日本ハム(★1対5☆)ヤクルト =交流戦3回戦・札幌ドーム=
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ヤクルト
10000 2020 5130
日ハム
00100 0000 1120
勝利投手:小川 泰弘(3勝2敗0S)
敗戦投手:加藤 貴之(3勝6敗0S)
  DAZN
◆ヤクルトが球団初の交流戦最高勝率チームに輝いた。ヤクルトは1-1で迎えた6回表、荒木の犠飛と坂口の適時打で2点を勝ち越す。8回には、青木の適時打でリードを広げた。投げては、先発・小川が6回1失点の好投。敗れた日本ハムは、打線が毎回の12安打を放つも、つながりを欠いた。

◆12日の西武戦で左肘を痛めて4試合連続でベンチスタートだったヤクルト山田哲人内野手が、「1番二塁」でスタメン復帰した。  試合前の打撃練習で状態を確認し、ゴーサインが出た。山田哲は「全然大丈夫。いきますよ、いきますよ、今日はいっちゃいますよ!」と気合十分で語った。2連敗中、交流戦最高勝率の決定に2試合も足踏みしているチームには、絶好の追い風になりそうだ。

◆ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手が、先制適時打で50打点に到達した。  1回1死一、二塁、フルカウントから日本ハム加藤の直球をライナーで中前にはじき返した。「初回からチャンスで何とかしたかった。うまく体が反応した」とコメントした。

◆日本ハム大田泰示外野手(27)が、同点打を放った。  1点を追う3回2死三塁、ヤクルト先発小川の初球139キロを中前へはじき返した。中前適時打となり「バットの先でしたけど、なんとか抜けてくれて良かったですね。良いピッチャーなので集中して初球から打ちにいきました」と笑顔。  6試合連続安打は貴重な同点打となり、試合を振り出しに戻した。「まずは同点に追いつけて良かったです。勝てるように引き続き頑張ります」と、さらなる奮闘を誓った。

◆ヤクルト先発の小川泰弘投手が、毎回安打を許しながらも6回8安打1失点でまとめた。  1-0の3回に大田の適時打で追いつかれたが、走者を背負っても粘り強く打たせて取った。「今日は安打は打たれましたが、粘ることができて良かったです。丁寧に投げることを心掛けて登板しました」と話した。

◆日本ハム加藤貴之投手が、6回3失点で降板した。1回、バレンティンに先制の中前打を献上。  1-1の6回に連打で無死二、三塁のピンチを招くと荒木に左犠飛、続く阪口に右前打で勝ち越しを許した。6回9安打3失点での降板となり「チームに申し訳ないとしか言えないです」と悔しそうに話した。

◆ヤクルトが日本ハムを破り、12勝5敗(勝率7割6厘)、1試合を残して交流戦最高勝率を決めた。  1-1で迎えた6回、荒木の犠飛、坂口の適時打で2点を奪い勝ち越し。8回には青木の2点二塁打でダメを押した。  ソフトバンク、オリックス、西武の2位3チームと最高勝率を争っていた。この日1位のヤクルトが勝利。2位3チームのうち西武、ソフトバンクが敗れたため勝率1位が決定。セ・リーグでは巨人(12、14年)に次いで2球団目。賞金500万円を獲得した。  ただこの日の交流戦はセが3勝、パが3勝。通算ではパが55勝、セが47勝。残りは6試合でパの勝ち越しが決定した。このためヤクルトの賞金は500万円止まり。パの勝率1位チームが賞金1000万円を獲得する。またMVPもパの勝率1位チームから選ばれる。  ◆交流戦の表彰 15年から1チーム18試合制。各カードはホームとビジターを3試合ずつ隔年で行うため優勝チームは決めない。賞金は勝ち越したリーグの6球団(1位1000万円、2位500万円、3位400万円、4位300万円、5位200万円、6位100万円)と、12球団最高勝率チームに500万円。MVPは勝ち越しリーグの勝率1位チームから選ばれる(賞金200万円)。また、両リーグから1人ずつ日本生命賞(賞金100万円)を選出。勝ち越したリーグにはドラフト会議(10月25日)の指名順優先権が与えられる。セ、パの勝利数が同じ場合は総得点などの規定で上位を決める。

◆ヤクルトが日本ハムを破り12勝5敗(勝率7割6厘)、1試合を残して交流戦勝率1位を決めた。  ソフトバンク、オリックス、西武の2位3チームと最高勝率を争っていた。この日1位のヤクルトが勝利。2位3チームのうち西武、ソフトバンクが敗れたため勝率1位が決定。セ・リーグでは14年の巨人に次いで2球団目。賞金500万円を獲得した。  試合8終了後、札幌ドームのセンター方向のビジョンには「東京ヤクルトスワローズ 最高勝率1位球団 おめでとうございます」の文字が躍った。  ヤクルトナインは一塁ベンチを出て右翼応援席に向かって全員歩き出し、手を振って声援に応えた。  先発小川泰弘投手がチームの連敗を2で止める6回1失点の好投。北の大地で3勝目を挙げヒーローインタビューに臨んだ右腕は「毎年交流戦は苦しんでいる印象があったけど、後半戦の勢いに変えて頑張っていきたい」とチームの気持ちを代弁した。

◆ヤクルトが日本ハムを破り、12勝5敗(勝率7割6厘)、1試合を残して交流戦勝率1位を決めた。  1-1で迎えた6回、荒木の犠飛、坂口の適時打で2点を奪い勝ち越し。8回には青木の2点二塁打でダメを押した。ソフトバンク、オリックス、西武の2位3チームと最高勝率を争っていた。

◆日本ハムが5連勝を逃した。1-1の6回、先発加藤が連打を許し勝ち越しを許した。打線は12安打と責め立てるも、拙攻が響き白星を逃した。  栗山英樹監督は「何とか先に、たくさんを点を取ってあげたかったんだけど...。すみません」と謝罪。18日広島戦で勝てば、交流戦勝ち越しが決まる。重要な試合に左腕上原の抜てきに「非常に楽しみだし、期待している」と白星を託した。

◆ヤクルトが史上初めてリーグ最下位から交流戦最高勝率チームに輝いた。「日本生命セ・パ交流戦」の日本ハム戦に5-1で勝利。球団初の交流戦1位を確定させた。小川淳司監督(60)は、勝利の方程式となった、中尾輝投手(23)近藤一樹投手(34)石山泰稚投手(29)の躍進をたたえた。チーム好転のカギは、昨秋から3人が準備していたものにあった。  喜び合うのもほどほどに、ヤクルトは全員で色とりどりの傘が踊る右翼席へ向かった。交流戦最高勝率を決めてベンチ前でハイタッチをかわすと、声をからして後押ししてくれたファンに一礼した。1試合を残し、交流戦1位が決定。小川監督は「みんなよく頑張ってくれた。そのひと言に尽きる。うまく投打の歯車がかみ合った」と興奮気味に振り返った。  ヤクルトが急に勝ちはじめた理由は何か? 小川監督は「投手陣、特に後ろが安定したのが第一」と分析する。中尾・近藤・石山の年俸総額が推定7920万円の「12球団最安値の勝利の方程式」は守護神候補カラシティーとセットアッパー秋吉の不調から生まれた"副産物"。だが、3人は土壇場で投げられるよう「武器」を昨秋に授けられ、人知れず磨いていた。 それが「ストライクゾーンへのフォーク」だった。石井弘投手コーチは「怖がって低め(に投げるの)を気にしすぎてボールになって苦しくなった。石山には『打たれたら俺の責任。ストライクに落とせ』と伝えている。近藤は昨年は、ほぼ投げてなかったから投げようと秋に言ったら、自分で仕上げてきた」と説明。田畑投手コーチも「思い切って腕を振ろう」と声をかけ続け、恐怖心を取り除いていった。 5月の黄金週間を過ぎた頃、最下位に苦しむ中で、救援陣は芽吹きの時を迎えていた。石山は5月8日から16試合連続、近藤は同11日から14試合連続無失点。救援陣の屋台骨が堂々と投げ込む姿に2年目中尾も背中を押され、思い切り左腕を振りはじめた。 磨き上げた「武器」が、パの強打者にはまった。じっくり見極めて粘り強い攻めを見せるセと違い、好球必打で初球から振ってきた。「交流戦では球数が減った」と田畑コーチ。石山が4日連続で登板し4連続セーブを挙げるなど勝負どころでの連投が可能になった。「終盤まで接戦に持ち込めば」との共通認識も生まれ、交流戦での6回まで3失点以下の試合は17試合中14試合と先発も序盤から全開でいけた。この日も小川が6回1失点で、7回からは「新勝利の方程式」が0を並べた。 燕のリリーフ3人衆の「ストライクゾーンへのフォーク」が、燕軍団をV字飛行させた。19日のソフトバンク戦を終えると、再びセ・リーグとの戦いが幕を開ける。小川監督は「パ・リーグ相手に勝ち越せたのは後のペナントを戦う上で力になる」と交流戦の成果をリーグにつなげる構え。上昇気流に乗った燕軍団が、混セの空に戻っても、鮮やかに舞う。【浜本卓也】

◆ヤクルトが今季の交流戦最高勝率を決めた。ヤクルトとオリックスが12勝6敗で並ぶ可能性があるが、2球団が同率の場合は直接対決で勝ち越している球団が上位のため、オリックス戦に2勝1敗で勝ち越しているヤクルトの1位が決まった。ヤクルトの交流戦最高勝率は初めてで、セ・リーグ球団では12、14年巨人に次いで3度目。  ▼ヤクルトは昨年45勝96敗2分け、勝率3割1分9厘の6位で、今季も交流戦前は17勝26敗1分け、勝率3割9分5厘の6位。前年最下位で1位は09年ソフトバンク、10年オリックスがあるが、交流戦前の最下位球団が1位は初めて。昨年の交流戦は12位で、前年の交流戦最下位から1位も初。また、ヤクルトの勝利投手は先発5勝、救援7勝。14年巨人が先発8勝、救援8勝の16勝で1位になったが、先発勝利より救援勝利の方が多くて1位も初めてだ。

◆日本ハム平沼が、3年目でプロ初安打を放った。8回の守備から出場。4点を追う9回1死で、ヤクルトの守護神石山から左前打を放った。  「何が起こったのか、頭の中が真っ白」と混乱気味も、観戦に訪れていた父次郎さん(45)の前で節目の一打を刻んだ。「まだまだ通過点なので」と気を引き締めていた。

◆日本ハムが拙攻で接戦を落とし、連勝が4で止まった。「日本生命セ・パ交流戦」ヤクルト戦(札幌ドーム)は打線が毎回安打となる12安打も1得点のみで残塁11。決定打が出ず、いちるの望みを残していた交流戦勝率1位の栄誉もヤクルトに奪われた。それでも、今日18日広島戦(マツダスタジアム)に勝てば、2年ぶりの交流戦勝ち越しが決まる。小休止となったが、勝って交流戦を締めくくる。  日本ハムが、最後まで攻めきれなかった。4点を追う9回。1死から平沼がプロ初安打で出塁。2死一塁から大田が四球を選んだ。好機が広がり、打席には交流戦で打率、本塁打、打点でトップに立っていた近藤が向かう。スタンドのボルテージも最高潮に達したが、3冠打者は左飛に倒れて万事休す。栗山監督は「ランナーが出ても、点が取れないと...」と、悔やんだ。初の交流戦最高勝率球団となったヤクルトの歓喜の輪を背に、ナインは三塁側ベンチから引き揚げた。  あと1本が、出なかった。打線は毎回の12安打を放った。得点圏にも4イニング、走者が進んだ。ただ、つながりに欠けた。3回に大田の同点適時打が飛びだして以降は、決定打が出なかった。ヤクルト投手陣の前に要所を締められて11残塁。交流戦で好調だった打線が分断された。栗山監督は6回以降、積極的に代打策を仕掛けるも実らなかった。「何とか点を取れるように、頑張ります」と、前を向いた。  この日は2戦連続登板中だった宮西をベンチ入りメンバーから外して、積極的休養を与えた。栗山監督は「連投している。(ブルペンに)いれば使っちゃうので。昨日から決めていた」と、長いシーズンを見据えたリスクマネジメントも行っていた。連勝は4で止まったが、今日18日広島戦に勝てば、2年ぶりの交流戦勝ち越しが決まる。悔しい敗戦は小休止にとどめ、広島で勝って22日からのリーグ戦再開へ弾みを付ける。【木下大輔】

◆日本ハムの栗山監督は、辞任した楽天の梨田監督について「気持ちはすごく分かる。責任を感じられたんだと思う」と神妙な表情で話した。  日本ハムで梨田監督を引き継いで2012年シーズンから監督となった。16年からはパ・リーグの監督同士としてしのぎを削った。身を引いた先輩を「周りからいろんなことを言われる。大変だったんだろうと思う」と気遣った。

◆交流戦で首位に立つヤクルトは日本ハムに快勝し、連敗を2でストップ。交流戦で12勝5敗とし、1試合を残して球団史上初の最高勝率を確定させた。セ・リーグでも阪神と同率で2位に浮上した。先発した小川泰弘投手(28)が6回8安打1失点の好投で今季3勝目(2敗)を挙げた。  今季の交流戦では2位・オリックスが11勝6敗と1差でつけるが、残る最終戦でヤクルトがソフトバンクに負け、オリックスが阪神に勝って勝率が同率となっても、ヤクルトがオリックスとの直接対決で2勝1敗と勝ち越しているため、規定により、ヤクルトが最高勝率球団となる。  ヤクルトは一回一死一、二塁からバレンティンが日本ハムの先発、加藤から中前適時打を放ち、先制した。  日本ハムは三回、二死三塁から大田が中前適時打を放ち、1-1とした。  ヤクルトは六回、無死二、三塁から荒木が中犠飛を放ち2-1と勝ち越した。さらに一死二塁から坂口の右前適時で3-1とした。さらに八回には二死二、三塁から青木が右中間フェンス直撃の2点二塁打を放ち、5-1とした。  ヤクルトは七回から継投。中尾、近藤で2イニングをしのぎ、九回は石山が締めた。

◆交流戦で首位に立つヤクルトは日本ハムに快勝し、連敗を2でストップ。交流戦で12勝5敗とし、1試合を残して球団史上初の最高勝率を確定させた。セ・リーグでも阪神と同率で2位に浮上した。先発した小川泰弘投手(28)が6回8安打1失点の好投で今季3勝目(2敗)を挙げた。以下は小川の一問一答。  --交流戦の最高勝率がかかった一戦  「チーム一丸でいこうと話しあっていた。だからなんとしても、絶対勝つという思いでぶつかっていった」  --投球を振り返って  「いいところはなかったが、なんとか粘れたというところ。ヒットは打たれましたけど、粘り強く投げることができた」  --六回のピンチ  「チェンジアップで三振を奪えた。序盤から浮いていたので、修正しないといけなかった。あの場面はいいところに決まった」  --強気の投球で切り抜けた  「その回の前に円陣を組んで、捕手の中村が『開き直って投げてこい』といってくれたので、思い切りいけた」  --109球は今季最多  「故障あけで、球数制限がありつつという中での投球だった。これからはどんどん投げて、チームを勝たせられるように頑張る」  --これで自身の登板で3連勝  「チームのために投げるという思いが強かった。投手が踏ん張って最少失点で、という思いでやっている。それが結果に出た」  --チームは交流戦の最高勝率を決めた  「本当に毎年苦しんでいるという印象があった。これを後半の勢いに変えてがんばっていきたい」

◆プロ野球の日本生命セ・パ交流戦は17日、ヤクルトが日本ハムに5-1で勝ち、12勝5敗として初の最高勝率チームに決まった。オリックスが勝率で並ぶ可能性があるが、当該対戦でヤクルトが勝ち越しているため確定した。セ・リーグの球団としては2012年と14年に巨人が交流戦1位になって以来。ヤクルトには賞金500万円が贈られる。  また、パ・リーグが通算成績で55勝47敗として9年連続の勝ち越しを決めた。パには今秋のドラフト会議でウエーバーの優先権が与えられる。パの6球団には順位に応じて1000万円から100万円の賞金が贈られる。  交流戦は15年から各カードとも本拠地と敵地で3試合を隔年で行うために優勝チームを決めず、両リーグが合計勝利数を争う方式で行われている。

◆日本ハムの加藤は6回3失点で交流戦通算7度目の先発でも初勝利はならなかった。今季の交流戦は3戦3敗で「チームに申し訳ないとしか言えない」と悔しさをにじませた。  打線が12安打で1点止まりと振るわず、チームの連勝は4でストップ。栗山監督は「何とか先に点を取ってあげたかった。加藤は悪くない。ボールはいい」とかばった。

◆ヤクルトの青木が5試合連続複数安打となる3安打で2打点をマークし、交流戦最高勝率チーム決定に貢献した。「一つの目標としていたのでうれしい。自信にした方がいいね」と笑った。  一回一死から内野安打で出塁し、バレンティンの適時打で先制のホームを踏むと、七回は左越えへ三塁打。八回二死一、二塁では鍵谷の150キロの直球を捉えて右中間を破る2点二塁打とし「いい打席が増えている」と手応えを感じていた。 山田哲(左腕の負傷から5試合ぶりに先発に復帰し2安打) 「大丈夫。フルスイングもできた」
中尾(前日に勝ち越し本塁打を浴びた横尾を抑えて2/3回無失点) 「打たれたことで1球でひっくり返されることを知った。腕を振った」
坂口(六回に適時打) 「みんながいい形でつないでくれたし最近、打てていなかったので良かった」

◆ヤクルトの小川は6回1失点で3勝目を挙げた。チームを交流戦最高勝率決定に導き「チームとしてやってきたことが成果として表れている」と喜んだ。  序盤は決め球のチェンジアップが浮き、カットボールを軸にした。3-1の六回一死一、二塁では「最後の最後で修正できた」とアルシアをチェンジアップで空振り三振に仕留め、続く代打矢野も直球で左飛に打ち取り「粘り強く投げられた」と満足そうだった。

◆ヤクルトが球団初の交流戦勝率1位を確定させた。最終戦にヤクルトが負け、オリックスが勝つと勝率.667(12勝6敗)で並ぶが、直接対決でヤクルトが勝ち越しているため確定した。  セ・リーグ球団の交流戦勝率1位は2012、14年の巨人に次いで4年ぶり2球団目(3度目)。12、14年の巨人は24試合制で、18試合制になった15年以降では初。  ヤクルトは交流戦前のリーグ内順位が最下位。リーグ内順位が最下位だった球団が交流戦で勝率1位になるのは、交流戦14度目でヤクルトが史上初。これまでは06年のロッテの5位からが最も低いリーグ内順位からの交流戦勝率1位(当時は優勝)だった。

◆ヤクルト・小川は6回1失点で3勝目を挙げた。交流戦では3試合に登板し、2勝0敗、防御率1.42と好成績でチームを交流戦最高勝率決定に導き「チームとしてやってきたことが成果として表れている」と喜んだ。序盤は決め球のチェンジアップが浮き、カットボールを軸にした。3-1の六回一死一、二塁ではアルシアを空振り三振、代打・矢野を左飛に打ち取り「粘り強く投げられた」と笑みを浮かべた。

◆日本ハムは好調の打線が、毎回の12安打を放つも1得点止まり。栗山監督は「先に点を取っていれば違う形になった。走者を出しても点を取らないと駄目」と唇をかんだ。連勝は4で止まり、ヤクルトが目の前で交流戦の最高勝率を決めた。「すみません。監督がもう少ししっかりやらないといけない」と自らを責めた。
途中出場し、九回に3年目でプロ初安打となる左前打を放った日本ハム・平沼 「何が起こったか分からなかったが、Hランプが付いてホッとした。しっかりボールを捉えられた」

◆ヤクルト快進撃の原動力となったのは救援陣だった。この日も3-1の七回から中尾、近藤一樹投手(34)、石山泰稚投手(29)が無失点でつないで逃げ切り勝ち。交流戦で挙げた12勝のうち、8試合が3点差以内と接戦での強さを示した。  交流戦では守護神・石山は10試合に登板し12球団最多に並ぶ7セーブ、セットアッパーの近藤は8試合に登板して同5位の6ホールド(1セーブ)をマーク。ともに防御率は0・00だ。交流戦前から続く連続無失点も、近藤が14試合、石山が16試合に伸ばした。  「万が一やられても、後ろ(の投手)とベンチがカバーしてくれる。一人一人が自分の仕事をすれば勝利に近づく」と近藤が言えば、石山も「やることをやって打たれたらしようがない」とキッパリ。それぞれが自信を持って腕を振り、栄冠を引き寄せた。
一回に先制の中前適時打を放ったヤクルト・バレンティン 「うまく体が反応した。50打点目なので、あと50打点を目指したい」

◆日本生命セ・パ交流戦は17日、各地で6試合が行われた。ヤクルトは、日本ハム最終戦(札幌ドーム)に5-1で勝ち、1試合を残して球団史上初の交流戦最高勝率チームに輝いた。青木宣親外野手(36)が、八回に2点二塁打を放つなど5打数3安打2打点で勝利に貢献。左腕を負傷していた山田哲人内野手(25)も志願の先発復帰を果たし、2安打1得点。1、2番の「ヤマ・アオ」コンビがチームを引っ張り、セ・リーグでは巨人に次ぐ2球団目となる"交流王"の座を引き寄せた。 交流戦2位のライバル球団が試合を終え、あとは目の前の勝利をつかむだけだった。九回二死一、二塁。石山が直球で近藤を左飛に仕留めると、ベンチから雄たけびが上がった。小川監督、選手は右翼席前まで歩を進め、帽子を掲げて燕党の歓声に応えた。  「一つの目標としていたのでうれしい」  笑みを浮かべたのは青木だ。3-1の八回二死一、二塁。鍵谷の150キロの直球を捉えて右中間を破る2点二塁打とし、試合を決定付けた。  一回一死から内野安打で出て先制のホームを踏むと、七回には左越え三塁打も放った。5打数3安打2打点の大暴れに「いい打席が増えている。ディフェンスがしっかりしているから、粘って最後に突き放すことができた」とうなずいた。  米大リーグでの6年間を経て今季、ヤクルトに復帰。昨季球団ワーストの96敗でセ・リーグ最下位に低迷したチームの再建へ、期待を担う。複数安打も5試合に伸ばし、復帰1年目で最初の栄冠へ力強く後押しした。 その存在がチームを活性化させている。まず背番号1を受け継いだ山田哲だ。12日の西武戦(大宮公園)で左腕を負傷して先発メンバーを外れていたが、志願して5試合ぶりに復帰。八回に四球を選んで青木の二塁打で生還するなど、2安打1得点で勝利に貢献した。  「全部、譲らない」と青木がけしかけると、山田哲は「僕も全部、負けたくない。ホームランも、盗塁も、打率も」と切り返す。11歳離れているが刺激し合う間柄。小川監督は「(先発に復帰して)改めて山田の存在は大きいと感じた。青木も年齢的に(連戦が)しんどい中、よく頑張った」と2人をたたえた。  青木は、躍進の原動力となった投手陣にも目を配る。15日の日本ハム戦(札幌ドーム)。八回に4四球3失点と崩れた村中がベンチで背中を丸めていると、すぐ「マウンド上で自信を失ったら駄目だ! 『大丈夫』って思わないと」と熱っぽく語りかけた。  この日は七回から中尾、近藤、石山が無失点でつなぎ、逃げ切った。チームが交流戦で挙げた12勝のうち、8試合が3点差以内。救援陣の奮闘の裏にも、経験豊富な36歳の支えがある。 「まだまだ試合は続く。選手たちには自信にしていってほしい」と青木。リーグ最下位で交流戦を迎えたチームは同2位タイに浮上。この勢いで、次は3年ぶりの頂点へ突き進む。 (横山尚杜)

◆若松 「小川は5回、6回、7回、6回と、4試合連続で力投している。切れとコントロールがよくなり、カットボールとチェンジアップが効いていたね」  相川 「僕は中村のリードに着目しました。中でも、アルシアへの攻めです」  若松 「すべて走者を置いた場面で、併殺打に3三振。試合のポイントだった」  相川 「徹底して、カットボールとチェンジアップで揺さぶりました。割り切って、相手の弱点を、徹底的に突く-。中村の思いが詰まったリードでした」  若松 「そう。アルシアはもともと、インコースに弱点がある。内角いっぱいのストライクを、腰を引いて見逃すほど。カットボールで内角を意識させて、チェンジアップを外に沈める。効果的だったね」  相川 「七回無死一塁。投手・中尾vs代打・横尾の場面も感心しました。同じ顔合わせだった前日(16日)、初球に内角真っすぐを要求し、真ん中に入って決勝ホームランを打たれました。それでも中村は、また初球に内角真っすぐを要求しました。内角が弱いとみたら、ブレずに攻める。なかなか、できることではありません。交流戦の功労者でしょう」  若松 「確かにリードはよくなった。それに『弱体』といわれ続けた投手陣も、よくしのいでいる。打線は今、セ・リーグで一番いい状態。これに投手陣の踏ん張りが加わり、バランスがよくなった。ペナントレースも面白くなるよ」  相川 「はい。セでも十分、上位争い、いや優勝争いまで、できると思います」

◆ヤクルトは17日、日本ハム最終戦(札幌ドーム)に5-1で勝ち、交流戦最高勝率チームに輝いた。低迷していたチームを浮上させたのは救援陣の奮起だった。大卒2年目の中尾輝(ひかる)投手(23)は、今季全て中継ぎで30試合に登板し5勝2敗7ホールド、防御率2・87。特に交流戦ではチーム2位の2勝、4ホールドを記録し、勝利の立役者となった。球団初の栄冠を受け、サンケイスポーツは殊勲の左腕にインタビュー。重圧に耐えるための心構えなど活躍の裏側に迫った。 --交流戦最高勝率が決まった  「前日(16日)に(横尾に本塁打を)打たれたことで、1球で試合が決まる怖さを知りました。きょうは、しっかり腕を振れた。これからも試合が続くので、ブレないでやっていきたいです」  --今季からは中継ぎの勝ちパターンを担っている  「ランナーを出しても落ち着いていけるようになってきた。もちろん、リードを守らなきゃいけないというプレッシャーは感じます。でも、だんだん緊張もなくなってきましたし、普段通りに投げられるようになってきました」  --1軍の投手陣では最年少の23歳  「頼りになる先輩ばかりで、いろんな質問をするのですが丁寧に答えてくれます。近藤さんや石山さんに聞くことが多いですね」  --どんなことを聞いているのか  「自分は肘が張りやすい傾向があるので、ケアのことが多いです。ストレッチの方法は参考になりました。近藤さんや、石山さんは昨年も60試合近く投げている投手。1年を通して、どのようなストレッチをしていけばいいのかとか」 --ブルペン担当の石井投手コーチから助言は  「同じ左投手なので、指導やアドバイスをくれることが多いです。悪いときの投げ方になっているときは、すぐに指摘してくれます。『体が開いている』とか具体的な部分に気付いて教えてくれる。ありがたいです」  --習慣や日課で意識することは  「去年と変わったのはストレッチの量。連投のストレスも軽減されていると思います」  --重圧からの息抜きの方法は  「最近は銭湯に行くことが多いですね。蔵本(D3位、岡山商大)と行きます。選手寮(埼玉・戸田市)から近い銭湯と、少し離れた銭湯のどちらかに。週1で行っていますね」  --どういう時に  「休みの日です。休みの日でも疲れてヘトヘトなので、銭湯ぐらいしか行けないです。勝ち運も、このルーティンからもらっているのかもしれないですね」  --銭湯でのこだわりは  「交代浴です。水風呂は15度くらいで肩までつかります。交互に4回、繰り返します。神宮の試合後にも、これはやっています。これも疲れを取るケアの一つです」  --残る交流戦1試合を経て22日からリーグが再開する  「変わらず今の投球を続けていくだけ。後は、けがをしないように気を付けて頑張っていきたいです」

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
342710.557
(↑0.007)
0
(-)
81291
(+13)
277
(+4)
63
(+2)
34
(-)
0.256
(↑0.002)
4.19
(-)
2
(-)
阪神
293100.4833
(↓0.009)
4.5
(↓1)
83200
(-)
231
(+8)
31
(-)
36
(-)
0.238
(↓0.001)
3.42
(↓0.07)
2
(↑3)
ヤクルト
293110.4833
(↑0.008)
4.5
(-)
82259
(+5)
283
(+1)
53
(-)
34
(-)
0.252
(↑0.002)
4.21
(↑0.05)
4
(↓1)
DeNA
283020.4828
(↓0.008)
4.5
(↓1)
83233
(+1)
242
(+7)
71
(+1)
41
(+1)
0.249
(↓0.002)
3.66
(↓0.06)
5
(↓1)
巨人
303310.476
(↓0.008)
5
(↓1)
79284
(+1)
252
(+2)
60
(-)
30
(-)
0.266
(-)
3.73
(↑0.03)
6
(-)
中日
293510.453
(↑0.009)
6.5
(-)
78261
(+11)
296
(+3)
45
(+2)
35
(-)
0.262
(↑0.002)
4.34
(↑0.03)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
372500.597
(↓0.01)
0
(-)
81353
(+3)
275
(+11)
70
(+2)
78
(-)
0.275
(-)
4.13
(↓0.08)
2
(-)
日ハム
362800.563
(↓0.008)
2
(-)
79274
(+1)
253
(+5)
70
(-)
49
(-)
0.244
(↑0.001)
3.74
(↓0.02)
3
(↑1)
ORIX
343010.531
(↑0.007)
4
(↑1)
78246
(+7)
238
(+1)
52
(-)
38
(+2)
0.235
(↑0.001)
3.47
(↑0.04)
4
(↓1)
福岡
333000.524
(↓0.008)
4.5
(-)
80275
(+4)
258
(+13)
86
(+3)
40
(+1)
0.253
(↓0.001)
3.97
(↓0.14)
5
(-)
ロッテ
313100.5
(↑0.008)
6
(↑1)
81247
(+2)
246
(+1)
29
(-)
64
(-)
0.257
(↑0.001)
3.57
(↑0.05)
6
(-)
楽天
224110.349
(↑0.01)
15.5
(↑1)
79194
(+8)
266
(-)
52
(+3)
34
(-)
0.231
(↑0.002)
3.91
(↑0.07)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
12500.706
(↑0.018)
0
(-)
174
(+5)
59
(+1)
14
(-)
7
(-)
0.253
(↑0.008)
3.34
(↑0.15)
2
(↑1)
ORIX
11600.647
(↑0.022)
1
(-)
175
(+7)
55
(+1)
17
(-)
10
(+2)
0.25
(↑0.003)
3.16
(↑0.13)
3
(↓1)
西武
10700.588
(↓0.037)
2
(↓1)
199
(+3)
84
(+11)
24
(+2)
22
(-)
0.265
(↑0.001)
4.72
(↓0.27)
4
(↑2)
ロッテ
10700.588
(↑0.025)
2
(-)
156
(+2)
48
(+1)
7
(-)
16
(-)
0.276
(↑0.001)
2.48
(↑0.09)
5
(↓1)
福岡
10700.588
(↓0.037)
2
(↓1)
176
(+4)
73
(+13)
29
(+3)
10
(+1)
0.232
(↓0.003)
4
(↓0.57)
6
(↓1)
日ハム
9800.529
(↓0.034)
3
(↓1)
198
(+1)
77
(+5)
21
(-)
15
(-)
0.265
(↑0.004)
4.27
(↓0.05)
7
(-)
巨人
81000.444
(↓0.027)
4.5
(↓1)
066
(+1)
59
(+2)
20
(-)
9
(-)
0.248
(↑0.002)
3.13
(↑0.05)
8
(-)
DeNA
7900.438
(↓0.029)
4.5
(↓1)
257
(+1)
72
(+7)
18
(+1)
12
(+1)
0.242
(↓0.006)
4.37
(↓0.22)
9
(↑1)
広島
71000.412
(↑0.037)
5
(-)
175
(+13)
98
(+4)
17
(+2)
8
(-)
0.264
(↑0.007)
5.57
(↑0.1)
10
(↑1)
中日
71100.389
(↑0.036)
5.5
(-)
067
(+11)
88
(+3)
12
(+2)
7
(-)
0.26
(↑0.008)
4.95
(↑0.11)
11
(↓2)
阪神
61000.375
(↓0.025)
5.5
(↓1)
255
(-)
71
(+8)
7
(-)
9
(-)
0.255
(↓0.008)
3.93
(↓0.24)
12
(-)
楽天
51200.294
(↑0.044)
7
(-)
143
(+8)
57
(-)
12
(+3)
11
(-)
0.237
(↑0.007)
3.21
(↑0.21)