巨人(☆8対0★)阪神 =リーグ戦9回戦(2020.08.19)・東京ドーム=
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阪神
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巨人
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勝利投手:田中 豊樹(1勝0敗0S)
敗戦投手:ガルシア(1勝5敗0S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(18号・6回裏ソロ),丸 佳浩(11号・7回裏3ラン)

  DAZN
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◆巨人は初回、岡本の適時打と丸の犠飛で2点を先制する。その後は6回裏に岡本のソロが飛び出すと、続く7回には丸の3ランなどで5点を挙げ、試合を決めた。投げては、2番手・田中豊がうれしいプロ初勝利。敗れた阪神は、先発・ガルシアが試合をつくるも、打線が沈黙した。

◆両チームのスタメンが発表された。先発は阪神がオネルキ・ガルシア投手(31)、巨人がクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(26)。阪神は18日に出場選手登録された上本博紀内野手(34)が2番二塁でスタメン出場する。

◆巨人「4番」岡本和真内野手(24)が、先制の適時打を放った。1回1死一、三塁、阪神先発ガルシアのスライダーを捉え、三遊間を破った。 「追い込まれていたので、何とかランナーをかえすことだけを考えていました。先制点を取れて良かったです」とコメントした。

◆巨人先発クリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(26)が、2回の第1打席で代打を送られた。 初回は二塁打と四球で1死一、二塁のピンチを背負いながら、4番大山を併殺に打ちとり得点を与えなかった。2回も四球こそ与えたが無失点で、2回34球1安打無失点だった。 2回を投げ終わった後のベンチでは左肘付近を気にするそぶりも見られ、目に涙を浮かべながら宮本投手チーフコーチと話し合っていた。同コーチも助っ人左腕を抱き寄せ、目に涙を浮かべながら交代を決断した。 メルセデスはその後、登録抹消されることが決まった。

◆阪神が今季ワーストの21イニング無得点となった。3回、2番手田中豊を相手に先頭ガルシアが一邪飛、続く近本が一ゴロ、上本が空振り三振に斬られて3者凡退。 16日広島戦(京セラドーム大阪)の2回から続く0行進は3試合にまたいで21イニングに伸びた。この日は巨人の先発メルセデスにアクスデントが発生し、2回で降板。3回から田中豊が登板した。

◆巨人宮本和知投手チーフコーチは、先発クリストファー・クリソストモ・メルセデス投手の2回降板について「上半身(左ひじ)のコンディション不良のため大事を取って早めに交代させました」と説明した。 メルセデスは、2回を投げ終わった後のベンチで左肘付近を気にするそぶりを見せ、目に涙を浮かべながら宮本コーチと話し合った。同コーチは助っ人左腕を抱き寄せ、目に涙を浮かべながら交代を決めた。「残ったリリーフ陣で何とか頑張ります」と3回からは田中豊をマウンドに送った。 メルセデスはその後、登録抹消されることが決まった。

◆巨人「4番」岡本和真内野手(24)が、2戦連発の18号ソロを放った。1回には先制の適時打をマーク。好調のバットから、得点をもたらした。

◆阪神オネルキ・ガルシア投手(31)は6回7安打2四球3失点で降板した。 1回裏に3連打から2点を先制される。2回以降はなんとか試合を作ったが、6回1死から4番岡本に右越えソロを浴びた。 108球の粘投も、3点ビハインドの状況で降板。自身2連勝を目指した一戦だったが、白星はつかめなかった。

◆巨人は1回に岡本の左前適時打と丸の左犠飛で2点を先制。先発メルセデスは2回まで1安打無失点に抑えたが、直後に降板した。 巨人は6回に岡本の18号ソロで追加点を挙げた。先発メルセデスの降板以降、3回から田中豊、大江、大竹とつなぎ、無失点。 巨人は7回、松原の適時打、丸の3ランなどで5点を追加した。2番手の田中豊がプロ初勝利。阪神は2試合連続の完封負け。ガルシアが5敗。

◆巨人田中豊樹投手(26)が、うれしいプロ初勝利を挙げた。 先発メルセデスが2回を投げ終えたところで、上半身(左ひじ)のコンディション不良のため、大事を取って降板。2点リードの3回から緊急登板した田中豊は2イニングを無失点に抑え、プロ5年目にして1勝目を手にした。 150キロ超の直球、スライダー、フォークを駆使する佐賀出身の右腕。昨季日本ハムを戦力外通告となり、12球団合同トライアウトを受験。今季から巨人に育成で入団した。スタートは背番号「018」だった。2軍の守護神として実績を積み、7月26日に支配下登録を勝ち取り、新たに得た背番号は過去に上原浩治氏、菅野らが着けた「19」。苦労人の26歳が、東京ドームのファンの前で笑顔を見せた。   ▼巨人原監督(プロ初勝利の田中に)「ジャイアンツに来て野球人生はスタートしている。少々の逆風が吹こうが気にする必要はない。最初不安定だった時に、スタートしたばかり、できたてホヤホヤの選手としてオレは見るよって伝えた。少々のミスは目をつぶってちゃんと育てるからと」

◆巨人は1回に岡本の適時打と丸の犠飛で2点を先制し、6回に岡本の18号ソロ、7回に丸の11号3ランなどで5点を加点した。7投手の継投で無失点リレー。2番手の田中豊がプロ初勝利。阪神は2試合連続の零敗で4位に後退した。

◆阪神上本博紀内野手は持ち前のスピード感とパンチ力を取り戻して、1軍に帰ってきた。18日に出場選手登録され、「2番二塁」でスタメン出場。1回1死、左腕メルセデスからいきなり左中間二塁打を決めた。カウント2-2から低め144キロ直球を力強く仕留め、俊足を飛ばして楽々二塁を陥れた。 今季は開幕1軍から11試合出場で19打数1安打と苦しみ、7月17日に登録を抹消されていた。真夏の鳴尾浜で状態を上げ、1カ月ぶりの1軍再昇格。本来の姿を取り戻しつつある。この日は6回にも先頭で右腕大竹の141キロ直球をとらえ、三遊間を割った。アウトになったが、次打者大山の打席で二盗も試みた。 矢野監督は上本について「いい形でスタートを切れた。またチャンスはあると思う。頑張ってもらえたら」と期待する。チームは糸原が右手骨折で離脱後、二塁を固定しきれていない。2戦連続完封負けした一戦。34歳ベテランの復調は少ない朗報の1つとなった。

◆巨人は1回に岡本の左前適時打と丸の左犠飛で2点を先制。先発メルセデスは2回まで1安打無失点に抑えたが、直後に降板した。先発メルセデスの降板以降、3回から田中豊、大江、大竹とつなぎ、無失点。巨人は7回、松原の適時打、丸の3ランなどで5点を追加した。2番手の田中豊がプロ初勝利。阪神は2試合連続の完封負け。ガルシアが5敗。阪神矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。 --先発ガルシアが試合を作った 矢野監督 まあね。もちろん。どうかな。難しいけど、粘ってくれた部分もあるしね。取られ方がちょっとやっぱり、課題は残るというか。コーナーにびしびし決める投手じゃないんでね。よく頑張ってくれたというところと、取られたところはもうちょっと粘ってほしかったところと両方あるかな。 --打線の援護があれば違った 矢野監督 もちろん打線がゼロじゃ。昨日から。広島の最初に点取ってからないんかな。打線がずっとこういう状態なんで...。だからこそという部分は、チームとしては投手に頑張ってもらいながらというところなんだけど。投手も援護がないと、粘り切れないところで3点目が入っちゃったし。打線が何もできなかったというのは一番大きな原因なんで。ガルシアだけのせいでもない。次回頑張ってくれたらなと思う。 --打線は紙一重 矢野監督 紙一重とは思わないけどね。我慢の時期だと思うし、1年間の中でいろいろあるとは思うけど、あまりにも無抵抗で監督としてファンの皆さんに申し訳ない。1人1人が、うちは誰かが目立った活躍してというよりは全員が戦っていくのがうちの野球。1人1人が状態を上げながらつなげていかないと。情けない試合をしてしまったなと。 --上本が久々のスタメン出場で結果を残した 矢野監督 ファームでしっかりやってきてくれていたんで。いい形でスタート切れた。またチャンスはあると思うんでね。頑張ってもらえたらと思います。 --試合後にミーティング 矢野監督 いや、俺はしてないよ。コーチ? うん。 --東京ドームで悔しい結果が続いている 矢野監督 まあね。状態悪くても明日の試合は来るんでね。その中で俺らがどうしていけるかというのがプロとして一番大事な部分。しっぽ巻いて帰るわけにはいかない。全員でいくしかないと思っています。

◆阪神ガルシア投手が6回7安打3失点で5敗目を喫した。 「初回はコントロールできていない部分があったし、そのあとはしっかり修正することはできたかなと思うけど、悔しいね」。初回1死から3連打を浴び2点を失ったが、その後5回まで無失点。味方の援護がない中で粘り続けたが、6回1死から岡本にソロ本塁打を浴び、悔しい降板となった。矢野監督は「よく頑張ってくれたというところと、取られたところはもうちょっと粘ってほしかったところもある」と評した。

◆阪神梅野隆太郎捕手がリーグトップタイ、今季11個目の盗塁阻止を決めた。 4回先頭の中島が左前打を放ち、続く大城の初球に二盗を試みた。梅野は内角高めのボール球を捕球すると、素早く二塁へ弾丸送球。悠々と二盗を阻止した。 7回1死二塁の場面では、三塁を狙った代走増田大を刺すべく再び弾丸の三塁送球。タッチがわずかにそれて、惜しくも阻止はならなかったが紙一重。「梅ちゃんバズーカ」の威力を見せつけた。盗塁阻止率5割2分4厘は、5試合以上に先発した捕手の中で12球団断トツの数字だ。 攻撃は3打席に立って全て四球。開幕から好調な打撃を相手が警戒する中で、冷静に見極め、今季自身最多タイの1試合3四球を選んだ。敗戦の中、選手会長が攻守に奮闘。今日20日の3戦目、猛虎の意地をぶつける。

◆大事な首位巨人戦で連夜の0行進だった。7投手継投の前に無得点。前夜に続いて完封負けを喫した。 矢野監督 我慢の時期だと思うし。1年間の中でいろいろあるとは俺自身も思うけど、あまりにも無抵抗で、監督としてファンの皆さんに申し訳ない。うちは誰かが目立った活躍してというよりは、全員で戦っていくのがうちの野球だと思う。1人1人が状態を上げながら、つなげていかないと。情けない試合をしてしまったな、と。 あと1本が出なかった。初回1死一、二塁。4番大山の打席で先制機が回ってきた。だが、メルセデスの変化球の前に二ゴロ併殺。4回は1死から、大山が二塁打で出塁。しかし、ボーアが一ゴロ。2死二、三塁と好機は続いたが、中谷は三直。ホームが遠かった。得点は延長10回ドローだった16日広島戦の1回を最後に刻めておらず、今季ワーストの連続無得点イニングは「27」となった。 矢野監督 広島の最初に点取ってから、取れてないんかな。打線がずっとこういう状態なので。打線が何もできなかったのは一番大きな(敗れた)原因。 これで東京ドームの巨人戦は開幕から5戦5敗。巨人本拠地で開幕から5戦全敗は37年ぶりの屈辱。打線の沈黙が敗戦に直結している。チームは6月19日=7安打2点、同20日=6安打1点、同21日5安打1点。今カードは18日3安打0点、19日4安打0点。特にボーアは東京ドームでは5戦無安打に封じられている。 今カード負け越しで4位に後退し、巨人と7・5ゲーム差。直接対決を制して迫りたかったが、今季最大のゲーム差をつけられた。 矢野監督 状態が悪くても明日の試合は来る。その中でどうしていけるかが、プロとして大事な部分。しっぽ巻いて帰るわけにはいかない。全員でいくしかないと思っています。 開幕カードでは3連戦3連敗を食らったが、その悔しさを2度も味わうわけにはいかない。虎の意地が試される。【松井周治】

◆巨人の中継ぎ陣が無失点リレーを達成した。3番手大江は11試合、大竹は12試合、高梨は12試合、中川は6試合連続無失点と鉄壁。 原監督は6回に勝ちパターンの大竹をつぎ込み「あそこが勝負イニング。みんなストライクを取ることに一生懸命になっていない」と評価。 宮本投手チーフコーチはスコアラー経験のある村田ブルペンコーチの存在を挙げ「ブルペンで松下村塾を開いている感じ」と相手打者の対策も万全だ。

◆阪神望月惇志投手が今季登板11試合目でワーストの5失点を喫した。 ガルシアの後を受けて7回に登板。1死を奪った後に、自身の暴投もからみ3連打で2点を失うと、2死一、三塁から丸に、左中間へ痛恨の3ランを浴びた。前回8月14日の広島戦まで防御率1・35と安定した数字を残してきたが、被安打5も今季ワースト。防御率も4・40となった。

◆阪神梅野隆太郎捕手がリーグトップタイ、今季11個目の盗塁阻止を決めた。4回先頭の中島が左前打を放ち、続く大城の初球に二盗を試みた。梅野は内角高めのボール球を捕球すると、素早く二塁へ弾丸送球。悠々と二盗を阻止した。 7回1死二塁の場面では、三塁を狙った代走増田大を刺すべく再び弾丸の三塁送球。惜しくも阻止はならなかったが紙一重。「梅ちゃんバズーカ」の威力を見せつけた。盗塁阻止率5割2分4厘は、5試合以上に先発した捕手の中で12球団断トツの数字だ。 攻撃は3打席に立って全て四球。開幕から好調な打撃を相手が警戒する中で、冷静に見極め、今季自身最多タイの1試合3四球を選んだ。敗戦の中で、攻守に大奮闘。今日20日の3戦目、選手会長が意地をぶつける。

◆阪神が巨人に連敗し、東京ドームでは今季開幕から5連敗。同球場では12年に引き分け2つをはさみ8連敗。(●●△●●●△●●●)したケースはあるが、開幕から5戦5敗は初めて。巨人の本拠地での5戦5敗は、後楽園球場時代の83年以来、37年ぶりの屈辱だ。この時は5月の3連戦で山本和之が原辰徳に逆転サヨナラ2ランを浴びるなど3連敗。6月14、15日の2試合も勝てず、初勝利は6月28日だった。この年、後楽園では3勝10敗と大きく負け越した。 ▼阪神は19年6月30日中日戦(0-1)、7月2日DeNA戦(0-4)以来の2試合連続完封負けを喫した。また、16日広島戦の2回から27イニング無得点で、矢野監督体制では最長となった。なお、阪神の連続イニング無得点は79年の43イニング連続が最長。 ▼ボーアが4打席凡退し、東京ドームでは開幕から19打席連続無安打となった。阪神来日1年目の外国人選手では、94年のディアーが21打席ノーヒットだった例がある。ディアーは6月29日の対戦で、9回に代打で本塁打を放ち、22打席目で敵地初安打を記録したが、東京ドームでの安打は結局この1安打に終わった。

◆阪神が37年ぶりの屈辱負けで4位に後退し、首位巨人に今季最大の7・5差をつけられた。先発メルセデスが緊急降板したが攻め込めず、7投手の継投にかわされて2夜連続の0封負け。連続イニング無得点は矢野燿大監督(51)体制で最長の27に延び、1983年(昭58)以来となる巨人本拠地での開幕5戦5敗を喫した。指揮官は「あまりにも無抵抗で、ファンの皆さんに申し訳ない」と謝罪し、第3戦の必勝を誓った。大事な首位巨人戦で連夜の0行進だった。7投手の継投の前に無得点。前夜に続いて完封負けを喫した。 矢野監督 我慢の時期だと思うし。1年間の中でいろいろあるとは俺自身も思うけど、あまりにも無抵抗で、監督としてファンの皆さんに申し訳ない。うちは誰かが目立った活躍してというよりは、全員で戦っていくのがうちの野球だと思う。1人1人が状態を上げながら、つなげていかないと。情けない試合をしてしまったな、と。 あと1本が出なかった。初回1死一、二塁。4番大山の打席で絶好の先制機が回ってきた。だが、メルセデスの変化球の前に二ゴロ併殺に倒れた。4回は1死から大山が二塁打で出塁。だが、ボーアが一ゴロ。2死二、三塁と好機は続いたが、中谷は三直に倒れるなど、ホームが遠かった。 得点は延長10回ドローだった16日広島戦の初回の2点を最後に刻めておらず、今季ワーストの連続無得点イニングは「27」に伸びた。この3試合、得点圏16打席で4四球は得たものの、他の12打席でヒットが1本だけの貧打が続いている。 矢野監督 広島の最初に点取ってから、取れてないんかな。打線がずっとこういう状態なので。打線が何もできなかったのは一番大きな(敗れた)原因。 これで東京ドームの巨人戦は開幕から5戦5敗。巨人本拠地で開幕から5戦全敗は37年ぶりの屈辱。打線の沈黙が敗戦に直結している。チームは6月19日=7安打2点、同20日=6安打1点、同21日5安打1点。今カードは18日3安打0点、19日4安打0点。特にボーアは、東京ドームで5戦無安打に封じられている。 今カード負け越しで4位に後退し、巨人と7・5ゲーム差。直接対決を制して迫りたかったが、今季最大のゲーム差をつけられた。 矢野監督 状態が悪くても、明日の試合は来る。その中でどうしていけるかが、プロとして大事な部分。しっぽ巻いて帰るわけにはいかない。全員でいくしかないと思っています。 開幕カードでは3連戦3連敗を食らったが、その悔しさを2度も味わうわけにはいかない。虎の意地が試される。【松井周治】

◆仲間の涙を無駄にしなかった。巨人田中豊樹投手(26)が3回から2番手で緊急登板し、2回無失点でプロ初勝利を挙げた。先発メルセデスが左肘のコンディション不良のため、2回で降板。悔しさから、ベンチでは宮本投手チーフコーチとともに目に涙を浮かべた。そんな事態にも中継ぎ陣6人で乗り切り、無失点勝ち。今季育成契約で加入した苦労人が流れを渡さなかった。投手陣の思いを背負い、田中豊は3回のマウンドへ上がった。2回のベンチでは左肘のコンディション不良を感じつつ、涙ながらに続投を志願したメルセデスを宮本投手チーフコーチが抱き寄せていた。同コーチは「本人は『いきたい』と。でも彼のことを思うと決断しないと」と目に涙を浮かべて交代に踏み切った。 2人の涙を無駄にしない。7月26日に支配下登録され、重い巨人の「19」を背負った苦労人が、緊急登板した。3回は3者凡退。4回は2死二、三塁のピンチを招いたが、中谷を三直に封じ2回無失点。連続無失点を5試合に伸ばしプロ初勝利を手にした。「与えられた立場で投げることだけ。いつも通り投げられた」と胸を張った。 4年間在籍した日本ハムでは、31試合に登板するも勝ち星はなかった。19年オフに戦力外となり、同年11月のトライアウト前には引退を覚悟した。 佐賀商時代の恩師・森田剛史監督に「もしかしたら引退かもしれないです」と連絡。涙はなくとも、勇気を振り絞って報告した。普段は冗談の多い同監督からは「もう1回やれるだけやってみろ」とゲキを飛ばされた。わらにもすがる思いで臨んだトライアウトで結果を残し、育成で巨人に入団。2軍の守護神として8者連続三振を奪うなどしてアピールして舞台をつかみ取った。 ウイニングボールは両親に送る。出場こそかなわなかったが、甲子園を目指した佐賀商時代、毎日車で片道1時間30分ほどかけて学校まで送ってくれた。「恩返ししたい気持ちがあって。野球選手として活躍できていなかった。これがスタートと思ってやってきたのが、今日につながったかな」。180センチ98キロの体格から「アンパイア」と呼ばれ巨人にもなじんできた。多くの人に支えられ苦労を積み重ねたら、プロ5年目でこんな喜びが待っていた。涙は必要ない。笑顔で新たな野球人生を歩む。【久永壮真】

◆巨人が7投手のリレーで完封勝ち。 巨人が7人以上の継投で完封勝ちは、14年5月31日オリックス戦(1-0)で菅野-山口-香月-マシソン-福田-高木京-○久保の7人で記録して以来2度目だが、この時は延長12回で記録。9回終了試合では球団史上初めて。

◆今季育成契約で加入した巨人田中豊樹投手(26)が3回から2番手で緊急登板し、2回無失点でプロ初勝利を挙げた。原辰徳監督のコメント。 「ジャイアンツに来て野球人生はスタートしている。少々の逆風が吹こうが気にする必要はない。最初不安定だった時に、スタートしたばかり、できたてホヤホヤの選手としてオレは見るよって伝えた。少々のミスは目をつぶってちゃんと育てるからと」

◆巨人のクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(26)が19日、阪神戦(東京ドーム)に先発したが、二回の攻撃で代打を送られ、緊急降板した。メルセデスは2回34球、1安打無失点だった。  ベンチでは宮本和知投手チーフコーチ(56)と深刻そうな顔で話し込む姿が見られた。何らかのアクシデントが発生したとみられる。2番手には田中豊樹投手(26)がマウンドに上がった。

◆巨人のクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(26)が19日の阪神戦(東京ドーム)に先発したが、2回34球無失点で緊急降板。宮本和知投手チーフコーチ(56)は「上半身(左肘)のコンディション不良のため、大事を取って早めに交代させた」と説明した。  メルセデスは今年2月の宮崎キャンプ中にも左肘の違和感で離脱。6月の開幕には間に合わせて開幕ローテーション入りしたが、ここまで8試合に先発して2勝4敗、防御率3・83と本調子ではなかった。

◆阪神は巨人に0-8で敗れ、2試合連続で完封負け。東京ドームでは今季勝ちなしの5連敗となり、首位・巨人とのゲーム差は今季最大の7・5差に広がった。  阪神は一回1死一、二塁の好機で4番・大山が二ゴロ併殺打に倒れて先制機を逃した。直後の一回1死一、三塁で、巨人・岡本は先制の左前適時打。さらに、丸の左犠飛で1点を加えた。  巨人の先発・メルセデスが左肘のコンディション不良のため二回を投げ終えて降板。だが、阪神打線は2番手以降の6人の投手を攻略しきれず、4安打完封負け。16日の広島戦(京セラ)の二回からの連続イニング無得点は「27」となった。  先発したガルシアは二回以降、無失点に抑えたが0-2の六回、岡本に2試合連続となる一発を被弾。6回7安打3失点で、今季5敗目(1勝)を喫した。

◆無援のなかで4番に痛すぎる一発を浴び、マウンドでうつむいた。阪神先発のガルシアが0-2点の六回、巨人・岡本にソロを被弾。味方の援護を信じて粘投を続けたが、最後まで報われなかった。  「初回はコントロールできていない部分があったし、そのあとはしっかり修正することはできたかなと思うけど、悔しいね」  相手の主砲に2度やられてしまった。一回は1死から松原とウィーラーに連打を許し、一、三塁。岡本に低めのスライダーを左前へはじき返され、先制点を献上。続く丸の左犠飛で2点目を奪われた。  二回以降は走者を出しながらも無失点で踏ん張ったが、六回1死で岡本に外角球を右翼席へ運ばれた。  前回登板した11日のDeNA戦(横浜)では7回1失点で今季初勝利を挙げており「気持ちいいなかで次も投げられる。しっかりモチベーションを保ちながらチームが勝てるように投げたい」とこの日のマウンドに向け士気を高めていたが...。序盤の失点が試合に大きく響いた。  巨人戦は今季4試合目の登板で、ここまで3試合は0勝2敗、防御率4・80。東京ドームで行われた開幕3戦目の6月21日では4回8安打5失点で今季初黒星を喫した。この日、タイムリーと一発を許した4番・岡本には試合前時点で被打率・429(7打数3安打)、昨季を含めても同・353(17打数6安打)と打ち込まれており、またしても仕事をさせてしまった。  ガルシアは結局、6回7安打3失点で降板。首位巨人からの今季初白星を挙げることはかなわず、今季5敗目(1勝)を喫した。

◆阪神は巨人に0-8で敗れ、2試合連続で完封負け。東京ドームでは今季勝ちなしの5連敗となり、首位・巨人とのゲーム差は今季最大の7・5差に広がった。以下、矢野燿大監督の一問一答。    --ガルシアは立ち上がりに苦しみながらも試合を作った  「うーん...まあね。どうかな。難しいけど。粘ってくれた部分もあるしね。(点の)取られ方がちょっとやっぱり...課題は残るというか。まあその、コーナーにビシビシ決める投手じゃないんでね。よく頑張ってくれたなというところと、取られたところはもうちょっと粘って欲しかった部分もあるし、両方あるかな」  --打線の援護があれば違ったかもしれない  「もちろん打線がゼロじゃ。昨日から。打線が何もできなかったというのは一番大きな原因かな。ガルシアだけのせいではなんでもないんで。次回頑張ってくれたらなと」  --打線は紙一重なところもあると思うが、個々の状態を上げていってほしい  「紙一重とは思わないけどね。我慢の時期だと思うし。1年間の中で色々あるとは思うけど、あまりにも無抵抗で監督としてファンの皆さんに申し訳ないし。1人1人が。誰かが目立った活躍してというよりは全員で戦っていくのがうちの野球だと思うので。1人1人が状態を上げながらつなげていかないと。情けない試合をしてしまったなと」  --東京ドームで悔しい結果(5連敗)。明日に向けて  「まあね。状態悪くても明日の試合は来るんでね。その中で俺らがどうしていけるかというのがプロとして一番大事な部分だと思うので。しっぽまいて帰るわけにはいかない。全員でいくしかないと思っています」

◆巨人の田中豊がプロ5年目で初勝利を挙げた。メルセデスの負傷降板により2-0の三回に登板し、四回2死二、三塁のピンチでは中谷をスライダーで三直に仕留め、この回まで無失点で切り抜けた。ウイニングボールを手にし「とてもうれしい。いつも通り投げられた」と喜んだ。  佐賀商高から日本文理大を経て2016年にドラフト5位で日本ハムに入団。昨季限りで自由契約となり、12球団合同トライアウトを経て育成選手として巨人に加わった。7月26日に支配下選手となった26歳。原監督は「本来の力が出るようになってきた」と期待した。

◆巨人・宮本和知投手チーフコーチ(56)が19日、この日の阪神戦(東京ドーム)に先発して左肘のコンディション不良のため2回で緊急降板したクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(26)について「明日抹消します」と明言した。20日に出場選手登録を外れる。ファームで調整中の桜井俊貴投手(26)、今村信貴投手(26)投手らが代役候補となる。  同コーチはメルセデスの状態について「(試合前の)ブルペンで投げきった後かな。(左肘が)ちょっと気になったみたいで。試合に臨んで初回終わって『どうだ』って言ったら、『少し張りがある』ということなんで。でも『俺は行きたいんだ』ということで彼の意思を尊重し2イニング目も行かせました。そして戻ってきて監督とベンチ裏で話をして」と説明。2月に同じ左肘の違和感で離脱していたこともあり、原監督とも相談のうえで降板となったという。  悔しさからか「CC(メルセデスの愛称)は号泣していました。それにちょっともらい泣きした」と明かした同コーチ。「彼の存在はチームにとっても、投手陣の中でも非常に大きな存在。みんなから好かれている。日本のしきたり、言葉遣い、先輩に対して席をゆずったり、敬意を表すっていう部分において本当に心が日本人なんですね。涙を見て『辛いんだなこいつは』というふうな感じでちょっとこっちも(もらい涙を)いただいたって感じですかね」と説明した。

◆メルセデスの緊急降板で、7投手による無失点リレー。三回に2番手で登板した田中豊が2回1安打無失点でプロ初勝利を挙げ、ヒーローインタビューで「本当にうれしい。(ウイニングボールは佐賀の)実家に送りたい」と喜んだ。昨季限りで日本ハムを戦力外となり、12球団合同トライアウトを経て育成選手として入団。7月に支配下選手登録を勝ち取り、背番号19を背負うプロ5年目右腕は「再出発できた」と感無量の表情だった。

◆プロ初スタメンだった前日に続いて「2番・右翼」で出場した松原が、七回に右前適時打でプロ初打点をマーク。2安打1打点と活躍した。育成出身の25歳は「(七回の)打席に入る前に『外野フライでいいとか余計なことを考えず、芯で捉えて鋭い打球を打つことだけを考えるように』といわれた」と説明。「意識した結果、いい打撃ができた」と石井野手総合コーチに感謝した。

◆梅野が強肩で魅せた。四回、一走・中島の意表を突くスタートに素早く反応。体勢を崩しながらもしっかりとステップを踏み、矢のような送球で二盗を阻止した。七回は増田大に三盗を許したものの、盗塁阻止率は・524と圧巻の数字を維持。打撃でも3打席すべてで四球を選び、今季5個目の盗塁を決めるなど、攻守で突破口を切り開こうと必死だった。

◆降板後、ベンチで我を失ったかのように呆然と遠くを眺めた。ガルシアは6回3失点と粘って試合は作ったが、一回の2失点が響いた。またしても、エンジンがかかるのが遅かった。  「初回は、コントロールできていない部分があった」  一回。1死から俊足の松原に二塁内野安打を許すと、ウィーラーの右前打(エンドラン)で一、三塁。4番・岡本に低めのスライダーを左前へ運ばれ、あっさり先制点を献上すると、続く丸の左犠飛で2点目を失った。  六回にも岡本にソロを浴びて計3失点も、やはり立ち上がりに許した2点が重すぎた。矢野監督は「ガルシアだけのせいではないんで。次回頑張ってくれたら」と話しながらも、「打線がずっとこういう(点が取れない)状態なんで。だからこそピッチャーに頑張ってもらいながらというところなんだけど」と顔をしかめた。  「(点の)取られ方がちょっと...。課題は残るというか。よく頑張ってくれたなというところと、もうちょっと粘って欲しかった部分もある」  ガルシアは今季、先発した9試合のうち、一回に失点したのは実に5試合。被打率も・333と他のイニングよりも高い。現状、打線が低調なだけに、追いかける形になると苦しい。だからこそ、立ち上がりを無失点で抑えて、流れを作りたいところなのだが...。  防御率3・83ながら、はやくも今季5敗目(1勝)。これで巨人戦は4試合で0勝3敗、防御率4・71となった。  「その後(二回以降)はしっかり修正することはできたかなと思うけど、悔しいね」とガルシア。反省を生かし、次こそ、しっかりと試合を滑り出し、チームを勝たせる投球をしたい。(織原祥平)

◆屈辱の"ゼロ地獄"で4位転落-。阪神は首位巨人に0-8と完敗。ゲーム差は今季最大7・5に開いた。4番の大山悠輔内野手(25)は一回の先制機で二ゴロ併殺に倒れ、今季巨人戦での打点はいまだゼロ。東京ドーム5戦全敗で、今季初の2試合連続無得点&ワーストの27イニング無得点となり、矢野燿大監督(51)は「あまりにも無抵抗」と嘆いた。  最初にして最大のチャンスを4番でふいにし、虎打線が最後まで沈黙した。散発4安打の2戦連続完封負けで、東京ドームでは5戦全敗。今季、巨人戦でいまだ打点「0」の大山に、負の結果が重くのしかかった。  「あまりにも無抵抗で、監督としてファンの皆さんに申し訳ない」  矢野監督がざんげした。明暗がくっきり分かれたのは一回だった。  阪神は1死二塁からサンズが四球を選び、打席には大山。2球連続ボールで、マウンドのメルセデスは瀬戸際だった。3球目。143キロ直球が真ん中高めに浮き、絶好球が舞い込んだが...。  虎の4番は見送った。理由は本人にしかわからないが、あまりに、もったいない1球。その後、フルカウントからの6球目を詰まらされて、最悪の二ゴロ併殺。前夜、菅野に喫した完封負けの悪夢を振り払うチャンスを逃しただけでなく、さらに不穏な空気をチームに漂わせてしまった。  しかも直後の守りでは1死一、三塁から巨人の岡本に先制打を許した。岡本は六回にもソロを放ち、阪神戦は打率・324、3本塁打、9打点。何より一回の対照的な4番の結果が、そのまま勝敗に直結した。  今季の伝統の一戦は2勝7敗。大山は7試合に出場し、打率・207、打点0だ。ヤクルトの村上が打率・333、中日のビシエドが9打点、広島の鈴木誠が4発など他球団の4番がGに食らいつく中、寂しい数字。四回1死、走者のいない第2打席では5試合&20打席ぶりの安打(二塁打)を放ったが、求められるのは、ここ一番での仕事だ。得点圏打率・220も物足りなさすぎる。  さらに5番・ボーアも巨人戦打率・114。東京ドームでは5試合無安打、19打席で1度も塁に出られていない。「打線が何もできなかったというのは一番、大きな原因」と指揮官。クリーンアップがこれでは、G倒など夢のまた夢だ。  巨人はメルセデスが2回で降板する緊急事態だったが、今の虎はそこを突くこともできない。16日の広島戦(京セラドーム)の二回から今季ワーストの27イニング連続無得点。「情けない試合をしてしまった」と頭を抱えるしかなかった。  借金は3に膨らみ、4位転落。首位巨人とのゲーム差は、今季最大の7・5に広がった。矢野監督は「紙一重とは思わない。我慢の時期だと思うし」と歯を食いしばると、続けた。  「状態が悪くても明日の試合は来るんでね。その中で俺らがどうしていけるかというのが、プロとして一番大事な部分。しっぽまいて帰るわけにはいかない」  試合後にはコーチ陣の主導で約10分間、緊急ミーティングを行った。もがき続け、現状を打破するしかない。(大石豊佳)

◆巨人は19日、阪神9回戦(東京ドーム)に8-0で快勝した。4番・岡本和真内野手(24)が先制打&リーグトップの18号ソロで本塁打と打点45で単独のリーグ2冠に立った。投手陣も先発のクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(26)の緊急降板をものともせず、7人のリレーで4安打無失点に封じた。チームは連勝で今季最多タイの貯金「12」。2位・DeNAと4・5ゲーム差に広げ、独走態勢に入った。  頼りになる4番だ! 2点リードの六回1死、カウント1-1。岡本が阪神先発、ガルシアの投じた145キロの外角直球を捉えた打球は右翼席中段に吸い込まれた。  「自分のポイントで打てた。なかなかそれができていなかったので。最近は引っ張ってばかりだったので、またしっかり広角に打てるように頑張りたいと思います」  手応え十分の18号ソロ。G党も思わず感嘆の声を上げる2戦連発で、貴重な中押し点を奪った。  前日18日にはエース・菅野の開幕8連勝を17号ソロでアシスト。そして、この日は先発のメルセデスが2回で緊急降板したアクシデントを救った。一回は先制の左前適時打、七回にも右前打を放ち、6月28日のヤクルト戦(神宮)以来、今季4度目の猛打賞をマーク。リーグ独走中の本塁打数に加え、45打点も単独1位となった。  バットを置いた後も、スタンドを沸かせた。18号ソロでダイヤモンドを一周すると、ベンチ前で、カメラに向かって人さし指と親指を上に向ける"JO1(ジェイ・オー・ワン)ポーズ"を初披露した。自身が2打席目の登場曲で使用している『無限大(INFINITY)』を歌う、日韓で活躍する11人組のボーイズグループ『JO1』のハンドサインをカッコよく決めた。  実は、14日に東京ドームを訪れていたメンバーから直接新曲のCDをプレゼントされた際に「ホームランを打ったら、やります」と約束していた。前日18日はうっかり忘れていたと言うが、試合後に報道陣からJO1ポーズ? と問われると「正解です」と照れくさそうに告白した。  チームは今季最多タイの貯金「12」。2位・DeNAとは4・5ゲーム差に広げ、原監督は「打つべき人が打つと非常にチーム全体が盛り上がりますね」と目尻を下げた。  「試合の中でチームの勝利に貢献できるように。結果的にホームランになっている。一試合一本、ヒットでもなんでもいいと思ってやっています」と岡本は表情を引き締めた。目標はチームのリーグ連覇と8年ぶりの日本一奪回。若き主砲は、まだまだ殊勲の一打を放ち続ける。(箭内桃子)

◆『Baseball of the GIANTS, by the GIANTS, for the GIANTS』  リンカーン大統領の人民の人民による人民のための...ならぬ、ジャイアンツのジャイアンツによるジャイアンツのための野球! その演説をしてるのが阪神だってんだから、腹が立つ~!  先発メルセデスが2回で降板、ムフフ...。悪いが、緊急登板の2番手以降をメッタ打ちにさせてもらいまっせ~と気勢を挙げたのに、田中豊、大江、大竹、高梨、中川、ビエイラの助演投手陣に完封されるか~?! しかも前日の菅野に続き、2試合連続のゼロ行進~!!  と嘆きつつ、宮本投手チーフコーチの投手に寄り添う姿にウルウル(マジ感動しちまったぜ)。前日完封して中継ぎ陣を休ませた菅野の役目も大きいよな~って感心してる場合か~!!  とにかく『GOB』にムカ~!! えっ、ジャイアンツはOBの400勝投手、金田さんやONの伝統の力が継承されているから強いって? 違う~!! ガルシア、大山、ボーアの『GOB』が仕事してくれ~ってこと!!

◆痛てて、立ち上がりが...。  この日のトラ番は、東京ドームにキャップ大石豊佳と織原祥平。大阪・難波の編集局にリモート勤務のベテラン三木建次と原田遼太郎という取材シフトでした。試合前、いつもなら編集局内をころころ転がって無駄話をしているビヤ樽三木が、珍しく隅っこの机でじっとしています。  「暑くて変な格好で寝てたんかな。朝起きたら腰がグキッと。ぎっくり腰みたいになって」  そして、よせばいいのに余計な一言を付け加えてきました。  「ガルシアは不思議な投手なんや。リリーフなら登板してすぐにピシッと投げ始めるのに、先発だとエンジンがかかるのが遅い。中日時代に13勝したとき(2018年)もそうやった。俺もきょうは椅子から立つときに痛い。俺もガルシアも、立ち上がりが鍵。慎重にいかんと」  しょうもないこと言うから...。一方、出張先の織原も、午前中は自由に動けません。  「電車に乗らずに球場にいけるように、東京ドームにも選手宿舎にも歩いて3分のホテルに泊まっています。でも朝は行くところがなくて」  新型コロナウイルス感染予防のため選手宿舎での直接取材は禁止。東京ドームもビジターチームの担当記者は午後2時からしか入れない。織原は記録の整理をしたり、次回21日のヤクルト戦(神宮)で藤浪が今季初勝利を挙げるときに備えて関係者に電話取材をしたり。それでも時間があるので、周辺を散歩したりしていました。  球場入りしてからも、ベンチには行けないので練習はスタンドから取材。というか見るだけになりますが、そのぶん、得意の双眼鏡も駆使して選手の動きをしっかりチェックしています。  「藤浪投手は時間をかけてキャッチボールをしたあとブルペンに30分くらい入っていました。登板2日前なので数を投げたんだと思います。きのうはサードに入ってノックを受けていました。ショートには西(勇)さんが入っていて、豪華な三遊間コンビでしたよ」  サード・藤浪の一塁送球は、試合でみせるサイドスローや下手からのトスではなく「ピッチングと同じスリークオーターからの、ものすごい剛速球」だったそうです。"遠投"でチェックしていたのかもしれません。  広島の黄金時代のエース北別府学も現役時代によく遠投をやっていました。彼の場合は、外野の守備位置(ライト)に入って、一塁ベンチ前のキーパーに向かってワンバウンドで送球。これが、投球がシュート回転してしまうときの矯正に、一番いい練習なのだそうです。  「通常の投球練習(バッテリー間は18・44メートル)より長い距離で投げる方が、タマの回転がよくわかる。バウンドさせるともっとわかる。シュート回転しているとバウンドしてから三塁側にはねる。バウンドして真っすぐキャッチャー役の人まで伸びていくように、腕の振り方や指の使い方、肩、腰の回し方を確認して、ボールの回転を直した」  これが、最速138キロだったけれど制球力とボールの切れの良さを武器に通算213勝を挙げたレジェンドのシュート回転矯正法です。  ちなみに、三塁から一塁は38・795メートル。外野からの返球なら距離はその倍以上。試合は、先発投手の立ち上がりが...とかいう展開じゃなくなったけれど、たしかにガルシアは序盤、これまでと同様にタマが高めに抜けていた。ガルシアも、遠投やってみる?

◆阪神は2試合連続で1点も奪えず、東京ドームでは今季5戦5敗。球団OBの八木裕氏(55)=本紙専属評論家=は「ナメられてはいけない」と語気を強めた。各打者の踏み込みの強さが足りない点も指摘しつつ、最も求めたのは"それ以前"の問題。「これだけやられたら見下ろされてしまう。東京ドームに入ったところからの姿勢を大事にしてほしい」と戦う姿勢を求めた。  まず「ナメられてはいけない」と言いたい。そういう状況になってきている。これで東京ドームでは5連敗。もうこれだけやられたら、見下ろされてしまう。もう一度、戦う姿勢を、東京ドームに入ったところからの姿勢を大事にしてほしい。  (ウオーミング)アップのときであったり、練習であったり、ベンチでの振る舞いであったり、どんなときでも「ジャイアンツを何とか倒すんだ」という気持ちを忘れないでほしい。自分たちが今どういう戦力、状況なのか。明らかに歯が立っていないのだから、それを認識して、グラウンドへ足を踏み出すときから強く、戦う姿勢を見せていくべきだ。  前日18日のゲームは巨人のエース・菅野と4番・岡本が活躍して、その差で敗れた。だが、この日はメルセデスがアクシデントでマウンドを降りたにもかかわらず0点だった。どうしてこうなるのか-。  中盤から巨人の若い選手ばかりが躍動した。育成やトライアウトも経験したハングリーさで、チームに勢いと競争をもたらしていた。ベンチの中でも4、5人がバットを握って投手とのタイミングを取っている。巨人がやっていく方向が見えるし、実を結んできたのかなということを感じる。彼らには、主軸になるような力はないのかもしれない。それでも、束になって相手に向かっていける選手たちだ。  一方、阪神が打てない点で言えば、打席での踏み込みの弱さも挙げられる。やはりしっかりと踏み込んで行くというのが基本。ボーアも、グッと(右足を)踏み込んでからバチン、と打つのではなく、踏み込む前にボールが来てしまっているように見える。泳がされるのが怖いという意識があるのかもしれない。  主軸に関しては首脳陣もしっかりとコミュニケーションを取って状態を上げていってほしいが、こうなればもう、誰か一人がどうだ、ということではない。グラウンドに足を踏み入れるところから、全員が強く、戦う姿勢を持つこと。ナメられないためには、それしかない。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
29173 0.630
(↑0.008)
-
(-)
71228
(+8)
161
(-)
71
(+2)
28
(+1)
0.251
(↑0.003
3.230
(↑0.07)
2
(-)
DeNA
26233 0.531
(-)
4.5
(↓0.5)
68214
(+2)
198
(+2)
56
(-)
10
(-)
0.271
(↑0.001)
3.620
(↑0.04)
3
(2↑)
中日
23264 0.469
(↑0.011)
7.5
(-)
67178
(+11)
215
(+2)
32
(+4)
13
(-)
0.242
(↑0.002)
3.780
(↑0.04)
4
(1↓)
阪神
22253 0.468
(↓0.01)
7.5
(↓1)
70206
(-)
204
(+8)
45
(-)
37
(+1)
0.240
(↓0.002)
3.670
(↓0.1)
5
(1↓)
ヤクルト
21245 0.467
(↓0.01)
7.5
(↓1)
70218
(+2)
254
(+11)
39
(-)
31
(+1)
0.249
(↓0.001)
4.630
(↓0.09)
6
(-)
広島
19256 0.432
(-)
9
(↓0.5)
70217
(+2)
229
(+2)
51
(+2)
22
(+1)
0.270
(-)
4.150
(↑0.05)