ヤクルト(☆9対1★)中日 =リーグ戦9回戦・明治神宮=
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中日
00000 0001 150
ヤクルト
00310 302× 9150
勝利投手:ブキャナン(6勝4敗0S)
敗戦投手:小笠原 慎之介(2勝6敗0S)
  DAZN
◆投打のかみ合ったヤクルトが快勝。ヤクルトは3回裏、青木の3ランで先制する。続く4回にブキャナンの適時打で加点すると、6回には西浦の3ランでリードを広げた。投げては、先発・ブキャナンが9回1失点の快投で今季6勝目。敗れた中日は、打線が5安打1得点と沈黙した。

◆中日のソイロ・アルモンテ外野手(29)は、今季のヤクルト戦でカード別最高の打率4割4分1厘。8試合すべてで安打を記録と打ちまくっている。  初対決となる今日の相手先発デービッド・ブキャナン投手(29)からも安打を打つか。

◆3回無死一、二塁からヤクルト青木宣親外野手(36)が、右翼席へ先制5号3ランを放った。  142キロの内角直球を振り抜き「打ったのはストレート。先制のチャンスだったので、1打席目と同じようにコンパクトに打ちにいった結果がいい角度に上がった」と喜んだ。

◆神宮球場に中日ソイロ・アルモンテ外野手の応援団がやってきた。  ドミニカ共和国のドミンゲス駐日大使ら一行が試合前のベンチでアルモンテらを激励。ドミニカリーグに自ら視察にも行く森監督らとも談笑した。「ドミニカは日本と同じように野球選手をたくさん輩出している。野球を通じて、日本とドミニカの関係は深まっている」と同大使は話した。「首位打者になれることを期待している」と、母国出身で中日打線の核として活躍するアルモンテをたたえた。  来年夏にドミニカ共和国内で上映されるドキュメンタリー映画の撮影も大使の来訪の横で進行。日本で活躍するドミニカ人をクローズアップしたもので、タイトルは「ボール」。タイトルにはカタカナで「ボール」との副題もつく。今後のアルモンテの成績次第では、主役級の扱いになるかもしれない。

◆中日が、ヤクルト先発ブキャナンの前にゴロの山を築いて完敗した。9回に1点を返したものの、8回までは二塁も踏めなかった。23日に森監督就任後初のAクラス3位に立ったのが、幻だったかのように、再び最下位に転落した。  先発小笠原も青木と西浦に3ランを許し6回7失点。投手のブキャナンには2安打を許し、ともに失点つながった。「寂しいな」と森監督はポツリ。小笠原が打たれ、打線がリズムに乗れなかったのかと聞かれ「どっちがどっちかなあ」と、投打ともさえない内容に肩を落とした。

◆ヤクルトのデービット・ブキャナン投手(29)が9回1失点完投&2安打1打点と、投打にわたる活躍でチームトップの6勝目を挙げた。完投は5月4日以来、今季2度目。  カットボール、ツーシーム、カーブ、チェンジアップを織り交ぜ、27アウト中、17アウトを内野ゴロで奪った。「ディフェンスがいいことは分かっている。打たせて、あとは任せるピッチングをしました」と喜んだ。  打撃では3回に内野安打、4回には適時二塁打を放った。適時二塁打の直後は、1番青木の左前打で本塁を狙った直後、三塁コーチャーに制止されたが、止まり切れずに同コーチャーと接触してアウトになった。「戻れると思って一生懸命走ったが、勢い余って手が当たってしまった」と全力プレーの結果だった。  10月にはアシュリー夫人第1子を出産予定。お立ち台では「オトウサン、アツイケド、ガンバリマシタ」と叫んだ。

◆ヤクルトは「1番」「2番」「3番」の3本塁打など、15安打9得点と豪快に打ち勝った。  まずは3回無死一、二塁から「2番」青木宣親外野手(36)が、右翼席へ先制5号3ランを放った。142キロの内角直球を振り抜き、引っ張ってスタンドに運んだ。「とにかく先制点がほしかった。結果が最高になって良かった。打った瞬間入ると思った」と喜んだ。第1打席は右前打、第3打席は左前打と猛打賞で調子を上げてきた。  6回には「1番」西浦直亨内野手(27)が続く。1死一、三塁から内角に入った139キロの直球を左翼席に運ぶ技ありの一打。「感触は良かったです。1打席1打席、しっかりと集中している中で、積極的にいけている」と言った。24日の巨人戦で今季初の1番に入ると、2試合連続で結果を出した。  仕上げは「3番」山田哲人内野手(25)だ。8回2死一塁から、ダメ押しの15号2ランを中堅にたたき込んだ。不調が続く中での1発に「今後につなげていかないといけない」と引き締めた。  小川淳司監督(60)は「やっと青木らしいバッティングになってきた。まとまって(安打が)出始めている。内容が格段に良くなっている」とたたえた。

◆投げて、抑えて、打って、走って、イケメンで、妻思い...。ヤクルトのデービッド・ブキャナン投手(29)が完投&2安打1打点の投打の活躍でチームトップの6勝目を挙げた。9回に完封を逃し「悔しいけど、チームが勝って良かった。それがすべて」と喜んだ。  打撃では3回無死から二塁横への打球で、一塁へ全力疾走。内野安打で出塁し、青木の先制3ランで生還した。4回1死二塁からは左翼線へ適時二塁打。前日25日の投手練習では、先発のメニューをすべて終えると、酷暑の室内練習場で黙々とマシン打撃を始めた。  「ピッチャーの中には打撃にシリアスではない人もいるが、自分はチームを助けるために一生懸命やる。走らないといけないところは100%で走る」  本職の投球ではカットボール、ツーシーム、カーブとテンポよく投げ込み、17アウトを内野ゴロで奪った。自身5月4日以来の完投は、チームにとっても今季2度目の完投勝ち。6連戦初戦で、登板過多の中継ぎを休ませた意味は大きい。  試合後はクラブハウスで、ブロンドヘアの美女、アシュリー夫人と熱い抱擁。10月に第1子が誕生予定で、大きくなったおなかにほおずりを決めた。投打に全力プレーのパーフェクトな1日を、映画のようなビューティフルシーンで締めくくった。【前田祐輔】

◆3試合ぶりにスタメンに復帰した中日大島が、4打数2安打とチーム唯一のマルチ安打で気を吐いた。  「出ている以上は、結果を出さないと。2本打てたのは良かった」。初回の中前打に加え、9回は完封阻止につながる左翼への三塁打。完敗の中、意地を見せた。

◆ヤクルトのデビッド・ブキャナン投手(29)が四回、適時二塁打を放ちリードを広げた。3点リードの四回、一死二塁のチャンスで打席に立つと、小笠原の140キロの真っすぐを捉え、左翼へ適時二塁打を放った。しかしその後、二走のブキャナンは、一死一、二塁の場面で青木が左前打を放つと本塁を狙ったが、ストップをかけた三塁コーチと接触し、走塁死。  投げては4回まで2安打無失点の好投している。

◆ヤクルト・西浦直亨内野手(27)が6号3ランを放った。4点リードの六回、一死一、三塁のチャンスで打席に立つと、フルカウントから小笠原の139キロ、内角高め真っすぐをフルスイング。高く上がった打球は左翼スタンド中段へ飛び込んだ。  西浦は「打ったのはストレート、1打席目からタイミングは合っていたと思います。追い込まれていたけどインコースの球に上手く反応できました」と笑顔を見せた。

◆ヤクルトのデビッド・ブキャナン投手(29)が中日戦に先発し、5安打完投で6月1日の楽天戦以来の白星となるチーム最多の6勝目(4敗)を挙げた。  ブキャナンは一回、先頭の大島に中前打を許すなど、一死三塁のピンチを招いたが、続くアルモンテ、ビシエドを内野ゴロに仕留め無失点で切り抜けた。二回、一死から高橋に三塁内野安打を許したが、その後は八回まで中日打線を2安打に抑える好投だった。  九回にアルモンテに中前適時打を浴びたものの、失点はこれだけ。お立ち台に上がった、助っ人右腕は「素晴らしい守備とたくさん得点を挙げてもらったので打線に感謝しています。守備がいいのは分かっているのでゴロを打たせて、その後は任せてアウトを重ねていくピッチングをしました」と胸を張った。

◆中日の小笠原は6回で今季ワーストタイの7失点を喫し、6敗目となった。2本塁打を含む11安打を浴び「何もありません」と言葉を絞り出した。  三回、先頭打者の投手ブキャナンに内野安打を許すと、西浦に四球を与え、青木に先制3ランを浴びた。0-4の六回には西浦に3ランを打たれて突き放された。朝倉投手コーチは「左打者(の青木)にインサイドを本塁打にされたのは話にならない」と、おかんむりだった。
アルモンテ(九回に適時打) 「うまく打てた。点差は開いていたが最後まで諦めずに何とか1点と思っていた」

◆ヤクルトの西浦が6号3ランを含む3安打3打点と活躍した。  4-0の六回1死一、三塁では小笠原の内角直球を捉えて左翼席へ運んだ。打った瞬間に柵越えを確信したかのようにバットを放り投げ「追い込まれていたけど内角球にうまく反応できた」と会心の一打を振り返った。  24日の巨人戦で1番に座るといきなり殊勲の3点二塁打。球を捉えるポイントを前にした打撃がはまり、好調が続く。「集中して打席に入れている。バットも振れている」と手応えを口にした。
山田哲(八回に5日以来の本塁打となる15号2ラン) 「まぐれで打ったような打ち方。でも一本出たことできっかけになったことは今までもあった」 宮本(七回のプロ初打席で遊ゴロ併殺打にも) 「プロの第一歩。うれしかった。次は初ヒットを打ちたい」 ヤクルト・田畑投手コーチ(ブキャナンに) 「1人で投げ切ってくれてありがたい」

◆打線がブキャナンに5安打に抑えられ、1失点完投を許し、最下位に転落。小笠原は6回7失点と踏ん張れず、森監督は「(投打に)寂しい」と言葉少なだった。モヤを5番に置き、外国人トリオで組んだクリーンアップが当たらなかった。光明は死球を受けて2試合を欠場していた大島が先発に復帰し、2安打を放ったこと。大島は「出ている以上は結果を出さないといけない」と笑顔はなかった。

◆山田哲が六回に19打席ぶりの安打を放つと、八回には13試合ぶりのアーチとなる中越えの15号2ランを放ち復調を印象づけた。「本塁打はまぐれで打った感じだった。1本出たことできっかけになればいい」と話した。通算150号まであと2本。「今後も続けていかないといけない」と引き締めた。

◆ヤクルトは26日、中日9回戦(神宮)に9-1で勝ち、2連勝。2番・青木宣親外野手(36)が三回に右翼席へ先制の5号3ランを放ち、大勝への足ががりを作った。さらに六回には1番・西浦直亨内野手(27)が中押しの6号3ラン、八回には3番・山田哲人内野手(25)が駄目押しの15号2ラン。3人で計8打点の1・2・3番、"西青山トリオ"の活躍で、チームは3位に浮上した。 日が暮れていく神宮球場。太陽が沈むのと代わるように舞い上がった青木の打球は、右翼スタンドまで飛んでいった。  「打った瞬間、いくと思った。とにかく先制点がほしかった」  交流戦最高勝率を決めた次の試合から3連敗を喫したが、勢いを再び引き寄せる2連勝。3安打3打点、今季6度目の猛打賞で貢献して笑顔だ。  5月24日の阪神戦以降、26試合中23試合で「2番・青木」にほぼ固定され、その23試合の勝率は驚異の・652(15勝8敗)。小川監督が「今の状態なら犠打は必要ない」と語れば、青木も「日本風の2番とは思っていない。つなげていく意識」と、"打ってつなぐ2番"として燕打線を機能させている。  打った相手は20歳の左腕、小笠原。プロ15年目、大リーグ6年で7球団を渡り歩いてきた36歳の経験値が上回った。オフにバットを振る量は減ったが、衰えたからではない。ランニング量を増やし、ウエートトレーニングを中心に行い「バットの使い方」を体に染みこませることを学んだ。米国では「振りすぎだ。もうやめとけ」と言われたこともあった。やみくもにバットを振るだけではなく、米国流の自由な発想を取り入れた。 青木が点火した打線は爆発。六回には1番・西浦が6号3ランで中押し。「追い込まれていたけど内角球にうまく反応できた」と左翼席へほうり込んだ。八回には3番・山田哲が、5日のソフトバンク戦(神宮)以来となる中越えの15号2ランで駄目押し。1-3番の"西青山トリオ"で計8打点を挙げた。  今季1勝6敗1分けだった中日に先勝。神宮6連戦の初戦を飾ると、青木は「とにかく一つずつ」とまた太陽が昇る次の日を見据えた。勢いだけじゃない-。確かな実力が、今のヤクルトにはある。 (横山尚杜)
1失点完投で6勝目(4敗)、打っては2安打1打点のヤクルト・ブキャナン 「カーブでストライクを取れたことで、リズムが良くなった。(打撃は)自分もチームも助けるために一生懸命やっている」
★西青山?  東京都港区に「青山」という公称の地名は存在せず、ヤクルトの球団事務所がある「北青山」と「南青山」という区分になっている。地名ではないものの、「南青山」には日用品を扱う『東青山』という店があり、港区には"西青山"だけがない(?)。ちなみに「西青山」という地名は、岩手県盛岡市には存在する。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
382810.576
(↑0.007)
0
(-)
76334
(+14)
300
(+5)
76
(+5)
37
(+1)
0.26
(↑0.002)
4.21
(-)
2
(-)
巨人
323510.478
(↓0.007)
6.5
(↓1)
75306
(+5)
275
(+14)
64
(+1)
34
(+1)
0.264
(↓0.002)
3.86
(↓0.16)
3
(↑1)
ヤクルト
313410.477
(↑0.008)
6.5
(-)
77281
(+9)
306
(+1)
59
(+3)
36
(+1)
0.255
(↑0.003)
4.22
(↑0.05)
4
(↓1)
DeNA
303420.469
(↓0.007)
7
(↓1)
77250
(-)
265
(+4)
77
(-)
44
(-)
0.248
(↓0.001)
3.61
(↑0.04)
5
(↑1)
阪神
303510.462
(↑0.009)
7.5
(-)
77220
(+4)
264
(-)
35
(+1)
39
(+1)
0.236
(↓0.001)
3.54
(↑0.06)
6
(↓1)
中日
313710.456
(↓0.007)
8
(↓1)
74272
(+1)
317
(+9)
45
(-)
35
(-)
0.26
(↓0.001)
4.39
(↓0.08)