔)
◆広島市内の量販店で安いシャツを買ったら、サイズが合わず、着られなかった。「安物買いの銭失いとはこのことか」と反省したよ。まさかその夜、巨人が同じことをするとは...ね。 1-0の五回、先頭の田中俊が四球。続く小林に送りバント(結果は捕邪飛)させた。先発は菅野。相手はプロ2年目の未勝利投手、高橋昂だよ。1点を取りに行く顔合わせではない。結果はともかく、"安物"のバントではなく、強攻を試みて"一獲千金"を狙う。「菅野さん、どうぞ楽々、勝ってください」と、おぜん立てをする場面だった。 2点目が入ったとしても、広島にとっては上出来だよ。そもそも、勝てればもうけものの試合なんだから。しかも、巨人のあの攻撃をみたら、「そんなに点を取るのに苦労しているのか」と、精神的にも優位に立つ。 逆に菅野は「なんだ、1点ずつか」と、がっくりくる。余分なプレッシャーも抱え込む。それが、その裏の4失点につながったわけだ。 もちろん、1点を取りにいくのは大事な策だよ。それも、ケース・バイ・ケース。きゅうきゅうとした攻撃は菅野に失礼だし、エースを楽に勝たせて乗せないと、チームも乗っていかないよ。 (サンケイスポーツ専属評論家)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
広島 | 40 | 28 | 1 | 0.588 (↑0.006) | 0 (-) | 74 | 346 (+4) | 308 (+2) | 79 (+2) | 38 (+1) | 0.262 (-) | 4.19 (↑0.03) |
2 (-) |
ヤクルト | 33 | 34 | 1 | 0.493 (↑0.008) | 6.5 (-) | 75 | 297 (+9) | 314 (+6) | 62 (+2) | 36 (-) | 0.255 (-) | 4.21 (↓0.02) |
3 (↑1) |
阪神 | 32 | 35 | 1 | 0.478 (↑0.008) | 7.5 (-) | 75 | 239 (+3) | 272 (+2) | 37 (-) | 40 (-) | 0.239 (-) | 3.54 (↑0.04) |
4 (↓1) |
巨人 | 32 | 37 | 1 | 0.464 (↓0.007) | 8.5 (↓1) | 73 | 314 (+2) | 287 (+4) | 66 (-) | 34 (-) | 0.263 (↓0.002) | 3.93 (-) |
5 (-) |
DeNA | 30 | 36 | 2 | 0.455 (↓0.007) | 9 (↓1) | 75 | 258 (+2) | 284 (+3) | 79 (+1) | 46 (+1) | 0.248 (↓0.001) | 3.76 (↑0.03) |
6 (-) |
中日 | 31 | 39 | 1 | 0.443 (↓0.006) | 10 (↓1) | 72 | 280 (+6) | 333 (+9) | 45 (-) | 36 (-) | 0.262 (↑0.002) | 4.51 (↓0.07) |
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