DeNA(★1対9☆)中日 =リーグ戦2回戦(2019.03.30)・横浜スタジアム=
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中日
00130410091400
DeNA
0000100001400
勝利投手:山井 大介(1勝0敗0S)
敗戦投手:京山 将弥(0勝1敗0S)
  DAZN
◆投打のかみ合った中日が大勝。中日は3回表、平田の適時二塁打で先制に成功する。続く4回には、堂上、高橋、大野奨に適時二塁打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・山井が5回2安打1失点で今季初勝利。敗れたDeNAは、投打ともに振るわなかった。

◆元横浜(現DeNA)監督で今年1月に野球殿堂入りした権藤博氏(80=野球評論家)のセレモニーが、試合開始前に行われた。功績を紹介するVTRが大型ビジョンに流れた後、大観衆の声援に手を上げて応えた権藤氏は「かっこいいでしょ、私」とあいさつした。 権藤氏は「野球殿堂入りの歴代表彰者はそうそうたる顔ぶれなので、その中に名を残すことができて光栄です。98年に優勝した時も、この横浜スタジアムで胴上げをしてもらってあいさつをしましたが、あの時は戦い終わったばかりで興奮していてなかなか言葉が出ませんでした。あれから21年たって、今日改めてスタンドや98年の映像を見ていたら、すごいことだったんだと感激がよみがえってきました。ファンの皆さんにも早くあの感激をこのスタンドで味わってもらいたいです。DeNAベイスターズは、いい選手のそろった面白いチームになったのでチャンスはあると思います」とコメントした。 98年に横浜監督に就任した権藤氏は、1年目にチームを38年ぶりのリーグ優勝、日本一に導いた。00年まで指揮官を務め、いずれもAクラス。また投手コーチも複数球団で務め、卓越した指導で知られる。中日での現役時は「権藤、権藤、雨、権藤」と評される連投ぶりで入団から2年連続30勝以上を挙げ、最多勝を続けて受賞した。

◆ヒヤリ! DeNA楠本泰史外野手(23)とネフタリ・ソト内野手(30)が、守備中に交錯した。 2回2死走者なし、中日高橋の二塁後方に上がった打球を追って、右翼手楠本と二塁手ソトが激突。スライディングキャッチを試みた楠本に、ソトの左膝が直撃し、楠本はボールを落とした。 ソトは一時、ベンチに退いたが、すぐに守備に戻った。両者とも、その後のプレーには影響がない様子だった。

◆中日の天敵山井に封じられ、DeNAアレックス・ラミレス監督就任以来初の開幕連勝を逃した。 昨季3度の対戦で2勝を献上した40歳右腕の前に、前日8得点の強力打線が5回まで2安打1得点。指揮官も「勢いが来かけたが、うまくいかなかった。次は何か対策をしないとね」。後続も打てず4安打で完敗となったが「アシタ、アシタ」と、カード勝ち越しへ気持ちを切り替えた。

◆中日与田剛新監督(53)が、就任後初白星を手にした。 平田の先制打を含め14安打9打点と打線が爆発。自身が現役時代に背負った背番号29の後継者、山井も5回1失点で試合を作り、投打がかみ合って9-1で快勝した。「ウイニングボールは死んだときに棺おけに入れてもらう」と、最高の宝物を手に、新指揮官は最高の1日を終えた。背番号29の山井から、現役時代、同じ背番号を着けた与田監督へウイングボールが手渡された。就任後初勝利。渡されたボールを、指揮官は握りしめた。 与田監督 素直にうれしい。山井の今季初勝利の球を奪ってしまった。誰にもあげない。僕が死んだときに、棺おけに入れてもらう。本当にありがたい。たくさんもらえるようにしたいね。 大敗した初陣と全く違う展開だった。先発マウンドに送ったのは投手陣最年長40歳の山井。横浜での相性は最高だ。13年にはノーヒットノーランを達成し、昨季も40代以上9人目の完封勝利を挙げた球場。序盤から、最速144キロの直球もさえた。5回2安打1失点とベテランが試合を作った。「監督の初めて勝利。勝てて良かった」。自身の今季1勝目を、同じ背番号を背負った先輩の監督初勝利として届けられた山井も、素直に喜んだ。 打線も呼応した。3回に平田の左翼への二塁打で先制すると、4回にも無死一塁から堂上、高橋、大野奨が二塁打を連ね3点を追加。6回にも代打福田の2点適時二塁打などで4点。14安打9点をたたき出した。指揮官が「山井には投球のリズムだけでなく、試合のリズムをつくってもらいたい」と試合前に話していた通りの試合展開だった。 与田監督は「手なんて汗だく。すごく緊張した。気持ちがいい。また明日、しっかりがんばります」と初勝利の味をかみしめた。 1勝1敗。3戦目はチームにとって3年ぶり、与田竜にとって初の貯金を狙う。【伊東大介】

◆今季からキャプテンに就任した中日高橋周平内野手が3安打猛打賞。 オープン戦でも15打点と"打点王"となったバットはシーズンに入っても勢いが止まらない。4回には貴重な追加点を生む適時二塁打。「走者を返せて良かった」と、主将としてチームをけん引した。

◆スタメンマスクをかぶった中日大野奨太捕手はバットでも貢献した。 3回は粘って四球を選び先制のホームを踏み、4回には追加点を生む適時二塁打。「(自分の前で)阿部ちゃんが、あのような形(進塁打となる二ゴロ)で犠牲になってくれたので、何とかしたかった。チームとしても1点取れて良かったです」と大野。5人の投手をリードし、1失点リレーを実現させた。

◆中日平田良介外野手のバットがお目覚めだ。3回先制の適時二塁打を放つと、6回には中越え適時三塁打。8回にも左前打を放ち、猛打賞を決めた。 「山井さんの勝ちたい気持ちが、マウンドからも打席からも感じた。それが伝わった」と平田。先制打の直前に、山井が初球からバスターに挑戦、2ストライクから送りバントを決めた姿が火を付けていた。 昨年打率3割2分9厘でリーグ3位。キャリアハイを経験した平田は、今季も好調な滑り出しを見せた。

◆DeNAの4年目、戸柱恭孝捕手が30日の中日戦(横浜)でスタメンマスクをかぶった。  前日29日の開幕戦は伊藤光に先発をゆずり、新人からの連続開幕スタメンは3年で途切れたが、開幕2戦目となるこの日、3年目右腕の京山をどうリードするか注目される。  ラミレス監督は戸柱の起用について「京山とのコンビにも期待しているし、打撃が去年と違う。非常に期待できる。常時出場していれば、15-20本は打てるくらい。今年はかなり期待できる」と高く評価していた。

◆DeNAのソト内野手と楠本泰史外野手が守備で激突し、ヒヤリとシーンがあった。  二回2死の守備で、中日・高橋打球は右翼・楠本と二塁・ソトの中間へ。後方へ走りながら捕球体勢になったソトと、前方へ走ってスライディングキャッチを試みようとした楠本。滑り込んだ楠本の顔面付近に、走り込んできたソトの左ひざが衝突し、両選手が倒れ込んだ(記録は二塁打)。  全選手が集まって心配するなか、数分後に楠本は立ち上がり、キャッチボールをするなど、守備位置に復帰。ソトも痛めた箇所を確認しながら痛そうに一度はベンチへ下がったが、治療後にゲームに復帰。両選手の気迫にスタジアムは大きな拍手に包まれた。

◆1月に野球殿堂入りした権藤博氏の表彰セレモニーが試合前に行われた。大型ビジョンに太く短かった現役時代や、1998年の日本シリーズを制した横浜(現DeNA)監督時代の映像が流され、壇上で「格好いいですね、私」と照れ笑いした。  98年メンバーのDeNA・三浦投手コーチ、中日・波留打撃コーチから花束を受け取り「お客さんの声援で日本一にもなれたし、殿堂入りも果たせました」とスタンドに手を振った。

◆DeNAの20歳、京山は4回もたず4失点でKOされた。回を重ねるにつれて球が上ずり、四回は3本の二塁打を浴びた。「(開幕戦で好投した)今永さんの投球に続けず、悔しい。シュート回転を最後まで修正できなかった」と肩を落とした。  昨年と同様に、先発陣に故障が相次いだ中での抜てき。デビューから3連勝して救世主となった昨季の再現はならなかった。ラミレス監督は「1軍レベルから遠くにいる選手ではない。少し修正すればやっていける」とハッパを掛けた。 ラミレス監督(不発の打線に) 「山井はうちに相性がいい。次やるときは何か対策しないと」 DeNA・青山ヘッドコーチ(守備でソトと楠本が激突し) 「2人とも大丈夫。明日(31日)も出るよ」 DeNA・三浦投手コーチ(京山に) 「球自体は強かった。次回にしっかり修正してくれれば」

◆中日の山井は140キロ中盤の直球を中心に変化球を織り交ぜ、打たせて取った。5回2安打1失点で勝利投手となり「自分らしい投球はできたと思う。よかった」とうなずいた。DeNA戦は2017年から4連勝となった。  課題が残ったのは五回。制球が乱れて連続四球を与え、この回は無安打で1点を献上した。バランスを崩してしまったようで「点差が詰まっていたら痛い。反省しなければいけない」と話した。 堂上(2安打1打点) 「打つべきボールをしっかり見ることができている」 福田(六回、代打で2点二塁打) 「直球の速い投手なので、コンパクトにいった」

◆1月に野球殿堂入りした権藤博氏(80)の表彰セレモニーが30日、DeNA-中日(横浜)の試合前に行われた。1961年に中日の新人として35勝をマークし、監督としても98年に横浜を日本一に導いた実績が大型ビジョンに映像で流され、権藤氏は壇上で「格好いいですね、私」と照れ笑いを浮かべた。

◆二回の守備で球場が一時騒然となった。2死から中日・高橋の打球(結果は二塁打)が右翼・楠本と二塁・ソトの間に飛び、スライディングキャッチを試みた楠本の顔面付近に走ってきたソトの左膝が当たった。両選手はその場で倒れ込んだが、数分後に楠本が立ち上がり、ソトも治療後にプレーを続行した。永池内野守備総合コーチは「(ソトは)あすの様子を見ますが大丈夫だと思いますよ」と説明した。

◆DeNAは2000年以来、19年ぶりとなる本拠地開幕2連勝を逃した。先発した3年目の京山将弥投手(20)は三回から徐々に制球が乱れ、四回に3本の二塁打を浴びて4失点で降板した。  「(開幕戦で勝利投手となった)今永さんの投球に続けず、とても悔しい気持ちです」  シュート回転する直球を修正できないまま崩れ、右腕は肩を落とした。先発陣に故障が相次いだ中での登用だったが、デビューから3連勝して救世主となった昨季の再現はならなかった。  ラミレス監督は、京山の次回登板について「これから考えたい」としたが「1軍に遠いレベルにいる投手ではない。ちょっと修正すれば十分にやっていける」と能力の高さを認め、奮起に期待した。 (湯浅大)

◆8点をリードしても、こわばった表情だった中日・与田剛監督(53)だが、初勝利が決まった瞬間、ようやく笑顔を見せた。  九回を締めた鈴木博から先発した山井を経て、ウイニングボールが手元に届くと、めったにジョークを言わない指揮官は「彼(山井)の今季初勝利のボールを奪ってしまったけど、僕のものだよ。死んだときに棺おけに入れてもらうから」と記念すべき日を喜んだ。  40歳の山井が5回1失点と踏ん張った。昨季セ・リーグ2位の打率を誇った打線も、開幕戦で1-8と大敗した借りを返すように14安打9得点と本領を発揮した。  0-0の三回、1死二塁から平田が先制の適時二塁打。四回も4安打で3点を加えた。4-1の六回は山井の代打・福田が監督の期待に応える2点二塁打を放つなど4点を加えた。二塁打が6本、三塁打が1本と長打攻勢で圧勝した。  それでも、与田監督は「いくらリードがあっても(勝敗は)分からない。汗だく」と1勝することの難しさを肌で感じた様子。「素直にうれしい。気持ちがいい。また明日、頑張ります」。かつてNHKでスポーツキャスターを務めた美声は、興奮しすぎたせいか少しかすれていた。 (三木建次) 2安打1打点の中日・堂上 「打つべきボールをしっかり見ることができている」 六回、代打で2点二塁打を放った中日・福田 「直球の速い投手なので、コンパクトにいった」

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
200 1.000
(-)
-
(-)
141
(-1)
3
(+1)
1
(-)
1
(+1)
1.000
(↑1)
0.000
(-)
2
(1↓)
広島
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
141
(-1)
7
(+2)
5
(+5)
2
(+1)
1.000
(↑1)
0.000
(-)
2
(2↑)
巨人
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
141
(-1)
5
(+5)
7
(+2)
0
(-)
0.000
(-)
0.000
(-)
2
(1↓)
DeNA
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
141
(-1)
9
(+1)
10
(+9)
1
(-)
0.000
(-)
0.000
(-)
2
(2↑)
中日
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
141
(-1)
10
(+9)
9
(+1)
0
(-)
1.000
(-)
0.000
(-)
6
(2↓)
ヤクルト
020 0.000
(-)
2
(↓1)
141
(-1)
1
(-)
3
(+1)
0
(-)
0.000
(-)
0.000
(-)