ソフトバンク(☆5対4★)西武 =リーグ戦10回戦(2020.07.31)・福岡PayPayドーム=
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西武
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ソフトバンク
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勝利投手:嘉弥真 新也(1勝0敗0S)
(セーブ:森 唯斗(0勝1敗9S))
敗戦投手:ニール(2勝1敗0S)

本塁打
【西武】山川 穂高(12号・3回表ソロ),中村 剛也(5号・3回表2ラン),スパンジェンバーグ(5号・6回表ソロ)
【ソフトバンク】明石 健志(2号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆ソフトバンクは3点を追う3回裏、中村晃と栗原の連続適時打などで4点を挙げ、逆転に成功する。その後同点とされるも、6回に明石のソロが飛び出し、再びリードを奪った。投げては、2番手・嘉弥真が今季初勝利。敗れた西武は、先発・ニールが試合をつくれなかった。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(31)が、月間32得点のプロ野球タイ記録をマークした。3回の第2打席で四球で出塁すると、1死一、三塁から栗原の適時打で三塁から生還した。 広瀬叔功(南海)と村田修一(巨人=13年8月)がマークしたプロ野球記録と並んだ。球団としては、1964年(昭39)5月に広瀬がマークして以来、56年ぶり。31得点が最高だった王貞治球団会長(79)と城島健司(44=現球団会長付特別アドバイザー)も超えた。 ▼柳田が1得点を記録し、7月は27試合に出場して32得点。月間32得点は64年5月広瀬(南海)13年8月村田(巨人)に並ぶプロ野球タイ記録となった。この日は3回に四球で出塁して得点。7月の柳田は90打数39安打、4割3分3厘の高打率だったが、四死球も26個あり、出塁率は5割5分6厘。広瀬の5割4厘、村田の4割8分8厘を上回る高い出塁率で月間得点記録に並び、7月のソフトバンクは柳田が得点した試合に16勝4敗で勝率8割。柳田の出塁と得点が、6月終了時に5位のチームを首位へ引き上げた。

◆西武ザック・ニール投手の連勝記録が13で途絶えた。 1点ビハインドのまま6回5失点で降板。そのままチームが敗れ、黒星がついた。ニールは昨季から続く13連勝で、球団の外国人投手記録に並んでいた。

◆西武は3回、山川、中村の2本塁打で3点先制。ソフトバンクはその裏、1死から四球を挟み長短5連打で4点。逆転に成功。 西武は6回、スパンジェンバーグの5号ソロで同点とした。その裏にソフトバンクも明石が2号ソロを放ち再び1点リードした。 ソフトバンクが1点差を守りきった。7回から高橋礼、モイネロ、森の無失点リレー。嘉弥真が今季初勝利、森が9セーブ目。

◆ソフトバンク明石健志内野手のバットが勝負を決めた。同点とされた直後の6回裏。2死からニールの144キロのツーシームを右中間テラス席へライナーで運び去った。 「打った瞬間、入るとは思わなかったのでビックリです。最近はチャンスで打ててないのもあったので、僕自身、いいきっかけになった」。殊勲の2号ソロにヒーローのお立ち台で笑顔を見せた。

◆ベンチで見守るソフトバンク東浜巨投手の手から白星がこぼれ落ちた。1点リードの6回、1死を取ったところで嘉弥真と交代。2死後、スパンジェンバーグに先輩左腕が同点5号を被弾。 チームは勝ったが、東浜は自らの投球を反省した。「失点してしまった3回は最少失点で粘ることができればよかったが、3失点は反省しないといけない」。山川、中村に被弾し3点を先行された投球を悔やんだ。右手指に違和感もあったため6回途中95球で降板。「次はもっと長いイニングを任せてもらえるような投球がしたい」と気を引き締めた。

◆ソフトバンクが、柳田悠岐外野手(31)の月間最多32得点のプロ野球タイ記録マークで勝利を収めた。0-3で迎えた3回、柳田の四球を挟んでの5連打で一気に4得点。柳田が一時は逆転となるホームを踏み記録を作った。7月は柳田の記録的得点もあり、ソフトバンク球団としても月間最多タイとなる18勝(9敗)を挙げた。「打線のつながり」が、西武ニールに黒星をつけ、首位をガッチリ守った。柳田はゆうゆうとホームを踏んだ。3回、3-3に追いつき迎えた1死一、三塁で、栗原の左前適時打で三塁から生還した。7月だけで32度目のホームイン。一時は勝ち越しとなる32得点目は、プロ野球タイ記録となった。 柳田 自分1人の力じゃ無理な記録なので、チームメートに感謝しています。チームも勝てましたし、得点が多ければチームの勝利に貢献できる。 3回に2発で3点を奪われた直後だった。9番甲斐からの3連打で1点差として、なおも1死二塁で打席に入った柳田はじっくり球を見極めた。相手が警戒する上に、ボール球も振らない勝利へ貢献する気持ちがバットを止めさせた。その後、中村晃、栗原と連打。柳田の「我慢」の四球を挟んでの5連打で西武先発ニールを攻略した。工藤監督も「打線のつながり」の末での勝利に「西武は2本塁打で3点も、うちはつながりで4点ですから。柳田くんもしっかり出塁してくれるし、打線ではそれぞれが役割を果たしてくれている」と笑みを浮かべた。 27試合をこなした7月、柳田はとにかく塁に出た。90打数39安打で打率4割3分3厘。この日の2四球で今月25個目の四球となり1死球と合わせた出塁率は、5割5分6厘。7月で出塁しなかった試合は9日楽天戦(ペイペイドーム)での4打数無安打だけで、26試合はすべて出塁した。驚異的な数字でチームに貢献して、ソフトバンク球団としても月間最多となる18勝目をもたらした。 この日の試合前、王球団会長と城島球団会長付特別アドバイザーが練習を視察した。この2人は現役時代、月間31得点が最多だったが、柳田は伝説の2人をも超えて見せた。 柳田が「月も替わってまた明日(8月1日)から頑張ります」と言えば、工藤監督も「8月はケガ人も帰ってくるし、キューバの2人も合流してくる。それまでしっかり落ち着いて試合ができるようにしたい」と言葉に力を込めた。楽天が敗れゲーム差を1・5に広げた。頼れるギータを先頭に、8月も快進撃を続ける。【浦田由紀夫】

◆西武山川と中村のどすこいおかわり弾が放たれた。 3回に山川が12号ソロで先制。ソフトバンク戦10戦7発目で、同郷の東浜からは5打数3本塁打とお得意様からの1発に「沖縄の大先輩から打ててよかったです」と3番では初めてのアーチを描いた。さらに中村が5号2ランで追撃し「打ったのは真っすぐ。打ててよかったです」と、今季3度目のアベック弾となった。

◆開幕ダッシュに失敗してうつむき加減だったソフトバンク工藤監督は言った。「月が替われば、ツキも変わる。頑張りましょう」-。ちょうど1カ月前。敵地・札幌で日本ハムとの初戦を引き分けた後だった。直前の所沢遠征では2勝1敗から3連敗。借金3の痛手を負っての札幌入りだった。 確信があったわけでもなかろうが、チームはそこから上昇気流に乗った。7月は18勝9敗。Bクラスからいつの間にか順位を上げるとがっちりと首位をキープしている。37試合を終えて21勝15敗(1分け)。昨年は37試合消化時点で21勝14敗(2分け)だから、ほぼ同じような戦績でシーズンを走っている。マラソンで例えるなら15キロ付近か。一気に抜け出す気配すら漂い始めた。 今季の課題とした「得点力アップ」。自慢の1発攻勢だけでなく「つなぐ打線」が機能し始めた。この日の攻撃は象徴的でもあった。13連勝中の西武ニール相手に3回、3点差を追いかけ柳田の四球を挟んで長短5連打でひっくり返した。起点になったのは1死後の甲斐の内野安打だった。三塁前のボテボテのゴロが一気逆転劇を呼び込んだ。アウトにこそなったが、7回、三遊間への打球で甲斐は懸命に一塁へヘッドスライディング。泥くさいくらい必死な姿は何よりベンチのムードを高めるものだ。この日、3本のアーチが飛び出したように確かに「山賊打線」の破壊力は大きい。だが、勝負の分かれ目は意外に甲斐の一打のような「泥くさいヒット」に隠れているように思う。いよいよ夏本番の8月。この流れ、ツキは変えたくない。 【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンク・柳田悠岐外野手(31)が31日、西武10回戦(ペイペイドーム)に「3番・中堅」で先発出場。一回2死から四球を選び、連続試合出塁を「19」に伸ばした。  三回1死三塁でも四球。中村晃の右前適時打で三進すると、栗原の左前適時打で生還した。これで7月は月間32得点。1964年5月の広瀬叔功(南海)、2013年8月の村田修一(巨人)がマークしたプロ野球月間最多記録に並んだ。

◆ソフトバンクが31日、西武10回戦(ペイペイドーム)に臨み、3点リードされた直後の三回に一挙4得点で逆転した。  先発の東浜が三回に2被弾で3失点。その直後だった。1死から甲斐が三塁内野安打、周東が中前打。1死一、二塁で今宮が甘く入ってきた144キロのツーシームを中越え三塁打として2者が生還した。「少し詰まっていたので、越えてくれと思いながら走っていました。先制された後だったので、2点返せてよかったです」と今宮はコメントした。  さらに柳田が四球で歩き、中村晃だ。1-1から136キロのチェンジアップを右前へ同点適時打。「いい流れでつながってきていたし、自分もつなぐことができてよかった」。脅威の得点圏打率・625。栗原にも左前適時打が生まれ、逆転に成功した。  両膝の痛みもあり開幕には間に合わなかった中村晃。試合前の時点で17試合出場でチーム4位の16打点。7月17日のオリックス戦(京セラ)からは4番に座り、打線を活性化させている。

◆ソフトバンク・明石健志内野手(34)が31日、西武10回戦(ペイペイドーム)に「7番・一塁」で先発。同点の六回2死から右中間テラスに2号ソロを突き刺し、勝ち越した。  「打った瞬間入るとは思わなかったのでビックリです。最近はチャンスで打てていないのもあったので、何とか打ててよかったです」  1点リードの六回2死、嘉弥真がスパンジェンバーグに同点ソロを被弾。東浜の勝利が消えた直後だった。2死走者なしで打席に入った明石が144キロを一閃。テラスのネットを揺らし、13連勝中の西武先発・ニールからリードを奪った。  明石のホームランは6月20日のロッテ戦(ペイペイドーム)以来。この日の試合前の時点で打率・288。34歳のベテランはいぶし銀の活躍で、打線のつなぎ役となっている。

◆ソフトバンク・東浜巨投手(30)が31日、西武10回戦(ペイペイドーム)に先発登板。5回1/3を投げ3失点で勝敗はつかなかった。  「失点してしまった三回は最少失点で粘ることができればよかったのですが、1イニングに3失点は反省しないといけない。調子はあまりよくありませんでしたが、三回以外は何とか耐えることができた」  二回を終え被安打ゼロ。三回1死から森の投ゴロをはじくも、執念でアウトにした。しかし続く山川に左翼ポール際に12号ソロ。山川には今季3本目となる被弾で先制を許した。外崎に右前打を浴びると、中村には左中間席に5号2ランをくらった。  指先を気にするしぐさも見られ、四回の投球練習には森山投手コーチもマウンドに同行。1点リードの六回に1死を奪ったところで、嘉弥真にバトンタッチした。「イニングの途中で代わってしまい、中継ぎの人にも迷惑をかけてしまった」。その嘉弥真がスパンジェンバーグに5号同点ソロを浴び、東浜の白星は消えてしまった。

◆ソフトバンクが競り勝った。0-3の三回に今宮の2点三塁打と中村晃、栗原の連続適時打で4点。一度は追い付かれたが、六回に明石のソロで勝ち越した。嘉弥真が今季初勝利、森が9セーブ目。西武はニールが粘れなかった。

◆西武のニールは6回5失点と精彩を欠いて今季初黒星を喫し、昨季から続いていた自身の連勝が13で止まった。3点先制してもらった三回は1死から四球を挟んでの5連打を浴びて4失点。追い付いてもらった六回は、2死から明石にソロを浴びた。  持ち味の制球力が影を潜め、辻監督は「あれだけ逆球ばかり投げてちゃ駄目。用心が足らなすぎる」と苦言。昨年4月9日以来の黒星にニールは「打線は援護してくれたし、勝てるチャンスのある試合。落としてしまったのは申し訳ない」と反省した。

◆ソフトバンクの柳田が三回、栗原の適時打で勝ち越しのホームを踏み、7月の得点を32に伸ばした。1964年5月の広瀬(南海)、2013年8月の村田(巨人)に並ぶプロ野球の月間最多記録に「自分一人の力じゃ無理な記録なのでチームメートに感謝している」と話した。  この日は安打こそなかったが、2四球で出塁。出塁率は脅威の5割超えで、つながりを見せる打線の中心だ。工藤監督は「すごいよね。フォアボールの多さから見ると、配球も冷静に読めているのかな」と目を細めた。

◆ソフトバンクの東浜は六回途中3失点で勝敗はつかなかった。制球に苦しみ、三回は山川にスタンド中段まで運ばれると、中村にも2ランを浴びる。その後は立ち直って試合をつくり「1イニング3失点は反省しないと。三回以外は何とか耐えることができた」と息をついた。  工藤監督は、試合中に指に異常があり、状態を確認しながらの登板だったと明かした。「大事を取って代わってもらった。アクシデントがあった中なので今後のことが心配」と話した。

◆右足でゆっくりとホームを踏み、超人らしい記録に到達した。兼ね備わったパワーとスピードが、鷹の攻撃力となる。ソフトバンク・柳田が日本タイの月間32得点をマーク。仲間への感謝の言葉を並べた。  「自分ひとりじゃ無理な記録なので、チームメートに感謝しています。チームも勝てましたし、得点が多ければチームの勝利に貢献できるので」  3点を追いかける三回1死。3連打で1点差に迫り、なお1死三塁で打席に立った。四球で出塁すると、中村晃の右前適時打で三塁へ。栗原の左前適時打で勝ち越しのホームを踏んだ。一挙4得点の中心となり、西武・ニールの連勝を「13」でストップ。打線が束となって、接戦をもぎ取った。  柳田は一回2死でも四球を選び、出塁率・506。7月は27試合で26四死球を選ぶなど、19試合連続出塁中だ。月間32得点は1964年5月の広瀬(南海)、2013年8月の村田(巨人)に並ぶ日本タイ記録。この日、球場に姿を見せた城島会長付特別アドバイザーは04年6月に31得点を記録したが、柳田が偉大な先輩を超えた。  工藤監督は「四球の多さから見ると、よく投手の球が見えている。配球も含めて冷静に読めている」と評価。7月は18勝9敗。3年ぶりのリーグ制覇に突き進む鷹の中心は、今年も柳田だ。  「月も替わってまたあしたから頑張ります」  きょうから8月。完成形に近づいていく打撃がまたひとつ、球史に足跡を残した。 (竹村岳)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
21151 0.583
(↑0.012)
-
(-)
83167
(+5)
141
(+4)
41
(+1)
21
(+1)
0.248
(-)
3.690
(↓0.01)
2
(-)
楽天
19161 0.543
(↓0.016)
1.5
(↓1)
84202
(+4)
158
(+5)
41
(+2)
26
(-)
0.271
(↑0.002)
4.180
(↓0.04)
3
(-)
西武
17171 0.500
(↓0.015)
3
(↓1)
85154
(+4)
164
(+5)
34
(+3)
20
(+1)
0.244
(↓0.002)
4.470
(↓0.03)
3
(1↑)
ロッテ
18180 0.500
(↑0.014)
3
(-)
84145
(+5)
165
(+4)
30
(-)
32
(-)
0.239
(↑0.001)
4.510
(↑0.02)
5
(-)
日本ハム
16192 0.457
(↓0.014)
4.5
(↓1)
83143
(+2)
163
(+7)
32
(-)
21
(-)
0.230
(↓0.001)
4.000
(↓0.05)
6
(-)
ORIX
14203 0.412
(↑0.018)
6
(-)
83144
(+7)
164
(+2)
31
(+1)
32
(+1)
0.245
(↑0.004)
4.130
(↑0.06)