巨人(☆3対2★)DeNA =リーグ戦10回戦(2020.09.01)・東京ドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
DeNA
0000100102500
巨人
000200001X3611
勝利投手:デラロサ(1勝0敗7S)
敗戦投手:エスコバー(0勝2敗0S)

本塁打
【巨人】大城 卓三(6号・4回裏2ラン)

  DAZN
チケットぴあ 巨人戦チケット予約 DeNA戦チケット予約
◆巨人がサヨナラ勝利。巨人は0-0で迎えた4回裏、大城の2ランで先制する。その後同点とされて迎えた9回、無死満塁の好機で吉川尚が適時打を放ち、試合を決めた。投げては、3番手・デラロサが今季初勝利。敗れたDeNAは、打線が8回に追いつく粘りを見せるも及ばなかった。

◆巨人大城卓三捕手(27)が先制の6号2ランを放った。 4回2死一塁、DeNA先発上茶谷の浮いた120キロチェンジアップを捉え、右翼席上段へ運んだ。8月2日以来約1カ月ぶりの1発に「なんとか先に点をとりたかったし、先制点は試合を有利に進められる。菅野さんですしね。とにかく打てて良かったし、先制できて良かったです」とコメントした。

◆「鬼滅の刃」効果か!? DeNA佐野恵太外野手(25)が菅野の勝利投手の権利を阻止した。 1点を追う8回2死一、二塁。2死から中井、ソトを連続四球で降板した菅野の後を受けた2番手中川の初球を狙った。内角高めの直球をしぶとく右前へ運ぶ同点適時打。「上茶谷が打席で必死に食らいついていたので、自分も負けじと食らいついていきました」と振り返った。 イニング間に横浜スタジアムで登場曲に使う大ヒット漫画「鬼滅の刃」のオープニング曲で、LiSAの「紅蓮華」で巨人マスコットガールのヴィーナスがダンスを披露。8月は打率3割4分3厘、6本塁打、22打点と大暴れしたハマの主将が、9月の初戦も大きな仕事をやってのけた。

◆序盤は両チーム無得点。開幕10連勝を目指す巨人菅野は3回まで1安打無失点。DeNA上茶谷も3回まで1安打無失点に抑えた。 巨人は4回2死一塁から大城の6号2ランで先制した。DeNAは5回1死満塁から戸柱の投ゴロの間に1点を返した。 DeNAが8回に同点。菅野は7回2/3を2失点でマウンドを降りた。巨人は9回無死満塁、吉川尚が右前にサヨナラ打を放った。巨人デラロサが今季初勝利。DeNAエスコバーは2敗目。

◆DeNAは今季初のサヨナラ負けを食らった。1点を追う8回に佐野の適時打で一時同点とするも、9回にエスコバーがつかまった。 首位巨人との直接対決を接戦で落とし、6・5ゲーム差に拡大。3位に転落した。ラミレス監督は「試合としてはいい試合だったが、相手がベストの投手(菅野)でこういう結果になった。今日の試合は終わったこと。明日、勝てるように準備したい」と切り替えを強調した。 ▽DeNA上茶谷(6回3安打2失点)「四球で無駄な出塁を与えることが多かったです。その中で冷静に投球できたことは良かった。(大城に被弾した)4回のチェンジアップは悔いの残る1球」

◆巨人吉川尚輝内野手(25)が川上哲治氏にささげるサヨナラ打を放った。 同点で迎えた9回無死満塁。カウント2-2からの5球目、156キロの直球を捉えた打球は前進守備の一、二塁間を破った。「バッティングの方で迷惑をかけていたので、絶対打ってやるという気持ちで打席に入りました。みなさんがつないでくれたので、何とか必死になって食らい付いていきました」と笑顔を見せた。 この日は「川上哲治生誕100年記念試合」として行われ、全選手が永久欠番となっている背番号「16」のユニホームを着用した。川上氏は「ボールが止まって見えた」という名言を残しているが、吉川尚は「やばいくらい速かったです」と156キロを振り返り笑わせた。 川上氏の印象を「バッティングがすごくて、タイトルをたくさん取られてる方なので。改めてすごい方というのを実感してます」と話し、「特別な日だと思うので、そういう試合で勝てたことはよかったと思います」と振り返った。

◆本日の1戦は「川上哲治生誕100年記念試合」。巨人のチーム全員が永久欠番の同氏の背番号「16」を着用して臨んだ。 序盤は両チーム無得点。 巨人が大城の6号2ランで先制。DeNAは5回に1点を返し、8回に佐野の右前打で同点。巨人は9回無死満塁、吉川尚が右前にサヨナラ打。巨人菅野は7回2/3を2失点でマウンドを降り、開幕10連勝はお預けとなった。

◆巨人菅野智之投手が、7回2/3を2失点の熱投でサヨナラ勝利を呼び込んだ。 38年春のスタルヒン(11連勝)以来となる球団2人目の開幕戦からの10連勝をかけたマウンド。リードは1点、107球で迎えた8回にギアチェンジし、梶谷への116球目に最速の153キロをマーク。2死から連続四球で交代を告げられ、2番手中川が同点とされたが、エースの気迫のこもった投球がナインに伝わった。 投手登録で巨人に入団した川上氏が、最後にマウンドに立ったのは41年10月9日の黒鷲戦。菅野が、実に2万8817日ぶりに背番号「16」を背負って、マウンドに上がった。「ジャイアンツにとって、特別な日」と胸に刻んだ一戦。「ピッチング自体は満足していますが、8回途中で交代することになってしまい、イニングは投げ切りたかったです」と悔しがった。次回先発で連勝記録を2ケタの大台に乗せる。【久保賢吾】

◆巨人大城卓三捕手が先制の6号2ランを放った。4回2死一塁、上茶谷の浮いたチェンジアップを右翼席上段に運んだ。 菅野の先発時の打率は3割8分2厘と好調で「菅野さんですしね。先制できて良かったです」。 原監督は「うまい具合に失投だったと思うんですが、それを打ってなんとか2点をというところ」と評した。

◆原辰徳監督(62)ら全選手、首脳陣が背番号「16」を背負った負けられないメモリアルデーに、巨人が劇的なサヨナラ勝利を飾った。「川上哲治生誕100年記念試合」の9回無死満塁、吉川尚がサヨナラ打を放ち、競り勝った。8回途中2失点の先発菅野に開幕10連勝の白星は付かなかったが、連勝記録も次戦に持ち越し。2位との差を6・5ゲームに広げ、貯金は今季最多の15。原監督はV9監督の川上哲治氏が持つ巨人歴代1位の監督通算1066勝まで6勝に迫った。背番号「16」を背負った原監督が、勝負どころで8番吉川尚を打席に向かわせた。同点の9回無死満塁。マウンドには左腕エスコバー。ベンチには右の代打中島らが控えていた。「ノーアウト満塁ですから、思い切った守備隊形を取ってくる。一番怖いのはダブルプレー。足の速い打者。コンタクト率はある。彼にはナカジにはない足の速さがある」。 1死満塁なら代打中島だったが、無死だから代打はなし。「赤バット」ならぬ「こげ茶バット」を握った吉川尚は、カウント2-2から156キロの直球に食らい付き、一、二塁間を抜いた。「ボールが止まって見えた」の名言とはひと味違い「やばいくらい速かったです」と苦笑い。71年前の49年、巨人初のサヨナラ満塁本塁打を記録した大先輩に導かれるように、背番号「16」であふれた巨人ベンチに歓喜の輪が広がった。原監督は「読売巨人軍をつくられた代表する先輩のユニホームを着て、生誕100年。勝利で飾れたのは大変うれしい。先輩も喜んでくれるのではないかと思います」とかみしめた。 1920年に誕生した川上氏が、最後に背番号「16」を付けて打席に立ったのは58年10月8日の国鉄戦。永久欠番となった「16」が試合に復活したのは2万2609日ぶりだった。試合前にナインにあらためて川上氏の偉大さを伝えた原監督は、08年にも川上氏と家族を東京ドームに迎えていた。坂本が初めて全試合スタメン出場した2年目。長男貴光さんは「『若手が出てきました。坂本がいいんです』と父にしきりに話してました。今でも新しい人を思い切って使うのがうまい」と見守り続けている。 12年後の今季も投打で若手の抜てきを繰り返し、折り返しの60試合を終えて貯金は最多15。監督通算勝利数は球団歴代1位の川上氏まで6勝に迫った。試練の13連戦初戦に勝利し「9月、10月が勝負の月。スタートをいい形で切れたのは大きい」。これまで通り個人の記録よりチームの勝利を追い求め、1戦1戦積み重ねていく。【前田祐輔】 ◆全員同じ背番号 主な例では西武が稲尾和久のメモリアルとして12年7月に2試合、永久欠番24をつけた。14年3月10日のオープン戦では巨人が沢村栄治の14番、阪神が西村幸生の19番を着用。広島は原爆投下から70年の15年8月6日、恒久平和を願う「ピースナイター」として86番を着用。最近はDeNAが16年三浦大輔(18番)ロッテが17年井口資仁(6番)19年福浦和也(9番)の引退試合で全員着用。大リーグでは毎年、全球団が近代メジャー初の黒人選手ジャッキー・ロビンソン(元ドジャース)の背番号42をつける(今年は8月28日)。 ○...「川上哲治生誕100年記念試合」には川上氏の家族も観戦に訪れた。長男貴光さん(74)は「16番を皆さんで付ける形で祝っていただくのは本当に光栄なこと」と感謝。原監督の采配については「勝負の心で戦っているなという感じがすごくする。私心はダメなんですよ。原監督は批判されるのが分かっていても正しい、ベストだと思うことをどんどんやっていく。今は本当に円熟期」と話した。

◆巨人は全選手が背番号「16」を背負ったメモリアルゲームをサヨナラ勝ちで飾った。 原辰徳監督(62)は無死満塁からサヨナラ打を放った吉川尚に「彼は足が速いし、何か当ててくれさえすればなにか起きるというところで。非常にベンチの意図もわかってしっかりコンタクトできましたね」と評した。 8回途中2失点の先発菅野の投球には「非常に集中力もあるし、心技体という部分で非常に良かったと思いますね」と言った。「相手投手も非常にいい投球をしましてね。大城がうまい具合に失投だったと思うんですが、あの1球だけですね。それを打って何とか2点をというところで。智之もあと1アウトというところがね。簡単には勝負の世界というはうまくいかないですね。しかし最終的に2-2からサヨナラゲームで勝てたのは大きいですね」。 全員が川上哲治氏の永久欠番背番号「16」を背負って勝利。「読売巨人軍をつくられた、代表する先輩のユニホームを着て、生誕100年。勝利で飾れたというのは私としても大変うれしいし、選手全員に実は川上さんはこういう人なんだというのをすべて伝えていますし、そういう意味では先輩も喜んでくれているのではないかと思います」と喜んだ。 13連戦初戦の勝利に「9月、10月が勝負の月ですから。13連戦のスタートをいい形で切れたのは大きい」と締めた。

◆原辰徳監督(62)ら全選手、首脳陣が背番号「16」を背負った負けられないメモリアルデーに、巨人が劇的なサヨナラ勝利を飾った。「川上哲治生誕100年記念試合」の9回無死満塁、吉川尚がサヨナラ打を放ち、競り勝った。8回途中2失点の先発菅野に開幕10連勝の白星は付かなかったが、連勝記録も次戦に持ち越し。2位との差を6・5ゲームに広げ、貯金は今季最多の15。原監督はV9監督の川上哲治氏が持つ巨人歴代1位の監督通算1066勝まで6勝に迫った。

◆巨人の監督として9年連続日本一を達成した故川上哲治氏の生誕100年記念試合として行われ、選手、監督、コーチらチーム全員が永久欠番となっている背番号16番のユニホームを着用した。  川上氏の長男の貴光さんも来場した。原監督は巨人の監督通算勝利数2位で、1位の川上氏の1066勝に迫っている。貴光さんは「(川上氏は)その試合でベストを尽くすことを自分に課していた。原監督は勝負の心で戦っている。今が円熟期」と姿を重ね合わせた。

◆巨人の大城が0-0の四回2死一塁で6号2ランを放ち、昨季マークしたシーズン自己最多に並んだ。上茶谷の浮いたチェンジアップを逃さずに強振すると、勢いよくバットを放り投げた。右翼席上段に運ぶ特大の当たりを見届け「とにかく打てて良かった」とうなずいた。  昨季は109試合で329打席に立っての6本塁打だった。この一発は今季47試合目で154打席目。打撃面での成長を示した。

◆巨人が接戦を制し、川上哲治氏の「生誕100年記念試合」に花を添えた。先発のエース菅野は7回2/3を4安打2失点で勝敗はつかず。開幕10連勝はお預けとなったが、好投でチームのサヨナラ勝ちへつないだ。  巨人は四回、2死一塁から大城がDeNA先発・上茶谷の高めに浮いた球を捉え、6号2ラン。女房役の一振りでエースに先制点をプレゼントする。DeNAは五回に1死満塁の絶好機を作ると、戸柱の投ゴロの間に1点を返した。  ゲームが再び動いたのは八回。1点を追うDeNAは2死から中井、ソトが連続四球を選ぶと、ここで菅野は降板。代わった中川から佐野が右前適時打を放ち、同点に追いついた。  しかし、巨人は九回からマウンドに上がったエスコバーを攻めたて、無死満塁とすると、吉川尚が一、二塁間を破る右前適時打。劇的なサヨナラ打で試合を決めた。

◆レジェンドの記念試合で、引き締まった投手戦を展開した。開幕から9連勝中の巨人・菅野がこの日も好投を披露した。  「ジャイアンツにとって特別な日なので気持ちを込めたピッチングでいいゲームにしたいです」  この日は「川上哲治生誕100年記念試合」。監督、選手ら全員が永久欠番である川上氏の現役時代の背番号「16」のユニホームを着用して試合に臨んだ。試合前には大型ビジョンに川上氏の特別映像が流れ、スタンドには親族らも観戦に訪れた中での一戦。負けられない舞台でエースが力投した。  五回までに毎回の7奪三振。五回に味方失策と連打で今季初めて満塁のピンチを迎えると、1死から戸柱の投ゴロで1点を失ったが、続く梶谷は外角低め150キロをバシッと決めて見逃し三振に。窮地を切り抜けた。  巨人は1日から10月18日までの48日間で44試合を戦う過密日程に突入した。中でも、この日からは期間中最長の13連戦。今季10試合で9勝0敗、防御率1・61、3完封の活躍を見せているエースで長期連戦に"出陣"した。  開幕投手の開幕10連勝となれば、球団では1938年春に11連勝を挙げたスタルヒン以来だったが、7回2/3を4安打2失点で交代。自身の勝利は手にできなかったが、チームはサヨナラ勝ち。DeNAとのゲーム差を「6・5」に広げた。(箭内桃子)

◆DeNAは1日、巨人10回戦(東京ドーム)に2-3でサヨナラ負け。2連敗で3位に後退し、首位・巨人とのゲーム差は6・5となった。  以下、ラミレス監督の一問一答。  --上茶谷の投球  「すごくいい投球をしてくれた。すべてがうまくいっていて、本当にあの1スイングだけで点を取られてしまったが、すごくよくやってくれた」  --あと一歩及ばず  「試合としてはすごくいい試合で、相手にベストの投球をされたことで、こういった結果になった。終わったことは仕方ないので、また明日しっかり準備して勝ちたい」  --菅野に対しての攻め  「あまり安打の出ない中で、チャンスをつくることができたが、そこであと一本が出せなかった。菅野が素晴らしかった」  --宮崎が欠場  「足に張りがあるということで大事を取って。また明日様子を見て考えたい」

◆DeNAはサヨナラ負けで8月7日以来の3位に転落した。1-2の八回2死から連続四球を選んで菅野を交代に追い込み、代わった中川から佐野の適時打で追い付いたが、後が続かなかった。九回にエスコバーの乱調で屈した。  打線は宮崎が下半身の張りのために今季初めて欠場して迫力を欠き、五回無死満塁では投ゴロの間の1点止まりだった。ラミレス監督は「チャンスはつくったが、もう一押しできなかった」と嘆いた。

◆巨人・吉川尚輝内野手(25)が1日、2位との直接対決となったDeNA10回戦(東京ドーム)でプロ初のサヨナラ打を放った。2-2と同点で迎えた九回無死満塁、吉川尚は左腕・エスコバーの156キロの直球をとらえ、右前適時打。ナインからウオーターシャワーでもみくちゃにされた。  この日は「川上哲治生誕100年記念試合」として行われ、巨人の選手、首脳陣は全員、"打撃の神様"川上氏の永久欠番「16」のユニホームを着用して試合に臨んだ。同氏は「ボールが止まって見えた」の名言でも知られるが、サヨナラの1球について、吉川尚は「やばいくらい速かったです」と照れ笑い。「特別な日だと思うので、そういう試合で勝てたことはよかったと思います」と胸を張った。

◆巨人-DeNA10回戦(東京ドーム)が1日、監督として巨人を日本一9連覇(V9)に導いた故川上哲治氏の生誕100年にちなんで「川上哲治生誕100年記念試合」として行われ、長男でノンフィクション作家の貴光(よしてる)氏(74)ら親族が観戦に訪れた。  取材に応じた貴光氏は「生誕100年を祝っていただくのは本当に光栄なこと」と感謝。当初は出身地・熊本で4月に行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れたことでこの日に延期に。7月には故郷の人吉市が豪雨による水害にも見舞われたこともあり、「そういう困難においても記念試合を行っていただけて、二重、三重にお礼を申し上げたい」と話した。  川上氏が持つ監督の球団歴代最多・1066勝に、原監督が肉薄(1060勝)。以前から親交があるという貴光氏は「私心ではなく勝負の心で戦っている。素晴らしい監督」と指揮官を父の姿に重ねていた。

◆セ・リーグ首位の巨人は1日、DeNA10回戦(東京ドーム)に3-2で勝利。同点の九回無死満塁で吉川尚輝内野手(25)が右前へプロ初となるサヨナラ打を放った。「川上哲治生誕100年記念試合」として開催された一戦で殊勲の一撃。13連戦の初戦で劇的な勝利を飾り、2位(阪神)に今季最大の6・5ゲーム差をつけた。最短で6日に優勝へのマジックナンバー44が点灯する。  右拳を力強く突き上げた。高く弾んだボールが前進守備の一、二塁間を抜ける。サヨナラだ。ベンチを飛び出したナインから歓喜のウオーターシャワーを浴び、吉川尚に最高の笑みが弾けた。  「抜けてくれと思いながら走りました。チャンスだったし、思い切っていけたことが結果につながったと思います」  2-2の九回。先頭から丸、ウィーラーの連打で好機をつくると、目の前で大城が申告敬遠された。無死満塁。開幕前に不動の1番と期待されながら、試合前の時点で打率・235と苦しんでいた25歳。「バッティングで迷惑をかけていた。絶対に打ってやるという気持ちで打席に入りました」。5球目。156キロの速球を振り抜くと、打球は右前へ。自らのバットで決着をつけた。  "打撃の神様"が後押ししてくれた。この日は巨人の監督として9年連続日本一を達成した故川上哲治氏(2013年に93歳で死去)の「生誕100年記念試合」として行われ、選手らチーム全員が永久欠番となっている背番号16のユニホームを着用。試合前には大型ビジョンに川上氏の特別映像が流され、観戦に訪れた長男・貴光(よしてる)氏(74)ら親族へ白星をささげた。  「ジャイアンツにとって特別な日。その試合で勝ててよかったです」  吉川尚はプロ1年目の2017年1月の新人研修会で、野球殿堂博物館を見学。当時、開催されていた川上氏の企画展に目を輝かせた。「ボールが止まって見えた」の名言を残した川上氏の誕生から、100年。この日、殊勲打に変えたDeNA・エスコバーの156キロは「やばいくらい速かったです」と周囲を笑わせた。  原監督は「読売巨人軍を代表する先輩のユニホームを着て、勝利で飾れたのは大変うれしい。選手に『川上さんはこういう人なんだ』というのをすべて伝えている。先輩も喜んでくれているのではないかと思います」と喜んだ。監督通算1060勝目。川上氏が持つ球団最多の1066勝まで、あと「6」とした。  13連戦の初戦を劇的な勝利で飾り、3連勝。貯金15は今季最多だ。シーズンを首位で折り返し、2位とのゲーム差も今季最大の6・5に広げた。  指揮官が"川上超え"を視野に入れる中、巨人は最短で6日にリーグ2連覇へのマジックナンバー「44」が点灯する。「9、10月が勝負の月。13連戦のスタートをいい形で切れたのは大きい」。天国の偉大な先輩に届ける勝利で、巨人はさらに頂点へと加速する。(箭内桃子)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
36213 0.632
(↑0.007)
-
(-)
60286
(+3)
203
(+2)
79
(+1)
37
(-)
0.259
(↓0.001)
3.330
(↑0.04)
2
(1↑)
阪神
30283 0.517
(↑0.008)
6.5
(-)
59260
(+2)
239
(+1)
58
(+1)
40
(-)
0.242
(-)
3.500
(↑0.05)
3
(1↓)
DeNA
31293 0.517
(↓0.008)
6.5
(↓1)
57256
(+2)
234
(+3)
62
(-)
13
(-)
0.269
(↓0.001)
3.580
(-)
4
(-)
中日
28324 0.467
(↑0.009)
9.5
(-)
56214
(+5)
263
(-)
34
(-)
17
(+1)
0.240
(↑0.001)
3.810
(↑0.06)
5
(-)
広島
24316 0.436
(↓0.008)
11
(↓1)
59259
(-)
278
(+5)
63
(-)
25
(-)
0.262
(↓0.003)
4.170
(↓0.03)
6
(-)
ヤクルト
24325 0.429
(↓0.007)
11.5
(↓1)
59261
(+1)
319
(+2)
55
(-)
38
(-)
0.249
(↓0.002)
4.790
(↑0.04)