1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ORIX |
0 | 0 | 0 | 5 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 8 | 10 | 0 |
楽天 |
0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 8 | 0 |
勝利投手:金子 千尋(4勝5敗0S) 敗戦投手:辛島 航(3勝7敗0S) |
◆オリックスは0-0で迎えた4回表、武田の適時打と杉本のグランドスラムで5点を先制する。その後、6回に後藤の適時打、7回には伏見の2点適時打でリードを広げた。投げては、金子千尋が7回途中3失点で今季4勝目。敗れた楽天は、先発・辛島が許した満塁弾が痛かった。
◆オリックス金子千尋投手(34)が前半戦最終試合で先発登板。同投手の楽天戦は通算29勝9敗で、カード別では自身最高勝率をマーク。また、敵地楽天生命パークでも強く、黒星は13年5月4日と15年9月1日の2敗のみ。得意のカードに勝利して、前半戦を白星で終えられるか。
◆オリックスの3年目杉本裕太郎外野手(27)が自身初の満塁本塁打を放った。 1点リードの4回1死満塁。楽天辛島の変化球をふり抜きバックスクリーンに突き刺した。この日今季初めて出場選手登録され、7番右翼でスタメン出場。今季1号が値千金の満塁アーチになった。 杉本は「打ったのはチェンジアップだと思います。最低でも外野フライを打とうと思って打席に入りましたので、打った瞬間、外野フライにはなってくれたと思いました。まさか入るとは思わなかったので、自分でもビックリです。とにかくよかったです」と興奮気味だった。
◆楽天は左腕辛島航投手(27)が先発。3回まではオリックス打線を0点に封じたが、4回に杉本の満塁本塁打を含む6連打を浴び、5失点KO。自身4連敗で今季7敗目(3勝)を喫した。 左手に打球を当て、22球で交代した6月22日・日本ハム戦以来の先発。平石監督代行も試合後は「ボールは良かった。だれでも間隔が空くと難しい」とかばった。その上で「狙いすましたように打たれている。クセなのか、何らかの原因があるのか調べたい」とフォームに問題がある可能性も示唆した。 打球を当てた直後は左手が腫れ上がり、箸も持てない状態だったという辛島。現在は腫れもひき、コンディションは万全だった。それでも結果を出せず「状態は悪くなかったです。あの1発が余計でした。チームのみんなに申し訳ない」と肩を落とした。
◆オリックスのラオウが仰天の一撃だ。3年目杉本裕太郎外野手(27)が自身初の満塁本塁打を放った。1点リードの4回1死満塁。楽天辛島の127キロ変化球をバックスクリーンに突き刺した。「最低でも外野フライと思って打席に入った。まさか入るとは...。自分でもビックリです」。この日、今季初の出場選手登録。7番右翼でスタメン出場し、今季1号が値千金のグランドスラムだ。 漫画「北斗の拳」のラオウに憧れを抱く。グラブには、おなじみのせりふ「わが生涯に一片の悔いなし」の刺しゅうがある。本家の210センチには及ばないが、身長は190センチ。福良監督は「ラオウの1発が大きかった」と、チーム内ですっかり定着したニックネームで褒めたたえた。 今春のキャンプでは1軍に抜てきも、終盤の紅白戦でサインミス。2軍落ちした。2軍でも打率1割7分3厘、0本塁打と苦しむラオウが仙台に呼び寄せられたのには理由があった。昨季9月の仙台、左腕辛島からプロ初安打を初回先頭打者弾でマーク。外国人選手を除けばプロ野球3人目となる快挙だった。前日10日のウエスタン・リーグ広島戦で左腕高橋樹から3安打。緊急昇格となった。 「今日打てなかったら終わりというくらいの気持ちでした...」。試合後にチームメートから歓喜のシャワーを浴びた杉本は今にも涙がこぼれそうだった。死のふちからはい上がったラオウが放った渾身(こんしん)の一撃でチームの連敗も3でストップ。貯金2で順位も3位タイに浮上。14年以来、4年ぶりの貯金ターンだ。【桝井聡】
◆杉本裕太郎 すぎもと・ゆうたろう。1991年(平3)4月5日、徳島・阿南市生まれ。小1で野球を始め、軟式野球部に所属していた中学3年時はエースで3番を任され、四国大会3位。徳島商では1年夏に甲子園出場も出番なし。高校通算12本塁打。青学大、JR西日本を経て15年ドラフト10位でオリックス入団。190センチ、94キロ。右投げ右打ち。
◆杉本裕太郎 すぎもと・ゆうたろう。1991年(平3)4月5日、徳島・阿南市生まれ。小1で野球を始め、軟式野球部に所属していた中学3年時はエースで3番を任され、四国大会3位。徳島商では1年夏に甲子園出場も出番なし。高校通算12本塁打。青学大、JR西日本を経て15年ドラフト10位でオリックス入団。190センチ、94キロ。右投げ右打ち。
◆オリックス・杉本裕太郎外野手(27)が11日、楽天戦(楽天生命パーク)に「7番・右翼」で今季初スタメン出場。1-0の四回一死満塁から楽天先発・辛島の変化球をとらえ、バックスクリーン右へプロ初となる満塁本塁打を放った。 「打ったのはチェンジアップだと思います。最低でも外野フライを打とうと思って打席に入ったので、打った瞬間、外野フライになってくれたと思いました。まさか入るとは思わなかったので自分でもビックリです。とにかくよかったです!」 2016年にJR西日本からドラフト10位で入団した杉本は昨季プロ初本塁打をマーク。この日、今季初の1軍昇格を果たし、即先発出場。第1打席ではプロ初四球で出塁し、第2打席で豪快なアーチを描いた。
◆オリックスの武田が先制打を放った。四回1死満塁で1ボール2ストライクから外角のスライダーにバットの先でうまく合わせて中前へ運び「追い込まれていたし、何とか食らいついた。いいところに落ちてくれて良かった」と喜んだ。 相手の先発が左腕の辛島で、右打者として1日以来の先発出場。6月17日以来の打点を挙げてこの回計5点の攻撃につなげた。
◆オリックスが連敗を3で止めた。四回に武田の適時打と杉本の満塁本塁打で5点を先制。六回に後藤の適時打、七回に伏見の2点三塁打と着実に加点した。金子が七回途中3失点で4勝目を挙げた。楽天は投手陣が崩れた。
◆楽天は投手陣が踏ん張れず、前半戦を借金20で終えた。先発の辛島は0-0の四回に杉本に満塁本塁打を浴びるなど6連打で5失点。この回を投げきれずに降板し「打たれている球は甘い。もったいなかった」と唇をかんだ。 打線は2点差に追い上げたが、救援陣が差を広げられた。後半戦へ向け、平石監督代行は「可能性がある限り前を向いて戦う」と諦めない姿勢を強調した。
田中(五回に6号3ラン) 「つなぐ意識で打席に入ったが、しっかり振れた分、入ってくれた」
田中(五回に6号3ラン) 「つなぐ意識で打席に入ったが、しっかり振れた分、入ってくれた」
◆オリックスの金子は七回途中3失点で今季4勝目を挙げた。6月14日の広島戦以来、約1カ月ぶりの白星を手にしたが「三者凡退のイニングをもっとつくりたかったし、本塁打は注意しなければいけなかった」と反省の言葉が口をついた。 一回、2四球で招いた1死一、二塁のピンチで今江、銀次を連続三振に仕留め、流れを呼び込んだ。ただ、5-0の五回に田中に3ランを浴びると、8-3の七回1死二塁で再び田中に中前打を許して降板。「苦しい場面で中継ぎに回してしまった。自分がしっかりしなければ」とエースとして気を引き締めた。
福良監督(貯金2で前半戦を終え) 「最後にナイスゲームだった。こういうゲームを増やしていけたら」 後藤(5-3の六回に適時打) 「点差を縮められていたし、何とか追加点をと思い、必死に食らい付いた」 伏見(七回に2点三塁打) 「流れが悪くなりそうだったし、何とか生かしたいチャンスだった。積極的にいった」
福良監督(貯金2で前半戦を終え) 「最後にナイスゲームだった。こういうゲームを増やしていけたら」 後藤(5-3の六回に適時打) 「点差を縮められていたし、何とか追加点をと思い、必死に食らい付いた」 伏見(七回に2点三塁打) 「流れが悪くなりそうだったし、何とか生かしたいチャンスだった。積極的にいった」
◆楽天とオリックスは11日、2日連続で西日本豪雨の被害者支援として募金活動を行った。嶋基宏捕手(33)らが、楽天生命パークの正面玄関で呼びかけた。 甚大な被害を受けた倉敷市は、嶋にとって秋季キャンプと自主トレーニングを行う地。「被害を受けた方々は、大変な思いをされています。少しでも力になれたら」と話した。社会貢献活動にも熱心で2015年から、乳がん検診の早期受診などを推進するピンクリボン活動(公益財団法人日本対がん協会)に支援金を贈ってきた。 「まずはプレーで勇気や元気を与えられれば」という主将がチームを束ねている。 (楽天担当・広岡浩二)
◆金子は6回1/3を3失点で今季4勝目(5敗)。前半戦ラスト登板を通算120勝目で締めた。「結果的に運が良かったというか、個人的に勝ちが付いたことよりチームが勝ったことが一番」。8-3と5点差ありながら七回途中で降板し、「完投している投手がいないので、少しでも長いイニングを投げれるようにしたい」と後半戦に向けた課題も口にした。
◆楽天は前半戦を今季ワーストタイの借金20で終えた。先発した辛島が3回2/3を7安打5失点で7敗目。三回まで1安打無失点も、四回に満塁弾を含む6者連続安打を喫し「チームの皆さんに申し訳ないです」と猛省した。平石監督代行が指揮を執ってからは8勝8敗の五分。同代行は「可能性がある限り上を目指す」と前を向いた。
五回に右中間へ6号3ランを放った2年目の楽天・田中 「打ったのはシュート。前の打席は同じ球で打ち取られていたので、その球を狙っていた」
五回に右中間へ6号3ランを放った2年目の楽天・田中 「打ったのはシュート。前の打席は同じ球で打ち取られていたので、その球を狙っていた」
◆死の淵をさまよった"ラオウ"が、仙台の地で蘇った。バックスクリーン右に突き刺した白球。オリックス・杉本は表情を引き締め、ダイヤモンドを一周した。自身にとって起死回生の一撃。プロ初の満塁弾で、チームの4年ぶり前半戦Aクラスターンに貢献した。 「今年ずっと打撃で悩んでいて...。その中で2軍の監督やコーチ、先輩に指導していただいて。それがあって、打てたと思います」 敵地でのヒーローインタビュー。後藤、武田からペットボトルの水をかけられて、ようやく笑った。四回、1点を先制し、なおも一死満塁の場面だ。楽天・辛島のチェンジアップをとらえ、中堅右へ大きな放物線を描いた。昨季プロ初本塁打を放った左腕相手に同じ球場で再び、一発。2年連続で辛島を"昇天"させた。 今季初昇格即スタメンで起用した福良監督も「ラオウ(杉本)の一発は大きかった」と笑顔。チームも連敗を「3」で止め、ソフトバンクと並び3位タイに浮上。2014年以来の貯金(2)を持ったまま、前半戦を折り返した。 今季が3年目。1メートル90、94キロという体格に加え、座右の銘が「北斗の拳」のラオウの名ゼリフ「わが生涯に一片の悔いなし」ということから、ラオウと呼ばれ、親しまれる杉本。だが、今年は拳王の強さはなかった。 極度の打撃不振に陥り、2軍の遠征メンバーからも外される日々。「嫌になったこともあった」。打球が前にすら飛ばない。様々な選手のフォームをまねたり、ノーステップ打法も挑戦したが効果なし。そんなとき、2軍調整中の小谷野、中島、T-岡田ら先輩やコーチ陣の助言で「結局、リラックスして来た球を打つのがいい」と光を見つけた。 「きょうの試合で打てなかったら、もう終わりの気持ちで試合に臨んでいたので」。ラオウは再び立ち上がった。闘気は甦った。拳王恐怖の伝説は、今より始まる。 (西垣戸理大)
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
西武 | 46 | 31 | 1 | 0.597 (↑0.005) | 0 (-) | 65 | 436 (+8) | 362 (+4) | 98 (+1) | 90 (+2) | 0.276 (↑0.001) | 4.3 (-) |
2 (-) |
日ハム | 44 | 34 | 1 | 0.564 (-) | 2.5 (↓0.5) | 64 | 344 (-) | 302 (-) | 90 (-) | 55 (-) | 0.249 (-) | 3.48 (-) |
3 (↑1) |
福岡 | 39 | 37 | 0 | 0.5132 (-) | 6.5 (↓0.5) | 67 | 320 (-) | 321 (-) | 103 (-) | 47 (-) | 0.249 (-) | 4.04 (-) |
3 (↑2) |
ORIX | 39 | 37 | 4 | 0.5132 (↑0.006) | 6.5 (-) | 63 | 302 (+8) | 302 (+3) | 62 (+1) | 51 (-) | 0.24 (-) | 3.55 (-) |
5 (↓2) |
ロッテ | 40 | 38 | 2 | 0.5128 (↓0.006) | 6.5 (↓1) | 63 | 321 (+4) | 316 (+8) | 42 (+1) | 80 (-) | 0.257 (-) | 3.63 (↓0.05) |
6 (-) |
楽天 | 29 | 49 | 1 | 0.372 (↓0.005) | 17.5 (↓1) | 64 | 271 (+3) | 327 (+8) | 70 (+1) | 43 (+1) | 0.239 (-) | 3.92 (↓0.06) |
コメント