1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 9 | 1 | 1 |
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | X | 4 | 7 | 1 | 1 |
勝利投手:ブキャナン(2勝6敗0S) (セーブ:マクガフ(4勝2敗6S)) 敗戦投手:ガルシア(2勝5敗0S) 本塁打 |
ヤクルト戦チケット予約 | 阪神戦チケット予約 |
◆ヤクルトが逆転勝利。ヤクルトは0-2で迎えた5回裏、青木の適時打で1点差とする。続く6回には中村の2ランなどで3点を挙げ、逆転に成功した。投げては、先発・ブキャナンが6回2失点の好投で今季2勝目。敗れた阪神は、9回に一打逆転の好機をつくるも、あと一歩及ばなかった。
◆阪神ヤンハービス・ソラーテ内野手(32)が今季4号目の本塁打を放った。 初回に4番大山の右翼線適時二塁打で先制し、続く2回。先頭のソラーテがブキャナンの初球、真ん中に入った132キロチェンジアップをとらえた。「回の先頭バッターだったし、コンパクトにセンター方向に打ち返そうと思っていたよ。チェンジアップにうまくコンタクトすることが出来たね」。打球は右翼スタンドへ一直線。序盤に貴重な追加点となった。 ここ5試合で17打数1安打と状態が降下し「ゾーンに苦しんでいるが、しっかりコンタクト出来るようにしたい」と話していたが、打破するような1発。7月30日中日戦(甲子園)以来の本塁打で、9連戦の初戦でチームに勢いをつけた。
◆好投を続けていた阪神オネルキ・ガルシア投手(30)が痛恨の逆転2ランを浴びた。2-1の6回2死二塁から、中村に左翼へ本塁打を許した。 ガルシアは膝に手をついたまま、しばらく動けなかった。 毎回のようにランナーを出しながらも粘り強い投球を続け、5回まで5安打1失点だった。中村に2ランを浴びた直後、奥村に左前打を許し代打西田に四球を与えたところで、悔しい降板となった。 ガルシアは試合をつくりながらも、6月2日広島戦(マツダスタジアム)以来白星が遠ざかっている。
◆ボクシングWBA世界ミドル級王者の村田諒太(33)が、ヤクルト阪神15回戦(神宮)を観戦した。 試合前には矢野監督と話す機会もあり「人生で初めてもらったサインが矢野さんだった」と思い出を語った。村田自身が再戦した相手に勝ったこともあり「負けた相手に勝つというのはメンタルとか難しかったでしょう」と指揮官から問われたが「そんなことないですよ」と謙遜した。
◆阪神の4番大山悠輔内野手(24)が8試合ぶりの打点をあげた。 初回1死一、二塁でブキャナンの147キロ直球をとらえて、右翼線へ先制の適時二塁打を放った。7月27日巨人戦(東京ドーム)以来の打点。「ここ最近自分のバッティングを出来ていなかったので、どんな形でもランナーをかえしたいという気持ちだけでした」と話した。
◆阪神は1回に大山の先制適時二塁打、2回にソラーテのソロでリードを奪う。ヤクルトは阪神先発ガルシアに3回まで無得点。 ヤクルトは5回に青木の適時内野安打で1点差に迫り、6回に中村の2ランで逆転。先発ブキャナンは6回2失点で降板した。 ヤクルトは7回から継投で逃げ切り、2連勝で借金を20に減らした。ブキャナンは2勝目。マクガフが6セーブ目。阪神は2連敗。ガルシアは踏ん張れず5敗目。
◆ヤクルトが中村悠平捕手の逆転弾で、7カードぶりに連戦の初戦を勝利した。 1点を追う6回2死一塁、阪神ガルシアの初球を逃さなかった。134キロのチェンジアップをとらえ、左中間席へと4号2ランを放り込んだ。守っては4投手をリードし、1点差で逃げ切った。 攻守で存在感を示し「先発に勝ちがついて、中継ぎはホールド、最後はセーブがついて理想的な展開だった」とうなずいた。
◆好投を続けていた阪神ガルシア投手が1球に泣いた。 2-1の6回2死二塁から、中村に左翼へ逆転2ラン。「ここで打たれたのが全て。全て良かったと思うので、1球だけだと思う」。6回途中7安打4失点で降板。5回までは粘り強く1点に抑えていただけに、矢野監督は「悪くはなかったんじゃない? ただ勝負どころのね。最後の本当にあと1人、っていう。なんとか粘ってほしいところで、粘り切れてないので」と頭を悩ませた。
◆この日出場選手登録された阪神能見篤史投手は貫禄の完全投球だ。 2点ビハインドの8回に登板。先頭6番村上から三振を奪うなど、3者凡退に仕留めた。 「ゼロに抑えられて良かったです」。リフレッシュも兼ねて2軍調整に入っていたが、1軍再昇格して即好投。頼れるベテランが帰ってきた。
◆3年目の阪神大山悠輔内野手がプロ入り後初めて規定打席に到達した。初回1死一、二塁の好機で右翼線へ先制の適時二塁打を放ち、8試合ぶりの打点。 「ここ何試合か結果も内容も良くなかったので、ヒットも出て打点もついてプラスになった」。その後は、2打数無安打1死球。「その後の打席で当たりがいい、で終わらせてしまっては駄目」と反省した。規定打席について、大山は「まだ試合があるので」と話すにとどめたが、浜中打撃コーチは「監督が決めることですが、ここまで4番で来たので最後まで4番で行くつもりで、ホームランと打点を上げてほしい」と奮起を期待した。
◆セクシータイムの復活だ! 阪神の新外国人ヤンハービス・ソラーテ内野手(32)が左打席で来日初アーチを放った。1点リードの2回に右翼へ6戦ぶりとなる4号ソロ。 9回にも二塁打を記録し、マルチ安打。チームは逆転負けで9連戦の初戦を落としたが、ソラーテの復調はプラス材料だ。ゲームセットを見届けたソラーテは、ベンチに居残った。最後に追い上げたが、1点差負け。込み上げる悔しさがあった。ガルシアと話し込み、ベンチから出てこない。陽気な助っ人は、チームを勝たせるためにやってきた。自らは復調の気配を見せたが、負けてしまっては意味がない。「負けてはしまったけど、全体の粘りは見せた。いい野球につながると思います」。重い足取りだったが、帰りのバスへ歩を進めた。 左打席で初の「セクシータイム」を決めた。2回に追加点となる4号ソロを右翼席へ。初球を思い切り振り抜いた。「回の先頭バッターだったし、コンパクトにセンター方向に打ち返そうと思っていたよ。チェンジアップにうまくコンタクトすることができたね」。過去3本の本塁打はいずれも右打席。着弾を確認すると上機嫌で三塁を回り、ステップを踏んだ。跳び上がり、両手を上下に開く。ワニに見立ててバチンとたたく「クロコダイルポーズ」をさく裂。1度はツバメを食いちぎった。 初出場となった7月26日の巨人戦で本塁打を放ち、センセーショナルなデビューを果たしたが、打撃は下降線に。来日から半月がたち、日本独特の暑さや移動などで疲労が蓄積。ここ5試合で17打数1安打と急降下。「(ストライク)ゾーンに苦しんでいる」と漏らすこともあった。だが、この日の1発に「うれしいです。左で1本出て、楽になったというか。ほっとしています」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。9回にも二塁打を記録し、左打席でマルチ安打の活躍だった。 陽気な性格でムードメーカーになっているが、試合でもチームを引っ張る存在だ。4本のアーチはいずれもカード初戦に放った。この日は空砲に終わったが、ソラーテの復調は打線に活気をもたらす。「やることは変わらない。いつもと一緒です。明日からも頑張ります」。次こそ勝利の「セクシータイム」を披露する。【真柴健】
◆阪神近本光司外野手は3三振で小休止となった。1回に先頭で空振り三振を喫するなど、右腕ブキャナンに苦戦。 4打数無安打に終わり「少し考えすぎたところがあった。シンプルにやっていきたい」と反省した。8月はここまで全4試合でマルチ安打を記録して計17打数11安打と大暴れしていたが、今月初のノーヒットとなった。
◆阪神糸井嘉男外野手が猛打賞の活躍を見せた。初回1死一塁で右前打を放ち、先制の好機をつくった。 3回、6回と3打席連続安打を放ち、1日中日戦(甲子園)以来の猛打賞。勝利に結びつかず、勝ちたかったかの問いには「はい、そうですね」と下を向いた。糸井自身は7戦連続安打と好調をキープしている。
◆東都の虎党からため息が漏れた。1点差まで追い上げた9回2死満塁。阪神糸原の放った飛球は右翼手雄平のミットに収まった。ゲームセット...。矢野燿大監督は「粘りは見せてくれて、いける雰囲気は作れた。決めきれなかったのは残念やけど」。あと1歩という追い上げを見せただけに、表情には悔しさがにじんだ。 課題である守備のほころびが、試合を劣勢にした。2点リードの5回2死三塁で2番青木が放った一、二塁間の強烈な打球を一塁手マルテが飛びついてキャッチ。一塁送球がそれてセーフとなった(記録は適時内野安打)。二塁手ソラーテが捕球していれば難なくアウトに思われたが...。これにはベンチもぼうぜんだ。 6回には先発ガルシアが中村に逆転2ランを浴びた後、2死一、二塁から1番広岡の何でもないゴロを遊撃手糸原がファンブル。痛恨のタイムリーエラーで差を広げられた。新助っ人ソラーテを二塁で起用することで、二塁を主戦場とする糸原が遊撃へ。打撃を優先すれば、守備力が低下する。新たな悩みが、生まれているのは確かだ。 矢野監督は顔をゆがめた。「ソラーテが来たことで俺自身も難しくなっている部分もある。本来セカンドを守るのがショートっていうのが簡単ではないけど。そこは俺の責任と(糸原)健斗自身がもちろん頑張らなアカンところ。(ソラーテの起用は)リスクを負いながら。そこは兼ね合いがちょっと難しい」。出場10試合で4本塁打を放つソラーテの攻撃力は捨てがたい。だが、12球団ワーストの87失策は頂けない。CS圏内である3位広島とは5・5ゲーム差に。フラストレーションのたまる夜になった。【桝井聡】
◆阪神先発の秋山拓巳投手(28)粘りの投球を見せ、5回4安打2失点で降板した。 ストライク先行の投球で、2回は連続三振を奪うなど上々の立ち上がり。3回に太田にソロ本塁打を浴び先制され、5回2死一、三塁から2点目を与えたが大量得点は許さなかった。「先制点を許してしまって、なんとかその1点で粘っていきたいと思っていましたが、2点目は防げた失点だっただけに悔やまれます。球自体は自分の感覚として、徐々に良くなってきている部分がある」。秋山の降板直後の6回に、3得点し逆転。秋山の粘りが反撃を呼んだ。
◆虎が執念の集中打で連敗脱出だ。0-2で迎えた6回。4長短打で一気に逆転。V打は2死一塁から左中間適時二塁打を放った北條史也内野手(25)だ。負ければ自力優勝が三度消滅する可能性があった中で、連敗を3で止める価値ある一打。残り39試合。1戦必勝を貫き、上位浮上への扉を開く。フラッシュライトを浴びると、北條は照れた。 「甘い球が来たら、絶対にいってやろうと。コースを目付けして、うまく初球を打てました。それが長打になって、一番いい結果になりました」 6回。2-2と同点に追いつき、なおも2死一塁。イケイケムードの中、初球に食らいついた。外角への131キロチェンジアップを捉え、左中間への勝ち越し適時二塁打。勝負どころの快打で、与えられたチャンスをものにした。「昨日も(相手投手が)左で出してもらって、2打席ダメだった。悔しかったので、なんとかしようと思った」。2戦連続でのスタメン起用に、バットで応えた。 チームにとっては負ければ、今季最多の借金7を抱えるところだった。さらに自力優勝が消える可能性もあった。5回までチームは3安打に終わっていた。先頭打者の糸井の二塁打から大山が反撃の左前適時打。さらに2死となってから原口の同点内野安打で追いついていた。執念の集中打の締めが北條の一打。白星をつかみ、自力V消滅危機も救った。矢野監督は「自分たちの野球ができないと。打つべき人がある程度打って、得点して。うちらしく接戦になって。全体的にはもっともっと打ちたい」と打線の奮起に期待した。 甲子園で躍動した男は、夏場に強い。昨季は7、8月に打率3割2分5厘をマーク。今季もここまで2割9分4厘と結果を残している。8月は連戦が続くが「全部勝つつもりで臨みたい」と北條は力強い。9日からチームは京セラドーム大阪で5・5ゲーム差ある3位広島との戦い。残り39試合。ここで差を詰めなければ、厳しい状況だ。「またヒーローインタビューできるように。京セラ(ドーム大阪)ではホームなんで、いつも通り関西弁でいきます!」にこやかだった目は、マイクが離れると鋭さを戻した。【真柴健】
◆阪神・大山悠輔内野手(24)が6日のヤクルト戦(神宮)の一回1死一、二塁から先制の適時打を放った。 一回1死から糸原が三ゴロ失策で出塁すると糸井が右前打を放ち、1死一、二塁。続く大山がカウント0-1からブキャナンの147キロ直球を捉えると右翼線への適時二塁打となった。4番の一打で先制点をもたらした。
◆阪神のヤンハービス・ソラーテ内野手(32)が6日、ヤクルト戦(神宮)の二回に4号ソロを放った。 1-0の二回。先頭で打席に立つとブキャナンの初球、甘く入った132キロのチェンジアップを捉えると打球は右翼スタンド中段へと着弾した。左打席では来日初の本塁打となった。
◆阪神・オネルキ・ガルシア投手(30)が6日、ヤクルト戦(神宮)で六回に2ランを浴び、逆転を許した。 2-1の六回。1死から雄平に四球を与える。村上は一ゴロで2死二塁とされると、続く中村への初球。低めのチェンジアップを左翼席まで運ばれ、逆転の2ランを被弾した。 ガルシアはその後、奥村に左前打、西田に四球を与え、2死一、二塁となったところで降板した。代わって守屋がマウンドに上がったが、広岡の打球を遊撃・糸原がはじき失策。さらに1点を追加され、2-4とされた。
◆阪神は二回までに2点を先行。元気がなかった大山と新外国人ソラーテが奮起した。 4番大山は一回に右翼線への二塁打で8試合ぶりに打点を挙げ「ここ最近、自分の打撃ができていなかった。どんな形でも走者をかえしたいという気持ちだった」と振り返った。ソラーテは二回に右翼ポール際へ4号ソロ。4日までの広島との3連戦で計1安打と苦しんだが、甘い球を仕留め「うまくコンタクトすることができた」と手応えを口にした。
◆阪神が6日、ヤクルト戦(神宮)で痛恨の逆転負けを喫した。 一回に大山の右前適時打、二回にソラーテの4号ソロと幸先はよかったものの、2点リードの五回2死三塁でガルシアが青木に一塁内野安打を許し、1点差に詰め寄られた。 六回には2死二塁から中村に左翼席に放り込まれ、試合をひっくり返された。さらに遊撃手・糸原の失策で4点目を奪われた。 2点を追う九回には無死満塁から代打・高山の三ゴロの間で1点をあげたが、届かず...。借金5となった。
◆ヤクルト・中村悠平捕手(29)が六回、4号2ランを放ち逆転に成功。チームを連勝に導いた。 9連戦の初戦、中村の一発でチームに勢いをつけた。中村は1点を追う六回、2死二塁の場面で打席に立つと、ガルシアの初球を左中間スタンドへ弾き返した。 「ブキャナンが頑張っていたので何とかしてあげたかった。最高の結果になってよかったです」 先発のブキャナンは6回6安打2失点で5月6日(阪神戦)以来となる2勝目(6敗)を挙げた。 中村とともにお立ち台に上がったブキャナンは「長いことかかった勝利でしたが、チームやファンのみなさんが諦めずに応援してくれたので、サポートにとても感謝してます」と安堵の表情。逆転2ランを放った中村は打撃好調の要因を聞かれたが、答えに困り「しっかりと練習をすることじゃないですか」と苦笑い。 この日はスワローズキッズ会員がインタビューに参加。女の子に「ホームランを打ったときはどういう気持でしたか?」と質問された中村は「ヨッシャー」と絶叫した。
◆ヤクルトのデービッド・ブキャナン投手(30)が6日、阪神15回戦(神宮)に先発し、6回6安打2失点(自責点1)で2勝目(6敗)を挙げた。 二回までに味方失策も絡んで2失点したが、尻上がりに調子を上げた。5月6日の阪神戦(神宮)から7試合連続で勝てず、ユニホームのストッキングを上がるオールドスタイルも試した。「勝てない時期は精神的にハードだった。中村が助けてくれた」とブキャナン。小川監督は「広岡の失策があったが、気持ちが前面に出ていた。非常に良い投球だったと思う」とたたえた。
◆阪神はあと一歩及ばなかった。2-4の九回、連打と四球で無死満塁と攻め立て、内野ゴロで1点を返した。しかし、なおも1死一、三塁で原口が奥村の好守に遭った遊直。近本が勝負を避けられた後、糸原が右飛に倒れ、矢野監督は「粘りは見せてくれたが、決め切れなかったのは残念」と硬い表情だった。 敗戦の中、収穫は新外国人ソラーテが元気を取り戻したことだ。精彩を欠いた広島から神宮に舞台が移ったこの日は二回に4号ソロを放ち、九回は右翼線二塁打で好機を演出。「負けてしまったが、最後の粘りは明日につながる」とチームを鼓舞した。 大山(一回に先制二塁打) 「1打席目に打てて、打点が付いたのはプラス」 阪神・久慈内野守備走塁コーチ(六回、糸原の失策で追加点を許し) 「投手陣に迷惑をかけっ放し。申し訳ない」
◆ヤクルトの奥村がチームを救う好守を見せた。九回、1点差に迫られ、なおも1死一、三塁で、頭上に抜けそうな原口の打球を追い、伸び上がって懸命に出したグラブで好捕した。これで命拾いしたマクガフがその後のピンチもしのいだ。 2017年の自己最多に並ぶ44試合目の出場となった24歳の内野手は「手を伸ばした時は届かないかもと思った。グラブの先に引っかかった感じ。ワンプレーを大事にしている」と興奮気味に振り返った。 ブキャナン(5月6日以来の2勝目) 「(勝てない間は)精神的にハードな時間だった。打たせて取ることだけを考えていた」 小川監督(中村の逆転2ランに) 「追い越せたのは大きかった。勝負球を絞れて打席に入れているのが大きいのかな」 ヤクルト・田畑投手コーチ(ブキャナンに) 「尻上がりに調子を上げてくれた」
◆阪神は神宮でヤクルトと対戦、大山の適時打とソラーテのソロで2点を先行したが、1点リードの六回、ガルシアが中村に2ランを浴びて、逆転負け。九回無死満塁の絶好機を作ったが、代打高山の三ゴロで1点止まりだった。 最後はあと1本というところまでいったことについて、矢野監督は「粘りを見せてくれて。行ける雰囲気というかね、それはつくれたし。うん、まあそこは。決めきれんかったっていうのはね、ちょっと残念やけど。そこまでは(良かった)」と悔しがった。 逆転2ランを浴びたガルシアについては「悪くはないんじゃない? ただ勝負どころのね、最後のほんとあと1人っていうところで、9連戦の頭やし、ねえ? そんなに早く、ピッチャーをボンボン(つぎ込むのも)球数的にもアレやし」と説明した。 六回にはソラーテの二塁起用に伴い、遊撃に回っている糸原の適時失策で追加点を許した。 「そのリスクもね、もちろん俺も負って、何とか点取ろうというところで。まあ、ソラーテが来たことで、まあ俺自身も難しくなってる部分もまああるし。まあ、本来セカンドで守るのがショートっていうのが簡単ではないと思うけど。まあ、うーん...。そこは俺の責任とね、健斗自身ももちろん頑張らなあかんところは、両方あるかなと思う」などと話した。 借金は5となり、3位広島には5・5差となった。
◆痛恨の一発を浴びて、両膝に手をつき、苦悶(くもん)の表情を浮かべた。6日のヤクルト戦(神宮)に先発した阪神・ガルシアが六回に逆転2ランを被弾。それまで好投を続けていただけに後悔の残る1球となった。 「気持ちはいつもと一緒だけど、チームのために、支えてくれる家族のために頑張ります」 2日に30歳の誕生日を迎えた左腕は、試合前日にそう意気込んでいたが、今季初めて上がった神宮のマウンドで久しぶりの勝利を手にすることはできなかった。 失点を許したのは2-0の五回だ。先頭の奥村に死球を与えると、犠打と二ゴロで2死三塁。続く青木の一、二塁間へのゴロの打球を一塁・マルテが捕球し、カバーに入ったガルシアへ悪送球。記録は一塁内野安打となり、不運な形で三走が生還し、1点を献上した。 相手打線につかまったのは2-1の六回。2死一塁から中村に初球の低めの134キロ変化球を左翼スタンドへと運ばれ、逆転2ランを浴びた。直後に奥村に左前打を許すと、代打・西田に四球を与えたところでベンチはタオルを投入。六回途中7安打3四死球4失点(自責3)で降板となった。 前回対戦した4月16日(松山)は、1回1/3を7安打3四球7失点で来日最短KOされていた。登板した最近8試合では、白星から遠ざかっており、最後に勝利を挙げたのは6月2日の広島戦(マツダ)以来だ。ヤクルトに最後に勝利を挙げたのは、中日時代の昨年7月7日(ナゴヤドーム)。1年越しの勝利を目指して左腕を振ったが、またしてもかなわなかった。
◆糸井が今季9度目の猛打賞。一回1死一塁で右前打で好機を広げ、大山の適時二塁打を演出。三回2死には左前、六回先頭では再び右前打を放った。8月2度目の3安打で月間打率・350。試合後は「勝てたら、なおよかったか」という問いに「はい、そうですね」とポツリ。調子を上げてきたバットで、今度こそチームを勝利に導く。
◆鳥谷は代打で快音。2点を追う七回1死、フルカウントから143キロ直球を中前に弾きかえした。7月28日の巨人戦(東京ドーム)以来となるHランプに「ボールもしっかり見えているし、悪くないと思う」と手応え。5年契約最終年で現役生活をかけて臨む今季。結果を出すだけだ。
◆--ガルシアは悪くはなかった 矢野監督「悪くはないんじゃない? ただ勝負どころのね、最後のあと1人っていうところで、9連戦の頭やし、ねえ? そんなに早く、ピッチャーをボンボン(つぎ込むのも)球数的にもアレやし。あと1人っていうね、ところで。なんとか粘ってほしいところで、粘り切れてないんで。まあ、あと1人であそこで代えて、っていう、計算的にはそういう計算なんだけど。こっちも早めには代えたいなっていうのはあるんだけど。そこは難しいところ」 --ソラーテの攻撃力と守備力と、難しい判断になる 「まだ見えへんからソラーテ自身が。途中で来てる分、キャンプ、オープン戦やって、いろんなものが見えて使うっていう状況じゃ現状ないからね」 --大山の状態をどう見ているか 「うーん...。俺も4番で使っているから、成長を促すというか、成長してほしいというのもあってのアレ(4番)やし。そこで現状、悠輔自身も苦しんでいると思うから。まあ、何て言うのかな...。いいとも悪いとも言えるような状況ではないかなと思う」
◆充電期間を終え、1軍に再昇格した阪神・能見が、八回から4番手として登板。3人で片付け、「結果として0に抑えられたのでよかったです」と振り返った。守護神・ドリスが不調のため、2軍降格中。ブルペン陣の台所事情が苦しいだけに、矢野監督は「いいリフレッシュになったと思うし。いい球もいっていた」とうなずいた。
◆「2番・遊撃」で出場した阪神・糸原が、六回の守備で痛恨の適時失策。ガルシアが中村に逆転2ランを許し、1点ビハインドになっていた2死一、二塁で広岡のゴロを弾いた。糸原自身今季6個目、チームとしても12球団ワーストの87個目の失策で4点目を献上。九回2死満塁でも右飛に倒れ「明日も頑張ります」と多くを語らなかった。
◆マウンド上で立ち尽くした。9戦連続白星なしとなった阪神・ガルシアは、六回に浴びた一発を悔やんだ。 「あそこで打たれたのがすべて。それまではよかったんだけどね」 五回まで5安打1失点と粘投していたが、2-1の六回に2死二塁から中村に低めの134キロを左中間スタンドへと運ばれ、逆転2ランを被弾した。直後に安打と四球で一、二塁とされたところでベンチからタオル投入。5回2/3を投げ、7安打3四死球4失点(自責3)で降板し、今季5敗目(2勝)を喫した。 奪った三振は今季最多の7つと調子はよかっただけに「(被弾以外は)すべてよかった。あの1球だけだった」と反省。6月2日の広島戦(マツダ)以来の勝利が遠い。 (織原祥平) ガルシアについて阪神・福原投手コーチ 「(本塁打を浴びた)球は悪くなかった。うまく打たれたね。次はなんとか粘ってもらいたい」
◆ブキャナンが尻上がりに調子を上げて6回6安打2失点(自責点1)と粘り、5月6日の阪神戦以来の2勝目(6敗)を挙げた。7試合連続で勝てず、ストッキングをユニホームのズボンの上に出すオールドスタイルも試した。「勝てない時期は精神的にハードだった。(捕手の)中村が助けてくれた」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
◆捕手としての"読み"が当たった。ヤクルト・中村悠平捕手(29)が六回2死二塁から4号逆転2ランを放ち、4-3で2連勝。チームを7カードぶりとなる初戦勝利に導いた。 「低めの球がよく動いていたので、ゾーンを上げていた。一発で仕留められたのはよかった」 ガルシアの初球、チェンジアップを左中間に運んだ。本塁打は4月30日のDeNA戦(横浜)以来。昨季は打率・211と低迷したが、今季は・281と好調を維持する。今季途中から打撃フォームの重心を下げ、スイング軌道が改善。ボール球に手を出す場面が減り「いろいろなコーチの指導のおかげ。継続したい」と手応えを示した。 この日は『キッズプロジェクト』と題し小学生以下3500人にユニホームが配布され、絵画コンテストやノック体験も行われた。6月17日の誕生日。中村は長男(3)から幼稚園でつくったクマの工作をプレゼントされた。「『いつもありがとう』と書いてあった。我慢できずに『パパにプレゼント持ってきたよ』と話す姿がかわいくて」。愛する家族の存在が支えになっている。 チームは九回無死満塁のピンチも1失点でしのぎ、7月24、25日以来の連勝を飾った。小川監督は「(中村は)狙い球を絞っている打席が多いように感じる。(九回は)誰もが同点、逆転が頭をよぎる中、よく粘った」とナインをたたえた。 (長崎右)
◆8試合ぶりに4番のバットで得点を奪った。大山が一回に右翼線への適時二塁打を放ち、二塁ベース上で左手を挙げた。 「ここ何試合か結果も内容もよくなかったので1打席目にヒットが打てて、打点がついたというのはプラスになったかな」 一回だ。1死一、二塁で打席に向かう。カウント0-1からブキャナンの147キロ直球を逆方向へはじき返した。先制の二塁打は7月27日の巨人戦(東京ドーム)以来となる打点。結果が出ず、苦しんだ中での一打だ。 「次の打席でいい当たりで終わってしまってはだめ。外野の頭を越えるとか、フェンス越えるとかと天と地の差なので。そういうところをつきつめていかないといけない」 第3打席で中飛、第4打席で左飛に倒れたことを悔やんだが、シーズン規定打席に到達。次こそ勝利に導く。(菊地峻太朗)
◆左から花火や! 阪神の新助っ人、ヤンハービス・ソラーテ内野手(32)=前マーリンズ傘下3A=が二回に4号ソロ。初めて左打席で本塁打を放ち、敗戦の中で気を吐いた。左で初のマルチ安打もマーク。不安な守備を補うべく、バットで存在感を示していく。 神宮の夜空を彩る花火より少し先に、ど派手な一発を「左」から打ち上げた。放物線に見惚れ、ゆっくりと歩き出す。ソラーテが特大の4号ソロだ。来日初、左打席から右翼上段に運び去り、真夏の敵地で何度も踊った。 「うれしい。左で1本が出て楽になるというか、ほっとしているところがあるので」 1-0の二回先頭だ。ブキャナンの初球の132キロチェンジアップを強振。右翼ポールのはるか奥、会心の一発で燕を突き放した。7月30日の中日戦(甲子園)で2発を放り込んで以来の一発だが、左打席から放ったことこそ価値がある。 九回無死一塁でもマクガフから、一塁の頭上をワンバウンドで越えていく二塁打。初めての"左マルチ"で、燕をあと一歩まで追いやった。二遊間、左翼での出場を重ね10試合で4失策の守備力。日本での経験が浅いことも含めて、とにかく打つしかない。五回のグラウンド整備のときには、日本にきて初めての花火を経験した。職人が魂を込めて打ち上げる花火のように、S砲も放物線を高々とかっ飛ばしていきたい。 試合前まで右打席・357に対し左打席・095と、日本の投手に対して苦戦を強いられていた。浜中打撃コーチも「左打席で結果が出ていなかったことに、本人ももやもやしていたと思う。最後(九回)のヒットも含めて、きっかけにしてほしい」と内容にうなずいた。 「やることは変わらない。負けてはしまったけど全体、みんなの粘りを見せることができた。負けはしたけど、いい野球につながる」 何度もポーズを決めるなど、崖っぷちの虎を鼓舞するのがこの男だ。目を覚ました「左」から、ソラーテがもっと熱い風を吹かせる。(竹村岳)
◆阪神はヤクルト戦に3-4で敗れ、3位広島とのゲーム差が今季最大の5・5に拡大。またも失策が失点につながり、矢野燿大監督(50)は険しい表情を浮かべた。これまで五回終了時点でリードしていた試合は負けなしだったが、その"不敗神話"が崩壊。虎がクライマックスシリーズ(CS)進出に向けて正念場を迎えた。 白星も白球も、こぼれていった。最下位ヤクルトに、抜けようかというギリギリの当たりも、ゲームもむしりとられた。2点差の九回無死満塁と追い詰めても、取り返せず。逆転負けで矢野虎がまた後退。CS進出圏の3位広島まで、今季最大の5・5ゲーム差だ。 「粘りを見せてくれて。行ける雰囲気というかね、それはつくれたし。決めきれんかったっていうのはね、ちょっと残念やけど。そこまでは(良かった)」 指揮官も悔しさを押し殺した。2-4の最終回に無死満塁とし、クローザーのマクガフを、あとは土俵の外へ押しきるだけだった。代打・高山の三ゴロ間で1点差。しかし、2死満塁で糸原が右飛に倒れた。この日まで「五回終了時にリードしていれば28勝0敗4分け」という"不敗神話"が崩壊。矢野監督は顔をしかめた。 「勝負どころで勝ち切れていないというのは、自分で作ってしまっている部分はもちろんあると思うし。まあ、打線がもうひと押し、ふた押ししてあげればもっと楽になったというのもあるやろうし。それは両方あると思うけどね」 1点リードの六回2死二塁でガルシアが中村に逆転2ランを被弾。その直後に出た糸原の適時失策で2点差とされたことも痛すぎた。守備に不安のあるソラーテを二塁に起用せざるを得ない現状。遊撃に回った糸原にもシワ寄せが出ている。打たなくては勝てない。だが、守乱に歯止めが利かない。指揮官も苦しい胸の内を明かす。 「リスクもね、もちろん俺も負って、何とか点取ろうというところで。ソラーテが来たことで、まあ俺自身も難しくなってる部分もあるし。(糸原は)本来セカンドで守るのがショートっていうのが簡単ではないと思うけど。俺の責任とね、健斗自身ももちろん頑張らなあかんところは、両方あるかなと思う」 長期ロードは、昨季まで6年連続で5割以上を保っている。だが最下位に沈んだ昨季も8月からヤクルトに10連敗を喫したように、夏場以降に一気に崩れてしまうのが、これまでの虎だった。ここで踏ん張らなくては、厳しい秋が早く訪れてしまう。 (長友孝輔)
◆ミスが失点に直結しての惜敗。現役時代は代打の切り札として活躍した阪神OBの八木裕氏(53)=サンケイスポーツ専属評論家=は新助っ人、ヤンハービス・ソラーテ内野手(32)の見極めにより、ポジションが定まっていない状況を理解しつつ「遊撃は守備優先の人選」を強く訴えた。 またしてもミスが敗戦に直結してしまった。五回2死三塁からの二塁方向へのゴロを一塁・マルテが飛び出して捕球し、無理な体勢からベースカバーに入ったガルシアに送球ミス(記録は内野安打)。六回2死一、二塁から遊撃・糸原がゴロを後逸し、適時失策になってしまった。 一回の攻撃で2死二、三塁から捕手が投球をはじき、糸井が本塁突入も憤死。この時も打者ソラーテは本塁突入を指示しており、ホームコーチャーミスだ。 野球にミスは付きもの。多くミスしたほうが負ける。それが野球だ。チーム全体が改めてそのことを確認し、肝に銘じてほしい。 現在、阪神は新戦力ソラーテの見極めをしている段階。どのポジションがいいのか。何番がいいのか。その影響で不慣れなポジションに入っている選手もでてきている。ソラーテの見極めをそんな簡単に終えることはできないから、やむを得ない状況ではある。矢野監督も極めて難しい決断をしなければいけないこともよく分かる。知恵を絞ってもらいたい。 ただ、遊撃手の守備の重要性だけは絶対に忘れてはいけない。ヤクルトは九回に遊撃・奥村が好守を見せた。打順は8番でもいいから守れる選手を。そういう結論なのだろう。 捕手と遊撃。この2つのポジションは「守れる人」にしてもらいたい。ミスをなくす野球も、そこから始まる。 (サンケイスポーツ専属評論家) 適時失策の糸原について阪神・久慈内野守備走塁コーチ 「捕ってやらないと。難しくない。あそこで流れを止められる内野手にならないと。これだけバッテリーに迷惑をかけているとね、『どうしよう』という感じ」
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
巨人 |
53 | 45 | 1 | 0.541 (↓0.005) | - (-) |
44 | 467 (-) | 404 (+6) | 124 (-) | 59 (-) |
0.264 (↓0.001) | 3.810 (↓0.02) |
2 (-) |
DeNA |
53 | 46 | 3 | 0.535 (↓0.006) | 0.5 (-) |
41 | 425 (+4) | 401 (+8) | 113 (-) | 30 (-) |
0.249 (-) | 3.600 (↓0.05) |
3 (-) |
広島 |
53 | 47 | 3 | 0.530 (↑0.005) | 1 (↑1) |
40 | 432 (+8) | 410 (+4) | 105 (+2) | 58 (+1) |
0.253 (↑0.001) | 3.390 (↑0.03) |
4 (-) |
阪神 |
46 | 51 | 5 | 0.474 (↓0.005) | 6.5 (-) |
41 | 372 (+3) | 424 (+4) | 69 (+1) | 68 (+1) |
0.250 (-) | 3.530 (-) |
5 (-) |
中日 |
46 | 54 | 0 | 0.460 (↑0.005) | 8 (↑1) |
43 | 382 (+6) | 395 (-) | 64 (+3) | 51 (-) |
0.261 (-) | 3.880 (↑0.04) |
6 (-) |
ヤクルト |
40 | 60 | 2 | 0.400 (↑0.006) | 14 (↑1) |
41 | 446 (+4) | 517 (+3) | 112 (+1) | 40 (-) |
0.239 (-) | 4.620 (↑0.03) |
コメント