123456789
広島
20000 1000 370
阪神
00000 0100 160
勝利投手:ジョンソン(7勝2敗0S)
(セーブ:中﨑 翔太(0勝0敗24S))
敗戦投手:岩田 稔(0勝2敗0S)
◆広島が4連勝。広島は初回、菊池の2ランで幸先良く先制する。そのまま迎えた6回表には、鈴木のソロが飛び出しリードを広げた。投げては、先発・ジョンソンが7回途中1失点で今季7勝目。敗れた阪神は、先発・岩田が試合をつくるも、打線が援護できなかった。

◆広島鈴木誠也外野手が、2試合連続アーチで点差を広げた。6回1死から阪神望月の直球を左中間へ14号ソロ。  1回の菊池の先制2ランに続き、リードを3点とした。「バッティングカウントだったので積極的にいきました。いい形で追加点につながって良かったです」とコメント。22日の巨人戦では13号ソロを放っていた。

◆今季のアサヒビールイメージガールを務めるタレントの朝香りほ(25)が阪神-広島12回戦(甲子園)で始球式を行った。  ウル虎の夏企画で黄色のユニホームを身にまとってマウンドへ。大きく振りかぶって投球すると、2バウンドで捕手梅野のミットに収まった。  聖地のマウンドに「すごく緊張しました。あっという間に終わってしまいました。ノーバウンドで投げたかったのですが...。またリベンジしたいです」と悔しがった。

◆広島は1回、菊池が阪神先発岩田から9号2ランを放って先制。6回に鈴木が14号ソロを放って追加点。阪神は毎回のように走者を出すも、決定打が出ずに6回まで無得点。7回に1点返すも継投に入った広島が逃げ切った。4連勝で貯金を今季最多の16。阪神は借金6。

◆広島が1回、菊池の2ランで先制し、6回には鈴木のソロで加点した。3点のリードを先発ジョンソンら3投手のリレーで1失点にしのぎ、4連勝。貯金を今季最多15まで伸ばし、2位巨人とのゲーム差を9に広げた。広島緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。  -菊池が1回に2ラン  緒方監督 キクの先制パンチは効いたね。本当にいい打撃をしてくれた。  -先発ジョンソンも試合をつくった  緒方監督 ジョンソンも粘りながらね。今日はちょっと状態がそこまで良くなったけど、走者を出してもしっかり粘り強く投げてくれた。  -2番手フランスアが連日いい働き  緒方監督 しっかりと投げてくれている。今、結果でも内容でもしっかり残してくれている。投げる度に自信をつけてくれている。使わない手はない。  -中継ぎで貴重な存在  緒方監督 本当、急成長。1試合ごとに成長している。たとえ打たれても、また次の試合にしっかり入ってくれている。  -鈴木のソロも大きかった  緒方監督 チャンスはたくさんつくったけど、誠也のあの1発が大きな1点になったと思う。キクの本塁打も大きかったけど、誠也の本塁打も大きかった。  -4連勝  緒方監督 いいゲームができている。また明日、しっかり守って点を取る野球をね。

◆阪神は打線が奮わなかった。先発岩田稔が1回に広島菊池に浴びた2ランが重くのしかかった。打線は広島先発ジョンソンの前に走者を出しながら決定打が出ない重苦しい展開。7回に代打俊介の適時打で奪った1点のみに終わった。  一塁にロサリオ、三塁に陽川、センターにナバーロを入れるなど攻撃的なオーダーを組んだ金本知憲監督は、一番得点できるオーダーで臨んだがと問われ「うん。まあ、ジョンソン良かったな。ジョンソンも、フランスアも2イニングいかれて」と語った。3人で計1安打に終わった、福留、糸井、ロサリオのクリーンアップについては「まあ、でもいつもいつも打てるわけではないけど。切り替えてやっていきます」と振り返った。

◆阪神俊介外野手が、7回に代打で登場し、この日唯一となる適時打を放った。  「とにかく早いカウントから勝負しようと思った。ああいう形になってよかった」  7回1死二塁に代打がコールされた。広島ジョンソンの3球目、134キロチェンジアップを捉え、中前適時打。中堅組の一振りで、反撃ムードを作り上げたが、後続が倒れた。

◆ハラグチ~! 首にタオルを巻いた汗だくの少年が叫んでいた。背番号94の大きな体に、無数の視線と期待が注がれていた。それを一身に受け止めた阪神原口が放った打球は、大声援とともに右翼線の内側をなぞるように転がった。  1-3の9回2死。そんな窮地から代打鳥谷が四球を選んだ。ネクストサークルに控えていた原口の気持ちに火がついた。  「2死からトリさんが粘って四球で出てくれた。あれで、まだ分からない試合展開になったので、つないでいく気持ちでした」  2球で追い込まれてからの3球目。原口は大きく息を吐き、切り替えた。バットを少しだけ短く握り替える。広島の守護神中崎の得意球、外角へのスライダーを強振せず、こつんと当てると打球は最高のヒットゾーンへ。2死一、三塁。1発出れば逆転サヨナラの場面にまでもっていった。  28打数14安打。今季の代打打率を、また驚異の5割に戻した。この日の出番は試合の最後。試合展開をベンチや、ベンチ裏で見ながら、いつ来るか分からない出場機会に準備する労力は大きい。1打席にここまで集中できている理由を問われると「しっかりゲームに入っていくことだけです」とシンプルに答えた。浮き沈みがある打撃陣の中で、仕事人・原口は変わらず結果を出し続けている。  広島ジョンソンからあと1本を出せず、ただでさえ暑すぎる甲子園に、不満ばかりが渦巻く3時間20分だった。その最後に少しだけ原口が留飲を下げてくれた。もちろんそれでは物足りないし、原口も喜べない。夏休みの絵日記に残したくなるような、勝利に導く一打を子どもたちも期待している。【柏原誠】

◆阪神糸井は4打数無安打に終わった。右足腓骨(ひこつ)を骨折し、完全には治っていないまま出場を続けている。  2戦連発中と驚異的な活躍を続けていたが、この日ばかりは1回1死一、二塁の好機で一ゴロに倒れるなど、快音は響かず。「俺は疲れてねえ!」と言い残し、クラブハウスへと消えた。

◆甲子園でなぜか勝てない。横浜で快音を響かせた阪神打線だが、ホームに帰った24日の広島戦は1得点で敗戦。これで甲子園では5連敗、今季通算では15勝24敗1分けと借金9つを背負う。首位広島とは11ゲーム差まで広がり、今日25日から連敗すれば自力優勝の可能性が消える危機。状況はますます厳しくなったが、長期ロードの前の最後の2試合だ。いつも熱い虎ファンの声援に今こそ応えたい!  これだけの大歓声に、慣れ親しんだ黒土、芝生...。甲子園という本拠地が持つ圧倒的なアドバンテージを、今季はなぜか生かしきれない。大逆転Vへ、3連勝のみを狙った広島3連戦。打線がいきなり静まりかえり、指揮官は重苦しい表情で首をかしげた。  金本監督 う~ん...なんかここに来たら、みんな打てなくなるな。なんかあるのか。う~ん...。横浜、神宮みたいにカンカン打ってほしいけれど、そういう空気みたいなものがあるのかな。  打線は横浜で猛爆気配を漂わせていた。右足腓骨(ひこつ)骨折中の糸井が戦列復帰した21日DeNA戦は10安打7得点。22日同戦はチーム今季初の1試合4発が飛び出し、14安打11得点で2連勝を飾っていた。勢いのまま、この日は広い甲子園でも中堅にナバーロを配置。超攻撃型オーダーで難敵ジョンソンと勝負した結果は1得点だった。  2点を追う1回裏は先頭から2連打で反撃ムードを高めながら3番福留、4番糸井、5番ロサリオが3者連続凡退。「1点でもほしかったというのはあるね」。指揮官も悔やんだ痛恨の無得点スタートでジョンソンを乗せてしまうと、中盤以降は要所を締められた。  5回無死一塁では2失点と粘っていた先発岩田の代打大山がまさかの投ゴロ併殺打。3点を追う7回は代打俊介の適時打で1点を返した後、初見の2番手左腕フランスアに1番糸原から4者連続三振を奪われる始末。指揮官は「まあ、ジョンソン良かったな。フランスアも2イニングいかれて」と相手投手陣を褒めたたえるしかなかった。  打線の上昇気配を吹き飛ばされ、カープ相手に6連敗、甲子園に限っても5連敗。熱い大声援に応えようとする気持ちが空回りしてしまうのか、球場の広さを意識してしまうのか...。これでシーズン全体を見ても甲子園で15勝24敗1分けと苦しさは増すばかりだ。  3番福留から6番ナバーロまでの4人は計15打数1安打。甲子園での重苦しい空気を消し去るにはもちろん、主力勢の意地が欠かせない。首位カープに今季最大の11ゲーム差をつけられ、今カードに3連敗すれば自力優勝消滅となる崖っぷち。「切り替えてやっていきます」。金本監督は最後、前向きな言葉を会見場に響かせた。【佐井陽介】
 ▼阪神はあす26日にも今季の自力優勝の可能性が消滅する。今日25日から広島に●●が条件。27日以降、広島は阪神戦残り11試合に全敗しても、他球団に全勝すれば98勝44敗1分けで最終勝率6割9分。同じ期間に阪神は残り60試合に全勝しても97勝45敗1分けの6割8分3厘で広島を下回る。  ▼阪神は本拠地甲子園で15勝24敗1分けで勝率3割8分5厘と苦戦。00年以降最悪となった16年の勝率4割1分9厘(26勝36敗1分け)を下回るペースで黒星を重ねている。今季甲子園でのチーム打率は2割3分8厘で他球場の2割4分8厘から悪化している。

◆阪神ロサリオが左翼へ二塁打を放ち、自身5戦連続安打とした。4回1死で打席に入り、初球の真ん中カーブを引っ張った。  8回には広島上本の好捕に阻まれたが、三塁線を襲う打球を放ち「自信を持ちながら打席に入っている。ストライクをしっかりミートすることを心がけて、難しく考えないようにしています」と手応えを口にした。

◆1球に泣いた。阪神岩田が1回に浴びた2ランが決勝点となった。先頭の田中に四球。続く菊池に、1ストライクから投じた2球目を左中間スタンドまで運ばれた。内角の141キロ。甘いコースではなかったが主導権を握られ「うまいこと打たれた。風も逆に吹いていたので...」と視線を落とした。金本監督も「そりゃあ重いでしょう。この甲子園で、いきなり2人で2点だからね」と嘆いた。  この日は自身も患う1型糖尿病の患者と家族、10組20人を一塁側アルプススタンドに招待。今季初勝利こそならなかったが、本来の粘り強さも見せた。2回以降は「粘れて試合をつくれた」と振り返ったように、低めに制球して持ち味を発揮。昨季3試合でいずれも試合をつくった広島との相性も光った。5回を4安打2失点7奪三振で2敗目。来週は先発投手が4枚で足りるため今日25日に出場選手登録を抹消される見込みだが、この悔しさは必ず糧にする。

◆リードした阪神梅野は菊池への痛恨の1球を悔やんだ。  初回無死一塁で1ストライクからの直球はやや内寄りの高めに。左翼席に運ばれた先制弾を振り返り「僕の要求だし、悔しい1球です。結果、本塁打になっているし、しっかり振られている。ああいうところです。今日みたいな試合だと決勝点になってしまう」と口元を結んだ

◆広島菊池涼介内野手(28)が1回に先制&決勝の9号2ランを放ち、4連勝を導いた。打率が2割台中盤を推移するなど打撃は本調子でないが、パンチ力を秘めたつなぎ役として強力打線を支えている。この日は3年連続2桁本塁打に王手をかける1発で勝利に貢献。チームの貯金を今季最多の16まで膨らませて2位巨人とも今季最大の9ゲーム差に広げ、独走態勢に入った。  三塁コーチのサインに目をやり、打席に入った菊池が獲物を捉えた。プレーボール間もない1回無死一塁。バントの構えを見せることなく、阪神先発岩田の2球目真っすぐを強振した。打球は深い左中間席に飛び込む先制9号2ラン。岩田の出ばなをくじくとともに、甲子園を黄色に染めた虎党を黙らせた。  6月28日巨人戦(マツダスタジアム)以来の豪快な1発が決勝弾となった。それでも、試合後の表情はさえない。「事故です、事故。たまたまです。あれだけなのでね」。3回の2打席目は同じ無死一塁で2球バントを失敗し、最後は空振り三振。その後も3打席凡退に終わった。  1回の場面。無死一塁で作戦はいろいろ考えられた。ベンチからの指示は強行だった。「サイン通りなので。僕はいつもサインに従うだけ」。多くを求められるからこそ難しい。それでも開幕から2番として全試合出場し、ベンチからのサインに対応。器用にこなす。リーグトップの16犠打を記録するなど、2番としての献身性が強力打線を支えている。自分を抑えながらチーム打撃に徹するが、迎打撃コーチは「あれも彼の持ち味」と3年連続2桁本塁打に王手をかけたパワーも認める。  立っているだけで全身から汗がジワリと出るほど蒸し暑い甲子園でも、菊池の頭はクールだった。普段から冷房は極力付けずに扇風機で暑さをしのぐ。甲子園の黒土のグラウンドを苦にしないのは名手というだけが理由ではない。「人工芝で暑い日の方が足はしんどい。甲子園も暑いけど、そんなやわじゃない」。暑さなど気にならなかった。  緒方監督は「キクの先制パンチが効いたね」とたたえた。名脇役の主役級の働きで、広島は4連勝で貯金は今季最多の16。2位巨人とのゲーム差を9に広げていよいよ独走態勢だ。最短28日にもマジック点灯だ。【前原淳】

◆広島の菊池が一回に先制の2点本塁打を放った。無死一塁から岩田の141キロをすくい上げると、高々と上がった打球は左中間席に飛び込み「必死に食らい付いていきました。先制点につながって良かった」と汗を拭った。  今季は打率が2割台半ばだが、阪神戦では3割を超えるなど、相性がいい。6月28日以来の一発で、3年連続の2桁本塁打にあと1本に迫った。 鈴木(六回に14号ソロ) 「バッティングカウントだったので、積極的にいった。いい形で追加点につながって良かった」 フランスア(七回、2点差に迫られてなお1死一塁で救援し、1回2/3を完璧に抑え) 「(イニングの)途中からマウンドに上がったけど、自分の仕事ができて良かった」

◆広島が2本塁打と盤石の投手リレーで4連勝。先発のジョンソンは6回1/3を5安打1失点で7勝目(2敗)を挙げた。  広島は一回、無死から四球の田中を一塁に置いて、菊池が左中間へ9号2ランで先制すると、六回には、2番手の望月から、鈴木が左中間へ14号ソロを放ち、3-0とリードを広げた。  七回に1点を返されたものの、七回途中からフランスア、九回は中崎が締めて、逃げ切った。  阪神は、代打俊介の適時打で完封は免れたものの、連勝は2でストップとなった。先発の岩田は5回4安打2失点で2敗目(0勝)を喫した。 4者連続三振を奪った広島・フランスアの話 「追い込んでから三振を狙いました」

◆阪神は打撃のいいナバーロを広い甲子園でも中堅で起用する攻撃的な打線を組んだが、七回の1得点にとどまり、本拠地で5連敗となった。  前のDeNA戦で2試合続けて2桁安打を記録した打線が機能せず、金本監督は「ここ(甲子園)に来たらみんな打てなくなるよな。横浜や神宮みたいにがんがん打ってほしいけど」と悩ましげに話した。一回は無死一、二塁の好機でクリーンアップが凡退。「一点でも欲しかったというのはある」と悔しがった。 ナバーロ(4打数無安打) 「自分の打撃に満足していない。チャンスで走者をかえせず、悔しさが残る」

◆  --一番得点が期待できるオーダーで臨んだが  金本監督「まあそう、ジョンソンよかったね。ジョンソン、フランスアも2イニング(1回2/3)いかれて」  --いきなりの2点も重たかった  「そりゃ重いでしょう。この甲子園で、いきなり2点は。いきなりで」  --5回2失点の岩田を代えたのも、攻撃に出るため  「もちろん、もちろん」  --振り返れば、一回に何とか...  「まあそうやね、結果、思い返して振り返ってみるとそこかなと。そうなってしまう。1点でも欲しかったなというのはあるわね」  --甲子園というメリットを生かしきれない試合が続いているが  「うーん...。ここ来たらみんな打てんくなるなあ。何かあるのか。うーん...。横浜、神宮みたいにガンガン打ってほしいけれど。空気があるんかな、そういう」  --クリーンアップが打てば勢いもつくが  「うんまあ、いっつもいっつも打てるわけじゃないけどね。切り替えてやっていきます、ハイ」

◆芥川龍之介の小説に『鼻』というのがある。  京都・宇治の高僧の鼻は上唇からあごの下まであって...誰もがその大きさに見て見ぬふりをする。で、高僧は必死でなんとかしたいとひそかにいろいろ試みるが...ついに火であぶり、弟子達にたたかせて...とにかく死ぬ思いでなんとか小さくなった。  だが、今度は短すぎて...誰もが笑いをかみ殺してまた見ぬふり...。  そこで高僧はまた悩み、迷い、思い詰めて...香華(こうげ=仏前にそえる花とお香)をそえるように手をそえて一晩ねて起きると...今度は元のでかい鼻に戻っていて...高僧は大喜びした。  芥川はこの短編で「人間には矛盾した二つの感情がある」ことを示したのだ。この短編をフッと思い出した。  試合前、広島担当柏村翔と電話で話した。当然のことながら元気いっぱいだ。「しかし、カープだって故障者続出で苦しかったんですョ。あの豪雨による被害がカープナインをさらに奮い立たせたんですよ。被災された赤ヘルファンの皆さんがあれだけ頑張ってるんだから...という熱い思い。カープが元気をもらったんです。強いんじゃなくてますます一球一打をあきらめなくなった...」。  たっぷりチームに貯金があるから番記者柏村も威勢がいいのか...と思ったが、違った。若いといっても実は柏村は少し夏やせしたそうだ。しかし...担当チームから活力をもらい、背中を押されるらしい。  それを聞くと、その昔の阪神"暗黒時代"のトラ番だった編集委員上田雅昭もこの炎熱列島をトラとともに西に東にかけずり回っても疲れをみせないのは、不思議な気がする。それを言うと上田のヤツはひと言。  「一喜一憂をせんことなんですヮ...」  上田の方が芥川が『鼻』で描いた高僧よりも達観しているではないか。もっとも私めも長いトラ番人生でいつも家族から「あきらめが早いヮね」といわれるが...(これはトラの責任じゃないか)。  「そういえば『ひょっこりはん』が球場に来てましたヮ」と上田がいう。今テレビなどで人気のピン芸人だが、どこにでも"ひょっこり"現れるから満員のスタンドが沸いたそうだ。それなら勝ち星も阪神に"ひょっこり"と来るかもしれんなぁ...と気楽な会話をしたのも正直なところ、先の横浜での阪神猛打お目覚め連勝をタップリと満喫したからなのです。  それが...いきなり岩田が四球&ホームランで2失点。彼は「あの8球が...」と悔やんだが...開始直後のヌルッとした一瞬の空気感のスキをつく広島の攻撃にはまだ「一日の長」(微妙な経験の差)がある。  七回になってやっとジョンソンがバテた。それでさぁこれから...となるとフランスアに切り替えた広島。甘いケーキみたいな名前だが激辛の快速球でビシャッと糸原、北條を連続三振。勢いに乗って八回も福留、糸井を連続三振...。  そして最終回はちょっとソノ気にさせてくれた阪神。一、三塁のチャンスをつくったが...。ああ、1927年のこの7月24日、自邸で「そこにある不可解な不安...」を感じて自殺した芥川龍之介のようなモヤモヤが残ったのであります。

◆あー腹が立つ!! なんやこの「ウル虎の夏」の黄色いユニホームは?! 前回は巨人に3連敗するわ、この黄色が虎党には危険を知らせる黄色信号にしか見えへんわー!!  「その通りや、ダンカンさん!! しかもホームゲームで17勝26敗1分けって...ファンに謝らんかー!!」  それは違うでエ!! そこの虎党、なにを見とんねん!! ホームゲームには京セラも倉敷も入っとるんや!! 純粋に甲子園だけなら15勝24敗1分け(勝率・384)で、もっと悪いわー!! 謝るどころか土下座やろー!!  とにかく打てない...。DeNA戦で3本塁打と奇跡の復活をとげたと思ったロサリオは、その気になって引っ張り始めるわ(てんぐになるのが早え~)、一見好打者のナバーロは早くも先乗りスコアラーに分析されているのが歴然だし(涙)。  てか、てか、てか!! まだ2点差なのに、九回のマウンドはなんで実績のない岡本な訳? 能見や藤川投入で、甲子園の熱を上げる采配をしてくださいよ~!! クライマックスシリーズは5位まで出られると勘違いしとんとちゃうかア?!

◆鈴木が六回一死で望月から2試合連続本塁打となる14号ソロを左中間席へ叩き込み、リードを3点に広げた。「バッティングカウント(2ボール)だったので積極的にいきました。いい形で追加点につながって良かったです」。22日の巨人戦(マツダ)でも今村からソロを放っている。最近、短髪から高校球児のような丸刈りにした23歳は「(丸刈りは)暑いからです」と笑顔をみせた。

◆糸原は2試合連続、今季23度目のマルチ安打。一回に三塁内野安打、五回に左前打を放って気を吐いた。守備でも九回二死三塁のピンチで二ゴロを逆シングルで滑り込みながら捕球し、素早く一塁転送。失点を防いだ。しかし、2点を追う九回二死一、三塁では見逃し三振に倒れ、試合後は「次、頑張ります」と悔しそうに話した。

◆阪神・岡本洋介投手(32)が24日、1軍に昇格した。西武から榎田とのトレードで加入した今季は、これで3度目の昇格。試合前、「1人ずつ1イニングずつ、結果にこだわってやっていきたいです。ゼロで帰ってこれるようにしたい」と意気込んでいた。九回に登板し、1回を1四球で無失点だった。

◆ナバーロは3試合ぶりに無安打に終わり、「満足していません。打てるように頑張っていきたいです」と言葉に力を込めた。また、甲子園では初めて中堅の守備についたが「甲子園の外野の守備が簡単ではないのはもちろん分かっています。準備はしたつもりなので、これから慣れていきたいです」と話した。

◆ロサリオは一回二死二、三塁で遊ゴロに倒れるなど好機で一本出ず。3戦連発はならなかったが、四回には一死からジョンソンの初球120キロを左翼線二塁打。昇格後の7月18日の巨人戦(甲子園)から5試合連続安打(19打数7安打、打率・368)とし、「自信を持ちながら打席に入っています。ストライクをしっかりミートすることだけを心がけています。難しく考えすぎないように」と前を向いた。

◆俊介が代打でチーム唯一の得点を生み出した。0-3の七回一死二塁に登場。カウント1-1からの3球目を中前に弾き返す適時打を放ち、ジョンソンをマウンドから降ろした。「とにかく早いカウントから打とうと思っていた。ああいう形になってよかったです」。今季は代打打率・429(7打数3安打)と、ひと振り稼業でも存在感を発揮している。

◆代打の切り札が、また打った。1-3の九回二死一塁。「代打・原口」とアナウンスされると甲子園が一気に沸いた。その歓声の大きさが、原口への高い期待そのものだ。  「2アウトから粘ってトリ(鳥谷)さんが四球で出てくれた。まだ分からない展開だったし、つないでいく気持ちでいきました」  2ストライクから守護神・中崎の外角の変化球を流し打ち、右前打で一、三塁と好機を拡大。続く糸原が倒れたが、職人技で存在感を示した。  これで今季、代打では28打数14安打、打率は驚異の5割だ。2008年に桧山進次郎がマークしたシーズン代打最多安打の球団記録「23」まであと「9」とした。「しっかりゲームに入っていくことだけです」。"代打の神様"に近づきつつある背番号94。次こそ、勝利に直結する一打を放つ。 (織原祥平)

◆"マジックウイーク"に突入した広島が、甲子園でも躍動した。菊池が、敵地・甲子園では2016年4月10日以来835日ぶりの本塁打となる9号2ランで、先制パンチを食らわせた。  「事故です。たまたまです。(安打は)あれだけなので、何とも言えないです」  先頭の田中が四球で歩き、菊池が岩田の2球目、141キロ直球を振り抜いた。立ち上がりを苦手としている左腕を「タナキク」の二遊間コンビが攻めて、わずか8球で主導権を握った。  岩田とは今季初対戦だったが、2012年のプロ入りから通算打率・362(47打数17安打)。いいイメージを持って、1打席からしっかり対応した菊池に、緒方監督も「先制パンチが効いた」とうなずいた。  全国で記録的な猛暑が続いているが、菊池は自身のルーティンで乗り切っている。体の柔軟性を大切にするため、練習前のアップは念入りに行う。この日もうだるような暑さの中、真っ先にグラウンドに出て、1人で黙々と三塁のファウルゾーンで体をほぐした。  「まずは(阪神3連戦の)1つとれた」と表情を引き締めた菊池。4連勝で2位・巨人とのゲーム差を9に拡大し、貯金も今季最多の16。最短で28日にリーグ3連覇へのマジック「45」もしくは「44」が点灯する。6連戦が7週間続く勝負の夏、鯉の最強二塁手がギアを上げていく。(柏村翔)

◆阪神は首位広島との大事な3連戦の初戦に1-3で敗れた。横浜での2連勝の勢いが止まる貧打で、ゲーム差は11に。好機で打てず、緊急復帰から3試合目で初めてノーヒットに終わった糸井嘉男外野手(36)は「俺は疲れてねえ」と反撃を誓った。  1軍復帰から2試合連発と、獅子奮迅の活躍でチームを2連勝に導いてきた主砲・糸井が、小休止した。大事な首位広島との3連戦第1Rは、わずか1得点で敗戦。ゲーム差は11。苦しい。それでも試合後、超人は"怪気炎"をあげた。  「俺は疲れてねえ」  自分が打っていれば...。悔しさをグッと胸に秘めた。2点を先制された直後の一回一死一、二塁。マウンドには今季、試合前時点で対戦打率・833(6打数5安打)と好相性のジョンソン。打てば流れが大きく変わるところだったが、一ゴロ。後続も倒れ、無得点に終わった。その後も六回無死二塁で投ゴロなど、4打席で快音は響かなかった。  6月30日のヤクルト戦(神宮)で死球を受け、右腓骨を骨折。それでも7月13日の球宴第1戦(京セラ)で代打で復帰し、同20日のウエスタン・中日戦(甲子園)にスタメン復帰。いきなり本塁打を含む2安打2打点と猛爆した。「行くぞ、横浜!!」と翌日に1軍合流し、2試合連続アーチと驚異的な回復力でチームを引っ張ってきた。  復帰3戦目。初めて無安打に終わったが、「疲れてねえ」というひと言が、主砲の強い思いを示す。事実、復帰後初となるフルイニング出場も果たし、最後までグラウンドに立ち続けた。  ゲーム差10で迎えた勝負の3連戦。金本監督が3連勝を期せば、糸井も「相手がどこであれ、1試合1試合やるだけ」と静かに闘志を燃やして臨んでいた。22日のDeNA戦(横浜)では失敗に終わったが二盗も仕掛けて首脳陣を驚かせた。指揮官からの「(糸井は)放っとく」の言葉は、大きな信頼を意味する。あとは、応えるだけだ。  25日からまた、必ず暴れる。急激な復帰スケジュールによる疲れなど、超人にはない。心身ともに元気な背番号7が、鯉に向かっていく。 (竹村岳)

◆金本虎、聖地で"金縛り"-。阪神は必勝を期した首位広島との3連戦初戦に1-3で敗戦。カープに6連敗でゲーム差は11に広がった。しかも甲子園では5連敗で、7月はまだ本拠地1勝。好調モードだった打線も貧打に逆戻りし、金本知憲監督(50)は「(甲子園には)何かあるのか...」と原因もわからず、がっくり。たくさんのファンの期待、これ以上裏切らないで!!  身動きが取れないまま、もう何試合落としただろうか。本当にここは本拠地なのか-。金本虎が、甲子園で"金縛り"だ。横浜ではDeNA相手に2戦連続2桁安打で2連勝し、勢いのまま必勝を期したホームでの広島3連戦。その初戦から頼みの糸井も、ロサリオもナバーロも沈黙だ。帰った途端、なぜこんなにも変わってしまうのか。金本監督はうなり、考え込むしかなかった。  「うーん...。ここ(甲子園)来たらみんな打てんくなるなあ。何かあるのか。うーん...。横浜、神宮みたいにガンガン打ってほしいけれど。空気があるんかな、そういう」  一回、岩田が菊池に2ランを浴びる、最悪の展開ではあった。「そりゃ重いでしょう。この甲子園で、いきなり2点は。いきなりで」。2点が重くなる。それが甲子園での現実。本塁が遠いばかりか、相手が悠々と越える外野フェンスも、虎にははるか遠くに感じられる。開始5分足らずでまた劣勢に立たされた。  一回無死から糸原、北條が連打したが、得点につながらない。横浜ではDeNAを打ちに打ったクリーンアップをこの日も継続して並べたが、3番・福留はここで空振り三振。4番・糸井は一ゴロ。二死二、三塁から5番・ロサリオも遊ゴロに倒れた。指揮官も「まあそうやね、結果、思い返して振り返ってみるとそこかなと。そうなってしまう。1点でも欲しかったなというのはあるわね」と悔やんだが、一回が"ハイライト"になるのは寂しい。  七回に代打・俊介の適時打で1点をかえすのがやっと。これで甲子園で5連敗。交流戦後の本拠地10戦で、なんと1勝9敗だ。7月は4日の中日戦の1勝だけ。27日からは恒例の「長期ロード」で約1カ月間、甲子園を空ける。「ウル虎の夏」で連日超満員、この日も4万6508人が詰めかけた本拠地だ。負け続けたまま、離れるわけにはいかない。  広島にも6連敗で、延長十回にロサリオの劇弾が飛び出して勝った4月30日(マツダ)以来、勝ちがない。絶対に3連勝が必要だった直接対決の初戦を落とし、今季ワーストを更新する11ゲーム差に。26日にも自力優勝が消滅するという苦境に立たされた。  「いっつもいっつも打てるわけじゃないけどね。切り替えてやっていきます、ハイ」。振り返っても落とした星は戻らない。ここで踏ん張らず、いつ踏ん張れるのか。虎の意地を甲子園が試している。 (長友孝輔)

◆なぜ甲子園で勝てないのか? 元阪神ヘッドコーチの黒田正宏氏(70)=サンケイスポーツ専属評論家=は「あまりに先手を取られるケースが多すぎる」と指摘。また、甲子園での被弾の多さにも言及。投手陣に喝を入れた。  甲子園でずいぶん勝ってないな、という印象は強い。今月4日以来だから、トンネルは3週間近い。この現実は重く受け止めてもらいたい。これだけのファンが連日、球場を埋め尽くしてくれている。最も頼もしい味方である本拠地のファンを喜ばせるのは、プロ野球選手の使命なのだから。  明確に指摘できるのは「先制されすぎ」。甲子園での最近12試合中、先制したのはわずか1試合だけ(16日の巨人戦は一回に1点先制)。異常なデータだ。本拠地は精神的に優位に戦える舞台なのに、先制されることによって、常に追い込まれた状態で戦わざるを得なくなっている。  最近好調の阪神打線とはいえ、広い甲子園での乱打戦はそう望めない。だから、なおさら先制点の意味は大きくなる。この日の試合は、その象徴。一回、岩田がいきなり先頭・田中を歩かせて、続く菊池に2ランを浴びた。ヨーイドンでのビハインド。ナインが心のどこかで「またか」と沈んでしまったのではないか。  岩田はトータルでいえば5回2失点だから、合格ピッチかもしれない。でも今の阪神では、先制点を許すことは、何が何でも避けなければいけない。味方が先制してくれるまで粘って粘って投げることが、先発投手の絶対任務だ。きょう以降の才木、藤浪らは肝に銘じてほしい。  もう1点、気になるデータがある。阪神は甲子園で今季12本塁打しか打ってないのに、相手には27本塁打を許している。阪神が一本も打てず、広島の2発に沈んだこの夜の敗戦も、これまた象徴的だ。  感じるのは「配球の読み負け」。たとえば六回に放った広島・鈴木の一発は、望月の少ない球種を読み切ったもの。戦前のデータの部分なのか、個人の力かは分からないが、完全に読まれて、フルスイングされていることが目立つ。阪神バッテリーに猛省を求めたい。阪神の打者は、逆のパターンだ。もちろん、スイングスピードでも他球団の打者が上回っている。この差を少しでも縮めていかないと、上位との差はなかなか埋まらない。 (サンケイスポーツ専属評論家)
菊池に浴びた先制2ランについて、リードした阪神・梅野 「結果としてホームランになっているし、しっかり振られているので。あれが決勝点になっているわけですし、悔しい1球になりました」

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
493310.598
(↑0.005)
0
(-)
60417
(+3)
358
(+1)
102
(+2)
48
(-)
0.26
(↓0.001)
3.99
(↑0.04)
2
(-)
巨人
434510.489
(↓0.005)
9
(↓1)
54407
(+2)
370
(+5)
86
(-)
45
(-)
0.26
(-)
4
(↓0.01)
3
(-)
ヤクルト
404310.482
(↑0.006)
9.5
(-)
59375
(+5)
401
(+2)
79
(+3)
43
(-)
0.263
(↑0.002)
4.29
(↑0.04)
4
(-)
阪神
374310.463
(↓0.005)
11
(↓1)
62310
(+1)
348
(+3)
50
(-)
44
(-)
0.243
(↓0.001)
3.84
(↑0.01)
5
(-)
DeNA
384520.458
(↓0.005)
11.5
(↓1)
58335
(+4)
382
(+11)
104
(+2)
53
(-)
0.247
(↓0.001)
4.13
(↓0.07)
6
(-)
中日
394810.448
(↑0.006)
12.5
(-)
55359
(+11)
408
(+4)
58
(-)
42
(-)
0.263
(↑0.001)
4.47
(-)