ヤクルト(☆10対3★)巨人 =リーグ戦23回戦(2019.09.22)・明治神宮野球場=
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巨人
0200100 3601
ヤクルト
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勝利投手:石川 雅規(8勝6敗0S)
敗戦投手:桜井 俊貴(8勝6敗0S)

本塁打
【巨人】ゲレーロ(21号・2回表2ラン)
【ヤクルト】廣岡 大志(10号・3回裏3ラン),松本 直樹(1号・7回裏2ラン)

  DAZN
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◆ヤクルトが降雨コールド勝ち。ヤクルトは1点を追う3回裏、青木の適時打と廣岡の3ランで逆転に成功する。続く4回には、青木の2点適時打などで3点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・石川が今季8勝目。敗れた巨人は、先発・桜井が4回8失点と誤算だった。

◆ヤクルト石川雅規投手(39)は通算170勝のうち先発で169勝。 先発勝利数は鈴木啓(近鉄)の287勝が最多で、先発で170勝すれば梶本隆(阪急)星野(阪神)に並び19位タイに進出し、20傑入りする。

◆巨人は2回、ゲレーロの21号2ランで先制。ヤクルトは2回、太田の中前打で1点。3回に青木の適時打と広岡10号3ランで4点。 ヤクルトは4回、青木の適時三塁打で2点。山田哲の一ゴロの間にも1点を追加。巨人は5回、田中俊の適時打で1点を返す。 7回、ヤクルトの攻撃中に雨が強まり中断。そのまま降雨コールドとなった。5回3失点の石川が8勝目で、通算171勝。

◆試合後、今季限りで現役引退するヤクルト三輪正義内野手がセレモニーを行った。 スピーチでは青木らをいじって笑いを誘った。大雨の中、帽子とスパイクを脱いで一塁から順番にブルーシートの上でヘッドスライディングを披露し、チームメートも爆笑。「ここにいた人は、一生忘れられない思い出になったはず。こんなやつはなかなかいないと思う。試合に勝ってよかった。毎日のベースランニングが最後の最後に生きました」と"三輪節"で締めた。 ▽ヤクルト小川監督(三輪について)「今日は三輪に尽きる。みんなで盛り上げてくれてよかった。数少ない職人で、全選手が見習うべき。チームに必要な選手だった」

◆優勝から一夜明けた巨人は、7回途中降雨コールドで敗れ、小休止となった。前夜はナイター後にビールかけやテレビ出演などが続き、阿部、亀井、坂本勇、丸はスタメンから外れ、若手主体で臨んだ。2回に先制したが、先発桜井が自己ワーストの4回8失点で6敗目を喫した。自身3連敗で、9月は4試合の登板で白星なしの3敗となった。 原監督は「決して褒められたものではないでしょう。全員が集中力を持ってやってくれているのでいいと思うけど、まあちょっと打たれすぎだよね」と指摘した。練習前には、水野投手コーチが投手陣を集めた。「今日優勝が決まるかもしれないと思ってチケットを買って来てくれるお客さんもいる。みんなそういう気持ちでプレーしよう」と呼び掛けたが、結果にはつながらなかった。CSの先発候補に挙がる桜井は「ストレートで空振りとファウルが取れなかった。技術不足。改善できるところはいっぱいある」と反省した。 打線は6安打に封じられる中、5回に代打で登場した坂本勇は中前打を放ち存在感を発揮。リーグ1位の171安打とし「CSに向けていい状態でいけるようにしていきたい」と引き締め直した。【前田祐輔】

◆ベテラン石川雅規投手(39)のお手本になる"攻撃的"な姿が勝利を呼び込んだ。 5回4安打3失点、73球でチームトップの8勝目。通算171勝目だが、先発では170勝目で梶本隆(阪急)星野(阪神)に並ぶ19位タイと20傑入りした。それでも「チームが勝ってよかった」と喜びは控えめだった。 5-2で迎えた4回、先頭で打席に向かった。ファウルで粘り、巨人先発桜井の7球目チェンジアップを右前へうまく転がした。追加点の起点となり、青木の適時三塁打で生還。勝利への執念を見せ、小川監督は「打席でも攻撃的な姿勢を見せていた。それが得点、勝利に結びついた要因」と称賛した。 雨脚が強まる中、集中力を高めた。5回は連打を許し1失点。さらに2死一、三塁のピンチで3番陽岱鋼と対戦。フルカウントから内角低めに沈む122キロシンカーで空振り三振に仕留めた。「悔いのないように、しっかり腕を振って低めのイメージだった。三振になってよかった」と淡々と振り返った。 前日21日には、ともに刺激し合い、ローテーションを支え続けた館山が現役を引退。「後輩の高い目標でい続けてください」と言葉を送られた。本来、翌日の先発投手は試合後の引退セレモニーにはいないはずだったが、石川は参加。館山のメッセージに、涙を流した。「タテがいたから頑張れたし、今の自分がある。1日でも長くそう(お手本で)いられるように、日常を送りたい」と戦友の思いを胸に刻んだ。ヤクルトには、頼もしいベテランがいる。【保坂恭子】

◆ヤクルトの広岡が4年目で初の10号となる3ランを放った。2-2の三回2死一、二塁で、桜井の初球の浮いた速球を見逃さずバックスクリーンへ運び「ミスショットすることなく一発で仕留められた」と納得の口ぶりで振り返った。  大型遊撃手として将来を嘱望される22歳。今季は野手のプロ野球ワースト記録に並ぶ開幕から41打席連続無安打を経験し、来季につなげるためにアピールを続ける。

◆ヤクルトの三輪の引退セレモニーが試合後に行われた。大雨の中「楽しい野球人生だった。これからの人生どう歩んでいくかが大事。努力し続けたい」と感無量の表情で話した。  2008年に独立リーグ、四国アイランドリーグの香川から大学生・社会人ドラフト6巡目で入団。内野の複数のポジションをこなし15年のリーグ優勝にも貢献した。スピーチ後にはダイヤモンドを走り、シートが掛けられたベースの上でヘッドスライディングして場内を沸かせた。

◆巨人は22日、ヤクルト23回戦(神宮)に3-10で七回途中降雨コールド負け。先発の桜井俊貴投手(25)は4回87球を投げ9安打8失点で、6敗目(8勝)を喫した。  「ストレートで空振りとファウルが取れなかった。それがこういう結果につながったのかなと思う」  序盤から直球が走っていなかった。2点を先制してもらった直後の二回に太田の中前適時打で1点を返される。三回には、広岡にバックスクリーンへの10号3ランを浴びるなど計4失点。さらに四回にも、青木の右中間2点三塁打などで3点を失った。  チームは前日21日に5年ぶりのリーグ制覇を達成。桜井も祝勝会などに参加したが「そこはみんな一緒なので。そこは技術不足。改善できるところはいっぱいあると思う。悪い時にどれだけまとめられるか。大事かと思うので」と反省を口にした。  4年目の今季は6月から先発に転向。ここまでフル回転の活躍をしてきたが、目標の「10勝」は厳しくなった。それでも「こうやって1年投げ抜けたことは自信になる。来年も活躍ができてこそ本物だと思う。これを継続できるように頑張っていきたい」と前を向いた。

◆ヤクルトの石川は5回を4安打3失点でチームトップの8勝目を挙げ、通算171勝とした。大雨の中で粘り、五回2死一、三塁では陽岱鋼をシンカーで空振り三振に仕留め「チームが勝って良かった」と満足げに話した。  ともに先発陣を支えてきた1歳下の館山が前日21日に引退試合を行い、スピーチで「プロ入り前から背中を追いかけてきた。石川さんがいなければ僕の成績はない。これからも後輩たちの高い目標でいてください」と言ってくれていた。盟友に勝利をささげ「一日でも長くそう(目標で)あり続けたい」と決意を語った。

◆リーグ優勝から一夜明け、ベンチスタートとなった坂本勇が五回に代打で出場。中前打で出塁し、「ヒットが出たのでよかった」と表情を緩めた。リーグ1位の171安打で、最多安打のタイトルを争う中日・大島と3本差に広げた。全試合に出場する主将は「CSにいい状態でいけるようにしていきたい」と前を向いた。

◆5年ぶりのリーグ優勝を決めた巨人は、一夜明けた試合に大敗した。最後は七回途中雨天コールドで試合が終わり、原辰徳監督(61)は「決してほめられたものではない」と淡々と振り返った。  優勝の祝勝会にも出席した、ここまで8勝の桜井は直球が走らず、4回8失点と乱調。目標にしていた2桁勝利達成は難しくなったが「技術不足。悪いときにどれだけまとめられるかが大事」と言い訳をしなかった。  野手陣はポストシーズンに向けたコンディション調整の意味合いもあり、丸や坂本勇、亀井ら主力がベンチスタート。丸は開幕から139試合目で初めて先発を外れ、代打起用にとどまった。今後は代わる若手のアピール機会も増えそうで、指揮官は「まだ昨日の今日だからね。否定はしないけど」としながら、さらなる競争に期待した。 (伊藤昇)

◆降雨コールドとなった巨人戦後に三輪の引退セレモニーが行われた。土砂降りの中、ダイヤモンドを一周し、代名詞のヘッドスライディングを披露。球場に駆けつけた家族やスタンドのファンを爆笑させた。あいさつでは「なめた後輩も多かったです。ただ、彼らのおかげで僕はとても楽しい野球人生を送ることができました」と感謝。プロ12年、泥臭く生き抜いた35歳は「一生忘れられない思い出ができた」と振り返った。

◆盟友にささげる勝利となった。先発したヤクルト・石川雅規投手(39)が、5回4安打3失点でチームトップの8勝目(6敗)。昨季の7勝を超え、現役最多の通算勝利数を171に伸ばした。  「チームが勝ったのは良かった。仲間が去るのは寂しい。何とか勝利を届けたかった」。大雨の中で粘った。五回2死一、三塁では陽岱鋼を内角へのシンカーで空振り三振に斬り「しっかり投げ切って低めに、というイメージが三振につながった」と振り返った。  別れの季節。前日21日には左右のエースとして競い合った館山が引退試合を行った。1学年下で家族ぐるみで付き合う間柄。2人で飲みにいっても話題は野球の話ばかり。試合後のあいさつで館山から「プロ入り前から背中を追いかけてきた。石川さんがいなければ僕の成績はない。これからも後輩たちの高い目標でいてください」と温かい言葉を送られ、涙が頬を伝った。  野球がうまくなりたいという気持ちを誰より強く持つ左腕は、40歳で迎える来季も現役を続行する。「一日でも長くそう(目標で)あり続けたい」。石川の存在が、燕投手陣再建の道標になる。 (長崎右)

◆優勝チームと、最下位確定チーム。これぞ消化試合...とはいえ、公式戦に変わりはない。しかも巨人にとっては、2桁勝利をうかがう存在で、クライマックスシリーズ(CS)でも投げてもらわなければ困る、桜井が先発。個人的にも、チーム的にも、実は重大な一戦。そこで、この結果。簡単に見過ごすことは、できないよ。  確かに、桜井は不調だった。三回、四回と、ストレートをつるべ打ちにされ、大量失点。肩に力が入りすぎて、リリースポイントに力を集中できない、悪い時の状態。  それもエモトに言わせれば、コンディションの問題だ。優勝を決めた21日。桜井も深夜まで祝勝会に参加し、テレビにも出演していた。翌日は先発なのだから、早めに切り上げさせ、準備させるべきだった。  原監督にはまず「おめでとう」と言いたい。シーズン前から指摘した「巨人最大の補強は原監督の復帰」という見立ても、当たっていただろう? エモトの優勝予想も5年ぶりに的中。めでたいこと、この上ない。  だけど、桜井の件はまた別の話。最近の球界は、体調や故障に過敏じゃないか。こういうときだけ許されるのでは、筋が通らない。CSへ向け、桜井と巨人に影響が出ないことを願う。 (サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
75622 0.547
(↓0.004)
優勝
(-)
4647
(+3)
557
(+10)
177
(+1)
82
(-)
0.258
(-)
3.760
(↓0.05)
2
(-)
DeNA
70673 0.511
(↓0.004)
5
(-)
3585
(-)
597
(+3)
160
(-)
39
(+1)
0.246
(↓0.001)
3.920
(↑0.01)
3
(-)
広島
69693 0.500
(-)
6.5
(↑0.5)
2586
(-)
594
(-)
140
(-)
79
(-)
0.254
(-)
3.690
(-)
4
(-)
中日
66692 0.489
(-)
8
(↑0.5)
6540
(-)
523
(-)
87
(-)
63
(-)
0.264
(-)
3.730
(-)
5
(-)
阪神
65686 0.489
(↑0.004)
8
(↑1)
4517
(+3)
563
(-)
90
(-)
97
(+3)
0.250
(↓0.001)
3.540
(↑0.02)
6
(-)
ヤクルト
58802 0.420
(↑0.004)
17.5
(↑1)
3649
(+10)
717
(+3)
166
(+2)
60
(-)
0.245
(-)
4.730
(-)