巨人(☆4対3★)ヤクルト =リーグ戦10回戦(2020.08.13)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:中川 皓太(1勝1敗5S)
敗戦投手:大下 佑馬(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】丸 佳浩(9号・4回裏ソロ),中島 宏之(4号・4回裏ソロ)

  DAZN
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◆巨人が劇的なサヨナラ勝利。巨人は1点を追う5回裏、岡本の適時打で同点とする。そのまま迎えた9回には、2死一三塁から代打・亀井の適時打が飛び出し、試合を決めた。投げては、4番手・中川が今季初勝利。敗れたヤクルトは、打線が2回以降は無得点と振るわなかった。

◆今季の巨人はここまで両リーグ最多の62本塁打だが、そのうちヤクルトから計23本。ヤクルト戦では9試合すべて本塁打を記録しており、7月25日の7回戦から3試合続けて4本塁打中。今日もヤクルト相手に1発が出るか。

◆ヤクルト山田哲人内野手が、出場選手登録された。7月27日に、上半身のコンディション不良のため抹消されていた。 この日の試合前練習では、フリー打撃で力強いスイングを見せ、柵越えも放っていた。守備では二塁でノックを受け、走塁練習も行っていた。

◆ヤクルト打線が、巨人先発メルセデスの立ち上がりを攻めた。3点を先制し、先発高梨を援護した。 先頭の坂口が二塁打。「2番二塁」でスタメンに復帰した山田哲は1度もバットを振らず四球を選んだ。無死一、二塁で、青木がメルセデスのスライダーをとらえて左越え二塁打を放ち1点を先制。キャプテンは「連敗中なので、とにかく先に点を取ってチームを良い流れにしたかったです」とコメントした。 さらに1死二、三塁で5番西浦がカウント1-1からの3球目、139キロ外角高めツーシームを右翼線へはじき返し、さらに2点を追加。8日DeNA戦以来の先発出場で「スタメンのチャンスをいただいたので結果を出したかったです。良い集中力で打席に立つことが出来ました」と話した。

◆ヤクルト山田哲人内野手(28)が、「二番・二塁手」でスタメンに復帰した。7月26日の巨人戦(神宮)以来のスタメン出場となる。 12日の巨人戦でプロ初安打を含む2安打を放った2年目の浜田太貴外野手(19)が、「7番・右翼手」で今季初のスタメン。昨年9月25日の中日戦(ナゴヤドーム)以来プロ2試合目の先発出場となる。 高梨裕稔投手(29)と西田明央捕手(28)の先発バッテリー。

◆巨人中島宏之内野手(38)が4号ソロを放った。3点を追う4回。2死から丸の1発で2点差に迫ると、左翼へアーチを掛け、2者連続弾で続いた。 「スタメンで起用してもらったので何とか貢献したいという思いだけでした。この結果を次にもつなげていきたい」とコメントした。

◆巨人丸佳浩外野手(31)が、12試合ぶりの1発を放った。3点を追う4回2死。ヤクルト先発・高梨の145キロ直球を左中間へ運んだ。 「強く振りぬくことができました。いい感覚で打てました」と9号ソロを喜んだ。

◆巨人岡本和真内野手(24)が同点の適時打を放った。1点を追う5回2死三塁、1ボールからヤクルト高梨の114キロカーブを中前に打ち返した。 「何とかしたかった。どんなあたりでもいい。同点になって良かったです」とコメントした。

◆ヤクルトの先発高梨裕稔投手(29)は、6回3失点で降板した。 力のある直球と緩急を使い、3回まで巨人打線を無失点に抑えた。しかし4回に丸、中島と連続で本塁打を浴び、5回には岡本に適時打を許して3失点。初回、打線に3点の援護を受けたが、同点でマウンドを降りた。6回を被安打6の4奪三振、2四球の99球だった。「今日は調子自体は良くなかったですが、6回までは何とか粘って投げることができました。本塁打の2発は甘く入ってしまって反省点です。もう少し丁寧に攻めるべきでした」とコメントした。

◆ヤクルトは1回に青木の適時二塁打、西浦の2点適時二塁打で3点を先制した。先発高梨は3回まで2安打無失点に抑えた。 巨人は4回に丸の9号ソロ、中島の4号ソロと2者連続の本塁打で2点を返した。5回は岡本の中前適時打で同点に追い付いた。 巨人は同点の9回2死一、三塁、代打亀井がサヨナラ適時打を放った。連勝で貯金は11。中川が今季初勝利。敗れたヤクルトは借金2となった。大下が今季初黒星。

◆巨人が今季初のサヨナラ勝ちを収めた。0-3の4回に丸、中島の連続ソロで追い上げ、5回に岡本の適時打で同点。9回に代打亀井の中前打で試合を決めた。中川が8回途中から好救援して今季初勝利。ヤクルトは4連敗を喫した。

◆巨人ヘラルド・パーラ外野手が6回無死一塁となった場面で、右翼の守備を松原と交代した。前日は4号ソロを含む3安打を放ったが、この日は3打席目まで無安打。 原監督は「少し足をかばっているように見えました。本人は満身創痍(そうい)でやるというところですけど、守備を含め、他の選手を出す方が最善策」と決断した。

◆ヤクルトはサヨナラ負けを喫し、今季2度目の4連敗となった。初回に3点先制したが、その後はチャンスであと1本が出ず今季10度目の逆転負け。高津監督は「4、5点目が取れなかったのが、最後に負けてしまう要因の1つかなと思う」と話した。 一方で、頼もしい2番打者が帰ってきた。上半身のコンディション不良から回復した山田哲が再登録となり、7月26日巨人戦(神宮)以来のスタメン。初回無死二塁で四球を選び、先制のチャンスにつなげた。6回の守備で一度はポジションに着いたが、高梨が投球を始める前に交代。3打数凡退だったが、存在だけで相手に与える影響は大きい。指揮官は「用心して用心して、時間はかかったが、やっとしっかりスイングできるところまできた。すごく明るい話題。(交代は)ケガではない。作戦面を含めて」と説明した。

◆代打亀井善行外野手が中前打を放ち、巨人は今季初のサヨナラ勝ち。亀井のサヨナラ安打は17年6月18日ロッテ戦以来8本目(他にサヨナラ犠飛が2度)となり、代打でサヨナラ安打は09年4月25日中日戦以来2本目だ。 巨人の通算サヨナラ安打は王の15本が最多で、亀井の8本は二岡に並び7位タイに進出したが、亀井はこれが通算1018本目の安打。127・3安打に1本がサヨナラで、上位選手の中では最もサヨナラの割合が高い。

◆「亀井慎之助」が、一振りで仕留めた。3-3で迎えた9回2死一、三塁。代打にコールされたのは、巨人亀井善行外野手(38)。ヤクルトの5番手、マクガフの初球は高め150キロ直球。「1球ファウル打ったら負けくらいの気持ちで。今日は(母校)中央(大学)の(宮井)総監督の告別式だったので」と恩師を思いながら、きれいなセンター返しを放った。通算8度目のサヨナラ打で故人をしのんだ。 プロ16年目のベテラン。現在は足の状態が本調子ではなく、1日広島戦を最後にスタメンから外れている。先発出場には時間を要するが、ベンチからこのタイミングを待っていた。阿部慎之助2軍監督も昨年は、時には代打の切り札として、8月以降は5番に定着して優勝の立役者になった。11日の練習時、原監督が「亀井慎之助でいってもらうよ」と新たな名を授けた。亀井は「そう言われてから1打席目だった。こういう場面で打つのが仕事。10打席あったら10打席打つくらいの気持ちです」と先輩の魂を引っさげ、バットに込めた。 同2軍監督が、現役時代に愛用していた登場曲「September」が球場内に流れなくとも「慎之助コール」がなくとも、その百戦錬磨の精神は乗り移っていた。「亀井慎之助」。日本一となった02年に4度のサヨナラ打を放ち「サヨナラの慎ちゃん」と言われた大先輩に続けと言わんばかりに「サヨナラの亀ちゃん」として、首位のチームをゴールまで確実に引っ張る。「中央魂」を胸に刻みながら。【栗田尚樹】 ▽巨人原監督(亀井のサヨナラ打に) 初球で仕留めたというのはもう見事ですね。切り札ですから。(亀井慎之助の命名通りの活躍に)故障して2打席とも2打点。価値ある打点ですね。 ▽巨人増田大(9回無死一塁から代走で二盗を決め)「100%決められる自信があったので走りました」

◆巨人は亀井善行外野手のサヨナラ打で今季初のサヨナラ勝ちを決めた。 原辰徳監督は殊勲の一打に「どういう出方をするのかなと思いましたけれども。亀井が集中力の中でね、初球に仕留めたというのは、もう見事ですね」と評価した。 1回に3点を先行されたが、4回には丸、中島の連続本塁打で追い上げた。 「メルセデスも粘り強く放って、3点をしっかり守っていたというところにね。じわりじわりというね。やっぱりあのホームランも大きかったです」 前日に続く6番に配した丸に当たりが続いている。 「反対方向に強い打球が行くというのはね。しかし、ノースリーから1球もバットを振らなかったというのはね。もうちょっと本来のものは出るはずですね」と指摘。中島のソロには「ジャイアンツに入ってきてくれて、1番の当たりだったと思いますね」と喜んだ。 救援陣も無失点で粘った。「初回こそどういうふうになるかなと思いましたけど、3点で抑えていたところに。粘り強く抑え、まあ粘って4点を取ったというところですね」と勝因を語り「どんな1勝でも1勝は大きいですね。非常に大きな1勝です」とかみしめた。

◆「亀井慎之助」が、一振りで仕留めた。3-3で迎えた9回2死一、三塁。代打にコールされたのは、巨人亀井善行外野手(38)。ヤクルトの5番手、マクガフの初球は高め150キロ直球。きれいなセンター返しを放った。 ▽巨人増田大輝(9回無死一塁から代走で二盗を決め)「100%決められる自信があったので走りました」

◆巨人クリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(26)が、粘りの投球を見せた。 初回に3つの二塁打を浴びるなど、いきなり3失点。2回以降は立ち直り6回まで追加点を与えなかった。「初回に失点してしまいチームに良い流れを作れなかったことは反省している。味方の援護もあって2回以降は粘ることができた。先発として最低限の仕事はできたのかなと思っている」とコメントした。 原監督は「初回こそどういう風になるかなと思いましたけど、3点で抑えていたところに、まあ粘り強く抑え、粘って(打線が)4点を取ったというところですね」と話した。

◆熱い夏を盛り上げているのは「帝京魂」だけじゃない。「中大魂」だって #熱い巨党 を沸かせている。 巨人亀井善行外野手(38)が、9回に代打からサヨナラ打。7日に肺ガンのため94歳で死去した母校・中大の宮井勝成総監督の告別式が執り行われた日に「サヨナラ亀ちゃん」が天国へ惜別の一打を送った。チームは試合のなかった2位DeNAとのゲーム差を4に広げた。「魂!」と言わんばかりに、亀井が気合の入った表情で打席に向かった。3-3の9回2死一、三塁。松原に代わり、代打でコールされた。ヤクルトも投手交代。5番手には右腕マクガフが上がった。高まる緊張感。観衆4950人が息をのむ中、亀井の研ぎ澄まされた魂は並じゃなかった。 亀井 1球ファウル打ったら負けくらいの気持ちで。今日は中央の総監督の告別式だったので。 恩師を思った。初球は高め150キロ直球。迷わず、バットを振り抜いた。通算8度目のサヨナラ打が、中堅手の前ではねた。告別式には行くことはかなわなかったが「世話になった宮井さんにいいところを見せられた」と天国へ感謝の一打を届けた。 プロ16年目のベテラン。現在は足の状態が本調子ではなく、1日広島戦を最後にスタメンから外れている。先発出場には時間を要するが、ベンチから、このタイミングを待っていた。中大の先輩でもある阿部2軍監督も昨年は、時には代打の切り札として、8月以降は5番に定着して優勝の立役者になった。11日の練習時、原監督が「亀井慎之助でいってもらうよ」と新たな名を授けた。亀井は「そう言われてから1打席目だった。こういう場面で打つのが仕事。10打席あったら10打席打つくらいの気持ちです」と「中大魂」を引っさげ、バットに込めた。 同2軍監督が、現役時代に愛用していた登場曲「September」が球場内に流れなくとも「慎之助コール」がなくとも、その百戦錬磨の精神は、その打席にあった。「亀井慎之助」。日本一となった02年に4度のサヨナラ打を放ち「サヨナラ慎ちゃん」と言われた大先輩に続けと言わんばかりに「サヨナラ亀ちゃん」として、首位のチームをゴールまで確実に引っ張る。「中大魂」を胸に刻みながら。【栗田尚樹】 ◆「サヨナラ慎ちゃん」 巨人阿部慎之助が入団2年目だった02年、4度のサヨナラ打を放ちファンの間で定着した。お立ち台では名言「最高です!」が誕生。昨年の引退までに7本のサヨナラ本塁打を含む、球団歴代3位の13本のサヨナラ安打を記録した。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(28)が13日、出場選手登録され、同日の巨人戦(東京ドーム)に「2番・二塁」で即スタメンに名を連ねた。  山田哲は上半身のコンディション不良のため7月27日に出場選手登録を外れ、その後は1軍に帯同をしながら調整を続けてきた。第1打席は四球だった。

◆ヤクルト・青木宣親外野手(38)が13日、巨人10回戦(東京ドーム)に「3番・左翼」で先発出場。一回無死一、二塁から、先制の左越え適時二塁打を放った。  先発左腕・メルセデスが投じた外角スライダーをうまく捉え「連敗中なので、とにかく先に点を取ってチームを良い流れにしたかったです」。38歳の新主将が、バットで存在感を示した。

◆ヤクルト・西浦直亨内野手(29)が13日、巨人10回戦(東京ドーム)に「5番・三塁」で先発出場。1点を先制した後の一回1死二、三塁から、右翼線へ2点二塁打を放った。  先発左腕・メルセデスが投じた139キロのツーシームに食らいつき「スタメンのチャンスをいただいたので、結果を出したかったです。良い集中力で打席に立つことができました」。7月18日の広島戦(マツダ)以来、約1カ月ぶりの打点を記録し、リードを広げた。

◆東京ドームで13日に行われた巨人-ヤクルト10回戦で、ハプニング(?)が起きた。  ヤクルトが攻撃の八回表2死一、二塁の場面。巨人の投手が大竹から中川に代わり、打席には六回の守備から途中出場している宮本が向かった。  その際、場内アナウンスが「2番、セカンド、山田」とコール。すぐに「失礼しました。2番、セカンド、宮本」とコールし直した。  ヤクルトはこの日、上半身のコンディション不良で戦列を離れていた山田哲が出場選手登録され、「2番・二塁」で先発出場していた。

◆巨人がサヨナラ勝ちで2連勝。3-3で迎えた九回2死一、三塁から代打・亀井が中前にサヨナラ打を放ち、ヤクルトとの激闘を制した。  先発のメルセデスが一回に3点を先制されたが、三回に丸と中島の2者連続ソロで反撃。五回にも2死三塁から岡本が中前適時打を放ち、同点とした。  その後は両軍無得点のまま試合は終盤に。亀井が一振りで試合を決めた。八回途中から4番手で登板した中川が今季初勝利を挙げた。

◆ヤクルトは一回に3点を先行しながら、二回以降は無得点でサヨナラ負けした。八回まで毎回走者を出しながら追加点が奪えず、高津監督は「4点目、5点目を奪えなかった。負けてしまった要因の一つ」と悔しそうに振り返った。  山田哲が上半身のコンディション不良から先発で復帰したが、無安打に終わった。二、四回にともに2死二塁で凡退し六回の守備で退いた。高津監督は「けがではない。今後は様子を見ながら」と説明した。

◆巨人のヘラルド・パーラ外野手(33)が「2番・右翼」で先発出場したが、六回の守備からベンチに下がった。  試合後、原辰徳監督(62)は「少し足をかばっているように見えました。本人は満身創痍(そうい)でやるというところですけれども、そこは他の選手を出すことの方が、守備も含めて最善の策であろうというところで代えたわけですね」とコメント。大事を取っての交代と説明した。  パーラは7月24日のヤクルト戦(神宮)でも右腰違和感で二回に交代している。

◆巨人・増田大輝内野手(27)が13日、ヤクルト10回戦(東京ドーム)でサヨナラのホームを踏んだ。九回無死一塁で左前打で出塁した中島の代走として出場すると、次の吉川尚の打席で今季10個目の盗塁となる二盗を成功。ファンから"神の足"とも評される韋駄天は「100%決められる自信があったので走りました」。最後は2死一、三塁から代打・亀井の中前打で生還した。  6日の阪神戦(甲子園)では投手として登板し、打者3人と対戦して無安打無失点に抑えたばかり。この日は最大の武器の足で勝利に貢献した。

◆ヤクルトは3-4でサヨナラ負けを喫し、今季2度目の4連敗。上半身のコンディション不良で7月27日に出場選手登録を抹消されていた山田哲人内野手(28)が再登録されて「2番・二塁」で即先発出場したが、連敗ストップにはつながらなかった。  山田哲は一回無死二塁で四球を選んで先制点につなげたものの、その後は3打席凡退で六回の守備から交代。即効薬とはならなかった。  4カード連続で負け越しとなり、借金は2。高津監督は「立ち上がりはすごくいい集中攻撃で点を取れたんだけど、4点目、5点目を取れなかったのが最後に負けてしまう要因の一つかなと思います」と試合を振り返りつつ、山田哲については「ちょっと時間はかかりましたけど、しっかりスイングできるところまで来た。今後は様子を見ながらになると思いますけど、出られるようになったことはすごく明るい話題」と話した。前を向き、反攻につなげる。(赤尾裕希)

◆巨人は13日、ヤクルト10回戦(東京ドーム)に4-3でサヨナラ勝ちした。九回2死一、三塁で代打・亀井善行外野手(38)が中前へ、今季チーム初となるサヨナラ打。足のコンディション不良のため代打での出番が続く、中大を出てプロ16年目のベテランが、その一振りで勝負を決めた。首位を走るチームは2位・DeNAとの差を4ゲームに広げた。  高めに来た直球を、思いのままに振り抜いた。一振りで試合を決めたのは代打・亀井。巨人を今季初のサヨナラ勝ちへ導き、満面の笑みで歓喜のナインに囲まれた。  「試合時間、3秒だったんですけど。何とか仕留められてよかったです」  0-3からジワジワと迫り、3-3の同点で迎えた九回。2死三塁で坂本が申告敬遠されての一、三塁で登場すると、代わったばかりのマクガフの初球、150キロの速球を狙いすましたようにフルスイングした。白球は中堅手前で弾み、劇的な一打に。「一振りで決めるつもりでした。(ボールを)見て、見てだと、代打は打てない。1球で仕留められたことがよかった」。自身としては3年ぶり、通算8本目のサヨナラ安打。3時間34分の戦いに、まさに"3秒"でケリをつけた。  1日の広島戦(東京ドーム)を最後に、スタメン出場はなし。以降、前日までの8試合で出場は代打での2打席のみだった。下半身のコンディションに不安を抱え、守備に就くことは難しい状況にいる。それでも原監督は「亀井慎之助で行ってもらうよ」と、代打の切り札として期待。昨季まで現役で代打として勝負強さを発揮した阿部慎之助2軍監督になぞらえ、ここぞの場面での起用を示唆していた。  亀井自身も「こういう場面で打つのが今の仕事。結果を出さなきゃいけないし、10打席あったら10打席ヒットを打たなきゃいけないくらいの気持ち」と力強かった。  天国に旅立つ恩師にささげる一打にもなった。今月7日、中大時代にお世話になった宮井勝成総監督が亡くなった(享年94)。宮井氏は早実高、中大の野球部監督として高校、大学の両方で全国制覇を果たした名将。早実高で王貞治氏、中大で阿部2軍監督ら多くの教え子を輩出し、亀井も大学時代に総監督として顔を合わせていた。この日が告別式で「最後にいいところを見せられたかなと思います。最近までずっと僕の体のことを心配してくれていた。本当に頑張らなきゃなと思いました」。式には参列できなかったが、バットで思いを伝えた。  これで今季は得点圏打率・625(16打数10安打)。ここ一番での打撃が光っている。「この勢いで、しっかり明日からも勝てるように頑張ります」。前夜の連敗脱出から、すかさず連勝街道へ。頼れるベテランは、勝負どころへスタンバイOKだ。(箭内桃子) サヨナラ打の亀井に巨人・原監督 「集中力の中で、初球に仕留めたというのは、もう見事」

◆役者がそろっている、とはこのことか。巨人がここぞの場面で"刺客"を送り込み、きっちりヤクルトを仕留めた。  代打・亀井のサヨナラ打は、マクガフの初球、150キロの速球。それも内角高めで、見逃せばボールかという球を、思い切りよく打ち返した。  代打はやはり、初球から振りにいくのが鉄則。さすがベテランと、うなるしかない。  増田大の快足にも、大いにうならされた。先頭の中島(左前打)の代走に出ると、バッテリーの警戒もなんの、悠々と二盗に成功。最後はサヨナラのホームを踏んだ。  一塁に置くと、相手にとって、これほど脅威になる存在もない。けん制球をいやというほど繰り返すとか、全球ゆるめることなくクイックモーションを続けるとか、よほどの手を打たないと、止められないだろう。  巨人にしてみれば、無死からでも迷わず走らせることができる。送りバントの必要がなく、打者3人がかりで攻撃できるのは、相当の強みだ。  もっとも、原監督でなければ、まずはバントで二塁へ進めてからと、無難で確実な策を採用するとも思うが...。 (本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
26153 0.634
(↑0.009)
-
(-)
76208
(+4)
149
(+3)
64
(+2)
26
(+1)
0.251
(-)
3.330
(↑0.01)
2
(-)
DeNA
24212 0.533
(-)
4
(↓0.5)
73198
(-)
175
(-)
55
(-)
9
(-)
0.275
(-)
3.580
(-)
3
(-)
阪神
21222 0.488
(-)
6
(↓0.5)
75194
(-)
185
(-)
44
(-)
36
(-)
0.248
(-)
3.670
(-)
4
(-)
ヤクルト
19215 0.475
(↓0.012)
6.5
(↓1)
75195
(+3)
225
(+4)
37
(-)
29
(-)
0.250
(-)
4.560
(↑0.01)
5
(-)
広島
18234 0.439
(-)
8
(↓0.5)
75202
(-)
211
(-)
48
(-)
19
(-)
0.275
(-)
4.310
(-)
6
(-)
中日
19254 0.432
(-)
8.5
(↓0.5)
72147
(-)
199
(-)
23
(-)
10
(-)
0.239
(-)
3.830
(-)