1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DeNA |
0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 5 | 9 | 0 |
巨人 |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | 0 | × | 6 | 5 | 2 |
勝利投手:谷岡 竜平(2勝1敗0S) (セーブ:マシソン(0勝2敗3S)) 敗戦投手:田中 健二朗(0勝1敗0S) |

◆巨人は2点を追う6回裏、坂本勇が2ランを放ち、同点とする。直後に2点のリードを許すも、7回に陽と宇佐見の2者連続適時二塁打で4点を奪い、逆転に成功した。投げては、4番手・マシソンが今季3セーブ目。敗れたDeNAは、救援陣がリードを守りきれなかった。
◆巨人沢村拓一投手が、危険球で退場した。 1点リードの8回2死三塁。カウント1ー1から2度サインに首を振って選択した153キロの直球が、DeNA桑原の頭部をかすめた。 丹波球審が沢村の危険球退場を宣告。2死一、三塁とし、マシソンがマウンドへ上がった。
◆DeNAエディソン・バリオス投手が、5回までパーフェクト投球を披露した。 巨人戦に先発、初回から凡打を重ねた。5回終わって奪三振は2つも10個の内野ゴロを打たせ「ストレート系と変化球をおりまぜた配球ができた。曲げる位置も打ち取るピッチングができた」と手応え。しかし6回、先頭大城に初ヒットを許すと坂本に同点2ランを浴びた。6回2安打2失点の好投は報われず、白星はつかなかったが、アレックス・ラミレス監督は「すばらしい投球。勝てなければいけないピッチングだった」とたたえた。
◆巨人が逆転で3連勝を飾った。2点を追う7回、陽の同点二塁打、代打宇佐見の逆転二塁打で一挙4点を奪い逆転に成功。8回に1点を返された後、沢村がDeNA桑原への死球で危険球退場すると、守護神マシソン投入。マシソンは回またぎで9回をピシャリ、3セーブ目を挙げた。2番手谷岡が2勝目。DeNAは中継ぎ陣が踏ん張れず、連敗。
◆巨人宇佐見真吾捕手(25)が決勝の2点適時二塁打を放った。 同点の7回2死二、三塁、代打で登場。カウント0ー1から、DeNA三上の外角高め150キロ直球をはじき返した。打球はバックスクリーン左のフェンスに直撃し、走者一掃の2点適時打となった。打席では初球の150キロ直球に遅れているとみるや、修正。2スイングで結果を残した。 今季はここまで出場6試合にとどまるが「みんながつないで入れた打席。とにかくつなげればという気持ちでした。少ないチャンスで結果を残さないと。1回1回のチャンスを無駄にしないように」と振り返った。 高橋監督も「代打でもスタメンでもチャンスがあると思う。打つことも持ち味の1つの選手。今日は本当にいい打撃をしてくれた」とほめた。
◆巨人沢村拓一投手(30)が、危険球で退場した。 1点リードの8回2死三塁。カウント1ー1から2度サインに首を振って選択した153キロの直球が、DeNA桑原の頭部をかすめた。 丹波球審が沢村の危険球退場を宣告。2死一、三塁とし、マシソンがマウンドへ上がった。 マシソンは後続の神里を空振り三振に仕留めると、回またぎとなった9回も3者連続空振り三振で1点リードを守りきった。 試合後、沢村は「マシソンに申し訳ないことをしてしまった。次は逆に自分がカバーできるようにやっていかないといけない」と神妙な表情で話した。
◆巨人先発のドラフト1位ルーキー鍬原拓也投手(22)が、6回7奪三振4四球2失点もプロ2勝目は逃した。 立ち上がりから持ち味の直球を主体にした。初回先頭の桑原にいきなり四球を出したが、後続を断った。3回まで2四球と耐え、1安打無失点。「フォアボールの後もバッターを攻めて打ち取れたことは収穫です」。前回登板の6月26日広島戦では四死球から崩れ、3回途中7失点と炎上した反省を生かした。 4回2死一塁から柴田に先制2ランを浴びたが、自己最多の106球を投じ、6回まで試合を作った。「ホームランを打たれてしまったことは実力不足。もっと再現性を高めたい」と次回への課題を口にした。
◆巨人マシソンが窮地を救った。 1点差の8回2死三塁、打者桑原に沢村が頭部死球を与えて危険球退場を宣告された。急きょマウンドに上がるも「ブルペン陣みんなで戦っている。ピンチで助けないといけない」と、イニングまたぎの4者連続三振で3セーブ目を挙げた。沢村も「マシソンに申し訳ないことをしてしまった。次は逆に自分がカバーできるようにやっていかないと」と頭を下げた。
◆巨人の「壁ドン」がさく裂した。宇佐見真吾捕手(25)がDeNA12回戦(東京ドーム)の7回2死二、三塁、代打で決勝の勝ち越し2点適時二塁打を放った。直前の2死満塁から同点2点適時二塁打を打った陽岱鋼外野手(31)との2連続フェンス直撃打で試合を決めた。劣勢から2度追い付く1点差勝利。伏兵の一振りで、5位転落の危機を逃れ、3位浮上に成功した。 宇佐見の「壁ドン」がさく裂した。同点の7回2死二、三塁、代打で登場。DeNA三上の外角高め150キロ直球をねじ伏せた。「入るかなと思ったんですけど」と手応え十分の一撃はドーンと勢いよくバックスクリーン左のフェンスをたたいた。陽の同点打に続く、決勝の2点適時二塁打に「みんながつないで入れた打席。とにかくつなげればという気持ちでした」と笑みがこぼれた。 伏兵がチームを救った。DeNA先発バリオスの前に5回まで無安打。2点を追う6回に代打の切り札・阿部のカードを切らざるを得なかった。7回に残された左の代打は宇佐見、吉川尚、重信。今季わずか出場6試合目だった宇佐見は「一瞬で集中しました。少ないチャンスで結果を残さないと」と気持ちを高ぶらせて結果を残した。 つながれた打席での集中力は高い。ソフトボールをやっていた小学3年時、監督だった父に怒鳴られた。当時はエース。失点時にマウンドでふてくされた態度を取ったのが原因だった。「野球は1人じゃできないと、めちゃくちゃ怒られました。後ろで守る人がいないとアウトにできないし、攻撃もつながないと点は取れない」。今でもその言葉を胸に刻み、チーム一丸を最優先に打席に立つ。 結果を残すための執念を燃やしていた。今季、背番号は52から27へ変更。しかし、左手首の故障などで1軍昇格は6月13日と出遅れた。「いい番号をもらって、見合った成績を残さないと。何とか巻き返さないとと思っていた」と振り返る。殊勲の一打に高橋監督は「良い仕事をしてくれた。代打でもスタメンでもチャンスがある」とほめた。 2度の劣勢をはね返し、6勝15敗と大きく負け越している1点差試合を勝ちきった。前半戦ラストの9連戦初戦を白星でスタート。勢いに乗り、猛アタックを仕掛ける。【島根純】
◆宇佐見真吾 うさみ・しんご。1993年(平5)6月4日、千葉県松戸市生まれ。市柏では甲子園出場なし。城西国際大を経て、15年巨人ドラフト4位。17年8月8日阪神戦でプロ初出場し、同年4本塁打。今季年俸は1700万円(推定)。181センチ、87キロ。右投げ左打ち。
◆宇佐見真吾 うさみ・しんご。1993年(平5)6月4日、千葉県松戸市生まれ。市柏では甲子園出場なし。城西国際大を経て、15年巨人ドラフト4位。17年8月8日阪神戦でプロ初出場し、同年4本塁打。今季年俸は1700万円(推定)。181センチ、87キロ。右投げ左打ち。
◆巨人は2日、休養日で、一部の投手陣が川崎市のジャイアンツ球場で練習した。あす3日からは、DeNA、広島、ヤクルトとの9連戦が始まる。初戦となるあすのDeNA戦(東京ドーム)に先発するドラフト1位・鍬原(くわはら)拓也投手(22)=中大=はキャッチボールなどで調整した。 「これだけチャンスをもらっているので、しっかり自分のピッチングをしたいなと。じゃないと、後悔が残ると思う。ここまで4登板全部、納得いくピッチングができていなくて悔しい思いをしているので、納得いくようなピッチングをしたい」 悔しさを、球に込める。前回登板した6月26日の広島戦(マツダ)では三回途中7失点と炎上。ここまで4試合に登板し1勝2敗、防御率7・78とふがいなさが残る。初勝利を挙げたのは、6月14日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)。本拠地・東京ドームでの勝利はまだだが、「この4回、悔しい思いをしているので納得いくようなピッチングをしたい」と改めて誓った。
◆巨人は2日、一部の投手陣が練習した。9連戦初戦となる、3日のDeNA戦(東京ドーム)に先発するD1位・鍬原(くわはら、中大)は前回6月26日の広島戦で三回途中7失点と炎上。通常は週1度のブルペン入りを3度に増やし、「ラストチャンスだと思ってしっかり自分のピッチングをしたい」と背水の覚悟。中5日で4日に先発予定の菅野は「ピッチャーも一致団結して頑張りたい」と意気込んだ。 (ジャイアンツ球場)
◆DeNA・柴田竜拓内野手(24)が先制の3号2ランを放った。0-0で迎えた四回、二死二塁の好機で打席に立つと、2ボールから巨人D1・鍬原(中大)が投げた139キロの速球をフルスイング。打球は右中間スタンドに飛び込んだ。 柴田は「自分のスイングをすることだけを心掛け打席に入りました。バリオスの前回登板時に好投していたのにも関わらず、援護できず勝ちをつけることができなかったので先制できうれしいです」とコメント。
◆巨人・坂本勇人内野手(29)が3日、DeNA12回戦(東京ドーム)に「1番・遊撃」で先発出場。2点を追う六回二死二塁から、右中間席へ同点の11号2ランをたたき込んだ。 空気を変えた。五回までは、相手先発・バリオスの前に1人の走者を出すこともできなかった。だが、六回先頭でD3位・大城(NTT西日本)が右前打で出塁。二死となり、打席に立った主将が一振りで決めた。
◆巨人のドラフト3位・大城卓三捕手(25)=NTT西日本=が3日、DeNA12回戦(東京ドーム)に「7番・捕手」で先発出場。六回にチーム初安打、初出塁となる右前打を放った。 「H」ランプはおろか、走者が一人も出ない。そんな中、ルーキーが、五回まで完璧に抑えられていた相手先発・バリオスから突破口を開いた。高めに来た146キロの直球を捉えて右前に運び、坂本勇の11号同点2ランで生還した。
◆巨人のドラフト1位・鍬原(くわはら)拓也投手(22)=中大=が3日、DeNA12回戦(東京ドーム)に先発。6回106球を投げ、4安打2失点で7三振を奪った。 前日、「ラストチャンスだと思って、しっかり自分のピッチングをしたい」と"背水"の覚悟で臨むことを明かしていた右腕。一回、先頭の桑原にいきなり四球を許すも、後続を抑えて無失点で切り抜けた。四回二死から宮崎に中前打とされ、柴田に右越え2ランを被弾。それでも、鍬原らしさを出した直球主体の投球で、攻めた。 援護点がないまま、六回の攻撃中に代打を送られたが、坂本勇の同点2ランで追いつき、敗戦投手となることはなくなった。チームは七回に代わってマウンドに上がった、谷岡が失策も絡んで勝ち越しを許した。
◆巨人・陽岱鋼外野手(31)が3日、DeNA12回戦(東京ドーム)に「8番・中堅」で先発出場。2点を追う七回二死満塁から、同点に追いついく右翼フェンス直撃の2点二塁打を放った。 代わったばかりの三上の外角スライダーを捉えた。カウント1-2と追い込まれるも、しっかりとバットを振り抜き、直後の代打・宇佐見の勝ち越し2点打につなげた。
◆巨人・宇佐見真吾捕手(25)が3日、DeNA12回戦(東京ドーム)の同点となった七回二死二、三塁から代打で出場。三上の2球目を捉え、中越えへ勝ち越しの2点二塁打を放った。 二死からの猛攻だった。この回から代わったDeNA・三嶋の前に、マギーと岡本が倒れた。だが、ここからが反撃の始まりだった。亀井が四球を選ぶと、長野の中前打で一、三塁。大城が四球で出塁して満塁とすると、陽岱鋼が右中間フェンス直撃の2点二塁打を放って同点に追いつき、宇佐見が値千金の一打を放った。七回だけで4点を奪い、試合をひっくり返した。
◆巨人の沢村拓一投手が3日、東京ドームで行われたDeNA12回戦で危険球による退場処分を受けた。今季両リーグで8人目。八回2死三塁で桑原への投球がヘルメットをかすめた。
◆巨人が競り勝ち、連勝を3に伸ばした。宇佐見真吾捕手(25)が、七回二死二、三塁から代打で出場し、決勝の2点二塁打を放った。 巨人は2点を追いかける七回、二死満塁のチャンスで陽岱鋼が右中間フェンス直撃の同点二塁打を放つと、なおも二、三塁から代打・宇佐見が右中間フェンス直撃の2点二塁打を放ち勝ち越しに成功した。 八回に沢村が、1点を失い1点差に迫られると、桑原に頭部死球を与え危険球で退場。マシソンがマウンドに上がり神里から三振を奪いリードを守ると、九回も3者連続三振で逃げ切った。 お立ち台に上がったマシソンは「厳しい状況だったんですけど、沢村を助けることができて嬉しい」と笑顔。決勝打の宇佐見は「感触はよかったです。後ろが坂本さんだったので、なんとかつなごうと打席に立ちました。与えられたところで結果を出していくだけです」と頼もしかった。
◆巨人の陽岱鋼が2-4の七回2死満塁で、右中間フェンス直撃の2点二塁打を放った。追い込まれてからの外角スライダーを捉える同点の一打に「いい場面で回ってきたので、バットに当てようと思った。見逃し三振だけは避けたかった」と安堵した。 交流戦明けから調子を落とし、この日の打順は8番だった。「チームの競争は激しい。危機感を持っていた。オールスターまでにいい感じにしたい」と復調に向け、意気込んだ。
高橋監督(宇佐見に) 「いい仕事をしてくれた。打つことが持ち味。代打でも先発でも、チャンスがある」 マシソン(沢村の危険球退場で急きょ八回途中から登板し、4者連続三振で締め) 「厳しい状況だったが、沢村を助けられてうれしい」
高橋監督(宇佐見に) 「いい仕事をしてくれた。打つことが持ち味。代打でも先発でも、チャンスがある」 マシソン(沢村の危険球退場で急きょ八回途中から登板し、4者連続三振で締め) 「厳しい状況だったが、沢村を助けられてうれしい」
◆DeNAは屋台骨である救援陣に陰りが見える。2点リードした七回の継投策が決まらず逆転された。2死一、三塁からワンポイントで送り込んだ田中健が大城に四球。満塁で右横手投げの三上にスイッチしたが、陽岱鋼と宇佐見に2者連続でフェンス直撃の2点二塁打を浴びた。 春先の好調を支えた三上は、これで3戦連続失点。陽岱鋼には昨季3打数3安打と相性が悪かったが、ラミレス監督は「それは分かっていたが、あそこでいく投手は三上しかいない」と信頼を強調した。
バリオス(五回までパーフェクト。六回に2ランを浴び) 「五回まで安打が出ないことで、相手が積極的な心理に大きく変わったように見えた」 桑原(七回に一時勝ち越しの適時打) 「石川さんがチャンスをつくってくれたおかげで内野が前進となり、コンパクトなスイングを意識した」 DeNA・小川打撃コーチ(途中出場で安打と犠打の石川に) 「さすが実績のある選手。つながりのある攻撃ができれば安定した勝ち方になる」
バリオス(五回までパーフェクト。六回に2ランを浴び) 「五回まで安打が出ないことで、相手が積極的な心理に大きく変わったように見えた」 桑原(七回に一時勝ち越しの適時打) 「石川さんがチャンスをつくってくれたおかげで内野が前進となり、コンパクトなスイングを意識した」 DeNA・小川打撃コーチ(途中出場で安打と犠打の石川に) 「さすが実績のある選手。つながりのある攻撃ができれば安定した勝ち方になる」
◆巨人のマシソンが、緊急事態を救った。八回に1点差に迫られ、なお二死三塁の場面で、沢村が桑原への危険球で退場。その直後にマシソンが登板し、神里を空振り三振に仕留めた。九回はソト、筒香、宮崎のクリーンアップから3者連続三振を奪い、3セーブ目。 2軍調整中のカミネロに代わって抑えを務める右腕は「ピンチの場面だったけど、試合を楽しもうと思った。沢村を助けられてよかった。またこういう場面になったら、みんなが1つになって助けてくれると思う。カミネロが戻ってくるまで仕事をしたい」と胸を張った。
◆巨人・坂本勇人内野手(29)が3日、DeNA12回戦(東京ドーム)に「1番・遊撃」で先発出場。2点を追う六回二死二塁から、右中間席へ11号2ランをたたき込んだ。 G打線は相手先発・バリオスの前に苦しめられていたが、坂本勇はフォークボールを捉え、本塁打に変えた。「ひと振りで仕留められてよかったです。(バリオスは)手元で曲がったりしててこずった。変化球もコントロールがよく、甘いところにこなかった」と振り返った。
◆4-2と勝ち越した直後の七回に逆転された。二死満塁から4番手・三上が陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)に同点2点二塁打、続く代打・宇佐見に勝ち越し2点二塁打を浴びた。ラミレス監督は陽に3打数3安打の三上を選択したことについて「相性は分かっていたけど、終盤で三上しか残っていなかった」と説明した。勝ち継投右腕はパットンも残っていたがリードを保ち八回を任せることを狙っていたようだ。
◆マシソンが緊急事態を救った。1点差の八回二死三塁で、沢村が桑原への危険球で退場。その直後に登板し、神里を空振り三振に。九回はクリーンアップから3者連続三振を奪い、3セーブ目。2軍調整中のカミネロに代わって抑えを務める右腕は「ピンチの場面だったけど試合を楽しもうと思った。沢村を助けられてよかった」と胸を張った。
◆巨人は3日、DeNA12回戦(東京ドーム)に6-5で逆転勝利。3連勝で単独3位に浮上した。同点に追いついた七回二死二、三塁から3年目の代打、宇佐見真吾捕手(25)が中越えに決勝の2点二塁打。昨秋に左手首を痛め、今春のキャンプは3軍スタートだった強打の捕手が試合を決めた。試合が中止となった首位広島とは7ゲーム差。一歩ずつ鯉の尾を追いかける。 ボルテージは最高潮だった。七回二死二、三塁。代打の宇佐見がDeNA4番手の三上が投じた150キロの外角直球を捉えた打球はグングン伸びて、中堅フェンスを直撃。決勝の2点二塁打にG党の大歓声が響いた。 「みんながつないで入れた打席。後ろが(坂本)勇人さんだったので、つなげばいいと思っていた」 値千金の一打だった。2点を追う七回二死満塁から、陽岱鋼の2点二塁打で同点。そして、最後は宇佐見が決めた。左手首を痛め、今春のキャンプは3軍スタートだった25歳の一打で6月30日の中日戦(ナゴヤドーム)から3連勝を飾った。 「なんとか巻き返さないといけないという気持ちでした」 はい上がった。昨季は21試合で打率・350、4本塁打と持ち味の打撃をアピール。オフに背番号が「57」から「27」に"昇格"するも、今季は出遅れた。ファームでは内田2軍打撃コーチのマンツーマン指導で毎日、約10種類のトス打撃。広島時代に金本や新井、巨人では松井や阿部らを育て上げた名伯楽から、「空振りを気にせず体を大きく使って振れ」と金言をもらい、6月中旬から1軍に戻ってきた。 現在の捕手は小林と、D3位・大城(NTT西日本)が併用されている。この日は代打出場だった第3の男も「なんとか一つ一つのチャンスを無駄にしないように」と正捕手争いに食らいついていく。 (赤尾裕希)
◆五回まで走者を一人も出せなかった巨人が、六回に坂本勇の同点2ランで一気に流れを変えた。まだ同点とはいえ、相撲に例えると、土俵際から中央まで押し戻し、これから攻撃に転じようという場面。しかし、七回のマウンドに上がったのは谷岡で、2点を失った。 リードを許したままだったら、もしくは勝ちパターンで投げさせる沢村や上原を出して打たれた後なら理解できる。いかにブルペンでの調子が良かったにしても、それまで2試合続けて失点している投手を投げさせるのは、坂本勇に失礼だ。坂本勇は言葉にしないし、表情にも出さないだろうが、「なぜ谷岡なの?」と心の声が聞こえてきそうだ。 DeNAのリリーフ陣が輪をかけた乱調で逆転できたからよかったものの、そのまま負けていれば悔やまれる敗戦になっていた。 6月30日の中日戦は、先発の内海から上原、沢村、マシソンのリレーで逃げ切っている。この日は、上原に何かあったのかと勘ぐりたくなるような谷岡の起用だった。 (サンケイスポーツ専属評論家)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
広島 | 41 | 30 | 1 | 0.577 (-) | 0 (-) | 71 | 366 (-) | 316 (-) | 83 (-) | 41 (-) | 0.264 (-) | 4.13 (-) |
2 (-) |
ヤクルト | 34 | 36 | 1 | 0.486 (-) | 6.5 (-) | 72 | 319 (-) | 344 (-) | 65 (-) | 38 (-) | 0.257 (-) | 4.38 (-) |
3 (↑1) |
巨人 | 35 | 38 | 1 | 0.4795 (↑0.008) | 7 (↑0.5) | 69 | 331 (+6) | 298 (+5) | 68 (+1) | 37 (-) | 0.261 (↓0.001) | 3.86 (-) |
4 (↓2) |
阪神 | 34 | 37 | 1 | 0.4789 (↓0.007) | 7 (↓0.5) | 71 | 274 (+5) | 304 (+10) | 41 (-) | 42 (-) | 0.243 (↑0.002) | 3.77 (↓0.07) |
5 (-) |
DeNA | 32 | 38 | 2 | 0.457 (↓0.007) | 8.5 (↓0.5) | 71 | 271 (+5) | 310 (+6) | 84 (+1) | 48 (+2) | 0.246 (-) | 3.92 (↓0.04) |
6 (-) |
中日 | 33 | 41 | 1 | 0.446 (↑0.008) | 9.5 (↑0.5) | 68 | 296 (+10) | 349 (+5) | 47 (-) | 38 (-) | 0.259 (↑0.002) | 4.45 (↑0.01) |
コメント