西武(★4対7☆)楽天 =リーグ戦8回戦(2020.08.13)・メットライフドーム=
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楽天
10301020071311
西武
0120001004700
勝利投手:酒居 知史(2勝1敗0S)
(セーブ:牧田 和久(1勝0敗1S))
敗戦投手:與座 海人(2勝4敗0S)

本塁打
【楽天】辰己 涼介(5号・3回表ソロ)

  DAZN
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◆楽天は1-1で迎えた3回表、辰己のソロと浅村の適時打などで3点を挙げ、勝ち越しに成功する。直後に1点差まで迫られるも、5回に茂木の適時打、7回にはロメロの適時二塁打などでリードを広げた。投げては、2番手・酒居が今季2勝目。敗れた西武は、先発・與座が誤算だった。

◆楽天は1-1の3回、辰己の勝ち越しソロなどで3点リードを奪った。直後に西武は、外崎とメヒアの適時打で2点返した。 1点リードの楽天は5回、先頭の小深田が安打と盗塁で得点圏に進むと、茂木の右前適時打で追加点を挙げた。 楽天は7回にもロメロの適時打などでリードを広げ、3連勝を決めた。酒居2勝目。敗れた西武は5年ぶりの7連敗を喫した。与座4敗目。

◆楽天酒居知史投手が首位を守るパーフェクト救援を見せた。2番手で4回から登板し、2イニングを6人でピシャリ。相手に傾きかけていた流れを呼び戻し、今季2勝目を挙げた。「ゼロに抑えられてよかった。ランナーを出さずに6人で終われたことは流れ的にもよかった」と充実感を漂わせた。 先発松井が3回6安打3失点で、わずか60球で降板した。この時点で4-3と1点差に追い上げられていただけに、三木監督は「中盤で試合がバタバタしそうなところを、酒居と安楽(3番手で1回無失点)がまとめてくれて。非常にナイスピッチングだった」とたたえた。 今季ロッテへFA移籍した美馬の人的補償として、楽天へ加入した。同じくロッテからきた涌井は現在7勝と大活躍。酒居も数字には表れにくいが、中継ぎとして重要な役割を担う。酒居は「(直近3試合で失点と)最近やられている試合が多いので、これから継続して結果を残していきたい」と意気込んだ。

◆西武は打線を大きく組み替える大胆策も実らず、泥沼の7連敗を喫した。 楽天先発の松井に対し、昨季4打数3安打3本塁打のメヒアを4番に据え、3番には2打数1安打の外崎。さらに1番には1軍無安打の高木を抜てきした。すると3人いずれも打点をマーク。しかし4回以降はチームはわずか1安打に終わり、球団記録の13連敗した15年以来の7連敗で借金8となった。辻発彦監督は「(現役時代)8連敗、9連敗したことあったから。その後、10連勝くらいした。そういう流れに持っていけるようにしたい」と切り替えた。 ▽西武高木(育成で入団し3年目。1番中堅先発起用で3回にプロ初安打、7回に適時三塁打で初打点)「(1番は)正直びっくりはしました。そんな経験したことなかったので、自分の中では今日1日振り返れば、よくやれたのかなと思います」

◆西武高木渉外野手(20)が、プロ初安打初打点初得点をマークした。1番中堅で大抜てきされたが、初回の守備でいきなりミスを犯した。楽天浅村の打球を目測を誤り、後逸。失策はつかなかったものの、先制点のきっかけとなった。 3回の第2打席でミスを取り返した。右前へプロ初安打をマークすると、外崎のタイムリーで生還。さらに7回2死一塁で右中間への適時三塁打を放った。チームは敗れたものの、初物ずくめのゲームとなり「(1番は)正直びっくりはしました。そんな経験したことなかったので、自分の中では今日1日振り返れば、よくやれたのかなと思います」と振り返った。 育成契約から始まったプロ生活。3年目でようやく日の目を浴びた。2軍での自粛期間明け、練習試合ではすり足をやめ、足を上げるフォームに変えたことが功を奏した。「単純に変化球に対しての対応を考えたときに、すり足だと自分がいつでもいけちゃう状態をつくっちゃうので、それをまずなくそうかなと。わざと受け身になるというか、まずそういう狙いを持ってやってみた」。模索しながら活路を見いだした。 初ヒットの記念球は両親へプレゼントする。「自分が持っていてもなんかあれなんで。ちゃんと両親に送ります」。チームは5年ぶり7連敗。その苦境の中で育成出身の原石が輝こうともがいている。「自分のアピールポイントは1つバッティングなので、今日みたいなバッティングができればいい。もちろんホームランも打ちたいですし、まず守備で迷惑をかけないようにすることと、自分のアピールポイントのバッティングでどんどんヒットを積み重ねていけたらと思います」。悩める山賊の救世主になる。

◆これが主砲の活躍だ。楽天浅村栄斗内野手(29)が古巣西武との一戦で、先制打を含む3安打2打点をマーク。チームを3連勝に導き、ソフトバンクと同率首位の座をキープした。普段からこだわっている打点はこれで52点。大阪桐蔭の先輩、日本ハム中田を抜いて再び両リーグトップに立った。初対決の投手も苦にしない。浅村が素直にバットを振り抜いた。「あまり考えすぎずにシンプルに来た球を打とうと思って」。初回2死一塁。カウント2-1からサブマリン与座の124キロシンカーを中前へはじき返した。中堅高木が目測を誤って打球を後ろにそらし、先制の適時二塁打となった。 3-1の3回1死三塁では代わったばかりの平井と対戦。「良いピッチャーなので、とにかく追い込まれる前にしっかり打とうと思ってました」。1ボールから2球目のフォークを強振。食い込みながら落ちるボールにバットは真っ二つに折られたが、しぶとくレフト前へ落とした。 これで52打点。日本ハム中田を抜いて再び両リーグトップに立った。高校の先輩との激しいタイトル争いについて「まだまだゲームもあるし、数字に関してはそんなに意識してない」というが、普段からこだわっているのは本塁打より打点。「普通にヒットを打つよりも、得点圏で1点取るというのを意識している」という浅村にとって、納得の2打点だった。 17日には母校大阪桐蔭が甲子園で東海大相模と対戦する。浅村は「プロ野球を見て、こういう選手になりたいとか、ここで野球をやりたいと思う球児がたくさんいると思う。自分も目指してもらえるような選手に、もっともっとなっていきたい」と、今後も手本となるようなプレーを続けることを宣言。母校の後輩に向けて「悔いのないように試合終了まで(甲子園を)楽しんでもらいたい」とエールを送った。【千葉修宏】

◆西武の与座が自己最短の2回1/3でKOされた。味方が1-1と追い付いた直後の三回、先頭打者の辰己に初球を本塁打され、さらに1点を失ってなお1死三塁で4番浅村を迎え、交代を告げられた。  3回1/3でKOされた6日の日本ハム戦に続き、2試合連続で自己ワーストに並ぶ4失点。投球フォームを改良して臨んだが奏功せず「ゾーンで勝負していく中で、あれだけはじき返されてしまうのは力のなさだと思う」と肩を落とした。

◆楽天が3連勝。1-1の三回に辰己のソロや浅村の適時打などで3点を勝ち越し、五回に茂木の適時打、七回に暴投とロメロの適時二塁打で2点を加点した。酒居が2勝目、牧田が5年ぶりのセーブを挙げた。西武は5年ぶりの7連敗。

◆西武は投手陣が踏ん張れず、球団ワーストの13連敗を喫した2015年以来の7連敗を喫した。辻監督は「下を向かずにやるしかない」と言うしかなかった。  辻監督は3-5の七回に登板し、2失点して突き放された平良の投球を悔やんだ。先頭打者のルーキー小深田に初球の速球を狙い澄まされたように右前打され、2死三塁で暴投。ロメロには粘られた末に適時二塁打を浴びた。「慎重にやらないと。平良を使っている意味がない」とぼやいた。

◆楽天の辰己が5号ソロを含む2安打でチームを勝利に導いた。1-1の三回に先頭打者で打席に入ると甘く入った初球を右中間への勝ち越し本塁打とし「待って、しっかり振ることができた」と笑顔だった。  2年目の今季は田中らと定位置を争っている。この日は「9番・中堅」で先発。八回には右翼線へ二塁打を放つなど奮闘を続けている。

◆楽天の牧田が西武時代の2015年以来、米球界から日本復帰後初セーブを挙げた。7-4の九回に登板し、先頭打者に四球を与えたが、緩急を巧みに使って後続を打たせて取り「特にない。いつも通り自分の投球をしただけ」と冷静に振り返った。  17年オフに西武からポスティングシステムを利用して米大リーグ、パドレスに移籍し、今季楽天に加入。救援としてチーム最多に並ぶ23試合目の登板で「一人一人、一球一球、集中して投げた」と頼もしかった。

◆かつてのホームで、古巣の反撃を抑えた。楽天・牧田和久投手(35)が、2011年から17年まで在籍した西武時代の15年8月18日の楽天戦(県営大宮)以来、実に1822日ぶりのセーブを挙げた。  「いつも通りのピッチングをして、その結果としてセーブが付いただけ。自分の役割は全うできたと思います」  3点リードの九回に登板し、先頭に四球を与えたものの、後続を断って無安打無失点。「最後の3アウトを取るのは本当に大変なことだけど、そこばかり意識すると自分のボールが投げられないので、一球一球、打者一人一人というところですね」と振り返った。11日に続き上がったかつての"庭"は「投げやすいし、低いマウンドの方が好き」と変わっていなかった。  今年1月にフラワー空間デザイナーでタレントの立木シュウ(27)との結婚を発表。先月11日に愛妻が第1子となる体重2800グラムの女児を出産したばかり。牧田は新型コロナウイルスの感染防止として分べん室には入れなかったが、「本当にかわいい。足の裏が僕に似ているらしい(笑)。父親になったことに自覚を持って頑張っていきたい」と、周囲に話しているという。  米国で2年間プレーし「向こうは自分の好きな野球を本当に心底から楽しんでいる。それを後輩に伝えたい」。3年ぶりに日本球界に復帰して、ここまで23試合に登板して1勝0敗8ホールド、1セーブ、防御率1・66と抜群の安定感で、首位に並ぶチームを支える。  この日の西武先発は牧田に憧れる与座だった。その与座が先月にプロ初勝利を挙げた際には「もっともっとアンダースローの魅力を広げていってほしい」と祝福メッセージを送った。絶滅危惧種とも言われるアンダースローだが、牧田はまだまだ元気いっぱいだ。(東山貴実) ★牧田・西武時代VTR  牧田の西武時代日本通運から2011年ドラフト2位で入団。1年目から55試合に登板し、5勝7敗22S、防御率2・61で新人王となった。12年から先発に転向し13勝。16年から中継ぎを務めた。13、17年にはWBC日本代表に選出。西武時代の通算成績は276試合に登板し、53勝49敗25S54H、防御率2・83。ポスティングシステムを利用し、18年にパドレスへ移籍した。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
27191 0.587
(↑0.009)
-
(-)
73208
(+3)
174
(+1)
51
(+1)
30
(+1)
0.245
(↓0.001)
3.440
(↑0.06)
1
(-)
楽天
27191 0.587
(↑0.009)
0
(-)
73261
(+7)
196
(+4)
51
(+1)
36
(+2)
0.275
(↑0.002
3.980
(↓0.01)
3
(-)
ロッテ
25211 0.543
(↑0.01)
2
(-)
73204
(+8)
213
(+6)
44
(+3)
38
(+1)
0.245
(↑0.001)
4.410
(↓0.03)
4
(-)
日本ハム
23222 0.511
(↓0.012)
3.5
(↓1)
73195
(+6)
202
(+8)
41
(+1)
24
(-)
0.240
(↑0.001)
3.910
(↓0.03)
5
(-)
西武
18261 0.409
(↓0.01)
8
(↓1)
75188
(+4)
218
(+7)
45
(-)
26
(+1)
0.237
(↓0.001)
4.680
(↓0.05)
6
(-)
ORIX
15284 0.349
(↓0.008)
10.5
(↓1)
73168
(+1)
221
(+3)
34
(+1)
37
(+1)
0.242
(↓0.001)
4.460
(↑0.02)