西武(★0対10☆)楽天 =リーグ戦12回戦(2019.08.06)・メットライフドーム=
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楽天
310311010101502
西武
0000000000410
勝利投手:弓削 隼人(2勝0敗0S)
敗戦投手:今井 達也(6勝9敗0S)

本塁打
【楽天】銀次(5号・1回表2ラン),ウィーラー(16号・5回表ソロ)

  DAZN
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◆楽天が快勝。楽天は初回、浅村の適時二塁打と銀次の2ランで3点を先制する。その後も5回表にウィーラーのソロが飛び出すなど小刻みに得点を重ね、終わってみれば15安打で10得点を挙げた。投げては、先発・弓削が7回無失点で今季2勝目。敗れた西武は、投打ともに振るわなかった。

◆楽天銀次内野手(31)が自己最多に並ぶ5号2ランを放った。 1回に島内と浅村の連続二塁打で1点を先制し、なおも2死二塁から西武今井のカーブを完璧に捉えて右翼席へ運んだ。「甘いボールだったので積極的にいきました。いい反応ができましたね」と笑顔で振り返った。

◆西武先発の今井達也投手が2回でKOされた。 1回に連続長打を浴び先制されると、2ランまで打たれた。2回には2死満塁のピンチから暴投で追加点を与え2回4失点で降板。チームとしても、5試合連続で序盤3回までに3失点以上を喫しており、先発陣の「投壊」が著しい。今井は「何も言うことができません。チームとファンの方に申し訳ない気持ちでいっぱいです」と悔しがるしかなかった。

◆楽天は1回、浅村の適時二塁打で先制。銀次の5号2ランで加点した。2回には2死満塁から西武今井の暴投で1点を追加した。 楽天は4回に島内の2点適時打などで3点追加。さらに5回にウィーラーのソロ、6回に銀次の適時打で9点差に突き放した。 楽天は8回に渡辺佳の適時打で10点目を奪い、先発全員安打で圧勝。3位に浮上した。新人の弓削が2勝目。西武は屈辱的な無得点負けで4位に後退。2回4失点の今井が9敗目を喫した。

◆西武は満身創痍(そうい)の苦境で、完敗を喫した。中村、源田、金子侑に続き岡田までも故障で欠き、先発今井が腰の張りを訴え2回4失点で降板。 5試合連続で序盤3回までに3失点以上を許す展開に、自慢の打線も沈黙した。4安打無得点に抑えられ、4位後退。辻監督は「まさかね...。故障者がいたら5、6、7、8、9番と打線が組めない。投手が踏ん張ってやらないと」と嘆いた。

◆楽天のドラフト4位ルーキー弓削隼人投手(25)が、山賊打線を手玉に取った。7回4安打無失点でプロ初勝利初完封から2連勝。10連戦初戦の鮮烈シャットアウトに続く快投を演じた。 平石監督が「踏ん張りどころ」と位置付けた重要な一戦で大型左腕が期待に応え、チームも3位に浮上した。ローテ投手として、認められた証にほかならない。7回87球。2試合連続完封へ期待が膨らんだ弓削は8回のマウンドにいなかった。平石監督は「プロで1年間投げたことのある投手なら別だけど(新人で)次もある。スパッと代えました」。本人も続投への色気をのぞかせつつ「ケアして備えます」と自覚を示した。 直球が通用せず、苦しんだ社会人1年目。所属上長が、勤務に支障が出ない範囲で野球と向き合う時間をつくってくれた。「その時からですね。『考えること』を大事にするようになったのは」。プロ初登板は初勝利まであとアウト2つで降板した。「1度、自分のやり方でやらせて下さい」。プロの壁を乗り越えるため、2軍でトレーニングコーチにお願いして社会人時代の練習に回帰した。最高気温36度と蒸し暑いメットライフドーム対策に猛暑日の仙台でフリースを着込んで練習。「去年まで、群馬で40度くらいの中を練習してましたから」と笑わせた。この日も、得意のスライダーとカットボールを生かすカーブを絶妙に配した。 秋山、森、山川...球界を代表する打者を翻弄(ほんろう)した中、ひときわ意識していたのは西武先発の今井。弓削が佐野日大高1年時にチームが甲子園出場後、作新学院の9連覇が始まった。年下とはいえ、甲子園優勝投手の今井に対し、3年春からエースになった自身は栃木大会8強が最高成績。「向こうはスーパースター。僕はペーペーですから。相手投手が誰であってもですが、先に降りたくないとは思っていました」。10連戦2度目の快投の裏には、ひそかな雑草魂があった。【亀山泰宏】

◆楽天が踏ん張りどころの一戦を、投打ガッチリの完勝で制した。1回に銀次内野手(31)の5号2ランなどで3点を先制すると、攻撃の手を緩めず先発全員安打で10得点。投げては7回4安打無失点のルーキー弓削から完封リレー。チームは後半戦7カード連続初戦白星で3位に浮上した。全体練習開始前、平石監督が輪の中心で口を開いた。「『ここを乗り切るかどうかで、シーズンが変わってくる。守りに入らず、アグレッシブにいこう』と。そういったことを伝えました」。いずれも大差の2連敗を喫して5位ロッテに1ゲーム差と迫られ、正念場を迎えていた。 思いを受けた選手たちが1回から躍動した。島内と浅村の鮮やかな連続二塁打で先制すると、2死二塁で銀次が初球のカーブを反応でスタンドにたたき込み、自己最多に並ぶ5号2ラン。2回は弓削とバッテリーを組むドラフト2位ルーキー太田が、わずかな隙を逃さず暴投で三塁から生還した。コンディション不良による欠場も経験するなど後半戦は42打数7安打の打率1割6分7厘、1本塁打、2打点と苦しんでいたブラッシュが適時打を含むマルチ安打。昨季新人王田中の右打席での今季初安打、ウィーラーの1発も出た。「最後まで緩めず、雑にならず、ゼロに抑えたのも良かった」。平石監督も、かみ合った投打の歯車に目を細めた。 本塁打をはじめ今季3度目の1試合4安打をマークした銀次は「1打席目があまり出ないホームランだったので、そこから、逆にコンパクトに打つことを意識した」。まさに雑にならず、単打3本を重ねた。過酷な真夏の10連戦もあと2試合。「これからも、できることを必死にやるだけ」。主将の言葉を、全員で体現していく。【亀山泰宏】

◆Aクラス争いとともに逆転優勝を狙う楽天にとって、頼もしいルーキーが出現した。プロ入り3度目の先発だった弓削隼人投手が、西武打線を相手に7回4安打無失点。前回の7月30日(日本ハム戦)の先発から、2試合で16イニング無失点。突如、現れた変則左腕の快投の要因を探ってみた。 193センチの長身で、サイドハンドに近いスリークオーター。スピードはそれほどでもないが、制球力はいい。これだけを聞けば「左打者は苦しい」と誰もが考えるはず。初対戦となる西武も、左打者は1番の秋山と3番の森だけ。けが人が多く、思うような打線が組めないとはいえ、右打者をそろえたオーダーを組んだ。 この右打者中心のオーダーが"落とし穴"だった。結果は散発4安打で無四球のおまけ付き。安打の内訳も2人の左打者が合計6打数2安打(いずれも二塁打)で、右打者は17打数2安打4三振。左打者といっても秋山と森は一流打者で、右打者が打てなかった理由にするのは苦しいかもしれない。しかし、前回の日本ハム戦の完封も、打たれた2安打はいずれも西川と中島の左打者だった。 左打者が打ちやすいタイプではない。しかし左打者への投球には弱点がある。秋山と森に対し20球を投げたが、内角は森に対して逆球ですっぽ抜けた1球だけ。捕手の太田も左打者への内角へは1球も要求しなかった。制球力はいいが、左打者の内角へ投げるのを苦手にしているのだろう。左打者の内角へ投げられない左腕はプロでも多く、そのタイプの可能性が高い。 初登板こそ右打者に5安打されているが、4月4日のプロ入り初先発。度外視していいだろう。あえて左打者を起用したり、右打者には徹底して逆方向を狙わせるなど、ライバルチームは"弓削対策"が急務になる。【小島信行】

◆楽天の銀次が自己最多だった昨季に並ぶ5号を放った。1-0の一回2死二塁で、今井のカーブを豪快に右翼席へ放り込む2ランに「甘いボールだったので積極的にいった。いい反応ができた。目標、もう1本打ちたいな」とおどけた。  2006年に高校生ドラフト3巡目で入団。14年目の今季、6月に通算1000安打を達成した。巧打が武器だが、一発で打線を活気づけて大勝に貢献した。クライマックスシリーズ進出を争う西武との3連戦に先勝して3位に浮上し、主将は「これからもできることを必死にやるだけ」と意欲を見せた。

◆西武の今井は腰の張りを訴え、今季最短の2回で降板し4失点で9敗目を喫した。本来の球威がなく、一回に銀次の2ランなど3長打で3点を先制され、二回は2死から満塁のピンチを招き暴投で1失点。大事を取って降板し「できるだけ点差を広げないよう、チームの勝ちを優先しないといけなかった。申し訳ない」とうつむいた。  先発陣は多和田が不調で2軍落ちするなど苦しい状況だ。状態が不安視される中「来週も投げたい。チーム的にも自分が一番若いし、投げて先発の役割を果たしたい」と話した。

◆西武・今井達也投手(21)が6日、楽天12回戦(メットライフ)に先発。一回、銀次に2ランを浴びるなど、2回4失点。腰の張りを訴えて65球で降板し、9敗目(6勝)を喫した。  右腕は試合後、「変化球も浮き気味だったし、インコースに投げきれずに打たれた。申し訳ないです」と反省。次回登板に向けて「しっかりと治して備えたい」と話したが、小野投手コーチは「これ以上投げさせて悪くなっては元も子もないと思った。1回飛ばすかもしれない」と登録抹消も示唆。「あした(7日)の様子を見て判断する」と結論を先送りにした。

◆楽天に大敗し、入れ替わって4位に後退した。先発の今井は腰の張りを訴えて2回4失点で降板し、9敗目(6勝)。「変化球も浮き気味だったし、インコースに投げきれずに打たれた」と反省。小野投手コーチは「1回飛ばすかもしれない」と登録抹消も示唆した。故障者続出の苦しい状況に、辻監督は「痛いよ。5-9番まで(ベストメンバーを)組めないんだから」と表情を曇らせた。

◆楽天のドラフト4位・弓削隼人(25)=SUBARU=が7回を4安打無失点に抑え、2連勝を飾った。  「連打だけされないように心掛けた。クイックも持ち味なので、打ちづらかったと思う」  完封でプロ初勝利を挙げた7月30日の日本ハム戦(札幌ドーム)から16イニング連続無失点。緩いカーブで追い込み、右打者にはチェンジアップで打たせた。走者を出しても2併殺を奪った。  左腕の日本投手では球界最長身の193センチ。体重も105キロと恵まれた体格だが、それだけに頼らない投球術も巧みだ。2戦連続完封も狙えたが、7回で交代。平石監督は「それ(完封)が全てではない。ものすごく大事な時期だから」と期待の大きさを示した。  チームは今季50勝目で3位に浮上。逆転Vの切り札として、新星への期待が高まる。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
55444 0.556
(↓0.005)
-
(-)
40427
(+2)
397
(+4)
139
(+2)
85
(-)
0.249
(↓0.001)
3.500
(↑0.01)
2
(-)
日本ハム
52464 0.531
(↓0.005)
2.5
(-)
41430
(-)
413
(+5)
70
(-)
41
(-)
0.254
(↓0.001)
3.760
(-)
3
(1↑)
楽天
50483 0.510
(↑0.005)
4.5
(↑1)
42435
(+10)
419
(-)
101
(+2)
37
(-)
0.251
(↑0.001
3.930
(↑0.04)
4
(1↓)
西武
50491 0.505
(↓0.005)
5
(-)
43513
(-)
498
(+10)
113
(-)
103
(-)
0.257
(↓0.001)
4.450
(↓0.05)
5
(-)
ロッテ
49493 0.500
(↑0.005)
5.5
(↑1)
42464
(+4)
439
(+2)
123
(+1)
66
(+2)
0.248
(↓0.001)
3.980
(↑0.02)
6
(-)
ORIX
44525 0.458
(↑0.005)
9.5
(↑1)
42365
(+5)
441
(-)
68
(+1)
93
(-)
0.237
(-)
3.950
(↑0.04)