西武(☆8対4★)ロッテ =リーグ戦14回戦・メットライフ=
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ロッテ
00002 0002 491
西武
01601 000× 8130
勝利投手:榎田 大樹(7勝2敗0S)
敗戦投手:有吉 優樹(3勝2敗0S)
  DAZN
◆西武は1点リードで迎えた3回裏、浅村の2ランと金子侑の3点適時二塁打など、打者一巡の猛攻で一挙6点を奪う。5回には、2死一三塁から源田の適時打でリードを広げた。投げては、先発・榎田が5回2失点で今季7勝目。敗れたロッテは、先発の有吉が7失点と誤算だった。

◆ロッテ井上晴哉内野手が、7月に入って5本目となる16号2ランを放った。  7点を先行されて迎えた5回2死三塁で、西武榎田のストレートをバックスクリーン左へ運ぶ2ラン。「秋から取り組んでいるボディーターンで、詰まったんですけどいってくれて良かった。意地がありますからね。あと(豪雨で被災した)地元広島に少しでも元気を与えられたらと思います」と振り返った。  試合は敗れ、前半戦最終カードは西武に負け越して終了したが、貯金2でシーズンを折り返した。井口資仁監督は「本人も自信になってるでしょう。後半も4番としてしっかりやってほしい」と、"開眼"した大砲に期待を掛けた。

◆西武源田壮亮内野手が新人開幕からの連続フルイニング出場を221試合に伸ばし、プロ野球記録を更新した。  前日に巨人長嶋に並んでいた。この日は、アマ時代も含め初めてという1試合5安打を重ね、2打点を挙げた。節目に活躍し、お立ち台へ。「(5安打は)たまたまです。自分が、びっくりしています。もう、ないと思います」と話した。  新記録の感想を問われると「感想...、光栄です。偉大な方の記録。抜くことが出来てうれしいです」と答えた。  辻発彦監督は「5安打は、そうあるものではない。源田にとって、一生の思い出に残る日になったのではないか。細身であっても丈夫。死球を受けても頑張って出ている。へばった感じを見せない。丈夫が一番」と、新記録を祝福した。

◆西武榎田大樹投手が5回6安打2失点で7勝目を挙げた。  3四球1死球と制球を乱し、3者凡退がなかった。それでも要所で踏ん張り、5回の井上に打たれた2ランによる失点だけに抑えた。  白星を手にしたが「無駄な四死球で球数(117球)が多くなってしまいましたが、悪いなりに粘れたかなと思います。ただ、たくさん点を取ってもらったので、もっと長いイニングを投げなければいけないのに、(5回で)降板してしまい申し訳ないです」と、反省していた。  辻監督は「球自体は良かったが、警戒し過ぎ。この暑さ。投手は大変だろうけどね」と話した。

◆試合終了の瞬間に思ったのは、いつもと同じ「勝てて良かった」だった。その上で、西武源田壮亮内野手(25)は「偉大な方を抜けた。記録もうれしいです」と付け加えた。新人開幕から221試合連続フルイニング出場。前日に並んだ巨人長嶋茂雄(現終身名誉監督)を抜き、プロ野球新記録を樹立した。  "節目"で人生初の1試合5安打。「自分がびっくり。もう、ないと思います」と正直だった。流れを呼んだのは、3回先頭の一振りだ。ロッテ有吉から初回に続く内野安打を放ち、この回6得点の先陣を切った。打順が一巡し、2死一、三塁で左前適時打。5回に右前適時打を放ち、8回に三たび内野安打で締めた。  持ち味を出している。25盗塁はリーグトップタイ。3本上乗せした内野安打はリーグトップ19本だ。内野安打に、源田は「ただのヒットです」と特別視はないが、辻監督は「足が速いから左(打ち)は得。でも、当て逃げするタイプではない。ちゃんと振るから良いところに飛ぶ」と、打力と走力の融合と評価した。  決断があった。1年目の昨季は夏場の体重維持に苦労。寮で就寝前に無理にでも卵かけご飯をかき込み、何とか73キロを維持した。2年目を前に、周りに聞いて回った。体重を増やした方がいいか、と。結論は「急に増やすとスピードがなくなる。自然に任せた方がいい」。今年は腹が空いたら食べている。やや多めを心掛け、75キロを保つ。  貯金15の首位で折り返した。「試合終了までフィールドにいるのが一番。そうなるよう、自分の仕事を」と誓った。記録を更新し続ける先に、10年ぶりの優勝がある。【古川真弥】

◆西武の源田壮亮内野手が11日、メットライフドームで行われたロッテ15回戦で、新人の開幕からの連続フルイニング出場を221試合に伸ばし、セ、パ両リーグを通じて単独最多となった。10日に長嶋茂雄氏(巨人)に並んでいた。  源田は昨季、1950年のセ、パ2リーグ分立後では61年の国鉄(現ヤクルト)の徳武定之氏以来56年ぶり4人目となる新人の全試合フルイニング出場を達成した。

◆西武は三回に一挙6点を挙げるなど自慢の打線が機能し、球宴前最後の試合でロッテに快勝した。この日、試合のなかった2位・日本ハムとのゲーム差を2・5とした。先発の榎田大樹投手(31)が5回6安打2失点で今季7勝目(2敗)を挙げた。  西武打線がこの日も猛攻を仕掛け、前半戦最後の試合を大勝で飾った。二回に一死二塁から相手の失策などで1点を先制すると、三回にはロッテの先発、有吉から浅村がバックスクリーン右へ18号2ラン。さらに二死満塁から金子侑の左中間3点二塁打、源田の左前適時打で7-0とした。  先発の榎田が五回に2点を失ったものの、その裏に二死一、三塁から源田の右前適時打で追加点を挙げ8-2とした。榎田の後を松本、平井、ヒースとつなぎ、最後はカスティーヨがロッテの反撃を2点にとどめた。  試合後、浅村は「つなぐ意識で打席に入った。手応えは完ぺきだった」と三回の2ランを振り返った。主将としてここまでの戦いを振り返り「一人一人が役割を全うできているのでこういう結果になっていると思う」と納得の表情。最後は「前半戦と同じように戦えれば、優勝できると思っているので、この調子で頑張りたい」と言葉に力を込めた。

◆ロッテの有吉が三回途中まで投げて7安打7失点と打ち込まれた。2年目の今季、5月にプロ初先発してローテーション入りしてから最短での降板。「なかなかリズムに乗れず、こういう展開になってしまい申し訳ない」と肩を落とした。  0-1の三回、先頭打者の源田を内野安打で出塁させると浅村への初球が甘く浮いて2ランを浴びた。さらに2死満塁と攻められ、金子侑にも初球を3点二塁打された。「一年の半分に来て、新人で中継ぎだった昨季とは別物の疲れがある」と話していた不安が的中した
井上(0-7の五回に16号2ラン) 「意地があるので。あと、故郷の広島に少しでも元気を与えられたらと思う」 井口監督(有吉に) 「ちょっと直球で押し過ぎた。後半戦もローテーションで回す」

◆ロッテの鈴木が二回に攻守で手痛いミスを犯した。一塁走者だった1死一塁の場面では田村の浅い中飛を安打と勘違いして三塁まで走り併殺。三塁の守備では1死二塁で、ゴロをさばいた遊撃手からの送球をそらして二塁走者の生還を許した。  勝っていれば前半戦を3位で終えていた試合。井口監督は「失策と走塁ミス。あれで一気に流れを持っていかれた」と嘆いた。

◆西武の榎田は5回6安打2失点で7勝目を挙げた。ただ、三回までに7点の援護を受けながら117球と球数がかさんで降板し「たくさん点を取ってもらったので、もっと長いイニングを投げなければいけないのに申し訳ない」と反省した。  3月のオープン戦中にトレードで加入し、前半戦で7勝を挙げた。辻監督は「榎田が投げると点が取れる」とうれしそうだった。 浅村(三回に18号2ラン) 「後ろにつなごうと思って打席に入った。手応えは完璧だった」 辻監督(新人の開幕から221試合連続フルイニング出場の源田に) 「細身だけど丈夫。死球を受けても頑張って出る。へばった感じは見せない」

◆先発の榎田が5回6安打2失点で7勝目(2敗)。4四死球を与え、「悪いなりに粘れた。自分よりもチームが勝てればいいので、いい形で終われた」と話した。開幕直前に阪神からトレードで加入したが、9勝の多和田、8勝の菊池に次ぐ勝ち星となり「先発をやることも考えていなかったので、想像以上の状況です」と笑った。

◆パ・リーグ1位の西武は11日、ロッテ15回戦(メットライフ)に8-4で勝利。開幕から首位を守り抜き、前半戦を終えた。2年目の源田壮亮内野手(25)が生涯初の5打数5安打で新人だった昨季開幕戦からの連続フルイニング出場が221試合に到達。1958-59年の長嶋茂雄(巨人)を抜き、プロ野球新記録(50年の2リーグ制分立後)を樹立した。前半戦快進撃の原動力となった「獅子おどし打線」で10年ぶりのリーグVへ突っ走る。  カコーン、カコーン...。レオ党は、この夜も「獅子おどし打線」が奏でる心地のよい、打球音に酔いしれた。  「勝ってよかった。ラッキーなヒットも多かったけど、偉大な方の記録を抜くことができてうれしいです」  中心にいたのは"ミスター超え"を果たした2番・源田だ。1年目の開幕からの連続フルイニング出場で長嶋氏の220試合に並んだ前夜は、今季1号。プロ野球新記録となる221試合連続フルイニング出場を達成したこの日は、三回、五回と2打席連続の適時打を含む生涯初の5安打で2打点。お立ち台では「自分がビックリ。もうないです」とはにかんだ。  いつも自然体の"鉄人"は偉業達成にも「死球も当たり所がよかったし」とケロリ。4月17日の日本ハム戦(東京ドーム)での頭部死球は「かすっただけ」。タイ記録まで残り2試合と迫った8日の楽天戦(楽天生命パーク)では右手前腕部に死球を受けた。今も打撃時には患部の右手首に鉄板入りのサポーターを着用しているが、「あと数センチずれていたら折れていましたね。運がいいです」とニヤリと笑う。  昨季の開幕戦から遊撃のレギュラーに抜擢(ばってき)した辻監督は「ミスターを抜くわけにはいかない。コーチと話して、九回で代えようと思っていたよ」とジョークを交えつつも、「細身だけど丈夫だし、死球でも頑張って出る。へばった感じも見せない」とまな弟子をたたえた。  函館遠征中の4日に辻監督が命名した「獅子おどし打線」が前半戦最後の試合も爆発した。1点リードの三回、浅村の18号2ランを皮切りに金子侑の3点二塁打、源田の左前適時打で一挙6点を奪取。計13安打とし、前半戦の78試合で2桁安打は何と半分の39試合だ。1イニング5得点以上のビッグイニングは19度も記録した。  水が流れるたびに竹筒が石をたたき「カコーン」と心地よい音を響かせる鹿威し。風情を感じさせ、今では日本庭園の装飾として親しまれているが、本来は農作物に被害を与える鳥獣を追い払うために設置されたものだ。偶然か、はたまた必然か-。この日の勝利で、4日の命名後はイヌワシ(楽天)、カモメ(ロッテ)と球団マスコットが鳥類の2チームを相手に2カード連続の勝ち越しを決めた。  「貯金15は頑張った成果。後半戦はさらに厳しい戦いになるが、一致団結して優勝を目指したい」と辻監督は10年ぶりのV奪還を力強く宣言した。球宴休みを挟んで、16日からは敵地でソフトバンク3連戦(16、17日・ヤフオクドーム、18日・北九州)。前半戦の勢いそのままに、昨季王者の「鷹」も撃退する。(花里雄太)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
463110.597
(↑0.005)
0
(-)
65436
(+8)
362
(+4)
98
(+1)
90
(+2)
0.276
(↑0.001)
4.3
(-)
2
(-)
日ハム
443410.564
(-)
2.5
(↓0.5)
64344
(-)
302
(-)
90
(-)
55
(-)
0.249
(-)
3.48
(-)
3
(↑1)
福岡
393700.5132
(-)
6.5
(↓0.5)
67320
(-)
321
(-)
103
(-)
47
(-)
0.249
(-)
4.04
(-)
3
(↑2)
ORIX
393740.5132
(↑0.006)
6.5
(-)
63302
(+8)
302
(+3)
62
(+1)
51
(-)
0.24
(-)
3.55
(-)
5
(↓2)
ロッテ
403820.5128
(↓0.006)
6.5
(↓1)
63321
(+4)
316
(+8)
42
(+1)
80
(-)
0.257
(-)
3.63
(↓0.05)
6
(-)
楽天
294910.372
(↓0.005)
17.5
(↓1)
64271
(+3)
327
(+8)
70
(+1)
43
(+1)
0.239
(-)
3.92
(↓0.06)