巨人(☆8対1★)ヤクルト =リーグ戦9回戦(2020.08.12)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:菅野 智之(7勝0敗0S)
敗戦投手:原 樹理(2勝1敗0S)

本塁打
【巨人】坂本 工宜(8号・2回裏2ラン),パーラ(4号・2回裏ソロ),坂本 工宜(9号・6回裏ソロ),岡本 和真(16号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆巨人は1点を追う2回裏、坂本の2ランなどで一挙5点を奪い、逆転に成功する。そのまま迎えた6回には、坂本と岡本のソロが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・菅野が7回1失点の好投で今季7勝目。敗れたヤクルトは、先発・原が2回5失点と試合をつくれなかった。

◆巨人菅野智之投手(30)のヤクルト戦は通算16勝7敗だが、球場別では東京ドーム12勝1敗、神宮球場1勝6敗、地方球場3勝0敗。東京ドームのヤクルト戦は15年9月27日の1敗だけで、16年3月25日から現在9連勝中。

◆左脇腹肉離れで離脱していた巨人ルビー・デラロサ投手(31)が1軍に合流した。試合前練習では、キャッチボール、階段ダッシュなどで汗を流した。 8日のイースタン・リーグDeNA戦(横須賀)で実戦復帰し、1回無安打無失点。最速は151キロを計測した。翌9日にはブルペンで52球投じ"連投"するなど、回復をアピールしていた。

◆ヤクルトのドラフト6位ルーキー武岡龍世内野手(19)が、1軍に初昇格した。練習前には、八戸学院光星の先輩である巨人坂本の元を訪れ、あいさつした。 イースタン・リーグでは、二塁手や遊撃手として31試合に出場。打率2割3分4厘、2本塁打の成績を残した。 八戸学院光星では、主将として昨夏の甲子園8強を経験。U18日本代表にも選出された。同校のOBである巨人の「坂本2世」と呼ばれており、先輩の前でデビューを飾れるか。

◆巨人は「サカマルコンビ」を解体し、丸佳浩外野手を移籍後初の6番に配する新打線を組んだ。 坂本勇人内野手は1番で、2番にはヘラルド・パーラ外野手が入った。 坂本と丸は「サカマルコンビ」として、並びは変えながらも今季は全試合で2番、3番を担ってきた。昨季「サカマル」の打順が離れたのは5月4日の1回だけ。ここまで坂本は18打席無安打、丸は23打席連続無安打で、チームは63年ぶりの5試合連続5安打以下。11日には原辰徳監督が「両主砲をちょっと離すかもしれません」と打線を組み替える可能性を示していた。

◆ヤクルトのアルシデス・エスコバー内野手(33)が、巨人菅野から先制の適時二塁打を放った。 2回2死二塁、カウント2-2からの6球目、127キロスライダーを捉え左中間への二塁打とした。ベンチへ両手を突き上げ「甘く浮いてきた球をコンパクトに打つことができた。先制できて良かった」とコメントした。 菅野とは2度目の対戦。4打席目で、初安打をマークした。

◆1軍に初昇格したヤクルトのドラフト6位ルーキー武岡龍世内野手(19)が、プロ初打席で巨人菅野から初安打を放った。 1-5の3回、先発原の打席で代打に送られた。2ストライクと追い込まれた3球目、142キロフォークにうまくバットを合わせ、二塁へ大きなバウンド。二塁手吉川尚がランニングスローで一塁へ送球したが、俊足を生かしてセーフ。大型ビジョンに「H」マークが浮かんだ。 「すごく緊張しました。球界を代表する菅野さんだったので、とにかくガムシャラにくらい付いていきました。必死で走りました」とコメントした。 ドラフト制後、ヤクルトの高卒新人では、68年奥宮、16年広岡、18年村上に続いて史上4人目での初打席初安打をマークした。

◆巨人坂本勇人内野手(31)が20打席ぶりの安打となる8号2ランを放った。1点リードの2回2死二塁、ヤクルト先発原の内角高め124キロスライダーをライナーで左翼席まで運んだ。「まずは1本出て良かった。ただこれを継続しなければ意味がないです」と気を引き締めた。 この日は「1番遊撃」で先発出場。第1打席は空振り三振に倒れ、19打席連続無安打と苦しんでいた。

◆巨人ヘラルド・パーラ外野手(33)が有観客初となる4号ソロを放った。3点リードの2回2死、ヤクルト原の142キロのシュートを右翼席中段へ運んだ。 「チームとして打てていなかったので、今日こそは全員で点を取りたかった。その思いが今日かなって良かったよ。まだまだ点をとりたいね! 」とコメント。ダイヤモンドを回る際には、代名詞でもある登場曲の「Baby Shark」が流れ、スタンドのファンから手拍子が送られた。

◆巨人吉川尚輝内野手(25)が逆転の2点適時打を放った。 1点を先制された直後の2回1死二、三塁、ヤクルト原の126キロのスライダーを右中間へ打ち返した。「すぐに逆転できて良かったです」とコメントした。

◆ヤクルトの2年目浜田太貴外野手(19)が、巨人菅野からプロ初安打を放った。この日から1軍に昇格し、プロ通算6打席目にして初安打をマークした。 5回1死一塁で、代打へ。初球の139キロカットボールを中前へはじき返した。「チャンスをいただいたので、何とか結果を出したかったです。外の球、1本で絞っていました」とコメントした。 右の大砲候補として期待されており、プロ1年目の昨季は終盤に1軍を経験したが5打数無安打に終わっていた。 今季、イースタン・リーグでは30試合に出場し打率2割4厘、本塁打7本を放っていた。

◆巨人坂本勇人内野手(31)が、この試合2本目となる9号ソロを放った。 6回無死、ヤクルト中尾のスライダーを左翼席に運んだ。「いい意味で力が抜けてスイングができました。満足せずに継続していきたい」とコメント。 2回の第2打席では20打席ぶりの安打となる8号2ランを放ち「まずは1本出て良かった。ただこれを継続しなければ意味がないです」と気を引き締めていた。

◆巨人菅野智之投手が自身初の開幕7連勝。巨人で開幕7連勝以上は90年斎藤雅が8連勝して以来、30年ぶり。 開幕投手では11連勝した38年春のスタルヒン、8連勝の90年斎藤雅に次いで球団史上3人目になる。菅野は勝敗が付かなかったのが6月26日ヤクルト戦だけで、この日が登板8試合目。巨人で開幕7戦7勝の投手はおらず、勝敗なしが1試合だけで登板8試合目に開幕7連勝を記録したのは90年斎藤雅に次いで2人目だ。

◆ヤクルトは2回にエスコバーの適時二塁打で先制。巨人は2回に吉川尚の2点適時打、坂本の2ラン、パーラのソロで逆転した。 巨人は6回に坂本のこの試合2本目の9号ソロ、岡本の16号ソロで2点を追加した。先発菅野は6回まで4安打1失点。 巨人は8回に丸の適時二塁打で追加点。7回1失点の菅野から大江、ビエイラとつなぎ連敗を3で止めた。ヤクルトは3連敗。菅野が7勝目、原は1敗。

◆ヤクルトが逆転負けで、今季2度目の3連敗を喫した。 2回に菅野から連打で1点先制したが、その後はつながらず。村上も4打席凡退で、連続出塁記録は38試合でストップした。借金1となり、高津監督は投手陣について「失点の内容が良くなかった。少し攻め切れていないと言うか、全体的に、狙ったところに投げられていない」と話した。

◆ヤクルト高津臣吾監督(51)が、昇格しプロ初安打を放ったドラフト6位武岡龍世内野手(19)と2年目の浜田太貴外野手(19)について「失敗を恐れずに、しっかりスイングしてくれた。いい結果として出てくれたので、その点は良かった。いいスイングをした」と評価した。 武岡は内野安打、浜田はプロ初安打を含む2打席連続安打。ともに巨人菅野からマークした。「相手が菅野で、最初のヒットも、いい思い出にもなる。今後も頑張るエネルギー源になったと思う」とさらなる活躍に期待していた。

◆ヤクルトは2回にエスコバーの適時二塁打で先制。巨人は2回に吉川尚の2点適時打、坂本の2ラン、パーラのソロで逆転した。 巨人は6回に坂本のこの試合2本目の9号ソロ、岡本の16号ソロでダメ押し。巨人は連敗を3で止めた。菅野は開幕7連勝。ヤクルトは武岡、浜田のプロ初安打などで反撃を試みるも、好機で得点できず3連敗。

◆巨人は「サカマルコンビ」を解体し、1番坂本勇人内野手、6番に丸佳浩外野手を配す新オーダーで連敗を3で止めた。 原辰徳監督(62)は、昨年5月4日以来の1番坂本について「なかなか1番がいなかった。流れの中でプレーボールかかり先頭バッター、三振というのが結構多くて、その辺を勇人に託したということですね」と説明。2番にはパーラを置き「このところバッティングの質も取り組み方もよく映ってました。強いコンタクト率に、打率ももちろん高いし、2番を任せようと思いました」と言った。 6番丸も26打席ぶりの安打を含む猛打賞。指揮官は「試合中にも言ったんですけど、居心地がいいと思ってもだめなんだ。正常な形に戻った場合、3番というところがジャイアンツのスタイルということだと思います」と期待する。 エース菅野は開幕7連勝。原監督は「いつになく慎重に、1球1球集中力があった。慎重にいった分、ちょっと球数が多かったのかなというのも、あったかなと思いますけど。チーム状況を理解する中で、マウンドを守ったという感じがします。安定感もあるし。本当に牽引(けんいん)してくれていると思います」とたたえた。

◆ヤクルトドラフト6位武岡龍世内野手が、プロ初打席で菅野から初安打を放った。 3回、代打で内野安打。練習前には八戸学院光星の先輩巨人坂本にあいさつし「頑張って」とエールをもらった。「球界を代表する菅野さんだったので、ガムシャラにくいついて、必死で走りました」。 さらに2年目浜田太貴外野手も、5回に代打で中前打を放ちプロ初安打。「チャンスをいただいたので、何とか結果を出したかったです。外の球、1本で絞っていました」と話した。

◆9回から登板した巨人ビエイラ投手が、先頭の宮本への3球目、ファウルになった高めの直球で163キロを計時した。 最速167キロ右腕として今季から加入。ただ四球、安打で無死一、二塁のピンチを招いた投球に、原監督は「先頭打者への四球は本人の課題。修正してほしい」と指摘した。

◆キャプテンは、やっぱり頼りになる。1年ぶりに1番に入った巨人坂本勇人内野手(31)が、不振を払拭(ふっしょく)した。第2打席に20打席ぶりの安打となる8号2ラン、第4打席には9号ソロ。7月30日DeNA戦以来の3安打をマークした。打線にも波及効果を与え、移籍後初の6番に入った丸佳浩外野手(31)も26打席ぶりに安打。昨年5月4日以来の「サカマルコンビ」解体となったが、チームの連敗も3でストップ。坂本を中心に熱い巨人が戻ってきた。「らしい」姿が、東京ドームの打席にあった。1点を追う2回2死二塁。坂本がかち上げた打球は、ライナーで左翼スタンドへ着弾した。20打席ぶりの安打。5日の阪神戦以来の一打に「まずはホッとした」と言ったが、そこで終わらない。4点リードの6回には、左手1本で左翼スタンドへ大きな放物線を描き、9号ソロとした。試合前まで18打席無安打だった。それが、うそかのように、不名誉な数字とおさらばした。 昨季5月4日以来466日ぶりの1番として送り出され、完全復活を物語る3安打。「1番バッターを任されたというのは、何とかしてくれというそういうふうに感じて」と愚直に結果で応えた。9日中日戦でもがむしゃらな姿があった。同点の8回先頭。結果は投ゴロとなったが、セーフティーバントを試みた。球場がどよめいた。坂本は「先頭だったし、相手は左ピッチャー。三塁の守備位置も後ろだったから」と振り返ったが、何かを変えようとする気迫がそこにはあった。 原監督は、そんな1シーンに09年WBCのイチローと姿を重ねていた。大会前の強化試合から不調だったイチローは、第2ラウンドは最初2試合で9打数無安打と苦しんでいた。敗者復活のキューバ戦。無死一塁でセーフティーバントを失敗した。現状を打破したい気持ちを受け止める一方で-。常に最前線で結果を出し続けてきたイチローだからこそ、坂本だからこそ、一流に求める姿は"普段通り"だったのかもしれない。 坂本自身も、分かっている。「8月というかは、今年は始まってからずっとしっくりきていない。練習でも。今年はそういう中で、何とか結果を残さないといけない」。好不調の波があれば、チームだって連勝も連敗もある。それでも次の試合はやって来る。戦い続け、先頭を走り、14年目のキャリアを積み上げた。明日もまた「らしい」プレーに徹する。【栗田尚樹】 巨人原監督(1番坂本に)「1番打者は非常に重要なポジション。いろいろな人を入れましたけど、なかなか機能しなかった。全体の歯車、つながりという部分で、何とか勇人にね」

◆巨人菅野智之投手が7回1失点の好投で開幕から無傷の7勝目を挙げた。14年の6連勝を上回る自己最長の連勝に「自分の力だけでは達成できない。みなさんに感謝して、8連勝、9連勝としていけるように頑張ります」とさらに先を見据えた。 相手主砲を封じ、付けいる隙を与えなかった。ヤクルト村上に対しこの日最速タイの153キロを計測するなど、3打数無安打。「球界を代表するようなバッター。打席の雰囲気とかでも格が違う。より神経を研ぎ澄まして」と要所を抑えた。前回登板の4日阪神戦では6・5%だったフォークの割合を13・7%に増やすなど的を絞らせなかった。 エースの快投がチームに明るさを持ち込んだ。原監督は「エースも、ビースも、シースも負けていないのが一番いいよ。そりゃ」と冗談を交え、菅野に続く投手に期待。2本塁打を放った坂本について、お立ち台でコメントを求められた菅野は「さっきベンチ裏で泣いてました。うそです」と言って笑わせた。【久永壮真】

◆巨人の先発メンバーが発表され、今季初めて坂本勇人内野手(31)が1番に、丸佳浩外野手(31)が6番に入った。原辰徳監督(62)は坂本と丸の"サカマル"を解体し、大幅な打線改造に踏み切った。  坂本と丸は主に2、3番に入っていたが、坂本が18打席連続無安打の打率・226、丸は23打席連続無安打の打率・224と低迷していた。

◆ヤクルトのドラフト6位・武岡龍世内野手(19)=八戸学院光星高=が12日、巨人9回戦(東京ドーム)でプロ初出場を果たし、菅野から初安打を放った。2回5失点の先発・原の代打として三回に登場。2球で追い込まれたが、3球目のフォークにバットを当て、高いバウンドの二塁内野安打となった。  この日、初めて1軍に昇格。試合前には八戸学院光星高の先輩の巨人・坂本にあいさつし「頑張れよ」と声をかけてもらったという。「話したことのない先輩もたくさんいるので、緊張しながら練習をしました」と初々しい表情を見せていた19歳が初打席で結果を残した。

◆ヤクルト・浜田太貴外野手(19)が12日、巨人9回戦(東京ドーム)の五回に代打で出場し、プロ初安打をマーク。先発の菅野が投じた初球のカットボールをライナーで中前に運んだ。  大分・明豊高からドラフト4位で入団し2年目。昨季は5打席で無安打だったが、この日初めて昇格し、初めて「H」のランプを灯した。三回には新人のD6位・武岡(八戸学院光星高)もプロ初安打放っていた。開幕前に「1軍で多くの試合に出て活躍できるようにしたい」と話していた浜田。2軍ではチームトップの7本塁打を放っており、持ち前のフルスイングで存在感を示した。

◆巨人のエース菅野が、4戦連続白星なしと苦しんでいたチームを救う好投を見せた。  「できることは限られている。チーム全体でどうやっていくかが大事なこと。連敗している、勝ちがないことを意識しながら、先に点をやらないことを頭に入れながら、全員ではねのけられるようにやっていきたい」  試合前にそう意気込んでいた右腕は、開幕からここまで7試合で6勝0敗、防御率1・81。開幕6連勝は自身が2014年に記録して以来で、開幕投手が開幕6連勝を2度達成するのは球団史上初だった。  この日は6・7月度の「大樹生命月間MVP賞」が発表され、無傷の5勝をマークしていた右腕は文句なしでの受賞が決まった。7度目の受賞は松井秀喜と並んで球団最多タイ。「素直にうれしいですし、狙って取れるものではない。若干の運と、周りの支えがあってこそ。自分なりに、いろんな人に感謝と伝えたい」と喜びを語った。  1月中旬の自主トレから腕から始動するフォームの改造に取り組んで臨んだ2020年のシーズン。「まだ1カ月ちょっとしかたっていない。終わったときに、いいシーズンになるように、成績もそうですけど、このフォームにしてよかったと思えるシーズンを考えてやっていきたいです」と表情を引き締めた。  7月5-12日に4連敗を喫した際にも、同14日の広島戦(マツダ)で菅野が力投して連敗を止めた。ここぞの場面で結果を残すエースが、この先もチームを力強く牽引(けんいん)する。(箭内桃子)

◆巨人が8-1でヤクルトに快勝。引き分けを挟んで続いていた連敗を「3」で止め、ヤクルトとの対戦成績を4勝4敗(1分け)に戻した。打線が4本のホームランを放ち、一発攻勢で試合を優位に進めた。  ヤクルトは二回2死二塁からエスコバーの中越え適時二塁打で幸先よく先制する。しかし、巨人はその裏、吉川の2点タイムリーですぐさま逆転すると、不振が続いていた坂本に20打席ぶりの安打となる8号2ランが飛び出す。続くパーラにも2者連続となる4号ソロを放ち、この回一挙5点を奪って、ヤクルト先発・原をノックアウトした。  その後も巨人は六回に今日2本目となる坂本の9号ソロ、岡本の16号ソロでリードを広げると、8回には丸が左翼線適時二塁打を放ち、ダメ押し。投げては先発・菅野が7回6安打1失点の好投で無傷の7勝目を挙げた。

◆ヤクルトの原は2回5失点と崩れて今季3試合目で初黒星を喫した。制球が不安定で、1-0の二回は先頭にストレートの四球を与えた。味方の失策と犠打でピンチを迎えると、吉川尚にスライダーを捉えられ、右前へ2点打を許して逆転された。その後も坂本とパーラに連続で本塁打を浴びた。  チームは流れを失い3連敗。高津監督は「失点の内容が良くなかった。攻め切れてないというか。狙ったところに投げられていない」と苦言を呈した。

◆ヤクルトは1-8で敗れて今季2度目の3連敗で6月30日以来、約1カ月ぶりの借金生活。4カード連続で勝ち越しがなくなったが、高津臣吾監督(51)は2人の19歳の活躍をたたえた。  「失敗を恐れずにしっかりスイングしてくれましたし、それがいい結果として出てくれたのでよかったですね」  1軍に初昇格したドラフト6位の内野手・武岡(八戸学院光星高)が三回に代打で初出場を果たすと、菅野からプロ初安打となる二塁内野安打。「すごく緊張しました。とにかく、がむしゃらに食らいついていきました」と汗をぬぐった。  さらに今季初昇格となった大分・明豊高から入団2年目の外野手・浜田も、五回に代打で菅野から中前へプロ初安打をマークし「チャンスをいただいたので、何とか結果を出したかったです」。七回にも中前打を放ち、2安打の活躍を見せた。若い力も借りて、再浮上を目指す。(赤尾裕希)

◆4番・岡本が6-1の六回、2位の鈴木誠(広島)らに5本差をつける16号ソロを放った。3番手・中尾の変化球を左翼席へ豪快にたたき込み、追加点をもたらした。これでヤクルト・村上と並んでいた打点を「41」に伸ばし、本塁打と打点で単独2冠に。二代目・若大将が自身初の打撃タイトル獲得へ、着々と結果を積み重ねている。

◆右拳でグラブをパーンとたたいた。巨人・菅野智之投手(30)は二回、エスコバーに先制の適時二塁打を浴びた。だが、終わってみれば7回1失点。笑顔でヒーローインタビューに立った。  「下位打線に点を取られたのは反省点だが、主軸を抑えられたのでそれなりに満足している」  1-5番の被安打はゼロ。ギアの上げ下げを巧みに使い、村上も3打席すべて封じた。「球界を代表するような打者。打席の雰囲気は格が違う。次に対戦するのは嫌」とまで言ったが、軍配は菅野に上がった。  最大の武器はスライダーだが、この日はフォークボールを多投。三回は青木を二ゴロ、五回には上田を一ゴロに斬った。前回の阪神戦でサンズに本塁打された際、「スライダーと真っすぐの二択になっていた。大城と『フォークを思い切って増やそう』という話をした」。3年目捕手を配球面で導きながら、白星を引き寄せた。  これで開幕7連勝。巨人の開幕投手では11連勝した1938年春のスタルヒン、8連勝した90年の斎藤雅樹以来30年ぶり3人目だ。6、7月度の月間MVPも獲得し、こちらは松井秀喜に並ぶ球団最多の7度目。お立ち台では、2本塁打を放った坂本について「さっき、ベンチ裏で泣いていました。嘘です」とG党を笑わせた。(伊藤昇)

◆お目覚めの2発だ!! 巨人は12日、ヤクルト9回戦(東京ドーム)に8-1で勝利した。試合前の時点で18打席連続無安打と沈んでいた坂本勇人内野手(31)が今季初めて1番打者で先発出場し、2本塁打を含む3安打3打点と復調。チームとしても8試合ぶりの2桁安打(12)で連敗を3で止めた。  これまでのうっぷんを晴らすかように、思い切り振り抜いた。坂本が二回、弾丸ライナーで左翼席に飛び込む8号2ラン。久々のHランプに笑った。  「1番で、1打席目がすごく大事だと思って臨んだんですけど全然、駄目な内容で。何とか2打席目にいい結果が出たので、まずはホッとしています」  今季初めて「1番・遊撃」で出場。試合前の時点で18打席連続無安打と苦しむ中、原監督から「全体の歯車、つながりの部分を、何とか勇人に」と切り込み隊長を託された。坂本も「こういう状況でも1番バッターを任され、『何とかしてくれ』というふうに感じて。きょうは何とかいい結果を残せればいいなと思って」と奮起した。  一回こそ空振り三振に倒れたが、二回に覚醒。ヤクルト・原のスライダーをフルスイングでスタンドに突き刺した。20打席ぶりの安打が飛び出すと、六回に左越え9号ソロ、七回には中前打。通算155度目(今季4度目)の猛打賞は、セ・リーグで歴代8位だ。  主将が打線を勢いづけた。12安打を放ったチームは8試合ぶりの2桁安打をマーク。坂本と丸で2、3番を組む"サカマルコンビ"が466日ぶりに解体され、2番にパーラ、6番に丸を置く打順の組み替えが奏功。3連敗と1分けを喫していた4試合の間、2得点以下に終わっていた沈黙を打破した。  坂本は思うような結果が出ない中でも試行錯誤していた。この日の打撃練習中、石井野手総合コーチから右肩が下がっていることを指摘された。  「下がりながら打ちにいくときも多々あるんですけど、ちょっとそのまま下がりっぱなしのときが多い。そこを2人で話し合いながら、練習のときは意識してやろうと」  2000安打まで、あと80。残り77試合となった今季中の大台到達は可能な域。「結果はずっと出ていないと思いながらやっている。3本、出た次の日に全然打てなかったり、いいきっかけをつかめたと思っても継続できなかったり。今年はそういう中で何とか結果を残さないといけない」と気を引き締めた。  連敗を3で止めたチームは貯金10。2位・DeNAとのゲーム差を3・5に広げた。原監督は「1試合、2試合で変わるものではない」と坂本の1番継続を示唆。2発をきっかけに、再びギアを上げる。(箭内桃子)

◆ヤクルトの4番・村上は安打性の当たりを相手の好守に阻まれる不運もあり、4打数無安打。38試合続いていた連続出塁がストップし、出塁できなかった試合は6月24日の阪神戦(神宮)以来、今季2試合目となった。「毎打席、打ちたいと思ってやっている。その継続かなと思います」と話していた20歳。チームの連敗ストップへ、きょう13日の巨人戦で仕切り直す。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
25153 0.625
(↑0.01)
-
(-)
77204
(+8)
146
(+1)
62
(+4)
25
(+1)
0.251
(↑0.002
3.340
(↑0.05)
2
(-)
DeNA
24212 0.533
(↓0.012)
3.5
(↓1)
73198
(+6)
175
(+7)
55
(-)
9
(-)
0.275
(↑0.002)
3.580
(↓0.07)
3
(1↑)
阪神
21222 0.488
(↑0.012)
5.5
(-)
75194
(+7)
185
(+6)
44
(+2)
36
(-)
0.248
(↑0.002)
3.670
(↓0.03)
4
(1↓)
ヤクルト
19205 0.487
(↓0.013)
5.5
(↓1)
76192
(+1)
221
(+8)
37
(-)
29
(-)
0.250
(↓0.001)
4.570
(-)
5
(-)
広島
18234 0.439
(↓0.011)
7.5
(↓1)
75202
(+1)
211
(+4)
48
(-)
19
(-)
0.275
(↓0.002)
4.310
(↑0.03)
6
(-)
中日
19254 0.432
(↑0.013)
8
(-)
72147
(+4)
199
(+1)
23
(-)
10
(-)
0.239
(-)
3.830
(↑0.06)