オリックス(★0対4☆)ロッテ =リーグ戦12回戦(2020.08.09)・京セラドーム大阪=
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ロッテ
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ORIX
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勝利投手:中村 稔弥(1勝0敗0S)
敗戦投手:アルバース(2勝4敗0S)

本塁打
【ロッテ】マーティン(11号・4回表ソロ)

  DAZN
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◆ロッテは4回表、マーティンの11号ソロで先制する。そのまま迎えた9回には、安田と清田の適時打で3点を追加し、試合を決めた。投げては、先発・中村稔が6回無失点の好投で今季初勝利。敗れたオリックスは8回に満塁の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆オリックスが1軍の練習開始前、あらためて新型コロナウイルス感染拡大への注意喚起を行った。アップで内外野に散らばっていた投手陣、野手陣が、一塁側の内野グラウンドに集合。本屋敷俊介コンディショニンググループ長(45)が、注意点を伝えた。 主な内容は「極力マスクをする」というマスク習慣の徹底と「新幹線の移動時、隣り合っての座席で同時に食事を取らない」など。ともにマスクを外している時間が長くなり、濃厚接触にあたる可能性が高くなるのが理由だ。 オリックスでは7月31日に、チームの管理部門に所属する球団の社員が新型コロナウイルスのPCR検査で陽性と判定されたことが判明。翌8月1日にも球団の営業部に所属する20代の男性社員(大阪市在住)が抗原検査で陽性と判定されたことが判明していた。

◆オリックスの主砲、アダム・ジョーンズ外野手(35)が、今季初めて欠場する。 右かかとの違和感が原因で、4番・左翼で先発出場した8日のロッテ11回戦(京セラドーム大阪)も5回終了時で交代。西村監督は「たいしたものではないですが」とコンディションが理由と説明していた。病院には行かず、10日まで回復に努めて11日からのソフトバンク戦(ペイペイドーム)には出場する見込みだ。 ジョーンズは開幕から全48試合に先発出場し、ここまでリーグ18位(8日終了時)の打率2割5分3厘、5本塁打、22打点を挙げていた。

◆オリックスT-岡田外野手(32)が、2年ぶりに盗塁をマークした。 4番・左翼で先発出場し、4回2死の第2打席で四球を選んで出塁。続く伏見の2球目に二盗を決め、場内には「おおおおお...」という声があがった。 T-岡田が盗塁を決めたのは、18年6月3日巨人戦(京セラドーム大阪)以来。2回に四球で出塁し、リーグ屈指の強肩捕手の巨人小林から二盗を決めた。

◆履正社(大阪)出身の4番対決で、明暗が分かれた。オリックスの4番はT-岡田外野手、ロッテは安田尚憲内野手で、ともに履正社出身。 1点を追う8回1死二、三塁でロッテベンチがオリックス吉田正を申告敬遠し、1死満塁の絶好機でT-岡田に打席が回った。1ボールからの2球目を捉えた打球は、三塁側ベンチ前へ。捕手の田村と三塁の安田が打球を追いかけ、安田が腕をいっぱいに伸ばして好捕。続く伏見は空振り三振に倒れ、オリックスは絶好機を逃した。 逆に9回1死一、二塁のロッテの攻撃で、オリックスはマーティンを申告敬遠。1死満塁という同じ状況で安田との勝負になった。安田は1ボール2ストライクと追い込まれながら5球目のストレートを捉え、懸命に打球を追った左翼のT-岡田の頭上を越える適時二塁打に。ロッテが土壇場の9回に、貴重な2点を追加した。

◆オリックスのアンドリュー・アルバース投手(34)が、7回2安打1失点と力投した。4回2死からマーティンに11号ソロを浴び、ロッテに先制を許した。初被安打が失点につながったが、集中力を切らさず、5回2死二塁も追加点を許さなかった。 「初回はなかなかリズムに乗れなかったけど、2回以降はテンポよく投げることができたよ。きょうは1球の失投を除いたら、すごくいいピッチングができていたと思う」とアルバースは振り返ったが、味方打線がロッテ投手陣に抑えられ、力投は実らなかった。

◆序盤は両軍ともに無安打無得点。ロッテは初回、先頭の角中が四球で出塁したが、中村奨の遊飛で帰塁できず、併殺に終わった。 ロッテが4回、マーティンの3試合連続となる11号ソロで先制。オリックスは6回2死一、二塁の好機を生かせなかった。 オリックスはロッテの継投の前に好機らしい好機を作れず、今季3度目の無得点負けで3連敗。借金は10になった。 ロッテ中村稔が1勝目、オリックス・アルバースが4敗目。

◆オリックスが今季3度目の完封負けを喫し、借金は両リーグ最速で10となった。気迫と集中力で7回を2安打1失点と力投した先発アルバースを援護できず。最下位に沈んだ昨年より7試合早く、借金は大台に乗った。ロッテに1勝10敗1分けと大きく負け越している。西村監督は「そこの借金、マイナスがほとんどじゃないですか? そういうチームを作ってはいけないというところですよね」とくちびるをかんだ。 4番の結果にも明暗が分かれた。オリックスT-岡田、ロッテ安田と履正社(大阪)出身の長距離砲が先発4番。1点を争った終盤、T-岡田の打球は安田に捕られ、安田の打球はT-岡田のはるか頭上を越えた。吉田正敬遠後の8回1死満塁。T-岡田が打ち損じた三塁側ベンチ前への飛球は、安田がのけぞりながら腕を伸ばして好捕。オリックスは無得点に終わった。 逆に9回、マーティン敬遠後の1死満塁で、安田の打球はダメ押しの左越え2点適時二塁打に。自軍ベンチに向かって安田は両腕を突き上げ、左翼手はがっくりと腰を折った。17年5月28日ロッテ戦以来の4番でチームを背負った。T-岡田の表情は悲壮だった。 4位までが僅差で争う混パで、脱落の危機に立つ。11日からは対戦成績1勝5敗のソフトバンク戦(ペイペイドーム)。「先発投手からどうやって点を取っていくか」と西村監督は前を向く。右かかとの違和感で欠場した主砲ジョーンズが11日から復帰する予定。なんとしても、混パに踏みとどまる。【堀まどか】

◆オリックスのアダム・ジョーンズ外野手(35)が9日のロッテ12回戦(京セラドーム大阪)を欠場した。 右かかとの違和感が原因で、8日の同戦も5回終了時で交代していた。11日からのソフトバンク戦(ペイペイドーム)について、西村監督は「大丈夫です。きょうは大事をとって」と説明。試合に復帰する見込み。

◆オリックスのアンドリュー・アルバース投手が4敗目を喫した。4回2死からマーティンに許した11号ソロが決勝弾に。7回を2安打1失点で「1球の失投を除いたら、すごくいいピッチングができていたと思う」と振り返ったが、打線が完封され好投を生かせなかった。 ロッテ戦の先発陣から鈴木、榊原、K-鈴木が再調整で2軍に降格。11日からのソフトバンク戦は体調不良で8日の先発を回避した田嶋、張奕が先発予定で、平井投手コーチは「(先発陣には)最低5回をなんとか投げてもらいたい」と語った。

◆ロッテ安田尚憲内野手(21)がまた貴重な経験を積んだ。 追加点がほしい1-0の9回1死満塁。追い込まれ、オリックス山田の外寄り直球に反応した。強振ではなく、合わせたスイングだったが、打球は左翼フェンス手前まで飛ぶ2点適時二塁打に。「バットに当てたら何かあると思って。必死に食らいついていきました」。4番として、試合を決める一打になった。 4番に座り18試合目。マークも厳しくなってきた。9回の適時打までは、オリックス6連戦で22打数3安打、打率1割3分。先発アルバースには手玉に取られた。9回のピンチで3番マーティンが申告敬遠で歩いたのも、オリックスの必然の作戦。そこで「気負いすぎずに」と臨めるメンタルの充実も、日々の学びの成果だ。 チームは3連勝で貯金を3に増やし、本拠地ZOZOマリンに戻る。「そういう(チャンスでの)回数が多くなると思いますし、そこで1本出せるように準備したい」。4番の仕事をこなしても、取り組みは謙虚なまま。経験値は、加速度的に増えていく。【金子真仁】

◆グラブ位置のわずかな違いが、ロッテ中村稔弥投手(24)の道を切り開いた。オリックス相手に6回1安打無失点で、先発初勝利を挙げた。 ロングリリーフで開幕ベンチに入り、2軍で再調整し、先発左腕として戻ってきた。「先発をしたくて、ずっと任された役割をやってきた中で、今回チャンスが巡ってきて。そこで勝てたのは本当にうれしかったです」。亜大を卒業し、プロ2年目。あどけなさが残る表情と声色で喜んだ。 独特なタイミングで自慢の直球を投げ、相手打者を崩していく。しかし高く浮いての自滅も目立った。「(コロナでの練習)自粛明けから、速い直球を投げたくて(リリース直前の右手の)グラブの位置が勝手に変わっていて」。 好調時の映像と比較し、そう気付いた。大隣2軍投手コーチからも指摘を受けた。グラブを低めに修正し、今はしっかり低め直球でカウントを作れる。先発したここ2試合、序盤3回で打者合計19人と対戦し、無安打1四球。相手を初見で面食らわせていることが大きい。 1点リードの6回には、2死一、二塁のピンチを迎えた。打撃好調のオリックス伏見と対する。3ボールと苦しむも、直球2球でフルカウントまで進めた。 勝負球に、捕手田村からツーシームのサインが出た。DeNA山崎らも投げる亜大伝統の魔球だ。しかし「初めて田村さんのサインに首を振らせてもらいました」。自分で選んだ内角直球が、伏見のバットの根元を押し込み、一ゴロに。「勝負! という気持ちで投げ抜けました」。 長崎・佐世保の生まれ。グラブの親指部分に県のシルエットをデザインする若者にとって、「8・9」は幼少期から戦争の惨禍を学んできた日だ。「今は出身の選手が少なくて、自分を応援してくれる人も多い。いい報告ができて良かったです」。努力と気付きを結果につなげ、勝った。なおさら、忘れられない日になった。【金子真仁】

◆この1カ月間、ロッテ投手陣の課題だった"7回の男"に、唐川侑己投手(31)が名乗りを上げた。 9日のオリックス戦(京セラドーム大阪)で、今季初めてリード時の7回に登板。スコアは1-0。先発初勝利をかけた中村稔弥投手(24)が6回無失点で降板し、失点できない場面だった。 しかし、そこはさすがの落ち着きだ。先頭のモヤを大きく落ちるチェンジアップで空振り三振にすると、続く宗も同じように空振り三振。安達も詰まった投ゴロに封じ、12球で危なげなく終わらせた。 7月9日にジャクソンが退団し、救援陣の再編成を余儀なくされた。開幕から7回を任されていたハーマンが8回へ。6、7回が手薄になる中で井口監督も「いろいろ考えています」と、投手コーチらと思案してきた。 千葉・成田高からドラフト1位で入団し、地元球団一筋で13年目になる。7月30日、楽天戦(ZOZOマリン)での今季登板では、リリーフで唐川の名前がコールされると、ファンからひときわ大きな拍手が起きた。1軍昇格後、ここまで5試合に1イニングずつ登板。2安打4奪三振無失点と抜群の安定感だ。 9日の試合後には井口監督も「あのあたりのイニングが一番不安定だったんですけれど、しっかり唐川が出てきてくれてピシャリと抑えてくれた。8回、9回とハーマン、益田へつなげるようになったと思います」とコメントした。11日からはZOZOマリンでの6連戦が2カード続く。真夏のブルペンを、豊富な経験で支える。【金子真仁】

◆3試合連発! ロッテのレオニス・マーティン外野手(32)が9日、オリックス戦(京セラ)の第2打席で3試合連続本塁打となる今季11号先制ソロ弾を放った。  「打ったボールはスライダー。この打席もいいスイングができた。今日も勝利に貢献したいね。YES! マーティン!」  両軍無得点で迎えた四回2死。オリックスの先発左腕・アルバースのスライダーを捉えると、高く舞い上がった打球は右中間スタンドに吸い込まれた。  パワフルな打撃が持ち味。大きな目が特徴でキュートな顔を持ち、最近ではSNS上で、女優の広瀬アリスに似ていると話題を呼んでいる。

◆ロッテは四回、マーティンの3試合連続となる11号ソロで先制し、1-0の九回は安田の2点適時二塁打などで3点を加えた。中村稔が6回を1安打無失点で今季初勝利。オリックスは八回1死満塁を生かせず、今季初の借金10。

◆ロッテの4番安田が1-0の九回1死満塁で、左翼手のT-岡田の頭上を越える2点二塁打を放った。1ボール2ストライクから、左投手の山田の外角直球を捉え「何とか一本出したかった。バットに当てたら何かあると思って、必死に食らい付いていった」と貴重な追加点を喜んだ。  T-岡田は大阪・履正社高の大先輩。この試合は互いにチームの4番を務め、勝利する形となった。安田は「すごく優しくて、本塁打王を取っている憧れの存在」と恐縮気味だった。

◆T-岡田が3年ぶりに4番で出場。1点を追う八回1死満塁の絶好機で打席に立ったが、三邪飛に倒れた。チームは3安打で今季3度目の完封負け。3連敗で今季のロッテ戦は1勝10敗1分けとなり、今季ワーストの借金「10」に大きく響いている。西村監督は「そういう(苦手な)チームを作ってはいけない」と奮起を求めた。

◆地元・長崎の原爆の日に、先発として初白星をつかんだ。ロッテの2年目左腕・中村稔弥投手(24)が6回を1安打無失点。昨季、救援で1勝を挙げて以来の勝ち星となった。  「先発をやりたくて、これまで自分に与えられた役割をこなしてきた。チャンスが巡ってきて勝てたのは、本当にうれしい」  五回までオリックス打線を無安打に封じた。六回は先頭の福田に初安打を許し、2死一、二塁で伏見を迎えた。そしてフルカウントから女房役の田村に要求されたツーシームのサインにこの日初めて首を振り、内角直球を選択。強気な投球で、どん詰まりの一ゴロに仕留めた。  「きょうは、長崎の原爆の日。県民の方々も自分の試合を応援してくれているので、いい報告ができてよかった」  清峰高から東京の亜大に進学するまで、長崎で育った。故郷への愛着を込め、グラブに長崎県の形を刺繍(ししゅう)。特別な日に好投した。  今季は中継ぎで開幕1軍入りを果たし、3試合に登板後、2軍で先発調整。1軍昇格後は3試合で防御率1・69と安定感抜群だ。チームは3連勝で貯金3。オリックス戦で10勝1敗1分けと圧倒している。  「長崎県出身のプロ野球選手は、あまり多くない。(その分)応援してくれる人が多いので頑張りたい」。24歳はさらなる飛躍を誓った。(石井孝尚)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ソフトバンク
24191 0.558
(↑0.01)
-
(↓1)
76191
(+5)
166
(-)
47
(+2)
26
(+2)
0.243
(↓0.002)
3.640
(↑0.08)
1
(-)
楽天
24191 0.558
(↓0.013)
0
(-)
76241
(-)
185
(+5)
48
(-)
31
(+1)
0.271
(↓0.004)
4.000
(↓0.03)
3
(-)
ロッテ
23201 0.535
(↑0.011)
1
(↑1)
76189
(+4)
194
(-)
39
(+1)
36
(-)
0.246
(↓0.001)
4.280
(↑0.1)
4
(-)
日本ハム
22202 0.524
(↑0.012)
1.5
(↑1)
76176
(+2)
187
(+1)
37
(-)
23
(-)
0.237
(-)
3.890
(↑0.07)
5
(-)
西武
18231 0.439
(↓0.011)
5
(-)
78177
(+1)
198
(+2)
40
(+1)
25
(+1)
0.239
(↓0.002)
4.560
(↑0.05)
6
(-)
ORIX
15254 0.375
(↓0.01)
7.5
(-)
76160
(-)
204
(+4)
32
(-)
36
(+1)
0.246
(↓0.002)
4.340
(↑0.01)