オリックス(★4対8☆)ロッテ =リーグ戦8回戦(2019.05.21)・大阪ドーム=
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ロッテ
00004000481001
ORIX
1010020004811
勝利投手:酒居 知史(2勝1敗0S)
敗戦投手:増井 浩俊(0勝1敗13S)

本塁打
【ロッテ】清田 育宏(2号・5回表3ラン)
【オリックス】吉田 正尚(10号・3回裏ソロ)

  DAZN
◆ロッテは2点を追う5回表、荻野の犠飛と清田の3ランが飛び出し、逆転に成功する。4-4となって迎えた9回には、代打・角中の適時打などで4点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、3番手・酒居が今季2勝目。敗れたオリックスは、5番手・増井が誤算だった。

◆オリックス松葉貴大投手(28)が、母校大体大の大先輩で引退した前巨人上原氏への恩返しの勝利を逃した。5回4失点でロッテに逆転を許して降板し、今季初勝利はならなかった。 4回まで無失点で投げ抜いたが、5回に先頭の岡、藤岡に連打を許し、江村に犠打を決められて1死二、三塁。荻野の犠飛で1点差に迫られた。さらに鈴木への死球で2死一、二塁のピンチを背負い、清田に左中間スタンドへの逆転2号3ランを浴びた。痛恨の1球になった。 松葉にとって、プロ野球人生で二度と巡ってくることのない特別な登板だった。「いろんな意味で大事なマウンドになると思う」と臨んでいた。20日に上原氏が現役引退を発表。プロ入りから背中を追った大体大の大先輩の引退会見翌日に今季初勝利をかけたマウンドに上ることになった。 20日の練習後、上原氏の会見を見守った。涙にくれる姿に「驚きました」とあふれる感情に思いを巡らせた。この熱さ、感情こそが、上原氏を奮い立たせた原動力だと理解した。 16、17年と都内の自主トレに足を運び、松葉は大先輩とキャッチボール。「こんなキャッチボールは生まれて初めて」とそのすごみをグラブごしに感じ取った。その相手からかけられる「成長してるぞ」の言葉は何よりの励みだった。一方、上原氏にとっても松葉は気にかけてやまない後輩だった。「侍のユニホームを着た投手でしょ」と、14年日米野球の日本代表に選ばれた経験を持つ左腕の成長を願っていた。ただ引退会見翌日に19年初勝利を届けることはできなかった。【堀まどか】

◆オリックスが序盤で2点をリードした。初回2死一、二塁からロメロの適時打で1点を先制し、3回に吉田正の10号ソロで追加点。 5回にロッテが清田の2号3ランなどで4点を奪い、逆転。だがオリックスは6回に代打・伏見の適時打などで追いついた。 ロッテは9回、オリックス増井から先頭の岡が二塁打を放ち、1死三塁から代打角中が決勝打を放った。貯金は再び1となった。

◆ロッテ清田育宏外野手が起死回生の2号逆転3ランを放った。1点を追う6回2死一、二塁、カウント2-1からオリックス先発松葉の投じた高めの直球を左中間スタンドへ運んだ。 「高めの球だったと思うんですけど、うまくバットが出てくれました。前の打席も内寄り高めの球で、いつもはファウルになることが多いんですけど、それをヒットに出来たのでいい形で打てているんじゃないかと思います」。4回の第2打席でも高めの直球を中前打していた。

◆オリックス吉田正尚外野手(25)が、4年連続の2ケタ本塁打となる10号アーチを放った。1-0の3回2死で迎えた第2打席でロッテ涌井の144キロストレートを捉え、中堅バックスクリーン上段の5階席手前フェンスを直撃する豪快な1発。「しっかりと自分のスイングで強く振ることができました。追加点を取ることができてよかったです」と、まさに4番の一撃だった。 プロ入りから4年連続で2桁本塁打を放つも、1、2年目は故障での離脱期間があり、昨年の61試合目での10号到達が自己最速だった。今年はそれを大きく上回る43試合目での大台クリアとなった。

◆オリックスのステフェン・ロメロ外野手(30)が、ロッテ涌井から先制打を放った。 初回2死から大城が左前打で出塁し、吉田正が四球を選んで一、二塁。絶好機で、ロメロが涌井の変化球を捉えて左前に適時打。「2アウトだったし、野手の間を抜く打球をイメージしていたよ。少しバットの先だったけど、タイムリーになってくれて良かった」と喜んだ。 19日の西武戦の第4打席で左手首付近に死球を受け、途中交代。周囲をひやりとさせたが、1日の休養をはさんで元気にグラウンドに登場。「大丈夫」の意思表示を先制打でやってのけた。

◆ロッテ酒居知史投手が勝利を呼び込んだ。8回から3番手で登板し3者凡退。 3回に本塁打を放っていた4番吉田正からの打順を13球で調理し、9回の勝ち越しにつなげた。「長打だけは避けたいなというのはあった。(勝ちがついたのは)野手の方のおかげです」と控えめに2勝目を喜んだ。 大阪ガス時代の監督、竹村誠さんが4月28日に胆管がんのため亡くなった。大体大時代から熱心に勧誘を受け、入社後は1年目からエースに抜てきしてくれた恩人。「自分を拾ってくれた方。監督がいなかったら今の自分はいない。ずっと上で見てくれていると思って投げたい」と誓った。 2日オリックス戦(京セラドーム)では、サヨナラ打を浴びた。「前回大阪で(打たれて)いいイメージがなかった。大阪は竹村さんを含めて見てくれてる人は多いと思うので、この地でいい投球をするのが恩返しになる」。いつも以上にうれしい勝ち星となった。【久永壮真】

◆オリックス・吉田正尚外野手(25)が21日、ロッテ戦(京セラ)で今季10号ソロを放った。  1-0の三回2死からバックスクリーンの5階席付近まで届く特大弾。2016年のルーキーイヤーから4年連続2桁本塁打となり、3年連続で並んでいた1987年の熊野輝光氏(現阪神スカウト)を超えた。

◆ロッテの藤岡が九回に太もも付近を痛めて交代した。一塁に駆け込む際に負傷。ベンチには両脇を支えられながら戻り、松葉づえをついて球場を後にした。井口監督は「すぐに(復帰)というのは難しい」と説明した。

◆オリックスの守護神増井が4失点で今季初黒星を喫し「思った通りに投げられなかった。修正していきたい」と巻き返しを誓った。  同点の九回に登板。岡に二塁打を浴びてピンチを招くと、代打角中に勝ち越し適時内野安打を許した。さらに2四死球の後、失策も絡んで失点した。  西村監督は「先頭(打者)のツーストライクの後がもったいなかった」と指摘した。

◆ロッテの清田が2号3ランなどで4打点と活躍した。五回に内角球を左中間席に運び「チャンスだったので一気に行きたかった。甘く入った球を仕留められた」と笑顔だった。  不振の中村奨や角中に代わって3番に入る。「チャンスで回ってくることが多い。点につながるようにしたい」と勝負強さを発揮した。

◆角中は同点の九回1死三塁から代打で登場。一塁手のグラブをはじく殊勲の勝ち越し打を放ち「試合前から『いい場面で行くぞ』といわれていた。今年一番緊張した」と振り返った。首位打者2度の実力者。11日には独立リーグ出身選手として初めて通算1000安打を達成したが、試合前の打率は・213と不振だった。今季42試合目で初めて控えに回す決断をした井口監督は「強い姿勢を見せてくれた」と目を細めた。

◆球団新記録の一撃も空砲に終わった。1-0の三回に吉田正が中堅へ10号ソロ。球団新となる新人から4年連続2桁弾も逆転負け。4-5の九回1死満塁で併殺にできた打球を、遊撃手の大城が二塁にトスし損ねる失策で、増井が0回1/3を4失点で今季初黒星。西村監督は「しようもないミスからああいう失点になる。1点差なら分からなかった」と指摘。痛い敗戦で今季ワーストタイの借金「8」となった。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
24182 0.571
(↓0.014)
-
(-)
99190
(+6)
163
(+7)
57
(+1)
44
(+3)
0.260
(↑0.001)
3.290
(↓0.09)
2
(-)
楽天
22201 0.524
(↑0.012)
2
(↑1)
100224
(+13)
206
(+3)
54
(+1)
14
(-)
0.262
(↑0.002)
4.550
(↑0.04)
3
(-)
ロッテ
21201 0.512
(↑0.012)
2.5
(↑1)
101184
(+8)
175
(+4)
50
(+1)
33
(-)
0.246
(↑0.002
3.740
(-)
4
(1↑)
西武
21211 0.500
(↑0.012)
3
(↑1)
100223
(+7)
231
(+6)
54
(+2)
54
(+1)
0.252
(↓0.001)
4.660
(↑0.01)
5
(2↓)
日本ハム
20212 0.488
(↓0.012)
3.5
(-)
100172
(+3)
170
(+13)
25
(-)
15
(+1)
0.252
(↓0.001)
3.720
(↓0.2)
6
(-)
ORIX
16243 0.400
(↓0.01)
7
(-)
100141
(+4)
189
(+8)
33
(+1)
37
(+1)
0.224
(↑0.001
3.990
(↓0.05)