日本ハム(★1対4☆)楽天 =リーグ戦4回戦(2019.04.23)・札幌ドーム=
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楽天
0000010034502
日本ハム
0001000001500
勝利投手:ハーマン(3勝1敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(0勝0敗8S))
敗戦投手:秋吉 亮(0勝1敗3S)

本塁打
【楽天】ブラッシュ(2号・6回表ソロ),ウィーラー(6号・9回表3ラン)

  DAZN
◆楽天が3連勝。楽天は1点を追う6回表、ブラッシュのソロで同点とする。そのまま迎えた9回には、1死一二塁からウィーラーの3ランが飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・ハーマンが今季3勝目。敗れた日本ハムは、5番手・秋吉が痛恨の一発を浴びた。

◆今季の日本ハムはここまで9勝9敗2分けだが、札幌ドームでは1分け挟んで5連勝といまだ負けなし。 日本ハムが開幕から本拠地6連勝となれば、東京ドーム時代の96年(6連勝)以来、23年ぶりとなる。

◆楽天平石洋介監督が39歳の誕生日を迎えた。 球場入りすると選手、スタッフ全員が集まってサプライズでお祝い。代表した主将の銀次から腕時計、同学年の渡辺直から花束を渡された。 贈られたばかりの腕時計を左手につけ「全くそんなことがあるとは思ってなかったので、本当にうれしかったですね」と笑顔で話した。 報道陣からもケーキとプレゼントで祝福され、一番欲しいものを問われると「とにかく選手みんながケガなくやってくれて、チームが勝つこと。それだけです」と願った。

◆日本ハム杉浦稔大投手が、今季初登板初先発で快投した。満を持して立ったマウンドで躍動。最速150キロを計測した伸び上がる直球で9奪三振のうち、6三振を奪った。 移籍後では最長タイとなる5回を投げ、完全投球を披露。「今季初登板だったので不安はありましたが『自分の力を出すだけ』だと思って投げました。コントロールはアバウトで高めへ抜けたりしましたが、割り切って投げました」。勝利投手の権利を持って降板したが、2番手のバーベイトが6回先頭の楽天ブラッシュに同点弾を献上。今季初勝利は無情にも消えた。 今季が移籍2年目。移籍1年目の昨季登板は3試合だったが、勝負どころで期待値以上の力を発揮してきた。移籍後初登板のソフトバンク戦では5回無安打無失点。優勝マジック1の西武相手に5回無失点で勝利するなど、強烈なインパクトを残してきた。 右肘、肩を相次いで痛めてきた経験があり、栗山英樹監督は「状態、体の確認をずっと(2軍で)していたけど、1度、スイッチを入れた方が良いと思って。本人もいきたそうにしていた」と昇格を決断。期待に応える投球で、次回登板へ弾みを付けた。

◆楽天辛島航投手にアクシデントが発生した。6回まで4安打1失点の好投。7回に先頭の日本ハム中田へ四球を与えると、次の王柏融へ2球目を投げたところでいったんベンチ裏に引き揚げて治療を受けた。 程なくマウンドに戻って2球の投球練習を行ったが、続投を断念。2番手森原がコールされた。

◆楽天ジャバリ・ブラッシュ外野手(29)が、ひと振りで試合を振り出しに戻した。 5回までパーフェクトに抑えられていた日本ハム杉浦が交代した6回、先頭で相手2番手バーベイトの外角カットボールを中堅左まで運ぶ同点の2号ソロ。 3月31日のロッテ戦以来、出場14試合ぶりの1発に「今日は監督のバースデーだからね。それに辛島が頑張っているから、いい1本が打ててよかったよ」とニッコリ。39歳の誕生日を迎えた平石監督と、5回まで最少失点で粘る先発辛島に豪快なアーチをプレゼントした。

◆日本ハムが、全体練習前に大社啓二元オーナー(63)の取締役退任に伴うセレモニーを行った。 中島選手会長らから、創業者で初代オーナー大社義規氏(故人)の永久欠番「100」に次ぐ「101」番のユニホームが贈呈された。 大社元オーナーは「この札幌ドームでファイターズがプレーをするようになってから、球団とともに歩いて来ました。素晴らしい経験をさせて頂きありがとうございます」と感謝を口にし「歴史を刻む中で、いろいろな人が球団に関わることになると思いますが、チームとして戦う姿勢は不変のままであると思います」とあいさつ。選手、スタッフらの手により8度、宙を舞った。

◆日本ハム秋吉亮投手が移籍後の初黒星を喫した。1-1の9回1死で四球からリズムを崩し、1死一、二塁のピンチを背負うと、ウィーラーに痛恨の決勝3ランを浴びた。 登板9試合目で今季初失点だった。「今日は切り替えて、また一からスタート。明日も試合があるし、引きずらないようにやっていければ」と前を向いた。

◆楽天辛島航投手は勝ち星こそつかなかったが、7回途中4安打1失点と試合をつくった。 7回無死一塁から日本ハム王柏融に2球目を投げたところで左ふくらはぎをつり、ベンチで治療を受けた。「よくあることなので、大丈夫と思った」とマウンドに戻るも、投球練習中に再びつって続投を断念した。石井GMは「次回登板に関しては問題ないと思う」と説明した。

◆投手交代を告げるアナウンスに、札幌ドームがどよめいた。6回、日本ハムのマウンドに5回までパーフェクト投球だった先発杉浦稔大投手の姿は、なかった。 球数は、わずか65球。1人の走者も許さずストライクが先行した。9奪三振と文句なしの投球。なぜ交代だったのか? ベンチに迷いはなかった。栗山監督は「球数のメドは決まっていた。本人は、どんどん行きたいだろうけど、体のこともある」。2月の春季キャンプで1軍スタートも、コンディション不良から2軍での調整が続き、この日が1軍では今季初登板だった。2軍での成績は、ここまで4試合で計9回1/3しか投げていない。中10日の登板間隔で3イニング以上を投げたことも1度もなかった。だから、交代は予定どおりだった。 杉浦は「これまでキャンプが終わって1カ月くらいでケガをすることが多かった」という。ヤクルトにドラフト1位で入団した13年から、毎年のように右肘、右肩と故障に泣かされ「僕自身が払拭(ふっしょく)していかないと」と弱いイメージからの脱却を狙う。24日にも出場選手登録を外れる見込みだが、1軍に同行しながら再登板の機会を待つ。長いシーズンを見据え、杉浦を生かすためのパーフェクト降板だった。【中島宙恵】

◆楽天平石洋介監督が、39歳の誕生日に「忘れられない」白星を飾った。5回まで打線がパーフェクトに封じられても、先発辛島が同点の7回に左ふくらはぎをつって降板しても、9回にウィーラーが決勝の6号3ランを放って3連勝。試合前には選手とスタッフ全員からサプライズでお祝いされ、腕時計をプレゼントされた青年監督。一体感あふれるチームの勢いは止まらない。9回を締めた松井から平石監督へ、流れるようにウイニングボールが渡った。「実は3つ目なんです」。自宅に飾る1個目は監督初勝利となる3月30日のロッテ戦。本拠地開幕だった2日の日本ハム戦の2個目は「僕はいいので、どうぞ」と勝利投手だった辛島がさりげなく持ってきた。今は楽天生命パークの監督室に置いてある。「本当は選手が受け取ってほしい。でも、選手の気持ちは非常にうれしい」と、ほほ笑んだ。 5回まで日本ハム杉浦にパーフェクトに抑えられた。2番手バーベイトに代わった直後の6回、先頭ブラッシュが同点2号ソロで勇気を与えた。「メジャーでもチームはファミリーなんだ」。試合前にボスの誕生日を全員で祝う光景は大リーグ時代と重なった。「ファミリーのような結束力の中に、ライバルがいて、競争がある。それが強くなるチームだと思う」。銀次が主将として掲げる理想のチーム像に近づきつつある。 チーム全員で指揮官に誕生日プレゼントを贈ったのは初めてだという。球団生え抜きの平石監督とはおのおの接してきた時間も長く、選手と年齢が近いからこそ生まれたアイデア。平石監督の左腕に光るGショックを自ら買いにいった銀次は「みんなが見ることができて、形に残るもの。試合中も身につけられるものと考えたら、腕時計しかなかった」とセレクトの理由を明かした。「この1勝は、忘れられない1勝になる。いい1日でした」。平石監督は、みんなの思いをかみしめた。【亀山泰宏】

◆楽天の助っ人砲コンビが、ボスのバースデーを派手にお祝いした。 ジャバリ・ブラッシュ外野手(29)が6回にチーム初安打となる同点2号ソロを放てば、9回にはゼラス・ウィーラー内野手(32)が決勝の6号3ラン。39歳の誕生日を迎えた平石監督にバットで白星をプレゼントし、3連勝に導いた。先頭で打席に入るブラッシュにとっては、ありがたかった。5回まで毎回の9三振を喫してパーフェクトに抑え込まれていた日本ハム杉浦が交代。「非常にいいピッチングをされて、捉えることが難しかった。ああいう場面で代わってくれたのはうれしかった。前向きな気持ちで、何とか雰囲気を変えようと思っていたよ」。腕が伸びるゾーンに入ってきた2番手バーベイトの外角高めカットボールを逃さず、左中間スタンドに突き刺した。3月31日のロッテ戦以来、出場14試合ぶりの1発だった。 ベンチにいたウィーラーは、ブラッシュの同点弾を見届けたタイミングで平石監督のもとへ歩み寄り「誕生日、おめでとうございます」と、あらためて個人的に祝福。そして9回1死一、二塁から日本ハム秋吉の初球スライダーを左翼席へ放り込む3ランを放った。「得点圏になると(配球で)変化球が多くなるから狙っていた」。今季8試合で無失点だったサイド右腕を沈め、西武山川と並ぶリーグトップ21打点とした。 試合前には球場入りした平石監督を選手とスタッフ全員でサプライズ祝福。監督の誕生日をみんなでお祝いするのは、米大リーグでもなじみ深い習慣だという。ブラッシュは「平石監督のバースデーだったからね。今日の勝利で花を添えられたのはうれしい」と喜んだ。ブラッシュ以上に付き合いの長いウィーラーは「平石監督は素晴らしい人。みんなから愛され、ああやって祝われるべき人だよ」と言った。2人の熱い思いが、バットに乗り移った。【亀山泰宏】

◆日本ハム谷内が移籍後初安打も、大学時代からの後輩を援護出来なかった。 9番遊撃として本拠地初スタメンで8回の第3打席に右前打を放った。13打席目で待望の一打も、国学院大の1学年後輩でヤクルトでもチームメートだった杉浦を手助け出来ず。「個人の結果は1本出て良かった」と話しながら「勝ちにつながる1本を出せれば良かった」と悔しがっていた。

◆楽天の平石監督が39歳の誕生日を迎えた。報道陣からケーキとドイツ製のボールペンが贈られ、選手、スタッフからも花束と腕時計を受け取り、大きな拍手とともに祝福された。  今季好発進した中で年を重ねて気持ちを新たにし「一番はみんながけがなく元気でやること。最終的には優勝、日本一を目指すが、とにかく目の前の試合に向かっていきたい」と決意を述べた。

◆日本ハムは継投が裏目に出て逆転負けし、今季札幌ドーム7試合目で初黒星を喫した。1-0の六回に登板したバーベイトが先頭打者に同点ソロを許し、九回に秋吉が今季初失点となる3ランを浴びて勝ち越された。栗山監督は「残念。勝たせてあげたかった」と渋い顔で唇をかんだ。  打線は先発左腕の辛島対策で杉谷を今季初めて1番に据えたが、つながりを欠いた。栗山監督は「辛島に対してどうやったら点を取れるか考えてのこと。必死になってやっていくしかない」と話した。

◆楽天の先発、辛島は七回途中で左ふくらはぎがつったため降板した。無死一塁で王柏融に対し2球目を投げた後にベンチに下がった。一度はマウンドに戻って投球練習を行ったが、森原と交代した。石井ゼネラルマネジャーは「次回登板は大丈夫だと思う」と説明した。  今季の登板4試合全てで5回以上を投げ、この日も1失点にまとめた。辛島は「ストライク先行でいけて良かった。(脚は)ちょっと強めにつった。大丈夫」と話した。

◆辛島が七回途中1失点で、勝ち負けは付かなかった。七回先頭の中田に四球を与え、続く王柏融に2球を投げた後に左ふくらはぎがつり、無念の降板となった。「つることはよくあるので問題ないです。でも七回まで投げきりたかった」と悔しそう。平石監督は「よく1点で粘ってくれた」とねぎらい、先発ローテーションから外さないことを示唆した。

◆快投も、チームの勝利にはつながらなかった。先発で今季初登板した日本ハム・杉浦稔大(としひろ)投手(27)が5回を投げて一人の走者も許さず、9三振を奪う完全投球を披露した。  勝利投手の権利を持って交代してすぐの六回先頭で、2番手・バーベイトがブラッシュに同点ソロを被弾。しかも逆転負けで白星は逃したが「特に考えすぎず、一球一球、投げ込むだけだった。とりあえず安心しました」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。  近年は右肩痛に苦しみ、今季のイースタン・リーグでは最長で3イニングしか投げていなかった。栗山監督は「初めての登板なので、球数はある程度、めどがあった。今は体のことを考えながら」と交代理由を説明した。  今後は登板間隔が空くため、出場選手登録を抹消されるが「いけそうな手応えがあります。長いイニングを投げられる準備をしたい」と杉浦。敗戦の中で希望の光だ。 (中田愛沙美)

◆パ・リーグ首位の楽天は23日、日本ハム4回戦(札幌ドーム)に4-1で勝ち、3連勝。ゼラス・ウィーラー内野手(32)が、九回に左越えに決勝の6号3ランを放ち、"松坂世代"の平石洋介監督の39歳の誕生日に花を添えた。  高く舞い上がった打球が左翼席中段に着弾すると、ウィーラーは味方ベンチへピースサイン。平石監督は顔をくしゃくしゃにして手をたたいた。  「得点圏に走者がいるときは変化球が多い。変化球を狙っていた。走者をかえすのが、自分に与えられた役割。仕事をしただけだよ」  冷静な分析で、助っ人が息詰まる投手戦に終止符を打った。1-1の九回1死一、二塁で秋吉の初球、126キロの甘いスライダーを強振した。値千金の一発で、指揮官の誕生日を祝い、チームの3連勝を呼んだ。  球場入り後、サプライズで平石監督の"誕生日会"が開かれた。指揮官は「まさか祝ってもらえるとは」とビックリ。選手とスタッフから「G-SHOCK」の腕時計と花束をプレゼントされ、ウィーラーからもお祝いの言葉を贈られていた。  「監督は非常にすばらしいから、祝われるべき人なんだ。ラッキープレゼントになってよかったね」とウィーラー。ウイニングボールは平石監督に渡された。  「大敗したらどうしようと思っていた。投手と野手が本当に粘ってくれた。忘れられない1勝。いい1日だった」と指揮官は頬を一度は緩めたが、「油断できる立場ではない」とすぐに引き締めた。「監督の記念日に白星」を合言葉に一致団結。楽天がさらなる上昇気流に乗った。 (広岡浩二) 六回、杉浦と代わったバーベイトから同点の2号ソロを放った楽天・ブラッシュ 「いい同点弾になった。チームはファミリー。監督の誕生日に打ててよかった」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1361 0.684
(↑0.017)
-
(-)
12396
(+4)
67
(+1)
20
(+2)
7
(-)
0.241
(↓0.004)
3.120
(↑0.11)
2
(-)
ソフトバンク
1282 0.600
(-)
1.5
(↓0.5)
12191
(-)
66
(-)
29
(-)
16
(-)
0.253
(-)
2.630
(-)
3
(-)
日本ハム
9102 0.474
(↓0.026)
4
(↓1)
12262
(+1)
85
(+4)
9
(-)
6
(-)
0.226
(↓0.003)
3.880
(↓0.01)
4
(-)
西武
8111 0.421
(-)
5
(↓0.5)
123110
(+9)
107
(+9)
21
(+3)
22
(+4)
0.251
(↑0.003)
4.540
(-)
4
(-)
ロッテ
8111 0.421
(-)
5
(↓0.5)
12373
(+9)
93
(+9)
24
(+1)
17
(+2)
0.227
(↑0.007)
4.040
(↓0.08)
6
(-)
ORIX
7113 0.389
(-)
5.5
(↓0.5)
12271
(-)
85
(-)
20
(-)
23
(-)
0.224
(-)
3.680
(-)