ヤクルト(☆6対1★)阪神 =リーグ戦2回戦(2020.06.24)・明治神宮野球場=
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阪神
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ヤクルト
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勝利投手:スアレス(1勝0敗0S)
敗戦投手:ガンケル(0勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】坂口 智隆(1号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆ヤクルトが快勝。ヤクルトは初回、山崎の適時打などで3点を先制する。その後は、5回裏に山崎の適時打などで2点を加えると、続く6回には坂口のソロでリードを広げた。投げては、先発・スアレスが6回1失点の好投で今季初勝利。敗れた阪神は、投打ともに振るわなかった。

◆ヤクルト対阪神2回戦のスタメンが発表された。先発は、阪神が新外国人のジョー・ガンケル投手(28)、ヤクルトがアルバート・スアレス投手(30)。 阪神は新外国人のボーアが、開幕から16打席無安打と不振が続いている。来日初の快音を響かせ、チームを2連勝へと導けるか。また先発捕手には原口が名を連ね、これで開幕5戦はすべて日替わり捕手となった。

◆ヤクルトは初回に打線がつながり、3点を先制した。 阪神先発ガンケルの立ち上がりを攻めた。1番坂口が中前打。2番山田哲が四球。青木が左前打で続き、無死満塁のチャンスを作った。 4番村上は初球を一ゴロとし、1点先制。 5番雄平は左犠飛とし、2点目。さらに2死二塁、6番中堅手でスタメンの山崎がカウント1-1から144キロ直球を左前打とし、さらに1点を追加した。山崎は「いい流れで回ってきましたし、得点圏だったのでコンパクトに打つことを心がけました。流れに乗って打つことができました」とコメントした。

◆ヤクルト坂口智隆内野手が、1号ソロを放った。 6回1死、阪神3番手の谷川から10球粘り、内角低めの変化球131キロを右翼スタンドへ運んだ。追加点を挙げ、ベンチではチームメートとエアハイタッチ。「とにかく塁に出ることを考えて打席に入りました。いい角度で上がってくれて、いい結果になって良かったです」とコメントした。

◆ヤクルトはスアレス、阪神はガンケルの先発。ヤクルトは1回、打線がつながり3点先制。阪神は3回、糸井の併殺打の間に1点。 ガンケルは4回3失点で降板。ヤクルトは5回、山崎の適時打と、エスコバーの内野ゴロで2点。6回は坂口の1号ソロで加点。 ヤクルトが連敗を2でストップ。スアレスが6回1失点で1勝目。阪神は打線が1得点と奮わなかった。ガンケルが1敗目。

◆"高津アイ"がさえた。ヤクルトが連敗を2で止めた。高津監督が守備でリクエストを2回要求し成功。流れを相手に渡さなかった。「ベンチでは見えにくい部分もあるが、そこは回りの反応を聞きつつ、見つつ。使えるものはしっかり使って、いい方向になった」と振り返った。 4回2死、阪神木浪のバウンドの高い打球を山田哲がランニングスロー。セーフの判定だったが、指揮官のリクエストの結果アウトとなり、3者凡退。さらに6回1死、糸井の一、二塁間への弱い打球を山田哲が猛ダッシュし送球。一塁カバーに入ったスアレスがベースを踏んだ足を滑らせ体勢を崩した。塁審は手を横に広げ、表示は山田哲の失策。再びリクエストし、判定は覆ってアウトとなり、失策も消えた。「1つのアウト、セーフは大きい。これからもミスを恐れずに、積極的にいきたい」と選手とともに攻める姿勢だ。 ヤクルト・スアレス(先発し6回1失点)「三振よりも、低めに投げて凡打を打たせる投球ができた。(無観客は)静か。アリガトウゴザイマス」 ヤクルト坂口(今季1号ソロを含む4打数2安打)「とにかく塁に出ることを考えて打席に入りました。いい角度で上がってくれて、いい結果になってよかった」 ヤクルト山崎(適時打2本を含む今季初の猛打賞)「相手が嫌がる攻撃をするのが仕事なので、食らいつくだけ。レギュラー争いに食い込んでいかないといけない」

◆ヤクルト山崎晃大朗外野手(26)が、適時打2本を含む今季初の猛打賞をマークした。「タイムリーが出たのは、チームとしてよかった」と振り返った。中堅手で2試合連続スタメンに起用した高津監督の期待に、打撃で応えた。 2-0で迎えた初回2死二塁、カウント1-1から阪神の先発ガンケルの144キロ直球を左前へはじき返し、さらに1点を追加した。「みんながイケイケな雰囲気をつくってくれて、流れに乗れてよかった」。 5回1死満塁では、カウント2-2から阪神守屋の高めに入ってきたフォークを捉え、左前打とし1点を挙げた。「レギュラー争いに食い込んでいかないといけない。チャンスをもらった試合で、持ち味を出せるようにしたい。相手が嫌がる攻撃をするのが仕事なので、食らいつくだけ」と話した。 開幕が延期になり自主トレ期間には、主に戸田球場で2軍の畠山コーチ、大松コーチから徹底的にしごかれた。時間が限られていた中でも、ティー打撃などで練習量を確保。「思い出したくないレベルの練習をしました」と苦笑い。それでも厳しい時間を積み重ねたからこそ、シーズン開幕後の活躍につながっている。「今は(練習を)やっておいて良かったと思っています」とまだまだ打ち続けるつもりだ。

◆阪神のボーア(前エンゼルス)が「6番・一塁」で先発し、二回の第1打席は三飛だった。  23日のヤクルト戦で16打席連続無安打となり、バースが持っていた新外国人野手の球団ワースト記録を1983年以来37年ぶりに塗り替えていた。

◆阪神のボーア(前エンゼルス)が四回の第2打席は見逃し三振に倒れ、開幕から18打席連続無安打となった。二回の第1打席は三飛だった。  23日のヤクルト戦で、1983年のバースが持っていた15打席連続無安打の球団新外国人野手ワースト記録を37年ぶりに塗り替えていた。

◆阪神の新外国人・ガンケルが来日初登板初先発。立ち上がりにつかまり、4回7安打3失点で降板した。一回先頭の坂口の中前打から無死満塁を迎えると、村上の一ゴロ間に先制を許し、雄平の左犠飛と山崎の左前適時打でリードを許した。以降は走者を出しながら粘ったが、五回の打席で代打を送られた。

◆ヤクルトの球団マスコット「つば九郎」が五回表終了後、グラウンドで恒例の「ヘルメットチャレンジ」に挑戦し、失敗に終わった。ヘルメットをグルグル回し、宙へ投げてかぶろうとしたが、くちばしに当たった。  巨人のジャビットや阪神のトラッキーなど他球団のマスコットは、バク転などのアクロバットを決める。CSのフジテレビONEで解説を務めた元近鉄の金村義明氏は「ちょっと地味じゃないですか?」と笑いながらツッコミを入れていた。

◆ヤクルトの坂口智隆が5-1で迎えた六回の第4打席で今季1号となる右越えのソロホームランを放った。  阪神の谷川の緩いカーブを引きつけ、強く振り抜いた。本塁打の前に右翼ポール際に特大のファウルを放っており、CSのフジテレビONEで解説を務めた元近鉄の金村義明氏は「打ち直したよう。うれしいでしょうね」と話した。

◆阪神のボーア(前エンゼルス)が開幕から19打席目で今季初安打を放った。  七回の第3打席、ヤクルトの清水に追い込まれながら中前に運んだ。待望の快音にガッツポーズを見せた。第1打席は三飛、第2打席は見逃し三振だった。  23日のヤクルト戦で、1983年のバースが持っていた15打席連続無安打の球団新外国人野手ワースト記録を37年ぶりに塗り替えていた。

◆阪神の新外国人、ボーアに待望の初安打が飛び出した。1-6の七回1死、ヤクルト・清水のツーシームを中前へ。一塁をまわると、ホッとした表情でガッツポーズをみせた。開幕から19打席目。前日23日のヤクルト戦まで16打席無安打で、1983年のバースが持っていた新外国人野手の球団ワースト記録を更新し、この日も第2打席まで凡退していた。

◆ヤクルト・坂口智隆外野手(35)が24日、阪神2回戦(神宮)に「1番・一塁」で先発出場。4点リードの六回1死から、右翼席へ1号ソロを放った。  代わったばかりの3番手右腕・谷川が投じた131キロのスライダーを捉え「とにかく塁に出ることを考えて打席に入りました。いい角度で上がってくれていい結果になってよかったです」とうなずいた。  一回には中前打を放ち、先制のホームを踏んだ坂口。高津監督が組む新打線のキーマンでもある1番に座るベテランが、好調を維持している。

◆ヤクルトが阪神に6-1で快勝した。打っては5年目外野手の山崎晃大朗が4打数3安打2打点、投げては助っ人右腕のスアレスが6回1失点で貢献した。

◆阪神は1-6で敗れ、連勝はならなかった。新外国人のボーアが七回に中前打。開幕から19打席目で待望の初安打を放ったが、同じく新加入で来日初先発のガンケルが立ち上がりにつかまった。一回に3安打で3点を失って「初回は気持ちが入りすぎてしまい、ボールをうまくコントロールすることができなかった。もったいないし、悔やまれるよ」とがっくり。4回7安打3失点で初黒星を喫した。  打線は散発4安打で1得点に終わり、中盤に中継ぎ陣が点差を広げられた。

◆ヤクルトが阪神に6-1で快勝した。投げては助っ人右腕のスアレスが6回1失点で勝利投手となり、打っては5年目外野手の山崎晃大朗が4打数3安打2打点で貢献した。スアレスのヒーローインタビューでの主な一問一答は以下の通り。  --試合を振り返って  「三振より低めに投げて凡打で打ち取るイメージで、良いピッチングができたよ」  --連敗で迎えた  「連敗の意識よりクオリティスタートで投げたいと思っていた。打線も打ってくれてよかったね」  --バッテリーを組んだ嶋のリードは  「試合前に十分コミュニケーションを取っていた。同じことを考え、良いコミュニケーションが取れた」  --打のヒーロー山崎へ  「アリガトウゴザイマス」  --ファンがいないインタビューは  「とても静かだね」  --テレビの向こうのファンへ  「いつかファンが休場で見てくれることを願っているよ。いつも応援ありがとう」

◆阪神は24日、神宮球場でヤクルトに1-6で敗れ、連勝はならなかった。新外国人のボーアが七回に来日初となる中前打を放ったことについて、矢野監督は「一本出て上がってくれたらというのはある。気分の問題で上がっていってくれるというのを願っているというか、楽しみにしたいなと思います」と話した。  練習での打撃の状態については「練習はなあ。そんな悪いとか、そんな感じは別にない。まあでも、まだ自分のタイミング、ポイントでしっかり振れるという回数はもっと増えてこないと。というところかな」と説明。  ガッツポーズをみせていたことについては「そら、本人が一番苦しいしね。早く一本出したいっていう。さっきもいった気分というのが、その1本で変わってくれるきっかけになってくれたらと思う」と話した。  4回3失点で降板させた先発ガンケルについては「現状はないかな、俺の中では。きょうもまあ状態みて、ガルシアとガンケルという枠の中で、現状ではガルシアの方が状態的にはちょっと上なのかなと」と2軍落ちを示唆した。

◆来日初先発した阪神の新外国人、ガンケルは4回3失点で2軍降格が決まった。一回に3失点。無死満塁から村上の一ゴロと雄平の左飛で2点を失うと、なおも2死二塁で山崎に左前適時打を浴びて追加点を奪われた。  矢野監督は「3点目がもったいない。あそこで頑張ってくれたら、ゲームとしては、もうちょっと追いかけやすい」と振り返った上で、次回の先発について「現状はないかな。現状では、ガルシアの方が状態的にはちょっと上」と説明した。外国人枠の兼ね合いもあり、21日の巨人戦(東京ドーム)で先発して出場選手登録を外れているガルシアと比較。ガンケルの登録抹消を決めた。

◆ヤクルトは24日、阪神2回戦(神宮)に6-1で勝ち、連敗を2で止めた。「1番・一塁」で先発した坂口智隆外野手(35)が六回に1号ソロを放つなど2安打1打点、3出塁。高津臣吾監督(51)が組む新打線で鍵となる1番打者を任され、開幕5試合で18打数8安打の打率・444、出塁率・545と絶好調だ。昨季は故障で出場22試合にとどまったベテランが、昨季最下位のチームとともに逆襲をはかる。  高津監督が2度のリクエストに成功した。四回2死で木浪の高いバウンドの打球を二塁・山田哲がランニングスロー。セーフだった判定が覆った。六回1死では一塁カバーに入った30歳の投手、スアレスが体勢を崩してセーフとなったが、再び判定が覆った。指揮官は「一つのアウト、セーフは大きい。これからも、ミスを恐れず積極的にいきたい」と言い切った。

◆ヤクルト・山崎晃大朗外野手(26)が、3安打2打点、1盗塁と躍動し「6番・中堅」での起用に応えた。  「(一回は)流れに乗れてよかった。(五回は)追加点がほしい場面。どんどん後ろにつなぐ気持ちでした」  一回に左前適時打を放つと、五回1死満塁で再び左前に適時打。自主練習期間中に畠山、大松両2軍打撃コーチとティー打撃で特訓に励んだことを明かし「思い出したくないレベルの厳しさでしたが、やってよかったです」と感謝した。  同じ1993年生まれで右打者の塩見と中堅の定位置を争っている。高津監督は「状態、右左を加味しながらの起用になる。競争しないとチームが活性化しない。いい刺激になっている」と評価した。  登場曲はアニメ「学級王ヤマザキ」の主題歌「ヤマザキ一番!」(歌・山崎邦正)。リズムに乗り、ムードメーカーが中堅の一番手を狙う。(長崎右)

◆ウェ~ン(涙)。黒星のせめてものなぐさめが新外国人ボーアの19打席目での初ヒットって...。このチーム、どないなっとんねん!!  ま、それでも1本出たんだからここからガラリと変わって打ちまくることに期待しましょう!!  何でも、このままノーヒットが続くようなら地元甲子園での打席への登場曲が「♪ボ~アよい子だねんねしな~」の日本昔ばなしの曲になるという噂が流れていたけど、とり合えずそれは逃れて一安心なのだ。  開幕から心配していた貧打がズバリ的中して奪った得点は「2」「1」「1」「4」「1」の5試合で計9点。平均したら2点いかないんだから、ピッチャーは2点奪われたらTHE ENDって...。  左投手は打てない!! 巨人のサンチェスや本日のスアレスのような、とり合えずストライクゾーンに強い球をほうり込んでくる投手にお手上げ...。てか、打席での表情が追い詰められているようなのだ。  よっしゃ! せめて、それを隠すために阪神打線は全員マスク着用!!(アベノマスクは小さいから駄目よ)

◆「3番・右翼」で先発出場した阪神・糸井が九回先頭で中前打を放ち、連続試合安打を4に伸ばしたが、チャンスで打てなかった。三回無死一、三塁では二ゴロ併殺。チームの得点は、この間に挙げた1点だけだった。打撃陣が低調な中、5試合で打率・333(21打数7安打)。この日は4打数無安打だった4番・マルテ(打率・353)ととも好調を維持している。

◆中継ぎ陣も踏ん張れなかった。1-3の五回に登板した阪神・守屋は安打と四死球で1死満塁のピンチを招くと、山崎に適時打などで2失点。六回は谷川が坂口に右越えソロを浴びた。矢野監督は「中継ぎがあそこで頑張ってくれたら、相手にしたら嫌な流れになる。点を取られると流れが向こうにいく。すごく大切な1イニング」と奮起を促した。チーム防御率4・61はリーグワーストだ。

◆来日初登板で先発した阪神・ガンケルは4回7安打3失点で降板。試合後に2軍降格が決まった。一回、2安打と四球で招いた無死満塁のピンチで村上の一ゴロと雄平の左犠飛、山崎の適時打で3失点。出はなをくじかれた助っ人は「初回は気持ちが入りすぎてしまい、ボールをうまくコントロールすることができなかった。その後(二回以降)は自分の投球ができただけに悔やまれる」と肩を落とした。

◆2試合ぶりに登板した阪神のD6位・小川(東海大九州)は走者を出しながらも1回無失点に抑えた。「少しずつですが、落ち着いて投げることができるようになってきた」。八回に登板、2死から四球出したが、山田哲を外角の145キロ直球で二ゴロに仕留めた。「2死からの四球は反省しなければいけないですが、ボールの勢い自体はよかったと思うので、続けていきたい」と話した。

◆開幕して何かが変われば-とマウンドを託した新助っ人への期待は裏切られた。来日初登板のガンケルは一回にいきなり3失点。ゲームを作れず、4回7安打3失点で敗戦投手となり、矢野監督は2軍落ちを決めた。  「(次回先発は)現状はないかな、俺の中では。きょうも状態をみて、(外国人)枠の中で、現状ではガルシアの方が状態的にはちょっと上なのかな、と」  立ち上がりが悪すぎた。抜群のはずの制球が甘く、一回先頭の坂口に中前打されると、続く山田哲に四球。青木に左前打も許し、無死満塁のピンチ。内野ゴロに犠飛、適時打と続かれ、早々に3点を失った。今の元気のない虎打線には、あまりにも重いビハインド。プレーボールからわずか20分ほどで、土俵際に追い込まれた。  二回は三者凡退に抑えたが、三、四回ともに2安打。相手のミスにも助けられて失点こそ防いだものの、不安定な内容だった。将は五回から継投に入り「抑えたとは言いにくいよね。評価としては難しい」と断じた。  2月の春季キャンプの初ブルペンでストライク率80%の制球を見せ、米国3Aの4年間で与四球率1・19の精密機械ぶりは本物と見初めてローテに抜てき。6月10日の練習試合・広島戦(マツダ)で2本の満塁弾を浴びるなど不安がつきまとっていたが、公式戦ではあのときの姿を取り戻すことを信じていた。しかし、現実は残酷だった。  先発ローテを再編し、代役は中田が有力。22日に抹消されたガルシアが再昇格できる7月2日までは投手2(スアレス、エドワーズ)、野手2(マルテ、ボーア)の4人で助っ人枠を使用していくことになりそうだ。  「なかなかうまくいっていない中で(投打とも)どっちも課題が見えるかな」  開幕5試合で1勝しかできなかったのは、最下位に終わった1998年以来と負のデータがまとわりつく。嫌な流れを断ち切るべく、今年の指揮官は即断していく。(大石豊佳)

◆ヤクルトは24日、阪神2回戦(神宮)に6-1で勝ち、連敗を2で止めた。「1番・一塁」で先発した坂口智隆外野手(35)が六回に1号ソロを放つなど2安打1打点、3出塁。高津臣吾監督(51)が組む新打線で鍵となる1番打者を任され、開幕5試合で18打数8安打の打率・444、出塁率・545と絶好調だ。昨季は故障で出場22試合にとどまったベテランが、昨季最下位のチームとともに逆襲をはかる。  悔しさをぶつけるアーチを、神宮の夜空にかけた。5-1の六回1死で、1番・坂口が1号ソロ。勝利を決定づけた一発に、声も弾んだ。  「とにかく塁に出ることを考えて打席に入りました。いい角度で上がってくれて、いい結果になってよかったです」  右腕・谷川の131キロのスライダーをすくった打球は、無人の右翼席に着弾。衝撃音がこだました。悠々とダイヤモンドを回ると、出迎えた仲間と喜びを爆発させた。  プロ18年目は、重責を担う。1番打者を任された。2016-18年に出塁率・350超と高い数字を誇ったことを、高津監督に再び望まれてのもの。開幕早々、その期待に存分に応えている。  この日も一回に中前打を放ち、先制のホームを踏むなど、開幕5試合中4試合で一回に出塁。チームはそのうち3試合で一回に得点している。18打数8安打で打率・444、四球も4つ選び、出塁率は・545。「坂口が1番に入ってくれて、本来のバッティングをしてくれたら点が入る打線が組めると思っている。トップバッターとして、いい出塁を続けてくれている」と高津監督。絶好調の"切り込み隊長"が流れを呼んでいる。  あの思いは忘れない。昨季は開幕3戦目の阪神戦(京セラ)で左手親指に死球を受け骨折。出場は22試合にとどまり、チームも最下位に沈んだ。  どん底でも、懸命にリハビリに向き合った。当初の握力は30キロほどで「グーにするのが痛かった」というほど。グラブをはめても患部は痛いまま。バットを振り、球が当たれば激痛が走った。それでも、手の可動域を戻すため自宅でみずから親指をさまざまな方向に動かし、負荷をかけた。  オフシーズンもその姿勢は変わらなかった。来月7日に36歳となる年男が「プロ入りしてから一番バットを振った」。自主トレーニングでは、若手が交代で投球マシン相手に打撃練習をする中、1つのレーンを独占。「申し訳ない」という思いはあったが、はい上がるために黙々と振った。  昨季は2軍監督として、埼玉・戸田の2軍施設で坂口が苦闘する姿を直接見てきた高津監督は、「悔しい思いをオフ、キャンプと一生懸命取り組んで、成果が出ていると思う。すごく気持ちの強い選手なので、少々ではへこたれない姿を若い選手もしっかり見ていますし、チームにもいい影響を及ぼす選手」とたたえた。  逆襲の2020年。坂口がリードオフマンとして、汗のにじんだ手袋とバットを手に突き進む。(赤尾裕希) ★大好評連載「ぐっちStyle」  特に女性ファンの多い坂口は、サンケイスポーツ特別版「丸ごとスワローズ」で連載「ぐっちStyle」を持つ。最新号(第52号)では、1番打者の役割を「勇気を与える」ポジションとし、「それも1番からのつながりだと思っているので。そこの意識はすごく持っています」などと語っている。また、ツイッターで募った質問コーナーでは、自主練習期間中に行った"断捨離"などについて答えている。

◆やっと出た! 阪神はヤクルト戦(神宮)で1-6と完敗。前日23日に今季初勝利を挙げたものの、一夜で単独最下位に逆戻り。救いは新助っ人のジャスティン・ボーア内野手(32)に、19打席目にしてついに来日初ヒットが出たこと。この日は今季最少4安打で敗戦。開幕から元気のない打線を活気づかせるためにも、もっと打って~! お願い!!  最後は右手一本になりながらも腕を伸ばし、外角の変化球に懸命に食らいついた。白球は中堅の前でワンバウンドし、ついにHランプが点灯。ボーアが19打席目にしてついに初安打を放った。  「もちろん勝てればよかったし、負けたことの悔しさが強いけれど、まずは1本打てたことはよかった。とにかくシンプルにもっと勝ちたいし、そのために自分の仕事をして、チームに貢献していきたい」  試合は今季最少の4安打で1-6で完敗。打てない、守れない重苦しいムードの中、唯一の光明だった。そこまで三飛、見逃し三振で迎えた七回1死の第3打席。ヤクルトの2番手・清水に外角を徹底して攻められる。しかし、カウント1-2からの4球目、135キロツーシームを泳ぎながらとらえた。一塁に向かって走りながら打球が弾むのを確認すると、右のこぶしを握ってガッツポーズ。ベンチで見ていた矢野監督と清水ヘッドらも思わず拍手を送った。  開幕5戦目、19打席目で来日初安打。チームは前日23日こそ12安打4得点で今季初勝利を挙げたものの、開幕から3試合は7、6、5安打で2、1、1得点という昨季と変わらぬ貧打ぶり。24日終了時点でチーム打率・209は、もちろんリーグワースト。新戦力のB砲が変化をもたらさなくては、破壊力不足はいつまでも変わらない。  うかうかしていられない事情もある。この日、先発したガンケルは4回3失点で2軍降格が決定。2軍ではサンズが一塁の練習を始めており、安打も放って虎視眈々と1軍昇格を狙っている。結果を残さなければ、メジャー通算92発といえども、レギュラーの座は安泰ではない。  矢野監督は「1本出て(気分が)上がってくれたらというのはある」と浮上のきっかけとなることを祈りつつ「自分のタイミング、ポイントでしっかり振れるという回数は、もっと増えてこないと」と課題も指摘した。  本人も、自らを取り巻く状況はよく分かっている。試合前の打撃練習後は井上打撃コーチと入念に話し合う。日本のバッテリーの攻め方は、どう攻略すればいいのか-。来日1年目、しかも新型コロナウイルス感染拡大の影響で、十分な準備ができたとは言いがたい。足りない部分を、熱い探求心で埋めていく。  「いつか必ず結果が出ると信じて、取り組んでいる」  まだ打率・053。1本出たくらいで、満足するわけはない。期待通り、いや、それ以上の働きをしてこそ助っ人。チームはまた単独最下位に沈み、借金「3」に逆戻りした。ボーアがもっともっと打ちまくって、虎を浮上させていく。(菊地峻太朗)

◆一回に先制され、その後、点差を広げられ、打線は1点取るのが精いっぱい。見せ場のない完敗だった。阪神OBの本紙専属評論家・八木裕氏(55)は、リードされた展開で投入する中継ぎ陣の整備の急務を訴えた。  先発したガンケルは、現状の内容のままなら、今後の起用はかなり厳しいと言わざるを得ない。  勝てる投手は、ストライクを取る、打者を誘う、ファウルでカウントを稼ぐ、勝負にいく、というふうに、1球1球に意図を持って投げてくる。ところが、ガンケルは、どの球も同じように見える。同じ投げ方で、同じペースで投げる。打者からみて、打ちにくさを感じないのだ。オープン戦、練習試合で結果に結びつかなかったのも、そこが原因だった。  矢野監督は2軍落ちを決めたようだが、次回チャンスがあるのなら、先に指摘した部分を頭に入れ、自身を見つめ直して登板するしかない。  ガンケル以上に問題なのはビハインドで登板する2番手、3番手。この日は守屋、谷川がマウンドに送られたが、ともに失点。この役割の投手陣が踏ん張れば、試合がどうなるか分からないのだが、崩れると一気に敗勢になってしまう。  今季は延長が十回まで。ということは、早い回からドンドン中継ぎを投入できる。ビハインドでの継投陣の整備は急務だろう。現状ではベテラン能見、エドワーズあたりが候補になるのでは。  成果を見つけにくい試合の中で、光明はボーア。ようやく初安打が生まれた。今はどんな形でもいい。結果が出ることが重要。ボーア本人も落ち着くだろうし、首脳陣も、他の選手も平常心に戻れる。  あとは、マルテ、糸井以外に状態が上向きの選手を1人でも2人でも作ること。打線どうこうではなく、個々が調子を上げることが、得点力アップへの近道だ。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
410 0.800
(↓0.2)
-
(-)
11525
(+1)
11
(+5)
4
(-)
3
(-)
0.250
(↓0.039)
2.200
(↓0.7)
2
(-)
DeNA
320 0.600
(↑0.1)
1
(↑1)
11514
(+3)
18
(+2)
5
(+1)
0
(-)
0.258
(↓0.01)
3.400
(↑0.35)
2
(-)
広島
320 0.600
(↑0.1)
1
(↑1)
11523
(+5)
12
(+1)
8
(+3)
2
(+1)
0.272
(↑0.011)
2.300
(↑0.61)
4
(2↓)
中日
230 0.400
(↓0.1)
2
(-)
11516
(+2)
19
(+3)
3
(+1)
1
(-)
0.299
(↓0.003)
3.980
(↑0.13)
4
(1↑)
ヤクルト
230 0.400
(↑0.15)
2
(↑1)
11520
(+6)
19
(+1)
6
(+1)
5
(+3)
0.262
(↑0.014
3.130
(↓3.13)
6
(1↓)
阪神
140 0.200
(↓0.05)
3
(-)
1159
(+1)
28
(+6)
4
(-)
3
(-)
0.209
(↓0.017)
0.000
(↑4.09)