阪神(★5対10☆)中日 =リーグ戦12回戦・阪神甲子園球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
中日
40001 5000 10132
阪神
10010 1002 5122
勝利投手:小笠原 慎之介(3勝6敗0S)
敗戦投手:メッセンジャー(9勝5敗0S)
  DAZN
◆中日は初回、高橋と福田の2者連続適時打で幸先良く4点を先制する。その後5-2で迎えた6回表には、京田、平田、ビシエドの3者連続適時打で一挙5点を追加した。先発・小笠原が6回途中3失点で今季3勝目。敗れた阪神は、エース・メッセンジャーが乱調だった。

◆阪神ランディ・メッセンジャー投手(36)が3年連続となる2桁勝利を目指す。同投手は11~14年、16、17年と2桁勝利を6度マーク。外国人投手で通算7度の2桁勝利となると、6度で並んでいた郭泰源(西武)を抜き、外国人投手の単独トップとなる。

◆1日のヤクルト戦で第103代4番を務めて2打点をマークした阪神陽川は、今日3日の中日戦以降も状況に応じて4番を継続する。死球で右足を負傷した糸井の今後は不透明。打撃好調な背番号55への期待はますます高まる。「打順は特に気にせずやるだけです。しっかりと、チームにおける役割をやるだけ。とにかく、そこに集中したい」。  6月3日西武戦での今季初昇格から20試合で22打点。得点圏では26打数13安打の打率5割を誇る。「今は必死にやるだけです」と謙虚な姿勢で結果を呼び込む。

◆阪神の新外国人ナバーロが今日3日、甲子園デビューする。「歴史ある球場で試合ができるので興奮しています」と心を躍らせた。  相手の中日は小笠原、大野雄、笠原と左腕3枚を先発に並べてくる見込み。だが金本監督は「中谷が全然だからな。感じが良くないからな。そりゃあね。糸井がああいう状況だから仕方ない」と左打ちの助っ人のスタメン起用を示唆。6月29日のヤクルト戦で初打席初安打初打点をマークした背番号99に勝利の一撃を期待だ。

◆阪神福留孝介外野手が、プロ野球史上57人目となる3000塁打を達成した。  初回1死一塁で中日先発小笠原の内角への変化球を完璧にとらえ、右前打を放った。中日在籍時代の1994年4月4日の広島戦(ナゴヤドーム)で初塁打を記録してから、NPB15年目での大台到達となった。

◆阪神陽川尚将内野手が初回に左前適時打を放ち、4番起用に結果で応えた。  カウント2-2と追い込まれてから、小笠原の127キロチェンジアップに対応した打撃に「どの球がきても打てるようなタイミングでいきました。しっかり結果を追い求めて、それがついてきてくれたらいい」と振り返った。  金本監督が「あとは一番苦手とする速い球への対応ができたら、もう少し、もう1歩、前進とは思うけどね」と4番起用した背番号55に注文するなど、首脳陣の期待は高まっている。

◆阪神新助っ人のエフレン・ナバーロ内野手が甲子園デビューを果たした。  5番・左翼でスタメン出場し、9回の第5打席で左前打を放った。  「結果のことは考えずに、積極的に打席に入った。前の4打席で結果が出なかったので、明日につながるヒットだったと思います」  左翼の守備も無難にこなし、甲子園特有の浜風にも対応して見せた。

◆阪神が本拠地甲子園で勝てない。この日は1回から先発メッセンジャーが想定外の大乱調で、いきなり4点を失った。打線は1回に反撃。1死一、三塁から陽川が左前適時打を放った。4回にも糸原の適時打で1点をかえすが、6回にはメッセンジャーが5失点の惨状。打線は2桁安打を放つなど、先週の関東遠征からの好調を維持したが、投打の歯車がかみ合わず、敗れた。  金本知憲監督は「ヒットは出ているけどね。チャンスでもうちょっとやな。欲を言えばですけどね」と振り返った。甲子園では引き分けを挟んで、6月10日ロッテ戦以降、6連敗になった。指揮官は「どこでも勝ちたいです」と言い、クラブハウスへ引き揚げた。チームは4位転落。糸井が骨折で戦線離脱するなか、一進一退の戦いが続く。

◆中日が打線の爆発で連敗を止めた。  1回、2死走者なしから3番平田の右翼への二塁打に始まり死球を挟んでの4連打で一挙4点を先制。5回にも1点を加え、6回は京田、平田、ビシエドの3連などで5点を追加した。  今季4度目の2桁得点で連敗を止めた森繁和監督は「タイムリーが出たから点がはいったんだろ」と淡々としたものだった。球宴までの9連戦、幸先のいいスタートを切った。

◆阪神ランディ・メッセンジャー投手が来日9年目で自己ワーストとなる10失点で降板し、今季5敗目を喫した。初回、2死から連打と死球で満塁とすると、高橋に右前に2点適時打を浴び先制を許すと、続く福田にも右翼線への2点適時打を許し、初回に4失点。5回にも味方の失策も絡み1点を失い、6回2死満塁から京田、平田に連打を浴び、途中で降板。継投したマテオが2死一、二塁からビシエドにつかまり、結果的に12安打を許して10失点(自責点9)。  メッセンジャーは「ボールが人のいないところに飛んでいった。ついていなかったね。自分としてはイライラするゲームだった。ただ、自分自身のボールは良かったと思うし、早く切り替えることが大事だと思う」と反省した。7度目の2桁勝利にあと1勝に迫っているが、チームの大黒柱が打ちのめされた

◆阪神望月惇志投手(20)が今季初登板で5者連続三振を奪う衝撃的な投球で存在感を見せつけた。  7点を追う8回から4番手で登板。先頭の京田を直球で押し込み、左飛に打ち取ると、ここから奪三振ショーが始まった。平田を外角高めの変化球で空振り三振、続くビシエドは外角低め154キロの直球で見逃し三振で3者凡退。9回のマウンドにも上がり、工藤、モヤ、福田を3者連続空振り三振。高卒3年目右腕が甲子園の注目を一身に浴びた。  ルーキー年の16年10月1日巨人戦(甲子園)でデビュー。1回無失点と好投したが、期待された昨年は故障に泣き、昨年12月には腰部ヘルニアの手術も受けた。そこからリハビリを経て、この日、1軍のマウンドに戻ってきた。  5者連続三振を奪ったことについて「それは自信になる。真っすぐでファウルも取れていたので。次に生かしていきたい。1回じゃダメなので、切り替えるところは切り替えてやっていきたい」と冷静に話した。  金本監督は「まあ、2年前からずっと期待している投手やけど。どうかなあ。ファームで見ていたけど、リリーフに向いているのかなとね。タイプ的に。先発で出ないものをリリーフで出せる気はしますけどね。誰しもそうかも分からんけれど。楽しみな投手には間違いないですね」。香田投手コーチは「今季初登板でいいところを見せてくれましたね。次は僅差のところで、どういうピッチングをするのか見てみたいですね」。今後もリリーフとしての起用になる見込み。虎の新たな継投策の切り札として期待が高まる。

◆高卒3年目の大型右腕、阪神望月惇志投手(20)が5者連続三振の衝撃的な今季初登板を果たした。7点をリードされた8回に4番手として登板。先頭の京田を左飛に打ち取ると、ここからすさまじい奪三振ショー。リーグ打率2位の平田を外角高めの変化球で空振り三振。続くビシエドには外角低めの直球で見逃し三振。9回は3者連続三振で敗戦ムードに沈む甲子園を沸かせた。  「(5者連続三振に)自信になる。真っすぐでファウルも取れていたので。次に生かしていきたい。1回じゃダメなので、切り替えるところは切り替えてやっていきたい」  デビュー戦となった16年10月1日の巨人戦で1回無失点と好投した。しかし、昨年は右肘痛や腰痛などで1軍登板なし。同12月には腰部ヘルニアの手術も行うなど故障に苦しんだが、今季は2軍戦で8試合に先発して2勝。この日今季初昇格を果たした。  金本監督は「まあ、2年前からずっと期待している投手やけど。どうかなあ。ファームで見ていたけど、リリーフに向いているのかなとね。タイプ的に。先発で出ないものをリリーフで出せる気はしますけどね。誰しもそうかも分からんけれど。楽しみな投手には間違いないですね」と絶賛。当面はリリーフとしての起用になる見込み。最速155キロをマークした右腕が虎の新たな期待のホープとなりそうだ。【古財稜明】
 ◆望月惇志 もちづき・あつし。1997年(平9)8月2日生まれ、神奈川・横浜市出身。5歳で野球を始め、芹が谷中学時代は「横浜南ボーイズ」に所属。横浜創学館では3年時に最速148キロをマークして夏県ベスト8。15年ドラフト4位で阪神入団。190センチ、89キロ。右投げ右打ち。

◆代役4番が意地の一打を放った。糸井の骨折離脱により、2戦連続で4番に座った阪神陽川が、金本監督の起用に応えた。  4点を先制された直後の1回1死一、三塁。カウント2-2からの5球目、中日小笠原が投じた外角低めの127キロチェンジアップにうまく対応した。バットを折られながらも、打球は左翼の芝生に弾んだ。  「どの球がきても打てるようなタイミングで待っていた。結果を求めていくだけです」  金本監督は「あとは一番苦手とする速い球への対応ができたら、もう少し、もう1歩、前進とは思うけどね」と期待が大きいからこそ注文をつけた。これで6月29日ヤクルト戦(神宮)から4戦連続打点。得点圏では28打数14安打と驚異の打率5割を誇る。7回にはうまく流して右安打。今季8度目のマルチ安打を記録した。「どの打順でもやることは一緒。結果を求めてやっていくだけ」と背番号55は前だけを向いていた。【真柴健】

◆阪神が最下位中日に痛い星を落とし、4位に転落した。先発ランディ・メッセンジャー投手(36)が自己ワースト10失点を喫し、完敗。ビジター6試合を5勝1敗で乗り切って本拠地に戻ったが、甲子園では引き分けを挟んで6連敗となった。この日、主砲糸井嘉男外野手(36)が骨折で出場選手登録を抹消。苦しい7月戦線だが、代役4番で2安打1打点の陽川尚将内野手(26)、5連続三振を奪った望月惇志投手(20)ら、若トラを含めた総力戦で踏ん張るのみだ。  メッセンジャーは自己ワーストの大乱調で5敗目を喫した。1回は2死から死球を挟んで4連打を食らって4失点。中盤以降は立ち直ったかに見えたが、6回は不運な当たりやバントで4安打を許し、さらに3失点した2死一、二塁で降板した。2番手マテオも走者2人を生還させ、5回2/3を被安打12で10失点(自責9)。被安打と失点はともに来日9年目で自己ワーストの数字となった。  「ボールが人のいないところに飛んでいった。ついていなかったね。自分としてはイライラするゲームだった。ただ、自分自身のボールは良かったと思うし、早く切り替えることが大事だと思う」。試合後は気丈に振る舞ったが、リーグ2位だった防御率は2・45から3・14まで急降下。金本監督は「向こうがうまく集中打を固めたという見方もあるけど、ちょっと粘りがなかったような気はした。いつものメッセとは違った」と首をかしげた。  先週は横浜、神宮の敵地6連戦を5勝1敗で乗り切った。勢いのまま本拠地に戻り、大黒柱でまさかの大敗は悔しい。これで甲子園戦は引き分けを挟んで6連敗。指揮官は会見の最後、「(球場が)どこでも勝ちたいです」と力を込めた。【佐井陽介】

◆中日平田が球宴出場の御礼快打で、13安打10得点の大勝を呼び込んだ。6月23日のDeNA戦以来、今季2度目の3番右翼。初回2死走者なしでメッセンジャーの146キロの直球を強振。打球は右翼線をきれいに転がった。「いい感じで打てた。右へしっかり打てた」。平田にとって好調時のバロメーターとなる右打ちを自画自賛した。そこから満塁の好機が生まれ、高橋、福田の連続適時打で一挙4点を奪い主導権を握った。  3回にも先頭でセンター前へクリーンヒットを放つと、6回にもショートへ内野安打。ダメ押しの8点目をもぎ取り、メッセンジャーをマウンドから引きずり降ろした。続くビシエドの左中間への二塁打では、一塁から本塁へ激走。今季4度目の2桁得点を運んだ。  「右中間、左中間への打球で本塁へかえって来れるか、来れないかで違ってくる。かえることが他の選手への刺激につながる」。前日監督推薦で球宴出場を決めたお礼とばかりに、今季7度目の猛打賞。昨年痛めた右膝の故障も癒えた。平田の全力疾走が、この日から始まった前半ラスト9連戦を勢いをもたらせた。  「タイムリーが出たから点が取れたんだろ」。残った借金が8つあるだけに森監督はサバサバと答えた。中日一筋13年目の平田は「球宴では記憶に残るプレーをしたい」と意気込む。連敗ストップをけん引したこの日のプレーは、竜党の目に焼きついたはずだ。【伊東大介】

◆阪神糸原が球宴選出御礼の鮮やかなタイムリーを放った。  3点を追う4回2死一、二塁。小笠原の外角スライダーに逆らわず、左翼線適時二塁打を放った。「1打席目で凡退していたので、次につなげられればと思いました。タイムリーになったのは良かった」。この日は2安打をマーク。前日2日には監督推薦での球宴初出場を決めており、存在感を示す働きだった。

◆阪神の高卒3年目・望月惇志投手(20)が、3日に2年ぶりに1軍昇格する方向であることが2日、わかった。中日戦から始まる9連戦は先発陣はそろっていることから、中継ぎ待機になる模様だ。2軍では先発陣の一角として登板しており、ロングリリーフも十分可能。最速158キロの大器が虎投の"ジョーカー"となる。 2軍戦で結果を積み重ねてきた20歳の望月が、ついに1軍切符を手に入れた。2016年10月1日の巨人戦(甲子園)、高卒1年目での衝撃の1回無失点デビューから、およそ1年半-。17年12月の腰部ヘルニア手術と、その後の地道なリハビリを乗り越えて、ヒノキ舞台に帰ってきた。  回復は順調だ。5月の2軍戦では自己最速158キロをマーク。イニング数も順調に伸ばし、今では2軍の先発ローテに定着。10試合に登板し、2勝1敗、防御率3・35の数字を残してきた。  3日からスタートする9連戦。ローテの中心だった秋山が抹消されているが、岩田やD1位・馬場皐輔投手(仙台大)の再昇格、才木の先発復帰などで頭数がそろう。望月はこの日抹消された伊藤和に代わって、中継ぎ待機となる模様だが、ロングリリーフも可能な右腕が加われば、ブルペン陣の厚みは増す。  望月にとって1歳下の才木は、すでにプロ初勝利を挙げている。6月30日のヤクルト戦(神宮)では7球で危険球退場となった岩貞に代わって緊急登板。6回3安打無失点の好投でチームを救った。後輩に負けてはいられない。ぐんぐん気温が上がっていく厳しい夏場の連戦。望月も"ジョーカー"としての働きから、1軍定着を狙う。 この日、甲子園で投手指名練習を見守った香田投手コーチは「先発の人には粘り強くいってほしい。気持ちの強さが必要。リリーフ陣は次の人にいい形でつなげられるよう、持ち場、持ち場で仕事をしてほしい」と改めて投手陣全体の奮起を期待。未完の大器、望月が覚醒すれば、チームにとってこれほど大きな戦力はない。 ★望月デビューVTR  シーズン最終戦となった2016年10月1日の巨人戦(甲子園)で6-0の九回にプロ初登板。先頭のギャレットに自己最速153キロを計測し、最後は149キロで空振り三振。代打・亀井に左前打されたが、中井は直球で二ゴロ、代打・堂上も内角高め150キロで遊ゴロに打ちとり、1回1安打無失点。18球中15球が直球で、金本監督は「1イニングだけとはいえ、なかなか高卒1年目でね、1軍のマウンドで出せないと思うし。大器の片りんというか、見えたね」と絶賛した。

◆悲壮覚悟! 超人抜きでも勝つ!! 阪神・金本知憲監督(50)が2日、3日の中日戦(甲子園)から始まる前半戦最後の9連戦へ向け、東京から帰阪した。死球で右膝付近を負傷した糸井嘉男外野手(36)について「骨折の疑いあり...」と顔をしかめたが、新外国人のナバーロ、新4番の陽川を軸に最大級の危機に対応。5割ターン(6勝3敗以上)を誓った。 もちろん、驚異の回復を信じている。でも、まともに歩けないだけに特効薬がないことはわかっている。糸井負傷という虎にとって今季最大級のピンチ...。午前9時半過ぎ、羽田空港に姿をみせた金本監督が、厳しい現状を説明した。  「骨折の疑いありやから。わからん、きょう(2日)検査だから...。きょう(結果が)分かるんじゃない? 病院にいって。(出場選手登録を抹消するかどうかも)わからん、わからん、きょう次第でしょ」  6月30日のヤクルト戦(神宮)で右膝付近に死球を受け、途中交代した糸井。前日1日の同戦はベンチ入りせず、この日に精密検査を受けたが、球団は結果を発表しなかった。患部の腫れだけなのか、それとも-。午後3時の公示では抹消されず、3日に最終判断が下される模様だが、少なくとも、即スタメン復帰は極めて厳しいといえる。 打率・301、10本塁打、40打点、15盗塁など軒並みチームトップの4番。前半戦最後の9連戦を前に痛すぎるが、指揮官は超人不在を想定して覚悟を決めた。カギは前日に4番を託した陽川、そして外野の代役が濃厚なナバーロだ。  新助っ人のスタメンについて「まぁな。今、中谷が"ノー感じ"(打率・226)だから」とうなずくと腹をくくった。  「糸井がああいう状態やから、仕方がない」  ロサリオの2軍落ちで緊急補強したナバーロは前日に「3番・左翼」で初スタメン。3打数無安打も押し出し四球をもぎとり、守備でもバレンティンの痛烈なライナーを好捕。6月29日の初打席での代打適時打など、まだ昇格3試合ながら順応を見せており、期待する価値は十分にある。  本人も「(糸井は)チームの中心を担っているから、出られるに越したことはないが。自分のやるべきことをやって、少しでも貢献できればと思うよ。まだ3試合で簡単ではないが、毎打席アジャストしていきたい」と穴を埋める決意。甲子園デビューに向けても「歴史ある球場だし興奮している」と腕をぶした。 中日先発は小笠原、大野雄、笠原の左腕3枚が予想されるが、左を苦にしないのも強み。3番・福留、4番・陽川、5番・ナバーロの新クリーンアップが濃厚だ。  チームは2連勝で、借金2。ヤクルトと同率2位で、首位広島を6・5ゲーム差で追う。金本監督は「(前半戦で借金を)そりゃ、返したいですよね。もちろん。最低(限)の目標ですよ」と宣言した。アクシデントは痛いが、穴を埋めようとする男たちが"劇薬"になることもある。そこに賭ける。まずはきょう、5連敗中の甲子園(1分け挟む)で6月9日以来の勝利をつかみ、9連戦を最低でも6勝3敗。今こそ「執念」-。どんな逆風でも、立ち向かう。 (阿部祐亮)
★糸井、負傷VTR  6月30日のヤクルト戦(神宮)の八回、風張の147キロ直球を右膝付近に受けて、途中交代。試合後は足を引きずりながらも「病院やな」と努めて明るく振る舞っていたが、すねに腫れがあり、翌7月1日の同戦は球場に姿をみせず。チーム宿舎などで静養に努めた。球団関係者によると通常の歩行も難しい状況だといい、金本監督は1日の試合後「ちょっと、しんどいかもわからん。(抹消も)ありやし...」と話していた。

◆中日がメッセンジャーの立ち上がりを攻め、一回に4長短打で4点を奪った。2死満塁から高橋が右前に2点適時打を放ち「フルカウントから2球ファウルで粘れたことがヒットにつながった」と喜んだ。  続く福田も右翼線二塁打で2点を追加。「良い流れに自分も乗ることができた」と笑顔を見せた。6月30日は2安打、1日は3安打と貧打で巨人に連敗したが、一転して打線がつながった。

◆阪神の高卒3年目の望月が八回から登板し、5者連続三振を含む完璧な投球で2回を0点に抑えた。2016年10月1日以来となる2試合目の登板。けがに苦しみ、オフには腰部ヘルニア手術を受けた。「けがとかいろいろあったけど、1軍のマウンドで投げられて、いいマウンドだと思った」と話した。  最速155キロの直球で中日打線を押し込み「自信にもなるし直球でファウルが取れた。次に生かさないと」と先を見据えた。

◆中日の小笠原は六回途中3失点で、6月13日以来の3勝目を挙げた。打線の援護を受けながら、4四球を与えるなど「テンポが悪く野手の皆さんに迷惑をかけた」と納得しなかった。  10-2の六回は先頭打者に安打を許し、2死後も四球と内野安打で走者を出し、降板を告げられた。きっちりと回を締め切れなかった小笠原に、森監督は「何も知りません」と素っ気なかった。

◆サッカーW杯で0-2から日本を逆転したベルギーを見て深夜にうなった俺だったのだ。「ホンモノって凄ぇー!!」と...。  では、交流戦明け広島に3連敗した後、DeNA、ヤクルトに猛打爆発で5勝1敗のわが阪神はホンモノなのか? この6試合、相手先発投手のバリオス、飯塚、今永、山田大、ハフ、寺島と申し訳ないがB級投手(今永は本来はA級だけど調子を崩している)。この6投手の今季合計は5勝21敗。ちなみに阪神を封じた大瀬良、野村、岡田の3人で今季19勝7敗である。  だから、本日の小笠原、ここまで勝ち星は2つだけど対阪神の防御率は1・89! この苦手を沈めればホンモノと大注目していたが5回2/3、6安打3得点(自責2)...バッタもんとは言わないけれどホンモノにはまだ遠し...猛虎打線よA級を打ちホンモノになってくれー!!  6打者中5奪三振で150キロ超えビシビシの3年目の若虎望月よ、160キロ超えのホンモノのリニア投手となれ~!? そして、本当のホンモノ福留さまの3000塁打はベルギー級でした。おめでとう!!

◆そういう風に先入観を持ちたくないんですが...とシャイなトラ番サブキャップの長友孝輔が電話の向こうでポツリという。  「4月12日の甲子園、広島戦でメッセンジャー投手は二回二死一、三塁で丸、松山に連続四球...3点目を失って...微妙な判定にツカツカとマウンドから球審に▼★□×ッと何か口走って『退場』になりました。あの時の球審が今日の球審白井さんなんですョ。来日9年目でいわゆる"危険球退場"以外でメッセンジャー投手は『退場』となった。やはりデリケートな部分でどんな感じになるのだろうか...と注目してくださいョ」 ほぼ3カ月ぶりの顔合わせだ。そう思いつつ見ているといきなりポンポンと二死をとってメッセンジャーの立ち上がりはアハハ...何の心配もないじゃないか...ドキドキして損した...と思ったら平田の二塁打からビシエド内野安打...アルモンテ死球で高橋、福田の右前への連打...おいおい4失点だョ。  みるとメッセは冷や汗がドドーッ。考えられない失点である。そういうメンタルの部分を引き出す長友のデリカシーは的中してしまったのだろうか。  だけど...阪神打線だってガク然としてはいなかった。すぐその裏、糸井骨折で4番不在の若虎打線はそれでも"反撃"の気迫をのぞかせた。  サッカーW杯ロシア大会は決勝トーナメント1回戦で、日本はベルギーに2点先行して「8強の夢」に手がかかった。しかし...世界ランク3位のスピードとパワーのベルギーはそこから牙をむき、ロスタイムの土壇場で西野ジャパンは涙をのんだ。 この日の当番デスク大沢謙一郎は、睡眠不足だったからか、そのスコアにひっかけて夕方の会議に"願望コンテ"を出した。  1面=虎は勝ち切る! 2-0から福留3ラン!!  なんだかその後の甲子園のムシ暑い展開をみますと六回に中日はエラーからみで5点追撃だ。メッセ無念のKO...あわててマテオが救援です。この時、甲子園はポツポツと雨が降り始めた。まさに涙雨...どうすりゃいいのさ、2-10。  九回に2点を奪ったが、ロスタイムに決着がついた日本-ベルギーのような死闘を演じることはできなかったのであります。  1962(昭和37)年のこの7月3日の阪神-巨人(甲子園)はベテラン渡辺省が先発して4-2と2点リードしているのに監督藤本定義は「嫌な予感がした」と突然、エース村山を投入して逃げ切った。この結果、勝ち星は渡辺につき、村山は32球全力で投げきったが酷使ではないのか? という疑問がわき起こる。  投手起用ではいまだに名人といわれる藤本定義はこの時、さすがに記者たちを長いすに座らせて「村山の好調ぶりと起用」について延々と20分ぐらいまくし立て、プレスルームの横を通り過ぎる村山にわざわざ大声で「ナイスピッチング!」と大げさな声をかけ...それからまた延々と「なぜこの継投が必要だったか...」についてまくし立てたのだ。 この夜、突然、2年ぶりに甲子園のマウンドを踏んだ望月惇志。この1メートル90の未完の大器は150キロを超す剛球を投げ呆気にとられた中日打線は5連続三振...敗戦のなかでの衝撃! これ以上の説得力をもった起用は見事という他はない。まさに"伊予狸"の再演の継投だった。この夜の甲子園の激辛のなにかで溜飲をさげる"痛快な1球"だった...。

◆本拠地初登場となった新助っ人のナバーロが、5打席目で甲子園初安打だ。「5番・左翼」で2試合連続スタメン。4打席凡退したが、九回、鮮やかに三遊間を破る左前打を放った。「なかなか結果が出ていなかったけど、あしたにつながるヒットかなと思う」。日本のストライクゾーンへの適応などには課題を残すが、6月29日のヤクルト戦(神宮)の来日初打席での安打以来、11打席ぶりの快音に力強く前を向いた。

◆--陽川は変化球をうまく打てた  金本監督 「あとは一番苦手とする速い球への対応。それができたら、もう少し、もう一歩前進と思うけどな」  --望月が衝撃的な復帰  「2年前からずっと期待している投手やけど。ファームで見ていたけど、リリーフに向いているのかな、タイプ的に。先発で出ないものがリリーフで出せるような気もしますよね。誰しもそうかもしれないけど。楽しみな投手であるのは間違いないですね」  --腰の手術を経て、さらに球速も上がった  「球速は(もともと)出ていたよ。球の質というのがちょっと...球のキレ、体のキレが失われていた部分がね、手術前かな、昨年とか。それが戻ってきたような気がしますよね」  --甲子園で6連敗  「どこでも勝ちたいですよ、そりゃ」

◆糸原が1-4で迎えた四回二死一、二塁で小笠原の129キロ変化球を逆方向へ鮮やかに弾き返し、左翼線への適時二塁打を放った。2安打1打点で2試合連続で打点をあげた。「1打席目は凡退(遊ゴロ)していて次につなげようと思っていました。それがタイムリーになってよかったです」。勝負強い1番としてチームに貢献していく。

◆いきなり4点を追う悲惨な展開だった。一回一死一塁。どんよりとした空気が漂う中、鋭い打球を右前に運んだのは、頼れる主将、福留だった。  タイガースガールズが花束を届けに走る。受け取る本人は一瞬、「?」という表情でスコアボードをみた。史上57人目となる通算3000塁打達成。2016年に達成した2000安打のように指折って数えにくいカウントダウンものではある中で、きっちりと"1コマ"進んで決めた。  41歳2カ月での到達は谷繁元信(41歳7カ月)、山崎武司(41歳5カ月)に次ぐ3番目の年長。糸井の右足腓骨骨折により、左翼から今季初めて右翼に戻るなど馬車馬のように働いている。  試合後は言葉を発することなく、クラブハウスへと急いだ。勝ってこそ。13年ぶりのリーグ優勝にすべてを捧げる男の背中がそう語っていた。 (阿部祐亮)

◆阪神に快勝し、連敗を2で止めた。13安打10得点の猛攻にも、森監督は「タイムリーが出たから点が入った」と冷静だった。序盤でメッセンジャーを攻略。一回は二死無走者から満塁とし、高橋が「良いところに落ちてくれてよかった」という右前打で2点を先制。福田も2点二塁打で続き、一気に4点を奪った。土井打撃コーチも「まずは打ってくれないと始まらないからね」とほっとした表情だった。

◆あれあれ...。不運が続き、10勝目をかけて先発したメッセンジャーがまさかの10失点。チームの勝ち頭がまさかの5敗目を喫した。5回2/3を投げ、ともに自己ワーストの12安打10失点だった。  「そういう(不運な)時もあるかな。打球が強かったり、弱かったり。ついていないのが多かった」  一回二死二塁でビシエドの打球が高くバウンド。メッセンジャーのグラブをかすめ、内野安打に。その後、死球で満塁とすると連打を浴びて4失点。五回にもビシエドに右中間を破られる二塁打と味方の適時失策で追加点を献上すると、六回にも連打と四球で一挙5失点を許し、悔しがりながらマウンドを降りた。  郭泰源(西武)の6度を上回り、NPB外国人最多となる自身7度目の2桁勝利が迫っていたが、この日はお預け。ただ下を向いてばかりいられない。前日2日に監督推薦で来日9年目にして初めて球宴の出場が決まっていた。  虎のエースは「早く切り替えることが大事だと思います」と前を向いた。次回登板は9日の広島戦(マツダ)の見込みだ。次こそ勝って2桁勝利を決め、気持ち良く夢舞台に臨む。 (織原祥平)

◆主砲の意地をみせた。4番に座って甲子園初見参の陽川が0-4の一回一死一、三塁、追い込まれてから小笠原の低め127キロの変化球に食らいつき、左前適時打。4試合連続打点でチーム初得点をたたき出した。 「どんな球が来てもいいタイミングで待とうと思っていました。しっかり結果を求めてやっているので、結果がついてきてくれたらいいと思います」  四球、凡退で迎えた七回の第4打席でもカウント2-2から岩瀬の直球を右前へ弾き返した。2安打1打点で出場5試合ぶり、今季8度目のマルチ安打をマーク。大敗のなかでも存在感をみせつけた。  21試合出場で打率・360(75打数27安打)、3本塁打、23打点と絶好調。その要因を「(球を)追いかけず、踏み込んでいく。しっかり自分のスイングで積極的にいき、追い込まれてからも当てにいかず、コンパクトに自分のスイングすることです」と説明する。  今季は2ストライクと追い込まれてから同・386(44打数17安打)、2本塁打、15打点とバットでも執念を体現してきた。打席のなかで追い込まれてからは、すり足打法に切り替えるなど、チームへの献身を貫く姿勢が大卒5年目でのブレークを支えている。  「どの打順も役割は一緒なので。結果を求めてやるだけです。きょうはきょう。また明日に向けてやってきます」  表情を緩めることなく、クラブハウスへ消えた。周囲からの信頼感は日に日に増している。糸井離脱の大ピンチを自慢の打棒で救う。 (新里公章)

◆ドエライ若虎や!! 3日に1軍に初昇格した阪神の高卒3年目・望月惇志投手(20)が、中日戦(甲子園)の八回から登板、2回無安打無失点ピッチ。MAX155キロを投げ、5連続三振を奪った。右足腓骨骨折で抹消された糸井嘉男外野手(36)に代わり、4番に入った陽川尚将内野手(26)は4試合連続打点を挙げた。 1球投げるごとに高まっていく球場のボルテージを、心の底から味わった。2年ぶりに1軍のマウンドに帰ってきた望月が確かな輝きを放った。  「こうして1軍のマウンドで投げられて。応援もすごくて、気持ちよかったじゃないですけど...。本当にいいマウンドだなと思いました」  2016年10月1日、巨人戦(甲子園)以来の1軍マウンドは7点ビハインドの八回だった。  先頭・京田への初球に球場がざわめく。153キロ。3球で左飛に打ち取ると勢いづいた。平田、ビシエドを連続三振に斬ると、九回も続投。鋭く落ちるフォークも織り交ぜ、圧巻の3者連続空振り三振。イニングをまたいで5連続三振を奪って、最速は155キロだ。  金本監督も「先発で出ないものがリリーフで出せるような気も」と太鼓判。今後もリリーフとして起用を続ける方針だ。 高卒1年目のルーキーイヤーに1軍最終戦で153キロを投げ、1回無安打無失点に抑える満点デビュー。その後の秋季キャンプでも1軍に帯同したが、順風満帆とはいかなかった。そのキャンプ中に右肘を痛め、2年目の昨季には腰痛発症。度重なるけがに泣かされてきた。  決断が、転機になった。17年12月。腰部ヘルニアの手術に踏み切った。人生で初めての手術。正直、怖かった。  「迷いました。本当にうまくいくかとか、順調に回復できるかとか...。でも、それよりも腰に不安を抱えたままいる方が怖かった。スッキリするなら、『受けよう』と」  周囲の人にも相談し、迷いをなくして手術台へ向かった。その手術は無事成功。目が覚めて数時間後には元気に歩いていたほどだった。「早く投げたいって思いました」。1軍のマウンドで投げるこの日を、ずっと思い描いてきた。 「練習か試合かとか、1軍か2軍かとか以前に、今こうして投げられているのはいろんな人が支えてくださったおかげだと思うんです。挙げたらキリがないけど、これからマウンドで返していきたい。僕、まだまだこれからですから」  復帰マウンドで示した確かな存在感。望月のサクセスストーリーは、ここから始まる。 (箭内桃子)
望月に空振り三振を奪われた中日・平田 「非常にいい真っすぐを持っている。セ・リーグにいないタイプの投手」

◆6月30日のヤクルト戦(神宮)で死球を受け右膝付近を負傷していた阪神・糸井嘉男外野手(36)が3日、今季初めて出場選手登録を抹消された。球団は右足腓骨の骨折と診断されたと発表。糸井を欠いたチームは甲子園6連敗を喫し、4位に後退したが、金本知憲監督(50)は「そんなに長引かないだろうという場所だから」と早期復帰の可能性を示唆。超人の"超人的回復"に期待が膨らんだ。 痛すぎる。いくら超人でも、どれだけ回復が早くても、虎は当面「糸井抜き」で戦わなくてはならない事態に陥ってしまった。エースのメッセンジャーで5-10と大敗したゲーム内容も痛恨だったが、試合前練習後に行われた球団広報の発表もショッキングだった。  「糸井選手ですが、土曜日(6月30日)のヤクルト戦(神宮)でデッドボールを受けまして『右足腓骨骨折』です。昨日、大阪府内の病院で診察を受けております。今後については未定です」  6月30日に死球を受け、翌7月1日の同カードを欠場していた。前日2日に病院へ向かった糸井に突きつけられたのは「骨折」という現実。この日もクラブハウスを訪れたとみられるが、そのまま今季初めて出場選手登録を抹消された。  負傷したゲームまでチームの全70試合に先発出場。打率・301、75安打、10本塁打、40打点、15盗塁などはいずれもチームトップだった。6月2日からは22試合連続で4番に入った。超人的に虎を引っ張ってきた男を欠いては当然、攻め手も限られた。 メッセンジャーの大乱調で一回から4点ビハインド。一度は2点差まで迫ったが、12安打を放つも5得点に終わった。甲子園での白星が遠い。6月9日のロッテ戦で勝って以来、1分けを挟み6連敗だ。しかも甲子園では3戦連続で2桁失点となり、2位タイから一気に4位転落だ。  また借金3。前半戦5割ターンが、またかすんだ。しかも、絶対的な主力が欠けた。金本監督も「痛い? 当然でしょう」と顔をしかめる。だが続けて、この最悪の状況の中でもまだ"救い"があることを明かした。  「骨に傷はあるんだけど、そんなに長引かないだろうという場所だから」  幸いにも重傷ではない。超人による超人的な奇跡の回復が実現すれば、早期復帰も見えてくる。  糸井は7月13、14日には、選手間投票によって選出された「マイナビオールスターゲーム2018」(13日京セラ、14日熊本)も控えている。球団広報は「オールスター(への出場の可否)も含めて、今後は未定」と語るにとどめた。出場を辞退すれば、その後10試合出場できなくなるため、辞退の判断を先送りにした。  患部の状態を確認しながら、チーム、そして糸井は最短復帰への道を探る。けがをしてもなお超人であることを示してくれれば、虎は救われる。
★野球協約第86条(出場選手の自動抹消)  球宴に選抜された選手が辞退したとき、その選手の出場選手登録は自動的に抹消され、所属球団の球宴終了直後の年度連盟選手権試合が10試合を終了する翌日まで、再び出場選手登録を申請することはできない。球宴前から出場登録を抹消されていた場合も同様の扱いとする。 ★阪神・メッセンジャーの腓骨骨折VTR  昨年8月10日の巨人戦(東京ドーム)の七回、打球が右足を直撃。緊急降板し、翌11日に東京都内の検査で右足腓骨(すねの骨)骨折が判明した。当初はシーズン中の復帰は絶望的と思われたが、米国に一時帰国して手術を受け、8月下旬には再来日。リハビリを経て9月27日のウエスタン・広島戦(甲子園)で実戦復帰し、10月10日のシーズン最終・中日戦(甲子園)で1軍復帰を果たした。

◆望月が八回、ビシエドから奪った見逃し三振はストライクゾーンからボール1個分外れていたようにも見えた。それでも球審が手を挙げたのは、勢いがあったということだろう。持ち味である速球を中心に組み立て、制球力もよかった。また、直球一本にしぼっている平田に対し、変化球で崩しにいった原口のリードも光っていた。  望月の中継ぎ構想には賛成する。150キロを超える直球を持っているのだから、変化球はフォーク、カーブを磨けば十分である。あとは、空振りを取れる球やゴロに打ちとる球などのケーススタディーを重ねていけばいい。そのためにもイニング途中からではなく、走者がいない状況で送り出してほしい。  これまで阪神は試合終盤を外国人投手に頼ってきた。望月、才木、福永ら若手の台頭次第では今後の編成方針を大きく変えられる可能性がある。  野手ではようやく陽川、糸原らが存在感を示してきた。ならば、投手も-。結果が求められる金本政権3年目だが、ぜひ、辛抱に辛抱を重ねて、望月らを一人前にしてほしい。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
413010.577
(-)
0
(-)
71366
(-)
316
(-)
83
(-)
41
(-)
0.264
(-)
4.13
(-)
2
(-)
ヤクルト
343610.486
(-)
6.5
(-)
72319
(-)
344
(-)
65
(-)
38
(-)
0.257
(-)
4.38
(-)
3
(↑1)
巨人
353810.4795
(↑0.008)
7
(↑0.5)
69331
(+6)
298
(+5)
68
(+1)
37
(-)
0.261
(↓0.001)
3.86
(-)
4
(↓2)
阪神
343710.4789
(↓0.007)
7
(↓0.5)
71274
(+5)
304
(+10)
41
(-)
42
(-)
0.243
(↑0.002)
3.77
(↓0.07)
5
(-)
DeNA
323820.457
(↓0.007)
8.5
(↓0.5)
71271
(+5)
310
(+6)
84
(+1)
48
(+2)
0.246
(-)
3.92
(↓0.04)
6
(-)
中日
334110.446
(↑0.008)
9.5
(↑0.5)
68296
(+10)
349
(+5)
47
(-)
38
(-)
0.259
(↑0.002)
4.45
(↑0.01)