ソフトバンク(★4対5☆)ロッテ =リーグ戦11回戦(2020.09.05)・福岡PayPayドーム=
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ロッテ
01010030051312
ソフトバンク
0001030004811
勝利投手:美馬 学(6勝2敗0S)
(セーブ:益田 直也(1勝2敗20S))
敗戦投手:笠谷 俊介(2勝3敗0S)

本塁打
【ロッテ】中村 奨吾(6号・2回表ソロ),田村 龍弘(3号・4回表ソロ)
【ソフトバンク】グラシアル(6号・4回裏ソロ)

  DAZN
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◆ロッテが接戦を制した。ロッテは2回表、中村奨のソロで先制する。その後は逆転を許すも、7回に清田と中村奨の適時打で3点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、先発・美馬が7回4失点で今季6勝目。敗れたソフトバンクは、救援陣がリードを守れなかった。

◆今季2度目の先発となるソフトバンク武田翔太投手(27)は、昨季のロッテ戦で4試合に先発して0勝2敗、防御率10・34。通算でも7勝9敗で、18年から3連敗中と苦手の相手だが、3年ぶりの同カード勝利となるか。

◆ソフトバンク武田翔太投手(27)が打球を胸部付近に受けるアクシデントに見舞われた。 1-2で迎えた5回1死一、二塁。ロッテ中村奨が放ったライナーが、グラブをかすめて胸部を直撃。思わずうずくまった武田だが、すぐさまボールを拾って倒れながら一塁へ送球してアウトにした。それでもすぐ倒れ込んだまま胸を押さえてうずくまった。 応急手当てのため一塁側ベンチに下がったが、そのまま無念の交代。渡辺雄大投手(28)が急きょ2番手としてマウンドに上がった。

◆ロッテは2回に先頭中村奨の6号ソロで先制。先発美馬は3回までソフトバンク打線を2安打無失点に抑えた。 2点を追うソフトバンクは4回にグラシアルの6号ソロで1点差とし、6回にグラシアルの適時打などで3点を挙げ逆転した。 ロッテは2点を追う7回に3点を挙げ、再逆転してカード2連勝。先発美馬は6勝目。首位ソフトバンクと1・5ゲーム差とした。

◆ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル内野手が2戦連発となる6号ソロを放った。 2点を追う4回1死。美馬の143キロの直球を左中間テラス席に運んだ。「リードを許している展開なので、何とかしたいと思っていた。(打球が)上がりすぎたので、どうかなと思ったけど入ってくれてよかった」。前日4日は2本のアーチを放っており、ここ6戦で5本塁打と量産態勢。6回には中前適時打も放ち、4番としての役目を十分に果たしているものの、チームは連敗し笑顔はなかった。

◆ソフトバンク先発武田翔太投手の負傷で急きょマウンドに上がった育成出身の渡辺雄大投手がきっちりピンチをしのいだ。 5回2死二、三塁の場面で登板すると、佐藤をカウント1-1からツーシームで投ゴロに仕留めた。打球を捕球すると、本塁に送球しそうになり慌てて一塁送球した。「投球は内角へもしっかりツーシームを投げられたのでよかった。確認不足でアウトカウントを間違えてしまったのは、やってはいけないこと。2度とないようにします」。プロ初登板の前日4日に続いてしっかり結果を残した。

◆ロッテ守護神益田直也投手が今季初めて3日連続登板した。9回を無失点で切り抜け、20セーブ目。首脳陣の方針で、前日まで3日間続けて登板した投手はゼロで、火~日曜の1週間で4度投げた投手もいなかった。 井口監督は「ハーマンも(継投方針で)使えない状態だったので、益田が行けるということで行ってもらいました。その中で勝てたのは大きいと思います」と感謝していた。

◆ソフトバンクがアクシデントにも見舞われて、今季ペイペイドームでの対ロッテ4連敗を喫した。 5回に先発武田翔太投手が打球を胸部に当てて降板した。打線が6回に逆転するも、2戦連続で7回に逆転されての敗戦。ゲーム差を1・5に縮められた。昨年はZOZOマリンで2勝10敗だったが、今年はペイペイドームで開幕戦に勝利しただけの1勝4敗。地元でロッテを苦手にすることだけは避けたい。勝利の女神は最後までほほえまなかった。ソフトバンクは1点を追う9回裏1死三塁のチャンスで、代打川島慶三内野手の会心のライナーが二直となり、快足代走周東佑京内野手も帰れず併殺でゲームセット。運に見放された。工藤公康監督は「あそこは仕方ない。いい当たりが正面をついてしまった」と天を仰いだ。今季、ペイペイドームで対ロッテ4連敗となり6月19日開幕戦に勝っただけの1勝4敗。昨年、ZOZOマリンで味わった2勝10敗の悪夢がよみがえる。 「不運」は先発武田を襲ったアクシデントから始まった。5回1死一、二塁でロッテ中村奨の打球が右胸部付近を直撃。倒れ込みながら気迫で一塁でアウトにしたが、ここで無念の降板となった。6日以降に詳しい検査などを行う予定だが、気丈にも「短いイニングで交代することになってしまい、中継ぎの方にも迷惑をかけてしまった」とコメント。工藤監督も「良くないわりには2失点で抑えてくれていたので...」と残念がった。 ロッテから得点が奪えない。今季の球団別対戦成績ではロッテに対して1試合平均得点3・09、打率2割3分1厘はともにワースト。この日もロッテ美馬に3戦3勝目を献上してしまった。「そんなにいい状態ではなかった。もっと早めに攻略しないといけなかった」と工藤監督も序盤で打ち崩せなかったことを悔やんだ。 2戦連続で7回に逆転されての敗戦に工藤監督は「継投はシミュレーション通りだった。いろんなことは起こるがみんな一生懸命やっている。今日で終わりではない。切り替えていくことが大事」と唇をかみしめた。6回には柳田の激走などで一時は逆転したが、結局バント失敗、守備の乱れが響いて競り負けた。地元でロッテに勝てない姿はもう見せたくない。【浦田由紀夫】

◆「逆転のロッテ」がまた首位ソフトバンクに逆転勝利し、1・5ゲーム差に迫った。 美馬学投手(33)は7回4失点ながら、王者に今季3戦3勝だ。楽天からFA移籍で入団し、すっかり溶け込んだ。新天地はどんなチーム? 投手目線で感じるロッテ打線の強みは? 不調に悩む中大時代の後輩・井上晴哉内野手(31)にもエールを送り、一丸での3連勝を狙う。7回の美馬が、迫力に満ちた。6回に逆転されたが、7回に味方が再逆転してくれた。「1位になるためには絶対に勝たなきゃいけないチーム。直接対決で勝たなきゃつまらないですし」。3人で抑え、強力救援陣にバトンを渡す。7回100球で締めた。 ベンチへ戻りながら、背後に大きめの影を感じた。抜かされる時に"101球目"を下からすくい上げ、大きめの尻のど真ん中にバチン。「打てよ」と笑いかけると、井上は「打ちたい!」と振り返った。「いつもいっぱい打って、助けてもらっているので」。最後の力を振り絞って、愛する後輩にゲキを飛ばした。 チームが勢いづく中、井上の調子が上がらない。この日も5打数2三振。6回は一塁守備でミスが続き、3失点に直結した。「ほんと、すいません...」と謝られた。「打てていなくて焦りもあるだろうし」。愛称アジャ。頼もしいムードメーカーに成長していた後輩の苦しむ姿なんて、見たくなかった。 新天地の打線は、いつも頼もしい。「(ロッテに)入る時に(外から見ていたチームの印象を)言ったんですよ。ビッグイニングを作るのが得意って。勢いの付け方はイメージ通りです」。シーズンも半分が過ぎ「ロッテ美馬」が定着し、あらためて感じている。 「なんだろうな。強くなってきてる感じですかね。勝てる雰囲気になってきてるんじゃないですかね。流れや形ができてきている。本当にいいチームになってきていると思います」 37勝中21勝が逆転勝利。粘り強い打線は味方投手陣の心を震わせる。1点差勝ちが多いのは、投打がかみ合っている証しだ。12本塁打の井上が本調子に戻れば、ますます加速する。井口監督も「どこの打順でも必ずチャンスが回ってくる選手。自分で(不調を)打ち破らないといけない」と願う。頼むぞ、アジャ。チームやファンの思いを結集させた美馬の101球目が、井上を、ロッテを、ますます強くする。【金子真仁】   ロッテ井口監督(ソフトバンク戦連勝に)「まだまだ我々は上を目指していかなくちゃいけない。美馬は、初めてあんなに低めに来てるな、っていうくらい、丁寧に投げてくれました」   ロッテ中村奨(7回に2戦連続の決勝打となる逆転の2点二塁打)「積極的にいく結果がいい方向にいっていると思います。守備で足を引っ張っているのでしっかりやりたい」   ▼ロッテは前日が0-2→4-3、この日が2-4→5-4と、2試合続けて逆転で1点差勝ち。これで今季の1点差試合は14勝6敗の勝率7割。両リーグ最多となる21度の逆転勝ちを記録しているロッテだが、14度の1点差勝ちも両リーグ最多。「逆転の1点差勝ち」が12度もあり、得意のパターンでソフトバンクに連勝した。

◆ソフトバンクは5日、ロッテ戦(ペイペイドーム)に武田翔太投手(27)が先発登板。一回に珍しい「6-5-4」の併殺を完成させた。  連打と犠打失敗で1死一、二塁で迎えるは4番の安田。内角球を振り抜くと、ふわっと上がった打球は遊撃前にポトリ。難しい当たりに走者はスタートを切れず、遊撃・川瀬は三塁に転送。三塁・松田宣が二塁に転送すると間一髪でアウト。立ち上がりのピンチをしのいだ。  武田は二回無死に中村に6号ソロ、四回1死に田村に3号ソロを浴び五回までに2失点。3勝6敗1分けと苦しんでいるロッテ戦は序盤からリードを許した。

◆ソフトバンク・武田翔太投手(27)が5日、ロッテ戦(ペイペイドーム)で先発登板し、4回2/3を投げ2失点で降板。強烈なライナーが胸部に直撃した。  毎回走者を許す苦しい投球。二回無死には中村に6号ソロ。四回1死には田村に3号ソロを浴び迎えた五回だった。  安打と四球で1死一、二塁。中村が放った強烈なライナーは武田の胸部を直撃。決死のプレーで打者走者をアウトにするも、その場にうずくまり球場は騒然となった。  治療で、ベンチに戻ると工藤監督は投手を交代。2死二、三塁から2番手・渡辺雄にバトンを託すと、佐藤を投ゴロに斬った。

◆ロッテが接戦を制して3連勝。2-4の七回に清田の適時打と中村奨の2点二塁打で3点を奪い逆転した。7回4失点(自責点3)の美馬が6勝目。益田がリーグトップの20セーブとした。ソフトバンクは継投がはまらなかった。

◆ソフトバンクは5日、ロッテとの11回戦(ペイペイドーム)にのぞいみ4-5で惜敗。今季のロッテ戦は3勝7敗1分けとなった。試合後、工藤公康監督(57)の主な一問一答は、以下の通り。  --美馬から1度はリードを奪ったが  「(六回に)逆転したということに関しては評価したいと思います。見ていてそんなに調子がいいわけではないと思っていたので。もう少し早めにしっかり攻略しないといけない。早めに攻略すれば相手も代えどきを考えるでしょうし。立ち上がりを乗り切ればよくなっていく投手が先発の中には多いので。そういうところも課題にしてやっていけたらと思います」  --五回に胸部にライナーが直撃した武田の状態は  「当たったところはみぞおちの近く。骨のところにも当たっていると思います。本人は骨と筋肉の間くらいという話をしていたので。その瞬間は息ができなかったと言っていましたけど。そのあとのことも心配だったので、きょうはやめておこうと。代わることは伝えました」  --高橋礼が2試合連続でベンチ外  「張りが出ている状態だったので。無理はさせない方がいいだろうという判断で外してはいますけど。投げられないわけではないです」

◆武田は2失点で勝敗が付かなかった。五回1死一、二塁から中村奨の打球が腹部に直撃。自ら一塁に送球してアウトにしたが、痛みでうずくまり、そのまま降板した。「短いイニングで交代することになってしまい、中継ぎの方にも迷惑を掛けてしまった」と声を落とした。工藤監督は「みぞおちの近く。骨のところも当たっていると思う」と説明。今後については「(病院での検査の)報告を受けてから」とした。

◆パ・リーグ2位のロッテが、首位ソフトバンクに敵地で連勝。1・5ゲーム差に詰めた試合の主役は、中村奨吾内野手(28)だった。  5-4の九回、1死三塁のピンチ。二塁手の中村奨は川島のライナーをきっちり捕球。走者が飛び出した三塁に転送し、併殺で勝利を決めた。  「守備で迷惑を掛けている。何とか打てて良かった」と中村奨。3-4の七回1死二、三塁で左翼へ勝ち越しの2点二塁打を放ったが、笑顔よりもほっとした表情。六回の守備では、1死二、三塁で足元に来たライナーを捕り損ね、一塁送球間に三塁走者の生還を許していた(記録は二ゴロ)。借りを返す一打だった。  試合を動かしたのも中村奨だった。第1打席で右翼席へ運ぶ先制の6号ソロ。前日4日の勝ち越し打に続く、2安打3打点の活躍だ。開幕から5つの打順に座る28歳は、この2試合は5番で出場し、4安打5打点。「チャンスで回ってくる。何とか(走者を)返そうという気持ち」。井口監督の起用に応えている。  リーグ最多21度目の逆転勝ち。昨季17勝8敗と勝ち越したソフトバンクに、今季も7勝3敗1分けだ。なかでも中村奨は同カードで39打数18安打、打率・462と抜群の強さを発揮する。  「何とかここで勝って勢いを付けたい」とプロ6年目のバット職人。6日も勝ってソフトバンクを3タテすれば、0・5ゲーム差に接近する。 (石井孝尚)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
38263 0.594
(↓0.009)
-
(-)
53289
(+4)
243
(+5)
82
(+1)
44
(-)
0.240
(-)
3.300
(↓0.02)
2
(-)
ロッテ
37282 0.569
(↑0.006)
1.5
(↑1)
53288
(+5)
307
(+4)
60
(+2)
55
(-)
0.245
(↑0.002
4.380
(↑0.02)
3
(-)
楽天
34303 0.531
(↑0.007)
4
(↑1)
53339
(+6)
297
(+5)
71
(+3)
42
(-)
0.265
(-)
4.230
(↓0.01)
4
(-)
日本ハム
32323 0.500
(↑0.008)
6
(↑1)
53293
(+6)
294
(+2)
55
(-)
35
(+1)
0.254
(↑0.001)
4.000
(↑0.03)
5
(-)
西武
29342 0.460
(↓0.008)
8.5
(-)
55288
(+2)
297
(+6)
67
(+1)
41
(+1)
0.249
(↓0.001)
4.460
(↓0.03)
6
(-)
ORIX
21415 0.339
(↓0.005)
16
(-)
53235
(+5)
294
(+6)
43
(-)
53
(+1)
0.240
(↑0.001)
4.210
(↓0.04)